川島千裕の発言 (経済産業委員会)
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○川島参考人 お答えします。
まず、二つのことを申し上げます。
一つは、改正法の条文の中身が、言葉遣いは違っていたとしても、構造としては現行法と改正法には変わりがない、ほぼ同じ内容だというふうに思っております。したがいまして、インセンティブが切り下げられるのかどうなのかという点については、ニュートラルなのではないのかと思っております。
ただ、法律をどう運用するのかというのは、それぞれの企業においてさまざま幅が出てくることだと思いますので、そういった意味で、本日冒頭に申し上げました、今回の改正が実際どのような影響を及ぼすのか、これについては、事後の調査、検証が必要だというように思っております。
それともう一点、先ほどの長澤さんのお話を伺いまして、対価であったものが、金銭以外のものも含むということによって、争いがふえるのかふえないのかという点についてであります。
私は、現行法も改正法も、相当の利益であれ対価であれ、その内容が合理的であるかどうなのかというのは、ひとえに、社内規程を策定したプロセス、すなわち、従業者と使用者との間できっちり協議を行って、双方納得できるようなものになっているのか、また、決めたものが職場において広く開示されているのかどうなのかというところにあると思っています。
したがいまして、金銭であるなしにかかわらず、例えば一〇〇%金銭であったとしても、あるいは、今回の見直しによって、それを五〇%、五〇%、金銭とそれ以外にしたとしても、そう決めたことが納得的なものであれば、私は、紛争は起きないのではないのか、あるいは減少するのではないのかというように思っております。
そうした意味で、本改正の意味としては、むしろ、ガイドラインを策定することを法で定めました。特に中小企業において規程の整備が進んでいないということもありますので、こうしたガイドラインが定められて、それぞれの企業において職務発明に関する規程の整備がされていく、そのことによって、従業員、使用者とも納得できるようなルールができる、このことが訴訟リスクを低下させることにつながると思いますし、そのことが明らかになれば、訴訟をされる側も、これは勝てないな、では、やめておこうかということにつながるのではないかと思っております。
以上です。