神山洋介の発言 (災害対策特別委員会)
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○神山(洋)委員 ありがとうございます。
ここで、その負担主体がどうだということをばしっと言いづらいのはよくわかります。よくわかりますが、しかし、今回の活火山法改正案の中身をより実効あらしめるためには、実は、この問いに対しては何らかの結論を、本来であればこの場でですし、おくれながらであっても出さなきゃいけないタイミングが来るんだろうというふうに私は思うわけです。
今大臣からもお話がありましたが、風評被害という部分も確かにあります。規制エリア外の部分で、風評によって被害がある。それは、ちょっと厳しいですけれども、何とか既存法でカバーできなくもないかなという雰囲気はありますよ。ただ、規制エリアの内側に関しては、これは風評被害では完全にないので、どうにもならないという実態があります。
お配りをさせていただいた資料の一番最後を見ていただければと思います。
これは私の手元のところで簡単にまとめたものですので、余り厳密さを求めた資料ではありませんが、冒頭申し上げたように、災害のフェーズが、予防があって、応急があって、復旧があってという三つのフェーズに分かれて、予防と応急の間に発災というタイミングがあります。予防の中に、一部、予知もしくは先ほどお話のあった前兆現象があって、ほぼ起こることが確実視をされるようなタイミングというところがあるわけです。
これは、それぞれのタイミング、フェーズによってどういう法律が適応するだろうかということを簡単にばっとまとめたものなんですが、一見しておわかりいただけるように、災害が起こる可能性が高くなってきたタイミング、前兆現象があって発災に至るまでの間のさまざまな被害なりに対しての適応する法律というのはほとんどないに等しいわけです。
一部、今大臣のお話のあったような、セーフティーネット貸し付けであるとか、これは規制エリア外の話だと思いますが雇用調整助成金であるとか、部分的には少し絡まなくはないかなというものはありますが、発災に至る前の予防段階で、しかも、一定の予知、予見が可能な段階、このタイミングでそこに生じた経済的な被害というものに対してどうアプローチをするかということは、これはほとんど今まで考えられてきていない。私は、法の穴だということを言い続けています。
そういう意味でいえば、私自身も立法府の一員として、この問題に対しては何とか対処をしなければいけないという問題意識は持っているわけですが、やはり防災行政をつかさどっていらっしゃる大臣にもこの問題意識は共有をしていただきたいわけです。
なぜ私があえてここでこの点を取り上げているかといえば、もちろん、今の私の地元の状況を何とかしたいという思いは、正直、当然あります。ただ、この公の場でそのことだけを強く申し上げたいわけではなくて、この問題を放置した場合にはどうなるかということを考えると、この法案が成立をして、この後、各火山、四十七もしくは五十火山の中で火山防災協議会が設置をされて、その中で、まずは、レベル1はいいですけれども、2、3、4、5と段階が上がる中で、どういう規制範囲を設けようか、それが百メートルなのか三百メートルなのか、場合によっては一キロなのかということを火山ごとの状況に合わせて設定しようとしていくわけです。
やはりそのときに問題になるのは、この規制をしても、例えば、ここのラーメン屋さんは営業ができなくなっちゃいますよ、このロープウエーはだめですよ、山小屋は営業できなくなりますよという話の中で、本来は、安全、合理的に、いざこの山が発災をしたときには、このぐらいが危ないからここを制限しなきゃいけないという話になるべきだと思いますが、やはり人間ですから、どうしてもそういうときに、でも、もう五十メートル手前までの規制エリアにすれば、ここのお店は大丈夫じゃないかとか、ここの駅は大丈夫じゃないかという話は、これは公の議事録には残らない部分かもしれませんが、必ず現地でそういう話になると思うんです。
べき論からいえば、安全、合理的に、きちんと科学的に規制エリアを設定すべきだ、正論はそのとおりなんです。しかし、やはり我々としては、そういうふうになる可能性、人間のいろいろな意味での経済活動の中から、調整をしたい、してほしいという願いを、そういう部分でぶつけなくても済むような手だてを考えることが、今回の法の趣旨に基づいて事前に合理的な設定をできるような、いざというときの民間経済活動における被害を何らかの形で配慮するという姿勢ぐらいはあるべきであろうと私は思います。
それがないと、どうしてもそういう人間の感覚的な部分というのが現地で働いて、端的に言えば、その協議会の長には地域の首長さんがなるわけですが、非常に苦しむことになるんじゃないかと思います。そこを仮に乗り越えたとしても、いざ本当に前兆現象が起きて、レベル2に上げました、規制エリアを設定しますというときに、また同じぶつかり合いが出てきてしまう。これを私はやはり避けなきゃいけないと思うわけです、安全確保を第一にするために。
だとすれば、公の権限で規制エリアを設定するからには、全部が全部とは言いませんし、どこまでかというのはいろいろな難しさはあると思います。そして、この法案の中に書き込むことも、今のタイミングでは難しいでしょう。しかし、これから例えば指針をつくるわけですから、そういった部分についてそれなりの配慮をしますよとか、少しそこは問題意識を持って考えますよというぐらいのサジェスチョンはあってしかるべきじゃないかと思うんです。大臣、いかがでしょうか。