木原誠二の発言 (我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会)

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○木原(誠)委員 ありがとうございました。直接この法案と関係あるわけではありませんが、しかし、明々白々に、私どもの同志が、同胞が、自由そして幸福追求の権利を侵害され、そして今もされている事案でありますので、ぜひ総理には引き続きリーダーシップを発揮していただければというふうに思います。
 さて、法案についてでありますが、まず、最初の資料一をごらんいただければというふうに思います。これは、憲法学の大家、巨星と言ってもいいかというふうに思います、芦部信喜先生が書かれた教科書であります。私自身も、一九九三年に法学部を卒業するまで、この憲法のバイブルをずっと読んでおりました。恐らく、当時、多くの学生が、そして今なお、法学を学ぶ学生が読む基本中の基本の書であろうというふうに思います。
 これは戦力の不保持についての文章でありますけれども、この真ん中の線を引いてあるところをごらんいただきますと、「憲法で保持を禁止されている「戦力」とは何かについて、学説は一般に厳格に解釈しているが、政府はそれをゆるやかに解する立場をとる。」。そして、その後、「通説は、」と言って通説のことを説明した上で、一番最後をごらんいただければと思いますが、「現在の自衛隊は、」「九条二項の「戦力」に該当すると言わざるをえないであろう。」こういうことであります。つまり、自衛隊は違憲であるということをこの時点でお述べになっておられるわけであります。
 一九九三年といいますと、自衛隊が発足してもう既に四十年、前年にはPKO法が成立をしている。そして、その翌年には、日本社会党が自衛隊を合憲だ、そういう時代状況であります。そして、その後さらに二十年たって、今なおこういうことでございます。
 私は、憲法学者の責任はまさにここにある、憲法学者の皆さんの矜持はここにある、それでいいんだろうというふうに思います。それが憲法学者の皆さんの仕事であるし、責任であろうというふうに思います。そういう意味でいいますと、先日の憲法審査会で、大変高名な三人の憲法学者の皆さんが違憲だとおっしゃったことは、これは想定の範囲内というか当然のことだろうというふうに思います。
 しかし、我々政治を預かる者は、そして政治に向き合う者は、そういう中にあっても、国民の生命財産をどうやって守っていくのか、そのことに真剣に向き合っていかなければいけない。だからこそ、最高裁も、砂川判決、いろいろなところで引用されますが、砂川判決の中で統治行為論というものを持ち出している、そういうことであろうというふうに思います。
 二枚目の資料をまたごらんいただければと思います。
 では、そういう今の政治家、そして政治の状況はどうかというと、幾つかきょうも御紹介をしたいと思いますが、民主党の岡田克也代表が、例えば、これは十年前ですが、読売新聞での座談会の中で、資料を見ていただければ六行目になりますけれども、こうおっしゃっております。「今の憲法は、すべての集団的自衛権の行使を認めていないとは言い切っておらず、」こういうことをおっしゃっております。
 また、直近におきましても、これは二〇一四年のダイヤモンド・オンラインの中でのインタビューでありますけれども、下から三行目になりますが、こういうこともおっしゃっております。「共産党や社民党のように全く認めないのかというと、本当に必要性があるのであれば、それは憲法の大枠と矛盾しない範囲で、認めることもあるべきだ」と。
 ただ、岡田先生は、大変御見識を持っておられまして、極めて限定的だ、例外的なんだということもしっかりおっしゃっていただいております。
 また、維新の党は、マニフェストの中で、「自国への攻撃か他国への攻撃かを問わず、」「現行憲法下で可能な「自衛権」行使のあり方を具体化し、必要な法整備をする。」こうおっしゃっているわけであります。
 総理にお伺いしたいのは、私は今、ほぼ、多くの政党の中で、安全保障環境の厳しさが共有をされ、そして何らかの形でこの自衛権の概念について整理をしなければいけないということの共通の認識はあるんだろうというふうに思います。
 そこで、総理には、政治家として、この憲法の問題にどう向き合っていくかということと、そして、こういう状況の中で、国会審議に何を、どういう期待をされるか、そういうことについてお伺いをしたいと思います。

発言情報

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発言者: 木原誠二

speaker_id: 16517

日付: 2015-07-03

院: 衆議院

会議名: 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会