齋木尚子の発言 (外務委員会)
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○齋木政府参考人 お答えいたします。
自由貿易の推進は、我が国の通商政策の柱でございます。力強い経済成長を達成するためにも、自由貿易体制をこれまで以上に強化し、諸外国の活力を我が国の成長に取り込んでいく必要があると考えております。
委員御指摘のとおり、経済連携協定は、一般に、締約国間の貿易及び投資の促進に寄与するとともに、経済的な恩恵といたしましては、次のようなものが挙げられると思います。
まず第一に、関税撤廃により、締約国市場における日本企業の競争力が確保されるということでございます。第二に、投資の保護及び自由化、知的財産の保護、商用訪問者の入国許可の手続の簡素化などを通じ、日本企業が締約国において円滑に活動できる環境が整備をされるということでございます。第三に、締約国との関係強化により、ビジネス環境の改善及び経済関係の緊密化が一層進むということが記載をされているわけでございます。
経済連携協定には、今申し上げましたように、貿易のみならず、投資、知的財産、競争、政府調達などさまざまな幅広い分野が含まれておりまして、これら全ての分野を含む経済効果を一概に定量的にお答えすることは困難ではありますけれども、その上で、幾つかの主要なEPAに即しまして、定量的な効果を御説明いたします。
まず、関税収入、支払い額、貿易量等、定量的に把握できる範囲のお答えになることを御了解いただければと存じます。
例えば、ことしの一月に発効いたしました日本とオーストラリアの経済連携協定のもとで、我が国からオーストラリアに支払われる関税の額は、将来的に輸出構成や金額が不変であるといった一定の仮定を置いて試算を行いますと、発効後八年目には約五百八十億円減少すると試算をしております。
また、我が国の関税収入におきましては、同様の仮定の場合には、関税撤廃、削減等の最終年度で三百三十億円程度の減収と試算しております。
別の例として、EPA相手国との貿易量を見てみますと、リーマン・ショックなど世界的な不況により貿易量は一時的に減少いたしましたが、その後はおおむね順調に増加をしておりまして、例えば、二〇〇五年にEPAが発効したメキシコとの貿易量を品目別に見ると、自動車の輸出は、二〇〇四年の八百二十七億円から二〇一一年の九百四十五億円と増加をしております。これは一四・二%の増加になります。
また、熱延、冷延鋼板の輸出につきましては、二〇〇四年の六十七億円から二〇一一年には百八十六億円に拡大をしておりまして、これは約二・八倍の増加となります。
こうした貿易拡大の背景には、相手国の景気や為替など他の要素もあると考えられますけれども、日・メキシコEPAの締結、発効による一定の積極的な経済効果が示されておると考えている次第でございます。