室井照平の発言 (地方創生に関する特別委員会)

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○室井参考人 おはようございます。会津若松市長の室井照平でございます。
 本日は、このような機会をいただきまして、まことにありがとうございます。また、国会議員の皆様や政府の方々には、さまざまなアドバイス、御支援をいただいております。改めて感謝、御礼を申し上げたいと思います。
 私が市長に就任したのは平成二十三年八月、震災後でありました。いかに復興再生していくかというそのさなかでございました。会津若松市には、ICT専門大学、いわゆる情報通信の専門大学、会津大学が立地しているということを特徴として、スマートシティ会津若松を標榜し、ICTを有効にまちづくりに生かし、電力の見える化を初め、町の見える化を行うスマートシティー構想ということで取り組みを進めてまいりました。
 これらの取り組みが形になったのは昨年五月でございます。地域活性化モデルケース、さらには本年一月に安倍首相より認定をいただきました、今回の改正法案の一つであります地域再生法に基づいた地域再生計画でございます。これらの計画の認定及び認定を通じたさまざまな御支援に対しまして、改めて御礼を申し上げます。
 また、会津若松市は既に地方版総合戦略策定及び公表をしておりますが、その戦略の中でも、スマートシティー関連の取り組みは重要な位置を占めております。
 このような流れで、最近の取り組みの一つを御紹介したいと思います。お手元の資料、新聞記事でございますが、一枚目と二枚目をごらんいただきたいと思います。地域再生計画に基づく地域再生戦略交付金、これを活用する事業でございます。今月の二十七日に記者発表を行わせていただきました。
 「ICT専門ビル整備」と記載されていますけれども、ICT関連企業は固定資産を持たないということが一般的でございます。また通信環境等を重視するために、そのような機能が備わったICT専門の貸しオフィスビルを整備するものでございます。このようなオフィスを整備することで、ビッグデータ解析等を行うICT関連企業を誘致することができると考えております。
 従来型の工場誘致とは異なっておりますが、新たな視点の企業誘致策であると同時に、ICT専門大学であります会津大学の卒業生が誘致企業の人材供給源となったり、大学がデータ分析教育の場となったりするなど、地方大学との連携、コラボレーションがさらに生まれていくと考えております。首都圏からの企業や人の移転に加え、若者の域外への流出防止や地方大学との連携などの効果が生まれると思っております。まさに地方創生のテーマに即した事業であると自負させていただいております。
 このような事業を推進すると決定できたのも地域再生戦略交付金によるところが非常に大きいわけであります。本交付金は、各省庁の補助制度等にはないものの、実施することで他の施策との相乗効果が見込める事業を補助するという、まさにすき間交付金という通称がぴったりであります。今までにないすばらしい交付金であります。
 しかしながら、ICT専門ビルを整備するには、用地選定等の、今回候補地として発表はさせていただきましたが、すぐに着工できるものではございません。また、大規模な工事となることから、単年度で竣工するものでもございません。よって、地域再生戦略交付金のような自由度の高い交付金が今後複数年にわたって継続されることを期待しているところでございます。
 また、本交付金の補助率は、市の事業であれば国と市で二分の一ずつの負担、民間が事業主体となる場合には間接補助ということで、国と市と民間が三分の一ずつの負担となっております。この交付金も地方創生の流れに沿ったものだと理解しておりますが、地方創生においては民間活力を利用することが不可欠だとさまざまな場で議論されております。そのような状況を踏まえて、民間が実施主体となる場合でも、国の補助率をもう少し上げて自治体の負担を減らしていただけると、より使いやすい交付金になると考えております。
 また、今回の改正地域再生法で追加されます企業の地方移転に伴う優遇措置につきましては、まさに先ほどから述べていますICT専門ビルを活用した企業誘致を今後行おうとしている本市にとっては、すばらしいタイミングで追加していただける制度であると考えております。移転型の方が支援措置が深掘りされているのも、地方創生の流れに適しているものと考えております。
 一方で、テレワーク等に抵抗感がなく、また、パソコン等があれば仕事の場所を比較的選ばないという観点から、地方への移転がしやすいICT関連企業は、先ほど申し上げましたとおり、固定資産を持たないということが一般的でありますので、オフィス取得に対する減税は使いづらいという現状もあります。
 つきましては、賃貸オフィス等でも使えるような支援措置、加えてICT専門ビルを経営する企業等が活用できる補助メニュー等も今後御検討いただけると、より使いやすい税制優遇制度になるのではないかと考えております。
 また、今回は国家戦略特区法案も審議されておりますが、会津若松市も、デジタルコンテンツにおける著作権の包括的利用承認、いわゆるフェアユースについて、以前から提案してきたところでございます。
 残念ながら、今回の改正法案の中では反映されておりませんが、現状の日本の著作権法のような限定列挙型の著作物の利用許可制度、例えば、教育目的であれば例外的に著作権者の許可がなくとも著作物を利用可能ですということを列挙している制度では、デジタルの世界は技術革新が速いわけでありますので、技術に法制度が追いつけていけないというふうに考えております。
 一例を挙げますと、グーグルに代表される検索エンジンは、検索の高速化のために世界のさまざまなウエブページをコピーしているわけであります。日本では、二〇〇九年の著作権法改正までは違法でございました。一方で、さまざまな世界規模のICT企業を生み出しているアメリカでは、フェアユース規定により著作権を限定しております。簡単に申し上げますと、著作権者に経済的損失を与えないなどの条件を満たせば、著作物のコピー等をしても著作権侵害にならないというものであります。
 このような著作権の違いのみが、日本とアメリカのICT企業の違いの原因とは言えないと思いますが、日本発の世界規模のICT企業が出現するためにも、また、日本が誇るアニメや漫画をデジタルの世界で世界へ売り込んでいくためにも、著作権法におけるフェアユース規定の導入は必要であると考えております。
 このような議論については、最近、国会でも御議論をいただいております。徐々に関心が高まっていると感じております。つきましては、今後とも、ぜひ継続的かつ前向きに御検討いただきたいと考えております。
 最後となりますが、会津若松市でございますが、人口規模も面積も、日本全土の約千分の一、十二万という大き過ぎも小さ過ぎもしない人口規模からいっても、ICTの素地があることからいっても、今後、世界の動向の中において中心になるICT、そしてエネルギーや交通、医療等のさまざまな分野をかけ合わせた、いわゆるスマートシティーの実証実験に適した場だと考えております。
 また、農業や観光が中心の典型的な地方都市でありまして、少子高齢化等の典型的な地方としての課題を抱えて今やっているところでございますが、会津若松市での地方創生を実現できれば、他の自治体にも展開可能なシステムを構築することが可能であると考えております。まさに地方創生のモデル都市になると考えております。
 地方創生関連の施策におかれましては、PDCA等を通じて成果をしっかり見きわめつつも、地方の特性や自治体の心構え、勢い等を考慮した、全国一律配分ではない、かつ、単年度ではなく一定期間継続される支援策や交付金を期待しているところでございます。
 今回の改正三法案も地方創生の流れをより加速化するものと理解しておりますが、今後ますますこの動きが加速化するように、国会議員の皆様や政府の方々の御支援を賜りながら、市長として会津若松市の地方創生に邁進していくことをお約束させていただきまして、意見陳述とさせていただきます。
 早口で大変申しわけありませんでした。御清聴どうもありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 室井照平

speaker_id: 6996

日付: 2015-05-29

院: 衆議院

会議名: 地方創生に関する特別委員会