古閑由佳の発言 (財政金融委員会)

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○参考人(古閑由佳君) ヤフー株式会社の古閑と申します。
 本日は、このような実態を御説明させていただく時間をいただきまして、誠にありがとうございます。
 それでは、本日、意見を四つお持ちしておりますので、まずは二ページ目を御覧ください。これが本日の意見の要点となっておりますが、次のページ以降で詳しく御説明させていただきたいと思います。
 三ページ目を御覧ください。まず、前提としまして、ヤフー株式会社という会社が日本の企業なのかというところについて、まさに日本の企業なんですけれども、海外の企業なんじゃないかというふうに思っていらっしゃる方もいらっしゃると思いますので、その御説明をさせていただいております。詳しくは三ページを御覧ください。
 それでは、意見の内容に入ります。
 四ページを御覧ください。今回の法律案につきまして、まず一項、これにつきまして賛成いたします。消費税が掛かるかどうかということは国内取引に当たるかどうかということで判定されますが、この国内取引に当たるかどうかの内外判定基準について是非見直しを行っていただきたいと思っております。
 五ページ目を御覧ください。現状ですと、今、高井参考人からも御説明がありましたとおり、国外事業者がインターネットを通じてサービス提供を行う場合にはこれは国内取引には当たらないというふうに判定がされておりますので、国外事業者からは消費税が〇%、これに対して、国内事業者からは消費税を八%いただいた上でしかユーザーに対してサービス提供ができない状況になっております。そこで、ユーザーとしては、それであれば国外事業者から提供を受けた方が得だわというふうになってしまうというような状況が考えられます。
 六ページ目を御覧ください。これは、今非常に売れている「ハウ・グーグル・ワークス」という例えば書籍の例でございますけれども、出版元は日経新聞社さんで、日経新聞社さんは、自分のところで電子書籍を売ろうとする場合、これは右の画面でございますけれども、千九百四十四円になっておりますが、これが海外事業者になりますと、左のとおり、電子書籍は千八百円で購入できるという状況です。ただし、これが紙の本になりますと、その上の千九百四十四円という値段が付いておりまして、まさにこのインターネットを通じた電子書籍において格差が生じているという状況です。
 七ページ目を御覧ください。これは、先ほども御説明がありましたけれども、経済産業省さんが試算している資料でございまして、今、三分の一は国外からの配信になっているという試算がございます。
 八ページ目を御覧ください。インターネットの特性でございますけれども、ユーザーからすると、例えばヤフージャパンというサイトを見た場合に、それが日本語でサービス提供されている以上、海外から配信されているのか国内から配信されているのかということは恐らくほとんど意識されておりません。それであれば、日本企業が海外に拠点を置くという事例も当然に今後出てくるであろうということが考えられます。
 九ページ目を御覧ください。このまま現行の内外判定基準を見直さなければ不公平は解消されないことになりますので、日本の事業者であっても、仕方なく国外から配信しようと考えるところが出てきても不思議ではありません。その場合、産業の空洞化ということで、海外に行ってしまったことによって法人税収が減ってしまったり、雇用の減につながったりというおそれもあると思います。
 国際的な動向としましても、十ページのとおり、OECDでは今年四月、消費税グローバルフォーラムを開催し消費地課税の原則を提唱して、これが支持されているという状況にございます。
 十一ページ目を御覧ください。次に、法案の二についての意見となります。意見は二つあります。
 一つ、国内において役務の提供を受ける事業者に納税義務を転換する方式というのが、この四角で囲ってある下の方の赤い部分ですけれども、提唱されておりますけれども、この点について、もう一つが、その上の、役務の提供を受ける者が消費者か事業者かの別について、この二つについて意見を申し述べます。
 十二ページを御覧ください。
 まず意見の①についてですが、事業者向け取引については納税義務を転換するということでございますので、国外から国外事業者がサービス提供する場合には百万円で提供できて、ただし、国内のそのサービスを受けた方の事業者が八万円を自分で納税しなさいということです。これに対して、国内事業者は、百八万円で提供して、提供した側が納税するということになっておりまして、そうすると、見た目の価格差、百万円と百八万円というのはいずれにしてもやはり格差が残ってしまうというのが今の案になっております。
 これについて、少しでもこの格差をなくすために、十三ページ目にございますように、やはりこの制度を使うということであれば、百万円で提供できるんだけれども八万円は自分で納付しなければならないということを、しっかりと価格を表示する際に通知するという義務を国外事業者の方に徹底していただくということが必要になると思います。
 例としましては、この十三ページ目の例にありますとおり、例えば、この取引はお客様御自身にて消費税額を納税いただく必要があります、この取引の対価は金百万円であるため納税額は八万円となりますというようにはっきり書いていただかないと、百万円の方がやはり選ばれてしまうということが引き続き生じるのではないかと思います。
 十四ページ目を御覧ください。法案の二項についての二つ目の意見です。
 事業者か消費者かを区別して勘案するというふうにありますけれども、なかなか事業者と消費者の区別というのは難しいのではないかと思っております。例えば、税制調査会の資料において広告配信は通常事業者向けのものというふうにされておりますが、この十四ページの例にございますとおり、フェイスブックというサービス、今大分はやっておりますけれども、ここで個人で何か書き込みをしたときに、宣伝するというボタンを押すことによってこのページを拡散させることができます。これは、事業を広告する場合でなくても、例えば個人の方がイベントをやるという場合にこのイベントを告知したい場合であるとか、あるいは、趣味のプラモデルを完成させたんだというときに、これがうれしくてなるべく多くの人に見ていただきたいというような場合にこの宣伝ボタンを押すということも考えられます。このように、広告であっても個人の方が必ずしも事業とは関係なく押すというようなこともあります。
 それから、十五ページ目を御覧ください。
 政治活動について広告をするということも考えられると思います。今ここには自民党さんのグーグルのアドワーズとヤフーのディスプレー広告を表示しておりますけれども、政党が広告をする場合というのは、政党は法人である場合には事業者に該当するというのがこれ消費税法上定まっておりますので、もし政党交付金を受けているような政党であれば法人に当たると思いますので、ここは法人扱いということで、先ほどの十二ページの図でいうと、例えば海外事業者から提供を受ける場合には上のパターンに当たりまして、政党が自分で税務署に対して納付をしなければならないことになります。これに対して、もしこの政党が、例えば地方の支部なんかでは必ずしも法人でないパターンもあるかと思いますが、この場合にはサービス提供する事業者側が消費税分を徴収するということになりまして、非常にやはり区別が分かりづらいということもあり得ます。
 そこで、十六ページを御覧いただきたいのですが、もしそこの区別がよく分からないということで、国外事業者が相手は事業者であろうということで税抜き価格で提供した場合に実は消費者であったという場合には、これは税の徴収漏れが発生することになります。そのことを考えると、区別が難しい場合には消費者向けで扱うべきではないか。これが第二の意見でございます。
 最後になりますが、十七ページ目を御覧ください。法案の三についてです。
 インターネット産業の成長や競争のスピードは非常に速いものとなっています。そのため、日本の企業が海外に移転するということも急速に起きる可能性があります。新しい制度の法改正やシステムの構築を数年掛けて検討するのでは手遅れとなる可能性もありますので、なるべく早い見直しを進めていただきたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 古閑由佳

speaker_id: 14685

日付: 2014-11-18

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会