宮崎政久の発言 (経済産業委員会)

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○宮崎(政)委員 自由民主党の宮崎政久です。
 きょうは、特許法の改正につきまして質問の機会をいただきましたこと、委員長初め理事各位の皆様に御礼を申し上げます。
 さて、今回の特許法の改正、経済産業委員会でこういった形で審議がされますが、知財戦略というのは、この国の行くべき大きな歩みのポラリスというんでしょうかね、目指すべき方向性だと私は実は思っております。それを、経済産業政策という形でこの委員会で審議をして前に進めていくということは、大変意義深いことだと私は思っております。
 早速、具体的な中身に入りたいと思います。
 まず最初に、ガイドラインのあり方について質問をさせていただきたいと思います。
 今回の特許法の改正によりまして、会社の従業者等が職務上の発明を行った場合であっても、職務発明規程をあらかじめ定めることによって、この特許権を会社に最初から、これは原始帰属でありますけれども、原始帰属をさせることができるようになるわけであります。
 この制度改正に関しましては、いろいろな声がある。例えば、発明者に認められていた権利やインセンティブの法的な基盤が失われてしまうんじゃないか、そのことによって、中長期的には報奨が引き下げられてしまうんじゃないかとか、そういうことを繰り返すことによって有為な発明人材というものが海外に流出してしまって、我が国の国力をそぐことになるんじゃないか、こんな御指摘もございます。
 他方、この改正によって、権利関係の紛争を未然に防いで、安定的な職務発明に関する知財の運営ができるようになる。実際の職務発明の現場、企業において、さまざまな製品開発などをしていく前提となる我々の産業の基盤という意味でいうと、この安定化のメリットというのは非常に大きいところがございます。
 従業者の側としても、あらかじめしっかり、これは権利でありますけれども、相当の金銭その他の経済的な利益というものを確認することができれば、逆に言えば、発明後のことに煩わしい思いを持つことなく、安心して研究活動であったり企業活動、日々の目の前の業務、こういうものに打ち込むことができる、こういうメリットもあるわけであります。
 著名な事件としては日亜化学の事件がございます。この裁判の中で、中村博士との間で、例えば当初報奨金が二万円だとか、第一審の判決では二百億円が相当だとか、高等裁判所で和解する段になったら今度は六億円だとかというような形で、裁判所の認定額も含めて、争われた額、扱われた額が大きく変動した、こういう事情もありました。もちろん、日亜化学さんの方としては、多額の給料で処遇をしてきた面を考慮するべきであるという主張もありましたし、また研究者の側からすれば、それは発明の対価というか、今でいえば報奨になるわけですけれども、これは対価ではないじゃないか、こういうような主張がありました。
 つまり、この裁判に象徴されるのは、特許、発明に関して、職務発明の分野において労使の間で共通の認識を持っていない、持つような制度がないということによって、これだけの混乱と、事業活動においても、また、働いている、発明をされている研究者の方にとっても、さまざまリスクが出てしまう、顕在化してしまうということでありまして、この事例一つとってみても、きっちりとした決まりがないということは、会社の側にも、働く人の側にも、両方いい話じゃないということになるわけです。
 こういう権利の不安定さを克服するという意味で一定の指針が示されるということになれば、まさしくこれは職務発明の場面で、企業、使用者側にとっても、発明をされる従業者側にとっても、ウイン・ウインの関係が導けるということになります。
 問題は、「相当の金銭その他の経済上の利益」という、三十五条四項の改正案の中にあるこの文言が、どれだけの内実を持ったものとして定められるかということになるわけでありまして、そこで、そのガイドラインというものの持ってくる意味は非常に大きいと思うわけです。
 発明を奨励して、イノベーションを創出して、科学技術立国、知財立国日本をつくり上げていく、こういう意味で発明者のモチベーションを保つ、増進するというのが、ガイドラインをつくる上では非常に重要なことだと私は思っております。
 このガイドラインの策定に向けた宮沢経済産業大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 宮崎政久

speaker_id: 18299

日付: 2015-05-27

院: 衆議院

会議名: 経済産業委員会