甘利明の発言 (内閣委員会農林水産委員会連合審査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○甘利国務大臣 御指摘のとおり、党内でも議論を重ねていただきまして、政府との連携もとりながら、TPPの関連政策大綱を決定したわけであります。
具体的に言いますと三点構成になっておりまして、まず第一は、いわゆる新輸出大国を目指すということであります。
これは、大企業はもちろんなんでありますけれども、中堅・中小企業にとってどういうメリットがあるんだという指摘があります。
実は、TPPを契機に海外展開を行おうとする中堅・中小企業、これが一つのチャンスになるわけなんでありますけれども、これを支援していく。鉱工業製品のみならず、農産品、食品、さらにはサービスであるとか、それからインフラの輸出を促進して、冒頭掲げました輸出大国を実現するための施策を推進するということであります。
ルールが統一化をされます。そうしますと、いわゆる商売をやっていく上での予見性が確保されます。
現状、国によっては、パフォーマンス要求が後を絶たない。例えば、法人税を下げますからどうぞいらっしゃい、ウエルカムですと。投資をして、もう足が抜けなくなったときに、悪いけれども技術移転をしてくれと。当然ノーと言いますけれども、それでは優遇措置はやめさせてもらうとか、あるいはローカルコンテンツで、うちの部品を何割以上使ってくれと。いや、製品の精度の上からいうと日本から輸入したものを使わないとこの精度は確保できないと言うと、それなら優遇措置は悪いけれどもやめねとか、あるいはソフト会社にとって致命的なのはソースコードの開示要求です。これは設計図の開示ですから、致命傷になるわけですね。それをやらない場合には、では法人税の優遇はやめねみたいなことがかなり横行している。そういうのはTPPの域内では禁止行為であります。それを破ったら、企業が国を訴えられて、第三者機関で裁定がされるISDSという項目に持っていけるわけでありますから、いろいろな予見性ができる。
中小企業にとって、例えばサービス展開をする際に、国によってはその自国内にサーバーを設置せよという相当な投資を要求される。それもしなくていいということになりますから、ネットを通じてEコマースが自由にできるとか、中小企業や小規模企業にとって有利な環境ができる。あるいは、コンソーシアムを組んで進出を応援するという体制もとる、各国が中小企業を支援する窓口をつくるとか、いろいろな方法がとられています。
第二は、いわゆるグローバルハブにしていくということです。
そこの国が拠点として魅力があるかというのは、そこの国から海外に展開していく際に、どれくらい大きな範囲で関税が低いとかないとか、ルールが統一されているかというのが魅力になるんですね。ある国から輸出する場合には輸出先が全部関税がある、日本から輸出されるものには輸出先の関税がない、そうすると日本は魅力的になります。あるいは、投資をする際に、研究開発拠点として魅力があるということは投資拠点になる。こっちからも行くし外からも入る、いわば拠点化するという魅力をつくろうということであります。
それから、第三はやはり農業です。
農政新時代というのは、これを機会に農業者も意識転換をしよう。それから、政治の側もそういう姿勢で臨もうと。
農業というと、守る。もちろん、不安に寄り添うというのは大事なことですから、それをやります。それと同時に、ポテンシャルを引き出すということですね。不安に寄り添うだけでは、現状維持以下にどんどんなっていっちゃうわけです。
日本の農産品というのは、海外の評価は非常に高いです。海外でも物すごくそれを痛感します。ただ、価格で勝てない。価格で勝てないのを、規模拡大だけして価格で勝てるようにしていくというんじゃなくて、違ったマーケットを狙うんですね。高品質で高味覚で高安全なものの消費層というのはありますから、そこにうまくつなげるというのがマーケティングです。そういう、不安に寄り添うというのとポテンシャルを引き出すという両方で農政の新時代というのを掲げていこうと。
やはり農業後継者の人はそういう守る部分よりも攻める部分で農業の将来像、夢を感じるわけですから、そこをしっかり展開していくということが三つ目の視点であります。
ほかに、食の安全ですとか知財ですとか、具体的な項目が幾つもあります。それらをしっかり見える形にして、支援それから後押しをしていく体制を組んでいきたいというふうに思っております。