河村潤子の発言 (文部科学委員会)
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○河村政府参考人 今回提出の法律案の構成についてのお尋ねかと存じます。
まず、現在の紙媒体の出版について申し上げたいと存じます。
出版権は出版者と著作権者との間を調整する制度としてつくられているわけでございますが、紙媒体の出版に当たっては、一般に、著作物を複製して頒布、譲渡するということが行われます。
現行法においては、当事者間の契約によって確保することができる権利に加えて、出版者が対抗要件を備えて独占的な出版を確保するとともに、有効な海賊版対策を行うに当たって必要となる、いわゆる準物権的な権利というものを特別に専有させるという観点から、頒布を目的とする複製権を出版者に専有させることといたしております。
そうしますと、現行出版権の内容には譲渡権というものは含まれていないわけでございますけれども、出版権者は契約によって譲渡権についても許諾を得るということが想定されております。
現に、日本書籍出版協会が作成しておられます契約ひな形では、出版権者は、頒布目的の複製権に加えて譲渡権についても専有するということが盛り込まれていまして、このひな形も用いられているという実態がございます。
今回、インターネット送信による電子出版についての規定を設けるわけでございますけれども、この電子出版に当たりましては、著作物を公衆送信目的で複製し、公衆送信が行われるということでございます。
これに関する規定をつくるに当たりましては、現行著作権法の規定ぶり、先ほどちょっと申し上げましたけれども、これを踏まえまして、改正案についても、出版者が対抗要件を備えて独占的な電子出版を確保するとともに、有効な海賊版対策を行うに当たって必要となる準物権的な権利を特別に出版権者に専有させるという観点から、公衆送信権のみを専有させる、こういうつくりといたしたものでございます。
そうしますと、この改正案において、電子出版に対応した出版権の内容に複製権は法律の中には含まれていないということになりますけれども、出版権者が契約によって公衆送信目的の複製についての許諾を得るということは当然に想定をされておりまして、今後、例えば契約ひな形などにおいて出版権者は、公衆送信権に加えて、公衆送信目的の複製権についても専有するといったようなことが盛り込まれて用いられていくのではないかと考えているものでございます。