外務委員会
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会
会議録情報#0
平成二十七年四月二十二日(水曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 土屋 品子君
理事 秋葉 賢也君 理事 大野敬太郎君
理事 島田 佳和君 理事 辻 清人君
理事 三ッ矢憲生君 理事 寺田 学君
理事 小熊 慎司君 理事 佐藤 茂樹君
井上 貴博君 小渕 優子君
大塚 高司君 河井 克行君
小林 鷹之君 佐々木 紀君
鈴木 隼人君 薗浦健太郎君
渡海紀三朗君 中根 一幸君
星野 剛士君 松島みどり君
武藤 貴也君 緒方林太郎君
逢坂 誠二君 吉良 州司君
鈴木 貴子君 長島 昭久君
青柳陽一郎君 木内 孝胤君
岡本 三成君 穀田 恵二君
…………………………………
外務大臣 岸田 文雄君
外務副大臣 城内 実君
外務副大臣 中山 泰秀君
防衛副大臣 左藤 章君
内閣府大臣政務官 小泉進次郎君
外務大臣政務官 薗浦健太郎君
外務大臣政務官 中根 一幸君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 高田 潔君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 山上 信吾君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 滝崎 成樹君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 鈴木 秀生君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 吉田 朋之君
政府参考人
(外務省経済局長) 齋木 尚子君
政府参考人
(財務省大臣官房参事官) 三田 紀之君
政府参考人
(財務省国際局次長) 武内 良樹君
政府参考人
(防衛省大臣官房審議官) 辰己 昌良君
政府参考人
(防衛省経理装備局長) 三村 亨君
政府参考人
(防衛省地方協力局長) 中島 明彦君
外務委員会専門員 辻本 頼昭君
—————————————
委員の異動
四月二十二日
辞任 補欠選任
松島みどり君 井上 貴博君
長島 昭久君 逢坂 誠二君
同日
辞任 補欠選任
井上 貴博君 松島みどり君
逢坂 誠二君 長島 昭久君
—————————————
四月二十二日
水銀に関する水俣条約の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
東南アジア諸国連合プラス三箇国マクロ経済調査事務局を設立する協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
二千七年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件(条約第七号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 土屋 品子君
理事 秋葉 賢也君 理事 大野敬太郎君
理事 島田 佳和君 理事 辻 清人君
理事 三ッ矢憲生君 理事 寺田 学君
理事 小熊 慎司君 理事 佐藤 茂樹君
井上 貴博君 小渕 優子君
大塚 高司君 河井 克行君
小林 鷹之君 佐々木 紀君
鈴木 隼人君 薗浦健太郎君
渡海紀三朗君 中根 一幸君
星野 剛士君 松島みどり君
武藤 貴也君 緒方林太郎君
逢坂 誠二君 吉良 州司君
鈴木 貴子君 長島 昭久君
青柳陽一郎君 木内 孝胤君
岡本 三成君 穀田 恵二君
…………………………………
外務大臣 岸田 文雄君
外務副大臣 城内 実君
外務副大臣 中山 泰秀君
防衛副大臣 左藤 章君
内閣府大臣政務官 小泉進次郎君
外務大臣政務官 薗浦健太郎君
外務大臣政務官 中根 一幸君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 高田 潔君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 山上 信吾君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 滝崎 成樹君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 鈴木 秀生君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 吉田 朋之君
政府参考人
(外務省経済局長) 齋木 尚子君
政府参考人
(財務省大臣官房参事官) 三田 紀之君
政府参考人
(財務省国際局次長) 武内 良樹君
政府参考人
(防衛省大臣官房審議官) 辰己 昌良君
政府参考人
(防衛省経理装備局長) 三村 亨君
政府参考人
(防衛省地方協力局長) 中島 明彦君
外務委員会専門員 辻本 頼昭君
—————————————
委員の異動
四月二十二日
辞任 補欠選任
松島みどり君 井上 貴博君
長島 昭久君 逢坂 誠二君
同日
辞任 補欠選任
井上 貴博君 松島みどり君
逢坂 誠二君 長島 昭久君
—————————————
四月二十二日
水銀に関する水俣条約の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
東南アジア諸国連合プラス三箇国マクロ経済調査事務局を設立する協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
二千七年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件(条約第七号)
————◇—————
土
土屋品子#1
○土屋委員長 これより会議を開きます。
経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との間の協定の締結について承認を求めるの件、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、東南アジア諸国連合プラス三箇国マクロ経済調査事務局を設立する協定の締結について承認を求めるの件及び二千七年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
各件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官山上信吾君、大臣官房参事官滝崎成樹君、大臣官房参事官鈴木秀生君、大臣官房参事官吉田朋之君、経済局長齋木尚子君、内閣官房内閣審議官高田潔君、財務省大臣官房参事官三田紀之君、国際局次長武内良樹君、防衛省大臣官房審議官辰己昌良君、経理装備局長三村亨君、地方協力局長中島明彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との間の協定の締結について承認を求めるの件、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、東南アジア諸国連合プラス三箇国マクロ経済調査事務局を設立する協定の締結について承認を求めるの件及び二千七年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
各件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官山上信吾君、大臣官房参事官滝崎成樹君、大臣官房参事官鈴木秀生君、大臣官房参事官吉田朋之君、経済局長齋木尚子君、内閣官房内閣審議官高田潔君、財務省大臣官房参事官三田紀之君、国際局次長武内良樹君、防衛省大臣官房審議官辰己昌良君、経理装備局長三村亨君、地方協力局長中島明彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
土
土
小
小林鷹之#4
○小林(鷹)委員 おはようございます。自由民主党の小林鷹之です。
きょうは、十五分と時間が限られておりますので、早速質問に移らせていただきたいと思います。
まず、ASEANプラス3マクロ経済調査事務局、いわゆるAMROの設立協定について伺います。
このAMROは、二〇一一年にシンガポールの一般国内法人として設置されておりますが、これをあえて国際機関化する意義についてお答えください。
この発言だけを見る →きょうは、十五分と時間が限られておりますので、早速質問に移らせていただきたいと思います。
まず、ASEANプラス3マクロ経済調査事務局、いわゆるAMROの設立協定について伺います。
このAMROは、二〇一一年にシンガポールの一般国内法人として設置されておりますが、これをあえて国際機関化する意義についてお答えください。
滝
滝崎成樹#5
○滝崎政府参考人 お答えいたします。
現在シンガポールに設置されておりますASEANプラス3マクロ経済調査事務所は、ASEANプラス3地域の経済及び金融の安定性を確保するため、地域の経済及び金融状況に関する監視及び調査、分析を行う機関として設立されたものです。しかし、この事務所は、現在シンガポールの一般国内法人でしかないため、一部メンバー国やIMF等の国際機関が、マクロ経済分析に必要となる情報の提供をちゅうちょするといったような支障が生じております。
今回お諮りするASEANプラス3マクロ経済調査事務局、AMRO設立協定に基づき、この事務所を国際機関とすることができますれば、この機関がメンバー国やIMFなどから任務に必要な情報を入手することが容易となります。これによりまして、AMROは、調査及び分析活動を円滑に行うことが可能となり、地域の経済及び金融状況の一層の安定化に貢献できると期待されております。
この発言だけを見る →現在シンガポールに設置されておりますASEANプラス3マクロ経済調査事務所は、ASEANプラス3地域の経済及び金融の安定性を確保するため、地域の経済及び金融状況に関する監視及び調査、分析を行う機関として設立されたものです。しかし、この事務所は、現在シンガポールの一般国内法人でしかないため、一部メンバー国やIMF等の国際機関が、マクロ経済分析に必要となる情報の提供をちゅうちょするといったような支障が生じております。
今回お諮りするASEANプラス3マクロ経済調査事務局、AMRO設立協定に基づき、この事務所を国際機関とすることができますれば、この機関がメンバー国やIMFなどから任務に必要な情報を入手することが容易となります。これによりまして、AMROは、調査及び分析活動を円滑に行うことが可能となり、地域の経済及び金融状況の一層の安定化に貢献できると期待されております。
小
小林鷹之#6
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
おっしゃっている意義はよく理解できます。
ただ、現在のAMROについては、人数、そして情報の収集、分析の能力、あるいは、レポートの数も見ましたけれども、余りに少ない、対外発信能力を見ても、現時点ではまだまだ組織として貧弱ですから、単に国際機関化するだけでその存在価値が十分になるとは思えません。
そもそも、アジア通貨危機での教訓を踏まえて、外貨融通の仕組みであるチェンマイ・イニシアチブ、これを支えることがAMROの本来の意義であるとすれば、それにふさわしい存在感や信頼性というのを身につけていくべきだと思います。今おっしゃったように、IMFから単に情報をもらうとか、分析能力もIMFに比べると劣る、そういう機関ではなくて、いずれ、ASEANプラス3の経済分析をするのであれば、IMFがAMROに頼るぐらいの実効性ある機関に育ってほしいと思います。
我が国としても、人材供給の面で貢献できる部分は大きいと思いますし、その通貨危機時に、日本が主導したアジア通貨基金構想などがIMFや米国の反対で頓挫した、そうした経緯を踏まえれば、こうした枠組みづくりには、もっともっと日本こそが強いリーダーシップを発揮していくべきではないかと思います。今、所長は日本人でもありますから、スタッフの質や量、ともに大胆な拡充を含めて、野心的な取り組みを日本が主導していくべきだと思います。
将来的にAMROをどのような国際機関へと育てていくべきと考えるか、大臣の見解を伺えればと思います。
この発言だけを見る →おっしゃっている意義はよく理解できます。
ただ、現在のAMROについては、人数、そして情報の収集、分析の能力、あるいは、レポートの数も見ましたけれども、余りに少ない、対外発信能力を見ても、現時点ではまだまだ組織として貧弱ですから、単に国際機関化するだけでその存在価値が十分になるとは思えません。
そもそも、アジア通貨危機での教訓を踏まえて、外貨融通の仕組みであるチェンマイ・イニシアチブ、これを支えることがAMROの本来の意義であるとすれば、それにふさわしい存在感や信頼性というのを身につけていくべきだと思います。今おっしゃったように、IMFから単に情報をもらうとか、分析能力もIMFに比べると劣る、そういう機関ではなくて、いずれ、ASEANプラス3の経済分析をするのであれば、IMFがAMROに頼るぐらいの実効性ある機関に育ってほしいと思います。
我が国としても、人材供給の面で貢献できる部分は大きいと思いますし、その通貨危機時に、日本が主導したアジア通貨基金構想などがIMFや米国の反対で頓挫した、そうした経緯を踏まえれば、こうした枠組みづくりには、もっともっと日本こそが強いリーダーシップを発揮していくべきではないかと思います。今、所長は日本人でもありますから、スタッフの質や量、ともに大胆な拡充を含めて、野心的な取り組みを日本が主導していくべきだと思います。
将来的にAMROをどのような国際機関へと育てていくべきと考えるか、大臣の見解を伺えればと思います。
岸
岸田文雄#7
○岸田国務大臣 AMROの将来ということですが、まさに委員御指摘のように、このAMROというのは、チェンマイ・イニシアチブとあわさることによって、地域におけるIMFのような役割をしっかり果たしていかなければならない、このように考えます。地域の金融セーフティーネットとして重要な役割も期待されますし、地域の金融経済状況の監視役としても育てていきたい、このように思いますし、そして、そうした役割を果たすことによって、地域の金融とか経済が安定化する、これは我が国の利益にもなると考えます。
そういったことから、ぜひ、AMROに関しましては、我が国としてリーダーシップを発揮して、人的あるいは組織的にも強化し、信頼される存在に育てていかなければならないと考えます。
御指摘のように所長は日本人ですが、日本は最大の出資国でもあります。ぜひ、今申し上げましたような組織になるために、日本として積極的な取り組みを続けていきたいと考えます。
この発言だけを見る →そういったことから、ぜひ、AMROに関しましては、我が国としてリーダーシップを発揮して、人的あるいは組織的にも強化し、信頼される存在に育てていかなければならないと考えます。
御指摘のように所長は日本人ですが、日本は最大の出資国でもあります。ぜひ、今申し上げましたような組織になるために、日本として積極的な取り組みを続けていきたいと考えます。
小
小林鷹之#8
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
ぜひ、中長期的に大きく育てていくという視点を持って、これからも我が国として、このAMROの存在について関与していただければと思います。
次に、このAMROがそもそも支えようとしておりますチェンマイ・イニシアチブについてなんですけれども、このチェンマイ・イニシアチブは、金融危機時に、地域的な連鎖と拡大を防ぐために、各国が外貨準備をお互いに融通する仕組みであります。
この外貨準備の運用という意味で、最近気になる報道がありました。今お手元に配付させていただいております、これは新聞記事なんですけれども、「米国債保有 日本首位に」と書かれている記事であります。米国債の保有額について注目すべき点というのは、別に、単に日本が中国を追い抜いたことではなくて、そもそも中国の米国債保有額が足元で減少しているということが気になる点であります。
これまでは、中国が多額の米国債をファイナンスすることによって、米中間にある意味の相互依存関係が生まれて、それが微妙な安定ではあるとしても、東アジアの安定に寄与してきた側面があると思います。
しかし、最近の中国が足元で米国債保有額を減らしていく動き、これを見ますと、単に中国経済の減速ですとか、これからアメリカが金融緩和を逆に引き締めに転じていく、そうした足元のマネーの流れによる影響だけではなくて、むしろ中国政府が、中長期的に、国際金融の枠を超えて外交政策の観点から、米国による中国のさまざまな政策に対する縛りを解消させていく、そういう意図を私個人としては強く感じています。
その中で、こうしたアメリカと中国の間の相互依存関係が解消方向に向かうとすれば、東アジアのパワーバランス、勢力均衡についてどのような影響が及び得るのか、まず大臣の見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →ぜひ、中長期的に大きく育てていくという視点を持って、これからも我が国として、このAMROの存在について関与していただければと思います。
次に、このAMROがそもそも支えようとしておりますチェンマイ・イニシアチブについてなんですけれども、このチェンマイ・イニシアチブは、金融危機時に、地域的な連鎖と拡大を防ぐために、各国が外貨準備をお互いに融通する仕組みであります。
この外貨準備の運用という意味で、最近気になる報道がありました。今お手元に配付させていただいております、これは新聞記事なんですけれども、「米国債保有 日本首位に」と書かれている記事であります。米国債の保有額について注目すべき点というのは、別に、単に日本が中国を追い抜いたことではなくて、そもそも中国の米国債保有額が足元で減少しているということが気になる点であります。
これまでは、中国が多額の米国債をファイナンスすることによって、米中間にある意味の相互依存関係が生まれて、それが微妙な安定ではあるとしても、東アジアの安定に寄与してきた側面があると思います。
しかし、最近の中国が足元で米国債保有額を減らしていく動き、これを見ますと、単に中国経済の減速ですとか、これからアメリカが金融緩和を逆に引き締めに転じていく、そうした足元のマネーの流れによる影響だけではなくて、むしろ中国政府が、中長期的に、国際金融の枠を超えて外交政策の観点から、米国による中国のさまざまな政策に対する縛りを解消させていく、そういう意図を私個人としては強く感じています。
その中で、こうしたアメリカと中国の間の相互依存関係が解消方向に向かうとすれば、東アジアのパワーバランス、勢力均衡についてどのような影響が及び得るのか、まず大臣の見解を伺いたいと思います。
岸
岸田文雄#9
○岸田国務大臣 御指摘のように、米国財務省の統計によりますと、中国は、二〇〇八年九月末から二〇一五年一月末まで、国別の米国債保有額の首位でありました。ところが、二〇一五年二月末には、我が国が六年半ぶりに首位になったということであります。
まず、このことについては、中国の米国債保有額の減少が我が国の保有額の減少を上回った、こういったことによって、今申し上げたような結果になったと承知をしています。ただ、引き続きまして中国は米国国債の約二割を保有しておりまして、我が国と並ぶ米国国債保有国である、このことには変わりないと思っています。
そして、この背景につきましては、人民元・ドル為替相場への介入のための原資が必要とされたという見方、あるいはシルクロード基金への拠出に見られるような運用の多様化がある、こういった指摘があるということでありますが、ただ、御質問の中にありましたように、中国の方針ですとか意図、さらには、これがどういった影響を及ぼすのか、これを今の時点で一概に申し上げるのはなかなか難しいのではないかと思います。
ただ、こういった動きにつきましては、関連動向も含めまして、今後ともしっかり注視をしていかなければいけない、大変重要な御指摘ではないかとは受けとめております。中国が国際社会のルールや法の支配を尊重する形で発展を遂げること、これは我が国にとっても大きな好機であると思いますし、大局的観点から戦略的互恵関係を進めていく、こうした中国との関係を考えましても、こうした中国の動向につきましては、引き続き注視をしていきたいと考えます。
この発言だけを見る →まず、このことについては、中国の米国債保有額の減少が我が国の保有額の減少を上回った、こういったことによって、今申し上げたような結果になったと承知をしています。ただ、引き続きまして中国は米国国債の約二割を保有しておりまして、我が国と並ぶ米国国債保有国である、このことには変わりないと思っています。
そして、この背景につきましては、人民元・ドル為替相場への介入のための原資が必要とされたという見方、あるいはシルクロード基金への拠出に見られるような運用の多様化がある、こういった指摘があるということでありますが、ただ、御質問の中にありましたように、中国の方針ですとか意図、さらには、これがどういった影響を及ぼすのか、これを今の時点で一概に申し上げるのはなかなか難しいのではないかと思います。
ただ、こういった動きにつきましては、関連動向も含めまして、今後ともしっかり注視をしていかなければいけない、大変重要な御指摘ではないかとは受けとめております。中国が国際社会のルールや法の支配を尊重する形で発展を遂げること、これは我が国にとっても大きな好機であると思いますし、大局的観点から戦略的互恵関係を進めていく、こうした中国との関係を考えましても、こうした中国の動向につきましては、引き続き注視をしていきたいと考えます。
小
小林鷹之#10
○小林(鷹)委員 大臣おっしゃるとおり、さまざまなファクターがあると思いますけれども、国際金融の分野に限らない、そういう意思が中国政府にあり得るということだけは常に念頭に置いてやっていただきたいと思います。
それで、それに関連して、さらに中長期的に考えなければならないことは、足元で、人民元の国際化が加速をしております。その先に中国政府が何を見ているのかというのが私は気になります。私は、中国政府が、中長期あるいは超長期的に、人民元をドルと対峙し得る世界の基軸通貨へと成長させていく政治的な意図を感じてなりません。
例えば、最近気になる現象としては、今まさに大臣おっしゃいましたシルクロード基金、AIIBのおかげで今目立たなくなってきておりますけれども、これはAIIBとは違って、原資が四兆円の外貨準備で、中国の人民銀行が自由に使えるお金であります。まさに外貨準備の運用の多様化に資するものであるということが一つ。
次に、最近、新聞報道でもようやく出てきていますけれども、IMFのSDRと呼ばれる特別引き出し権、この価値を決める通貨バスケット、これはこれまでドルとユーロ、ポンドそして円の四つの通貨だったんですけれども、これに人民元を入れようとする動きが出てきています。これは何年か前から出てきていますが、ことし、年内のIMFの理事会で結論を出すこととなっている喫緊の課題であります。
そして、加えて、リーマン・ショックの後、ロンドンやフランクフルトなどを中心に、人民元を決済通貨として中国政府が許可をしていく動きというのが出てきております。それは、恐らくAIIBと同じで、中国に対する安全保障面での脅威を感じにくい欧州に、経済的なメリットを中国がどんどんカードを切って付与していく、そういう動きだと私は理解しております。
また、人民元というのはそもそも交換可能な通貨ではないというふうに言われていて、まさか世界の基軸通貨になるとは今の時点では思えませんけれども、最近、中国の国内でも、これまで人民元が使いにくいとされていた金利規制ですとか資本規制をどんどん今自由化していく動きが加速しております。
そういう中で、そもそも中国経済が今後順調に成長していくのかどうかというそもそも論はあるんですけれども、仮に、人民元が基軸通貨となるような事態になるとすると、東アジアにおける広い意味での勢力均衡が大きく崩れかねないと私は思います。もちろん、そうした場合には日本円の相対的なプレゼンスも相当低下することになると思います。
一方で、難しいのは、日本再興戦略にもあるように、東京を国際金融センターにしていかなければならない、そういう中で、多分、人民元の力も取り込んで成長していく観点もあると思うんですが、さまざまな課題の中で、今後、日本政府として、人民元という通貨に対してどのように対処していこうとしているのか、政府の見解を教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →それで、それに関連して、さらに中長期的に考えなければならないことは、足元で、人民元の国際化が加速をしております。その先に中国政府が何を見ているのかというのが私は気になります。私は、中国政府が、中長期あるいは超長期的に、人民元をドルと対峙し得る世界の基軸通貨へと成長させていく政治的な意図を感じてなりません。
例えば、最近気になる現象としては、今まさに大臣おっしゃいましたシルクロード基金、AIIBのおかげで今目立たなくなってきておりますけれども、これはAIIBとは違って、原資が四兆円の外貨準備で、中国の人民銀行が自由に使えるお金であります。まさに外貨準備の運用の多様化に資するものであるということが一つ。
次に、最近、新聞報道でもようやく出てきていますけれども、IMFのSDRと呼ばれる特別引き出し権、この価値を決める通貨バスケット、これはこれまでドルとユーロ、ポンドそして円の四つの通貨だったんですけれども、これに人民元を入れようとする動きが出てきています。これは何年か前から出てきていますが、ことし、年内のIMFの理事会で結論を出すこととなっている喫緊の課題であります。
そして、加えて、リーマン・ショックの後、ロンドンやフランクフルトなどを中心に、人民元を決済通貨として中国政府が許可をしていく動きというのが出てきております。それは、恐らくAIIBと同じで、中国に対する安全保障面での脅威を感じにくい欧州に、経済的なメリットを中国がどんどんカードを切って付与していく、そういう動きだと私は理解しております。
また、人民元というのはそもそも交換可能な通貨ではないというふうに言われていて、まさか世界の基軸通貨になるとは今の時点では思えませんけれども、最近、中国の国内でも、これまで人民元が使いにくいとされていた金利規制ですとか資本規制をどんどん今自由化していく動きが加速しております。
そういう中で、そもそも中国経済が今後順調に成長していくのかどうかというそもそも論はあるんですけれども、仮に、人民元が基軸通貨となるような事態になるとすると、東アジアにおける広い意味での勢力均衡が大きく崩れかねないと私は思います。もちろん、そうした場合には日本円の相対的なプレゼンスも相当低下することになると思います。
一方で、難しいのは、日本再興戦略にもあるように、東京を国際金融センターにしていかなければならない、そういう中で、多分、人民元の力も取り込んで成長していく観点もあると思うんですが、さまざまな課題の中で、今後、日本政府として、人民元という通貨に対してどのように対処していこうとしているのか、政府の見解を教えていただきたいと思います。
武
武内良樹#11
○武内政府参考人 中国当局が経済改革の一環として人民元の国際化を進めていくことは承知しております。人民元が広範に取引されるためには、中国が金融資本規制改革を着実に進めることが重要であることがまず一つ言えると思います。あわせて、中国が他国と協調しつつ、適切なマクロ経済運営を行うことも、人民元の国際化の前提となっていると考えております。
なお、委員の方から、日本円の存在感について御質問がございましたけれども、我が国も、これまで、日本の金融資本市場の活性化を通じて円の国際的な利用の拡大を図ってきているところであります。引き続きその努力を続けるとともに、必要に応じて、中国当局との間でも金融面での相互協力を努めてまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →なお、委員の方から、日本円の存在感について御質問がございましたけれども、我が国も、これまで、日本の金融資本市場の活性化を通じて円の国際的な利用の拡大を図ってきているところであります。引き続きその努力を続けるとともに、必要に応じて、中国当局との間でも金融面での相互協力を努めてまいりたいと思っております。
小
小林鷹之#12
○小林(鷹)委員 時間が来たのでこれで終了させていただきますが、AIIBもそうなんですけれども、いわゆる国際金融政策というのは、これまでどちらかというと日本国内では財務省が主管としてやってきた部分があると思います。ただ、こうした国際金融政策というのは、言うまでもなく、外交政策ですとか安全保障政策と、私は密接に結びついているものだと思いますので、省庁間の連携を含めて、今後、日本が国家として戦略的に意思決定できる、そういう体制をしっかりと整えていっていただくことを要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →ありがとうございました。
土
鈴
鈴木隼人#14
○鈴木(隼)委員 自由民主党の鈴木隼人でございます。
本日は、質問の機会をいただき、心より感謝申し上げます。
まず初めに、日・モンゴルEPA及びWTO協定についてお尋ねいたします。
諸外国との経済連携協定の締結は、我が国経済にとって大変有益なものであると理解をいたしております。そのことを国民に広く理解してもらうことが今後の経済連携推進の鍵にもなるのではないか、このように考えております。
そこで、これまで締結した主要なEPAによって我が国にどのような恩恵があったのかについて、答弁をお願いいたします。
この発言だけを見る →本日は、質問の機会をいただき、心より感謝申し上げます。
まず初めに、日・モンゴルEPA及びWTO協定についてお尋ねいたします。
諸外国との経済連携協定の締結は、我が国経済にとって大変有益なものであると理解をいたしております。そのことを国民に広く理解してもらうことが今後の経済連携推進の鍵にもなるのではないか、このように考えております。
そこで、これまで締結した主要なEPAによって我が国にどのような恩恵があったのかについて、答弁をお願いいたします。
齋
齋木尚子#15
○齋木政府参考人 お答えいたします。
自由貿易の推進は、我が国の通商政策の柱でございます。力強い経済成長を達成するためにも、自由貿易体制をこれまで以上に強化し、諸外国の活力を我が国の成長に取り込んでいく必要があると考えております。
委員御指摘のとおり、経済連携協定は、一般に、締約国間の貿易及び投資の促進に寄与するとともに、経済的な恩恵といたしましては、次のようなものが挙げられると思います。
まず第一に、関税撤廃により、締約国市場における日本企業の競争力が確保されるということでございます。第二に、投資の保護及び自由化、知的財産の保護、商用訪問者の入国許可の手続の簡素化などを通じ、日本企業が締約国において円滑に活動できる環境が整備をされるということでございます。第三に、締約国との関係強化により、ビジネス環境の改善及び経済関係の緊密化が一層進むということが記載をされているわけでございます。
経済連携協定には、今申し上げましたように、貿易のみならず、投資、知的財産、競争、政府調達などさまざまな幅広い分野が含まれておりまして、これら全ての分野を含む経済効果を一概に定量的にお答えすることは困難ではありますけれども、その上で、幾つかの主要なEPAに即しまして、定量的な効果を御説明いたします。
まず、関税収入、支払い額、貿易量等、定量的に把握できる範囲のお答えになることを御了解いただければと存じます。
例えば、ことしの一月に発効いたしました日本とオーストラリアの経済連携協定のもとで、我が国からオーストラリアに支払われる関税の額は、将来的に輸出構成や金額が不変であるといった一定の仮定を置いて試算を行いますと、発効後八年目には約五百八十億円減少すると試算をしております。
また、我が国の関税収入におきましては、同様の仮定の場合には、関税撤廃、削減等の最終年度で三百三十億円程度の減収と試算しております。
別の例として、EPA相手国との貿易量を見てみますと、リーマン・ショックなど世界的な不況により貿易量は一時的に減少いたしましたが、その後はおおむね順調に増加をしておりまして、例えば、二〇〇五年にEPAが発効したメキシコとの貿易量を品目別に見ると、自動車の輸出は、二〇〇四年の八百二十七億円から二〇一一年の九百四十五億円と増加をしております。これは一四・二%の増加になります。
また、熱延、冷延鋼板の輸出につきましては、二〇〇四年の六十七億円から二〇一一年には百八十六億円に拡大をしておりまして、これは約二・八倍の増加となります。
こうした貿易拡大の背景には、相手国の景気や為替など他の要素もあると考えられますけれども、日・メキシコEPAの締結、発効による一定の積極的な経済効果が示されておると考えている次第でございます。
この発言だけを見る →自由貿易の推進は、我が国の通商政策の柱でございます。力強い経済成長を達成するためにも、自由貿易体制をこれまで以上に強化し、諸外国の活力を我が国の成長に取り込んでいく必要があると考えております。
委員御指摘のとおり、経済連携協定は、一般に、締約国間の貿易及び投資の促進に寄与するとともに、経済的な恩恵といたしましては、次のようなものが挙げられると思います。
まず第一に、関税撤廃により、締約国市場における日本企業の競争力が確保されるということでございます。第二に、投資の保護及び自由化、知的財産の保護、商用訪問者の入国許可の手続の簡素化などを通じ、日本企業が締約国において円滑に活動できる環境が整備をされるということでございます。第三に、締約国との関係強化により、ビジネス環境の改善及び経済関係の緊密化が一層進むということが記載をされているわけでございます。
経済連携協定には、今申し上げましたように、貿易のみならず、投資、知的財産、競争、政府調達などさまざまな幅広い分野が含まれておりまして、これら全ての分野を含む経済効果を一概に定量的にお答えすることは困難ではありますけれども、その上で、幾つかの主要なEPAに即しまして、定量的な効果を御説明いたします。
まず、関税収入、支払い額、貿易量等、定量的に把握できる範囲のお答えになることを御了解いただければと存じます。
例えば、ことしの一月に発効いたしました日本とオーストラリアの経済連携協定のもとで、我が国からオーストラリアに支払われる関税の額は、将来的に輸出構成や金額が不変であるといった一定の仮定を置いて試算を行いますと、発効後八年目には約五百八十億円減少すると試算をしております。
また、我が国の関税収入におきましては、同様の仮定の場合には、関税撤廃、削減等の最終年度で三百三十億円程度の減収と試算しております。
別の例として、EPA相手国との貿易量を見てみますと、リーマン・ショックなど世界的な不況により貿易量は一時的に減少いたしましたが、その後はおおむね順調に増加をしておりまして、例えば、二〇〇五年にEPAが発効したメキシコとの貿易量を品目別に見ると、自動車の輸出は、二〇〇四年の八百二十七億円から二〇一一年の九百四十五億円と増加をしております。これは一四・二%の増加になります。
また、熱延、冷延鋼板の輸出につきましては、二〇〇四年の六十七億円から二〇一一年には百八十六億円に拡大をしておりまして、これは約二・八倍の増加となります。
こうした貿易拡大の背景には、相手国の景気や為替など他の要素もあると考えられますけれども、日・メキシコEPAの締結、発効による一定の積極的な経済効果が示されておると考えている次第でございます。
鈴
鈴木隼人#16
○鈴木(隼)委員 大変具体的な御説明をありがとうございました。ぜひ、積極的に意義を発信していただきながら、各種のEPA交渉を前に進めていただきたい、このように思っております。
さて、本日は、日・モンゴルEPAが議案となっております。そこで、日・モンゴルEPAは我が国及びモンゴルにとってそれぞれどのような恩恵をもたらすものであるのかについても、答弁をお願いいたします。
この発言だけを見る →さて、本日は、日・モンゴルEPAが議案となっております。そこで、日・モンゴルEPAは我が国及びモンゴルにとってそれぞれどのような恩恵をもたらすものであるのかについても、答弁をお願いいたします。
滝
滝崎成樹#17
○滝崎政府参考人 お答えいたします。
日・モンゴル経済連携協定が、我が国それからモンゴルのそれぞれにどのような恩恵をもたらすかという御質問であったかと思います。
まず、我が国にとっての恩恵ですけれども、現在、モンゴルは、ほぼ全ての輸入品に一律五%の関税を課しております。この経済連携協定の発効によりまして、日本からモンゴルへの関税のかからない輸出品目、無税輸出の割合が、現状の輸出額の一%未満から、発効後即時に約五割、それから十年間で約九六%まで拡大することになっております。
この関税撤廃によりまして、モンゴル市場における我が国企業の競争力が高まること、あるいは、投資、サービス、電子商取引、競争など広範囲な分野の約束などを通じまして、我が国企業がモンゴルにおいて円滑に活動できる環境が整備されるといった経済的なメリットがあるというふうに考えております。
協定の実施が我が国の関税支払い及び関税収入に及ぼす影響につきましては、今後の貿易動向や為替変動などについての予測が困難ですので、正確に見積もることは困難であるということは御理解いただければと思いますが、その前提の上で申し上げますと、我が国からモンゴルへの関税支払い額に関しましては、鉱工業品について、将来的に輸出構成や金額が不変であるといったような一定の仮定を置いて試算を行いますと、発効初年度で約十億円、それから発効後十年目には約二十億円減少し得るというふうに試算がされます。
次に、モンゴルにとってどのような恩恵があるかということについてお答えいたします。
そもそもこの日・モンゴル経済連携協定は、モンゴル側から要望があって署名に至ったといった経緯があります。モンゴルが我が国を最初のEPA交渉相手国として選んだことは、民主化以降一貫してその支援を継続してきた我が国への信頼と期待のあらわれだというふうに我々は考えております。このEPAの締結によりまして、両国間の経済関係のみならず、政治、安全保障を含めた総合的な関係強化に寄与するというふうに考えております。
その上で、経済的な効果について申し上げますと、物品貿易につきましては、モンゴルから日本への輸入額の一〇〇%が十年以内に無税となるということです。このうち、例えば繊維衣料製品につきましては、現行関税が〇%から一一%というものが全て撤廃される、ほとんど即時撤廃されることになるわけですけれども、カシミヤ製品を初めとするモンゴルの製品の日本市場へのアクセスの向上が期待されるということが言えるのではないかと思います。
この発言だけを見る →日・モンゴル経済連携協定が、我が国それからモンゴルのそれぞれにどのような恩恵をもたらすかという御質問であったかと思います。
まず、我が国にとっての恩恵ですけれども、現在、モンゴルは、ほぼ全ての輸入品に一律五%の関税を課しております。この経済連携協定の発効によりまして、日本からモンゴルへの関税のかからない輸出品目、無税輸出の割合が、現状の輸出額の一%未満から、発効後即時に約五割、それから十年間で約九六%まで拡大することになっております。
この関税撤廃によりまして、モンゴル市場における我が国企業の競争力が高まること、あるいは、投資、サービス、電子商取引、競争など広範囲な分野の約束などを通じまして、我が国企業がモンゴルにおいて円滑に活動できる環境が整備されるといった経済的なメリットがあるというふうに考えております。
協定の実施が我が国の関税支払い及び関税収入に及ぼす影響につきましては、今後の貿易動向や為替変動などについての予測が困難ですので、正確に見積もることは困難であるということは御理解いただければと思いますが、その前提の上で申し上げますと、我が国からモンゴルへの関税支払い額に関しましては、鉱工業品について、将来的に輸出構成や金額が不変であるといったような一定の仮定を置いて試算を行いますと、発効初年度で約十億円、それから発効後十年目には約二十億円減少し得るというふうに試算がされます。
次に、モンゴルにとってどのような恩恵があるかということについてお答えいたします。
そもそもこの日・モンゴル経済連携協定は、モンゴル側から要望があって署名に至ったといった経緯があります。モンゴルが我が国を最初のEPA交渉相手国として選んだことは、民主化以降一貫してその支援を継続してきた我が国への信頼と期待のあらわれだというふうに我々は考えております。このEPAの締結によりまして、両国間の経済関係のみならず、政治、安全保障を含めた総合的な関係強化に寄与するというふうに考えております。
その上で、経済的な効果について申し上げますと、物品貿易につきましては、モンゴルから日本への輸入額の一〇〇%が十年以内に無税となるということです。このうち、例えば繊維衣料製品につきましては、現行関税が〇%から一一%というものが全て撤廃される、ほとんど即時撤廃されることになるわけですけれども、カシミヤ製品を初めとするモンゴルの製品の日本市場へのアクセスの向上が期待されるということが言えるのではないかと思います。
鈴
鈴木隼人#18
○鈴木(隼)委員 ありがとうございます。
日・モンゴルEPAが、両国経済のさらなる発展の契機となることを祈念いたしております。
次の質問に移ります。
WTO交渉については、現在交渉中のドーハ・ラウンドの香港閣僚会議当時に、私自身も経済産業省の担当官として従事をしていたこともございまして、早期締結を願う者の一人であります。このWTO交渉について、現在の交渉状況の全体像について答弁をお願いいたします。
この発言だけを見る →日・モンゴルEPAが、両国経済のさらなる発展の契機となることを祈念いたしております。
次の質問に移ります。
WTO交渉については、現在交渉中のドーハ・ラウンドの香港閣僚会議当時に、私自身も経済産業省の担当官として従事をしていたこともございまして、早期締結を願う者の一人であります。このWTO交渉について、現在の交渉状況の全体像について答弁をお願いいたします。
齋
齋木尚子#19
○齋木政府参考人 お答え申し上げます。
WTOドーハ・ラウンド交渉は、二〇〇一年に開始をされ、残念ながら全体として膠着の状態が続いておりました。しかしながら、二〇一三年十二月の第九回WTO閣僚会議におきまして、部分合意として、貿易円滑化、農業、開発の三分野及びドーハ・ラウンドの今後の作業計画に関するバリ合意が妥結をし、一定の前進を見たところでございます。
その後、WTO加盟国間の協議を経て、昨年、二〇一四年十一月に貿易円滑化協定に関するWTO協定改正議定書が採択をされました。
今後、バリ合意の着実な実施や、ドーハ・ラウンド交渉の妥結に向けた作業計画の策定など、WTOにおける作業を着実に進めていくことが重要と認識をしております。
また、現在、WTOのもとで、さらなる貿易自由化を進め、多角的貿易体制をより厚みのあるものとするために、情報技術協定拡大交渉、環境物品協定交渉、さらにはサービスの貿易に関する新しい協定交渉等、複数の有志国による自由化交渉が行われております。
WTO体制には、今御説明申し上げました貿易自由化交渉に加えまして、各種ルールの履行監視及び紛争解決制度という役割もありまして、国際貿易におけるルールの作成、遵守についてWTOが果たす役割は非常に大きいと考えております。
本年十二月に第十回WTO閣僚会議が開催される予定になっております。引き続き、多角的貿易体制の維持強化に我が国として積極的に取り組んでいく考えでございます。
この発言だけを見る →WTOドーハ・ラウンド交渉は、二〇〇一年に開始をされ、残念ながら全体として膠着の状態が続いておりました。しかしながら、二〇一三年十二月の第九回WTO閣僚会議におきまして、部分合意として、貿易円滑化、農業、開発の三分野及びドーハ・ラウンドの今後の作業計画に関するバリ合意が妥結をし、一定の前進を見たところでございます。
その後、WTO加盟国間の協議を経て、昨年、二〇一四年十一月に貿易円滑化協定に関するWTO協定改正議定書が採択をされました。
今後、バリ合意の着実な実施や、ドーハ・ラウンド交渉の妥結に向けた作業計画の策定など、WTOにおける作業を着実に進めていくことが重要と認識をしております。
また、現在、WTOのもとで、さらなる貿易自由化を進め、多角的貿易体制をより厚みのあるものとするために、情報技術協定拡大交渉、環境物品協定交渉、さらにはサービスの貿易に関する新しい協定交渉等、複数の有志国による自由化交渉が行われております。
WTO体制には、今御説明申し上げました貿易自由化交渉に加えまして、各種ルールの履行監視及び紛争解決制度という役割もありまして、国際貿易におけるルールの作成、遵守についてWTOが果たす役割は非常に大きいと考えております。
本年十二月に第十回WTO閣僚会議が開催される予定になっております。引き続き、多角的貿易体制の維持強化に我が国として積極的に取り組んでいく考えでございます。
鈴
鈴木隼人#20
○鈴木(隼)委員 ありがとうございます。
ここで、今回議案となっておりまして、今言及もいただきましたけれども、貿易円滑化協定につきまして、その意義をお訴えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →ここで、今回議案となっておりまして、今言及もいただきましたけれども、貿易円滑化協定につきまして、その意義をお訴えいただきたいと思います。
齋
齋木尚子#21
○齋木政府参考人 お答えいたします。
貿易円滑化協定は、WTOが一九九五年に設立をされて以来初めて、全てのWTO加盟国が参加をし、作成をされた新しい協定であります。税関手続を含む貿易手続の透明化、迅速化等を目的としております。
この貿易円滑化協定を我が国が締結し、この協定自体が発効することによりまして、我が国企業が主に途上国で直面する税関手続等に係る問題が改善をされ、完成品の輸出のみならず、サプライチェーンを国際的に展開している我が国企業の貿易を初めとする経済活動を後押しすることが、強く期待をされるところでございます。
また、先ほど申し上げましたように、WTOを中心とする多角的貿易体制の維持強化は、我が国の通商政策の主要な柱でございまして、日本経済の再生に向けて大変重要だと認識をしております。貿易円滑化協定を含むこの改正議定書を締結することは、多角的貿易体制を推進するという観点からも極めて重要と考えております。
この発言だけを見る →貿易円滑化協定は、WTOが一九九五年に設立をされて以来初めて、全てのWTO加盟国が参加をし、作成をされた新しい協定であります。税関手続を含む貿易手続の透明化、迅速化等を目的としております。
この貿易円滑化協定を我が国が締結し、この協定自体が発効することによりまして、我が国企業が主に途上国で直面する税関手続等に係る問題が改善をされ、完成品の輸出のみならず、サプライチェーンを国際的に展開している我が国企業の貿易を初めとする経済活動を後押しすることが、強く期待をされるところでございます。
また、先ほど申し上げましたように、WTOを中心とする多角的貿易体制の維持強化は、我が国の通商政策の主要な柱でございまして、日本経済の再生に向けて大変重要だと認識をしております。貿易円滑化協定を含むこの改正議定書を締結することは、多角的貿易体制を推進するという観点からも極めて重要と考えております。
鈴
鈴木隼人#22
○鈴木(隼)委員 ありがとうございます。
WTOとEPAは通商交渉の両輪でありますので、どちらもぜひ引き続き精力的な交渉をお願いいたします。
次に、安全保障についてお尋ねをいたします。
安全保障を広義に捉えますと、国防、それから経済安全保障、食料安全保障、資源安全保障など、その射程範囲は極めて広いものでありますけれども、広義の安全保障に関する外務省の取り組みについて、答弁をお願いいたします。
この発言だけを見る →WTOとEPAは通商交渉の両輪でありますので、どちらもぜひ引き続き精力的な交渉をお願いいたします。
次に、安全保障についてお尋ねをいたします。
安全保障を広義に捉えますと、国防、それから経済安全保障、食料安全保障、資源安全保障など、その射程範囲は極めて広いものでありますけれども、広義の安全保障に関する外務省の取り組みについて、答弁をお願いいたします。
中
中山泰秀#23
○中山副大臣 国家安全保障の要諦は、安定し、かつ、見通しやすい国際環境を創出し、脅威の出現を未然に防ぐことであると私どもは考えております。そのために、力強い外交の推進を通じた幅広い取り組みが、御指摘のとおり、求められるというふうに考えております。
外務省では、日米同盟の強化を初めとするパートナーとの関係強化、またテロ対策、サイバーセキュリティーの確保等に向けた積極的な外交を展開いたしております。また、エネルギーを初めとする経済安全保障、環境問題への対応、人道支援など人間の安全保障の促進、開発援助協力、軍縮・不拡散の推進、海洋安全保障、また法の支配の強化、女性の権利を含む人権の擁護など、あらゆる外交努力を尽くしております。
特に、委員からお知恵をまた拝借したいと思いますのは、サイバーセキュリティーにおきます日本独自のセキュリティー強化に関する技術力、こういったものの構築も含めてしっかりとお知恵をいただきながら、引き続き、世界と連帯をし、そういったリスクを回避するという観点からも、外務省といたしまして、安倍総理御指導のもと、積極的平和主義をテーマに、日本の安全保障を確実なものにし、世界の平和と繁栄のために、国際社会の一員としての責務を果たす外交をこれまで以上に強力かつ積極的に推進してまいりたい、そのように考えております。
この発言だけを見る →外務省では、日米同盟の強化を初めとするパートナーとの関係強化、またテロ対策、サイバーセキュリティーの確保等に向けた積極的な外交を展開いたしております。また、エネルギーを初めとする経済安全保障、環境問題への対応、人道支援など人間の安全保障の促進、開発援助協力、軍縮・不拡散の推進、海洋安全保障、また法の支配の強化、女性の権利を含む人権の擁護など、あらゆる外交努力を尽くしております。
特に、委員からお知恵をまた拝借したいと思いますのは、サイバーセキュリティーにおきます日本独自のセキュリティー強化に関する技術力、こういったものの構築も含めてしっかりとお知恵をいただきながら、引き続き、世界と連帯をし、そういったリスクを回避するという観点からも、外務省といたしまして、安倍総理御指導のもと、積極的平和主義をテーマに、日本の安全保障を確実なものにし、世界の平和と繁栄のために、国際社会の一員としての責務を果たす外交をこれまで以上に強力かつ積極的に推進してまいりたい、そのように考えております。
鈴
鈴木隼人#24
○鈴木(隼)委員 ありがとうございます。
今後とも、日本の外交の窓口として、外務省には心から期待を寄せております。
本日、防衛省さんにもお越しいただいておったんですけれども、時間が来てしまいました。申しわけございません。
これで私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →今後とも、日本の外交の窓口として、外務省には心から期待を寄せております。
本日、防衛省さんにもお越しいただいておったんですけれども、時間が来てしまいました。申しわけございません。
これで私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
土
緒
緒方林太郎#26
○緒方委員 おはようございます。民主党、緒方林太郎でございます。
きょうは、四本の条約の審議ということで、本来、村山談話、河野談話といきたいところでありますけれども、きょうは条約審議ということでやらせていただきたいと思います。
今回、日・モンゴル経済連携協定がかかっているわけでありますが、そもそも、こういった自由貿易協定、FTA、そういったものの成り立ちからスタートをさせていただきたいと思います。
世界の貿易のルールというのは、WTO、ガット体制によって成立をしていて、そして、その中で最も基本的なルールとして最恵国待遇というものがございます。一つの国に、一つの相手に関税や非関税障壁を下げれば、それはその国だけではなくて全ての国に対して、どこか一つに下げたら全部に下げましょうというのが世界の貿易ルールであるというふうに思います。
その中で、今回の日・モンゴル経済連携協定のように、そうではなくて一対一で、あなただけに関税を下げますということが今回条約で上がってきております。これの根拠となる規定について、外務省、お答えいただければと思います。
この発言だけを見る →きょうは、四本の条約の審議ということで、本来、村山談話、河野談話といきたいところでありますけれども、きょうは条約審議ということでやらせていただきたいと思います。
今回、日・モンゴル経済連携協定がかかっているわけでありますが、そもそも、こういった自由貿易協定、FTA、そういったものの成り立ちからスタートをさせていただきたいと思います。
世界の貿易のルールというのは、WTO、ガット体制によって成立をしていて、そして、その中で最も基本的なルールとして最恵国待遇というものがございます。一つの国に、一つの相手に関税や非関税障壁を下げれば、それはその国だけではなくて全ての国に対して、どこか一つに下げたら全部に下げましょうというのが世界の貿易ルールであるというふうに思います。
その中で、今回の日・モンゴル経済連携協定のように、そうではなくて一対一で、あなただけに関税を下げますということが今回条約で上がってきております。これの根拠となる規定について、外務省、お答えいただければと思います。
齋
齋木尚子#27
○齋木政府参考人 お答えいたします。
WTOを中心とする多角的貿易体制の維持強化は、日本経済再生に向けた我が国の通商政策の柱でございます。同時に、二国間、多数国間の自由貿易協定、経済連携協定につきましては、有志国の間でWTO協定で約束した以上の貿易自由化を進めることを通じ、WTOを中心とする多角的貿易体制を補完するものと認識をしております。
根拠でございますけれども、多角的貿易体制のもとでは、委員御指摘のとおり、関税及び貿易に関する一般協定、ガット第一条が最恵国待遇を定めております。この最恵国待遇を原則としつつ、ガットの第二十四条及びWTOのサービスの貿易に関する一般協定、GATSの第五条におきまして、実質上の全ての貿易について関税その他の制限的通商規則が撤廃されること等を条件といたしまして、自由貿易地域の設定を妨げるものではないとされていると理解しております。
この発言だけを見る →WTOを中心とする多角的貿易体制の維持強化は、日本経済再生に向けた我が国の通商政策の柱でございます。同時に、二国間、多数国間の自由貿易協定、経済連携協定につきましては、有志国の間でWTO協定で約束した以上の貿易自由化を進めることを通じ、WTOを中心とする多角的貿易体制を補完するものと認識をしております。
根拠でございますけれども、多角的貿易体制のもとでは、委員御指摘のとおり、関税及び貿易に関する一般協定、ガット第一条が最恵国待遇を定めております。この最恵国待遇を原則としつつ、ガットの第二十四条及びWTOのサービスの貿易に関する一般協定、GATSの第五条におきまして、実質上の全ての貿易について関税その他の制限的通商規則が撤廃されること等を条件といたしまして、自由貿易地域の設定を妨げるものではないとされていると理解しております。
緒
緒方林太郎#28
○緒方委員 そのとおりであります。
ガット二十四条におきまして、関税及びその他の制限的な通商規則を実質的に全て撤廃することによってのみこういったものが認められているというのが国際法のルールの基本であります。
その中で、こういった実質的に全ての関税及びその他の制限的な通商規則を撤廃する規定というのは、今、世の中でFTAとかEPAとかTPPとか、いろいろなカテゴリーの協定が言われておりますが、その適用については全く同じであるということでよろしいですね、外務省。
この発言だけを見る →ガット二十四条におきまして、関税及びその他の制限的な通商規則を実質的に全て撤廃することによってのみこういったものが認められているというのが国際法のルールの基本であります。
その中で、こういった実質的に全ての関税及びその他の制限的な通商規則を撤廃する規定というのは、今、世の中でFTAとかEPAとかTPPとか、いろいろなカテゴリーの協定が言われておりますが、その適用については全く同じであるということでよろしいですね、外務省。
齋
齋木尚子#29
○齋木政府参考人 ガット二十四条に関税同盟及び自由貿易地域の定義がございますけれども、委員が御指摘のそういった定義にはまるものであれば、それはガット、GATSで規定する自由貿易協定、FTA、EPAということであると認識しております。
この発言だけを見る →