宮澤博行の発言 (法務委員会)
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○宮澤(博)委員 領空侵犯ぎりぎりの御答弁、まことにありがとうございました。政治の立場として、次の未来に向けての家族のあり方をきちんと議論してまいりたいと思います。ありがとうございます。
では、次の項目に移らせていただきます。次にお聞きしますのは、社会的養護と法務行政についてであります。
社会的養護といいますと、これは厚生労働省さんの管轄ではあるんですけれども、大臣の所信表明の中に、世界一安全な国日本の実現、これが書かれておりました。テレビドラマのあり方も問題になった分野ですので、ここはちょっと私も慎重にお話はさせていただきたいと思うんですが、私の地元にも児童養護施設がございます。その施設長さんと話をしている中で、法務行政がかかわった方がよりよい状況が得られるという確信を私得たものですから、今回は提案も兼ねて質疑をさせていただきたいんです。
施設長さんの話によりますと、昔は、児童養護施設というのは孤児院と呼ばれていて、お父さん、お母さん、もしくは御両親が亡くなったとか行方不明になったとか、そういったお子さんが入所していた。ですけれども、今虐待を受けて入ってくる子供の方が多いというんですね。
実際、調べてみたら、昭和六十二年、死亡や行方不明、親御さんの関係で入ってくるのは三三・七%、虐待の子供は一〇・四%。では今、平成二十年、ちょっと古いですけれども、お父さん、お母さんがいないからといって入ってくる子供が九・五%、虐待が三三・一%。もう正反対になってしまっているような状況です。
総数はどうかというと、昭和六十二年は二万九千五百五十三人、平成二十年は三万一千五百九十三人ですから、ふえてはいるけれども、大幅にふえているわけじゃない。割合が大きく変わっている。虐待の割合がふえているということは、心に傷を負った子供がふえてきているということなんですね。
施設長さんが言うには、あくまでもこれは一般論ではあるんですが、虐待を受けて入ってくる子供は、自分を受け入れてくれるかどうか職員に試すんだそうです。最初のうちはおとなしくしているんですって。なれてくると何するかというと、わざと自分が虐待されるような言動をするんですって。職員に対して悪態をつく。思い余って職員も怒ったり手を上げたりしてしまうというのが現実だそうなんです。
ということは、やはり大人になっていってコミュニケーションがうまくとれるかどうか、そこのところがやはり心配なんだ、そして、就職をした、仕事が続けられるか、もしやめてしまったらその後どうなるんだろう。あくまでも一般論ということで施設長さんがおっしゃっていましたけれども、男の子は暴力団に行く可能性がある、女の子は水商売に行く可能性がある。そういうふうになると、心も物もどんどん豊かでなくなっていってしまって、仮に子供が生まれたとしても心貧しい子供になってしまうんじゃないか。だから、就職がしっかりしていなくちゃいけない、仕事が続けられるような会社であった方がいい、そういうふうに言われたんです。
そのとき、ああ、これは更生保護に協力している雇用主さんの力があれば何とかうまくいくかもしれない、そういうふうに私思ったんです。
まず、ちょっと厚生労働省さんにお聞きしたいんですけれども、この児童養護施設を卒業するとき、就職するとき、どういうふうな、組織的な、制度的な支援があるか、対策があるか、まずはそこのところをお聞きしたいと思います。