木下智彦の発言 (経済産業委員会)
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○木下委員 ありがとうございます。まさしくデフレの影響というのは大きいんだと私も思います。
ただ、そう言いながら、私はシンガポールに住んでいたことがありまして、日本のラーメンは千円とか千五百円するんですけれども、地元の人たちが食べているのは、ホーカーセンターといって、いろいろな食材が集まって、そのまま食べられるようなところがあって、三百円ぐらいで物すごいおいしいものがいっぱいありますので、なかなかそうはいかないでしょうけれども、行かれるようなことがあれば、ぜひ試していただければなと思います。
そうなんですね。労働生産性というのが非常に、一番難しいところ。この資料の三枚目の右側にそれを書いて図を出しているんですけれども、日本、米国、ドイツ、英国、それからフランス、これを比較してみて、日本が一番下なんですね、二十七・六ドル。これは、アメリカと見ると半分なんです。労働生産性という水準で見ると、日本は半分の水準でしかないということで、これが一つ。
それから、もうちょっと戻って言いますと、左側の図では、製造業とサービス業の平均給与と給与所得者数というのが書いてありますけれども、これを見ていただくとおもしろいんですけれども、二〇一二年と二〇〇二年とを比較しているんですけれども、左側の製造業の方では、実質的な賃金は年間所得でいうと二万円ほど増加している。わずか二万といいますが、二万円増加している。そのかわり、労働人口は二百六十五万人も減少している。
ただ、サービス業の方は全く逆の状態で、平均給与は年間で二〇〇二年比でいうと四十六万円も減少している。これは正規、非正規という問題もあるんだと思いますが。ただ、労働者の数は二百八十五万人増加と、全く逆の構造になっているという中で、サービス業は生産性が低いんだ、これはやはりどうにかしなきゃいけないよねと。
戻りますが、二枚目の図のところに、これはまた冨山和彦さんがまとめられています。これは全部は読まないので、また資料を読んでいただきたいんですけれども、一番重要なテーマは何かというと、先ほど田嶋委員も言われていましたが、新陳代謝、ここにはもうちょっと詳しく、「「新陳」と「代謝」の同時促進による労働生産性と賃金の上昇」をしなければいけないと。
要は、ローカルの中でいろいろなサービス業があっても、ここにも細かく書いてあるんですけれども、一番下の方の4のところに、「穏やかな退出・集約化政策とスマート・レギュレーション」というふうに書いてあるんですけれども、穏やかな退出を促していかなければ新陳代謝はできないよと。急激にやるのは市場インパクトが相当大き過ぎる、市場もそうですし、労働市場を失ってしまうことになりますので、穏やかにやりながら集約をしていかなきゃいけない。
ただ、先ほど言われていましたけれども、政治家がそれを言うのは相当困難だということで、私ども維新の党は結構平気でそういうことを言っていますけれども、そういうことを政策としてやはり大きく私は打ち出すべきなのではないかなというふうに思っておりますので。
ぜひとも、そういう観点で、今後の中小企業対策、特に非製造業に対する部分というのに大きくフォーカスし、なおかつ、多少痛みを伴ったとしても、全体的な最適を求めているんだということを明確に表に打ち出すということをこれから先は政府が主導してやっていかなければいけない。それこそが地方創生にもつながるし、日本全体の景気の底上げにつながっていくのではないか。まるで私が自民党の党員であるかのようなお話をさせていただいておりますが、ぜひ、そういうふうな観点でやっていただきたいなと思います。
これについてはもう御答弁は結構です。
では、次に行かせていただきます。
もう一つ大きな点というのが、これも同じく中小企業対策の中で一番課題になってくるであろうと思われるところ、老齢化がどんどん進んでいったときに、これから先、では具体的な施策というのはどういうものがありますかということなんです。これはおのずと今国会でも出てきておりますが、先ほどもお話しされていましたけれども、事業承継をちゃんとしていこうであるとか、いろいろなことを言われております。ただ、まだまだ足りないんじゃないかなと思っているんですね。
その四番のところに、ちょっと関係ないような資料も入っていますが、見ていただきたいんです。この左の方、私は、維新の党といいながら大阪維新の会のメンバーで、今回の都構想の住民投票、積極的に推進、賛成ということでやりましたが、残念ながら負けてしまいました。テレビ局がした出口調査の結果、左側につけておりますけれども、これを見ていただくと、上の方から、七十代、六十代、五十代、四十代、三十代、二十代と年齢が書いてあって、賛成と反対の比率というのが出ております。
これは投票に行った人たちの比率なので、具体的な数字、細かい数字はこれから先出てくるでしょうけれども、六十代以上の人たちの投票率は非常に高い。その中で、特に七十代の人たちは反対の方が多いんですけれども、それ以下、六十代以下の人たちを見てみると、実は、賛成の人たちの方が、投票に行った人の中では多い。投票に行っていない人は、そもそも住民投票に失望感があって投票に行かなかった可能性もありますので、一概にこれをもって全ての傾向だと言うことはできないけれども、こういう状態なんですね。
これを見ていて、私が相当活動させていただいて、町の中でも、例えば街頭演説をしたりビラを配ったりとか、いろいろしました。そうしたら、物すごい抵抗をされる方々がいるんですね。ばあっと来てどなったりとか、余り言う話じゃないですけれども、街宣車に乗っていると水をかけてきたりする人もいたり、毎日誰かがどこかで殴られるんですよ。それが、ほとんどやられる方は相当御年配の方です。
それがいい悪いとか、そういうのは別においておいて、言われているのが何かというと、何か、都構想になることによって、年がいった人がいろいろ物が奪われていくと。
例えば、具体的に言うとあれですが、地下鉄の敬老パスというのがあるんですけれども、それを橋下市長になったときに、もともと無料だったものを一回五十円取るようにしました。最初に三千円払っていただいて、五十円。それでも反発があったんですけれども、今度、特別区になっていくと、特別区長の権限でそれすらもなくしてしまうんじゃないかというような形で、そんなのは許せないと。いや、なくしませんよと言っても、やはりそういう不安を感じられている。もっとひどいのは、年金まで下がってしまうんじゃないかと。いや、違いますよと言っても、やはり奪われることに対する不安感というのは物すごく多かったんです。
そういうのを見ていて私は思ったんですけれども、とにかく元気なんですよね。ただ、やはりこれから先お金が出ていくことばかりになってしまっているから不安を感じられているんだと思っていて、こういう結果も出ている中で、今私がすごく懸念しているのが、若者とお年寄りの人たちの間の世代間闘争というのを政治家が助長してしまうようなことをやってはいけないというふうに思っているんです。
その中で考えたときに、中小企業対策で、今見ていると、年がいった方で中小企業をそのまま継続されている経営者の方々がたくさんいらっしゃいます。でも、そうじゃなくて、私は今事業継承の話をしましたけれども、事業継承した後もそのまま職場に残って働くような、そういう仕組みになっていかないかなと思っているんです。
年がいっても働くことはできます。働いても、パフォーマンスとしては落ちてくるかもしれません。ただ、知恵もあります。そういう人たちが事業承継しても残っていけるような職場環境をつくっていく、そういう施策があってもいいんじゃないかなと。
これは、中小企業だけじゃなくて大企業でも同じようなことが言えるんですね。
私は、二十年ほど大きな企業に勤めておりました。そうしたら、役職定年というのがあって、五十三歳—五十七歳でどんどん役職定年していくんですね。していって、ただ、ほとんどの人たちがどうするかというと、そのまま退職を選んで、退職を選んでといいながら、実質的には、関係会社の役員というポジションをもらうことと引きかえに退職していくんです。官僚とすごく似ていますね。もしくは、そのまま残る人もいるんです。残る人たちは給料を四割ぐらいカットされます。そのまま残っていって、仕事の内容も変わっていく。
ただ、一番最初に、一枚目のページのところで、ないのは相応の賃金、安定した雇用形態とやりがいやプライド、これがないから若者の流出が続くんだよというふうに冨山和彦さんが言われていますけれども、私、お年を召した方でも同じだと思うんです。
というのは、急に、きのうまで一〇〇%給料をもらっていたのが四割カットされますよと。その中で、仕事も窓際に追いやられて、プライドもなくなっていく。だから、私たちが見ていて、私はそういう見方はしませんでしたけれども、大半の見方が、会社の中に残っている人たちは、あの人たちは余り、だめな人だというような文化ができ上がっているんです。それよりも、関係会社に自分の仕事を見つけて行った人の方がよかったかのような、そういうイメージも社会全体としてでき上がっているんじゃないかな。私は、全くそれは違うと思っているんですけれどもね。
というのは、関係会社の社員とふだんは一緒に仕事をしています。若い人間で物すごくやりがいがある人間がたくさんいるんですね。なのに、いきなりぽっと、もともと親会社もしくは関係会社、親会社のちょっと偉かったような人たち、私からしても、そんな働いていないとか思っていたような人たちがぼんと来て役員になる、俺たち、何にプライドを持って働けばいいんだ、何にやりがいを持って働けばいいんだと。
それを考えると、若い人たちに対する施策も必要ですけれども、お年を召されたが、まだこれから働けるような人たちに対する施策というのは、恐らく、本当は厚生労働省が相当こういうことをいろいろ考えてやられていると思いますけれども、経済産業省、中小企業庁ともども、そういった社会の仕組みにしていくような、そういう施策というのをもっと真剣に私は考えてほしいなと思いまして、非常に長々と話してしまいましたが、最後に、その辺を踏まえて大臣にコメントいただければと思います。