2015-07-03
衆議院
木原誠二
我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会
木原誠二の発言 (我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会)
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○木原(誠)委員 極めて明確に御答弁いただきまして、ありがとうございます。
私の言葉で言えば、これを認めると、世界は弱肉強食の世界に入っていく、つまり、各国がそれぞれ個別的自衛権を拡大するという道をとっていくと、それは強い者が勝つに決まっている、そういう時代に入っていくということであろうと思います。
この委員会の中でも、個別的自衛権はよくて集団的自衛権は悪い、個別的自衛権だと拡大しなくて集団的自衛権だと拡大する、こういった議論が見受けられますが、実は、個別的自衛権でも、自分の観光客が他国にいて、その観光客にテロ行為があった、それでも個別自衛権を発動するという国もあります。大使館を攻撃されて、占領されて、やはり個別的自衛権だという国もあります。いろいろなケースがあるというふうに思います。
ただ、これで、まさに大臣がおっしゃっていただいたのは、そういう個別的自衛権の拡大解釈が横行しないように、まさに集団的自衛権という概念を入れていただいて、まさに安保面での国際協調主義というのをとっていただいたんだろう、私はこう思っております。
そういう意味でいいますと、私たちは憲法の前文に国際協調主義というものを掲げているわけでありまして、私は、この日本国憲法がおよそ集団的自衛権とは相入れないものなのだということはないんだろう、こう思っております。
資料の二をもう一回出していただければと思いますが、先ほど資料の二で岡田代表の言葉を引かせていただいたのは、あの中に「今の憲法は、すべての集団的自衛権の行使を認めていないとは言い切っておらず、」というのはまさにそういうことであって、私は、そのことは共有された考えではないかな、こんなふうに思っております。
そして、大臣にはもう一つ大切なことを言っていただきました。つまり、日本が個別的自衛権の拡大を自由に解釈すると、それは他国に口実を与えるんだと。
今世界で起こっていることは、中国ですね。中国は、排他的経済水域、本来ならば、国際法上の概念であれば、これは純粋経済的な水域でありますが、中国は今これを安全保障にも適用しようということをしています。中国は、防空識別圏、防空識別圏について私たちの尖閣の上にもこれを設定し、さらに何をしているか。民間の航空機にもフライトの計画を当初出させようとした。つまり、国際法の秩序に真っ向から挑戦をする国もあるわけですね。私は、そういう国にやはり口実を与えるきっかけにもなりかねないというふうに思います。
そういう意味で、ここは明々白々ですから、まだ私たちに武力攻撃が発生していない段階で個別的自衛権を行使するということはできないんだ、そしてそれは、私たちはやはり国際法にのっとって限定的な集団的自衛権を認めていくのだ、ぜひそのことを明確にしておきたい、このように思っております。
そこで、今、中国のことを少し申し上げました。今この議論をしている背景は最大、何か。さまざまな安保情勢の変化というものをこの委員会の中でも議論をしてまいりました。北朝鮮のミサイルの問題、あるいは国境を越えて動くテロの問題、あるいは大陸弾道ミサイルの問題、さまざまなことを議論してきましたが、私は、やはり今最大の懸念は中国であろうと思います。政府はなかなかおっしゃれないと思いますので、私の方から申し上げます。
この資料を見ていただくとおり、当初の冷戦期と違うのは、今まさに私たちがいるアジアがホットスポットになっていて、そして、東シナ海、南シナ海でまさに中国が活動を活発化させている。そして、もう一つ大きな点は、先ほど申し上げたように、中国は国際法の秩序、考え方そのものにチャレンジをしてきている、こういうことであります。そういう状況の中で、私たちはこの平和安全法制をしっかり考えていかなければいけない、こういうことであろうと思います。
ただ、このことを今論じる時間はありませんので、国民の皆さんがそういう状況の中で一番心配していることは、今回の法案が、中国との間で日本が力対力の対決に踏み込んでいくのではないか、そういう漠然とした不安を国民の皆さんは持っているんだというふうに思います。
私は、そうではないんだというふうに思います。この平和安全法制というものはあくまでも備えであって、備えというのは動員しないのが一番ベストである、高村副総裁の言葉をかりれば、伝家の宝刀は抜かない宝刀が一番いいんだ、こういうことであります。抜かないようにするためにはどうするのか。私は、やはり外交だと思います、外交努力だというふうに思います。
総理は、最も外交に力を入れてきた政権であろうと思います。最後に、この法案が発動されることがないように、今後どういうふうに総理として外交努力をされていくか、そのことをお伺いして、質問を終わりにしたいと思います。