小川惠弘の発言 (農林水産委員会)
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○小川参考人 おはようございます。群馬から参りました小川です。よろしくお願いいたします。
初めての機会でありますので、なかなかうまくしゃべれないかもしれませんけれども、よろしくお願いいたします。
まず最初に、私の経営概況を説明していきたいというふうに思います。
私は、今六十一歳でございまして、昭和四十八年に就農いたしました。当時は父親がやっておりまして、酪農、それから野菜、米麦というふうな複合経営でやっておりました。その後、私が入ったということで、昭和五十年に牛舎を新築いたしまして、酪農専業を目指してやってきました。
その後、酪農の場合ですと、生産調整といいまして、急に、前年の乳量に対して、それ以上出荷してはだめだというふうな、今まで三度ほどそういった経験がありましたけれども、昭和五十五年にそういったことで生産調整がありまして、なかなか収益がふえないというふうなことで、一応、乳肉複合経営というふうなことで、乳牛に生まれた雄牛の肥育を始めました。
その後、いろいろあったんですけれども、TMRという、要するに群管理の牛の飼養管理が始まりまして、つないで飼っていた牛舎でありましたけれども、フリーストールという、今はもうフリーストール、パーラー搾乳というのは一般的になりましたけれども、それを昭和六十一年に、群馬県下でも五番目か六番目ぐらいの早さで始めたわけです。
その後、今TPPもいろいろ議論になっておりますけれども、牛肉の輸入自由化というふうなことが始まりまして、乳雄だけではちょっと厳しいのかなというふうなことで、F1、交雑種の肥育を始めたんですけれども、それもやはりなかなか厳しいかなと私自身は思いまして、和牛の受精卵で、乳牛に借り腹をして和牛を生産しようということで、平成九年に、ドナー牛というようなことで、卵取りの和牛を導入したのが和牛繁殖経営のきっかけでございます。
平成十九年に、いよいよ後継者、長男、次男が入りまして、酪農ですと、やはり二人入ると二百頭ぐらいは最低搾らないとだめだというふうなことがありまして、新たに牛舎をつくって、施設、牛を二百頭導入すると二億円ぐらい、やはり一頭百万ぐらいかかるんですね、今でもそうですけれども。そうすると、二億も借り入れを起こして果たして大丈夫かなというふうなことがありましたので、繁殖和牛の専業経営というふうなことで、平成十九年に酪農をやめて現在に至っている次第でございます。
二十五年に、個人の経営だったんですけれども、一応株式会社というようなことで、会社を起こしまして今はやっております。
それから、昨年度、コントラクター、これは、新規需要米の関係のWCSを近くの集落営農の法人につくっていただきまして、その前までは酪農の機械を使いながらやっていたんですけれども、作業期間を長くとったり、面積がふえますとなかなかトラクターでやるのも困難なものですから、昨年、WCSの専用機を購入いたしまして、去年は二十ヘク契約して、私の方でいただいたような状態でございます。
現在、繁殖和牛は、親牛で百五十頭、年間の子牛販売頭数でおおむね百二十頭ぐらいです。私が始めて以来かなりたっているんですけれども、非常に子牛も相場が高くて、一息ついているんですけれども、今まで子牛の相場が低迷した関係で生産農家が減ったのと、親牛の頭数が減ってなかなか市場に出てくる子牛の頭数が少ない関係でこういった高値が続いているのではないかというふうに思っております。販売金額にして、およそ六千二百万ぐらいの販売代金になっております。
飼料作物につきましては、イタリアンライグラスとソルゴーという体系で、延べ面積でおよそ十二ヘクぐらいつくっております。ことしのWCSは、やはり米麦農家が、米の値段が低迷したものですから、特に、つくりたいんだけれども、畜産農家の契約がなかなかできないなんという関係がありますけれども、私のところでは、去年の二十ヘクからことしは二十九ヘクに拡大しております。ただ、一台の専用機でありますので、これ以上ふえるとなかなかできない、これ以上ふやすにはもう一台買わなければできないというふうなことなんですけれども、なかなかそういった情勢にもなっておりません。
簡単に概要を説明させていただきました。
そして、特に現在の農協の問題点として、今、私が所属しているのはJA佐波伊勢崎といいます。一応、正組合員が七千二百六十九名、准組合員が一万二千八百十五名、合わせて二万八十四名の組合員がおります。
農畜産物の販売額なんですけれども、昨年、大雪の被害によりまして野菜の関係の販売高が非常に落ちました。例年ですと大体百億円ぐらいの販売だったんですけれども、昨年の実績でいいますと、総額で八十六億です。その中の園芸部門、野菜、これが非常に落ちたわけですけれども、これが五十四億。通常ですと七十億から八十億弱ぐらいまでだったんですけれども、再建がなかなか進まなかった関係等もありまして、五十四億四千万でした。畜産については三十四億。酪農が一番多くて、次に肉牛、養豚というようなことになっております。そのほかに、米等が七億五千万というようなことになっています。
そうした中で、高齢化なものですから、担い手の育成が進まなくて、なかなか後継者が育たないわけですね。その原因というのは、経営がなかなか安定していないのと、将来の不安があるので、なかなか後継者が育たないというふうなことであります。もっと積極的にJA等も担い手の育成をやっていただければありがたいというふうに思っています。
それともう一点、やはり職員の関係なんですけれども、金融機関等の指導の関係もあるんでしょうけれども、異動は五年を目安にというふうな指導がありますので、いわゆる営農担当の経験が豊富な職員が頻繁にかわってしまうということで、地域との密着も進まないし、組合員にすると、昔に比べて何か親しみが少ないねなんて言われて、そういった弊害が出ているかというふうに思います。
それと、農協自体も事業本部制をしいておりますので、営農部門、金融部門、それから生活とか分かれていますけれども、そういった連携をなかなかしていないという弊害が起きております。現場のニーズが、営農で融資等の要望があっても、内部の連携ができていない関係で、補助事業等も末端にまでなかなかつながってこないというふうな問題があろうかと思います。
それと、これからどんなような農協になってほしいかという私の希望なんですけれども、農業経営というのは、やはり多様な、いろいろな農業があると思うんですね。そうした中で、やはり小規模、高齢化が進んでおりますので、そうした農業者には、今、直売所等が当JAも六カ所あります。そうした中で、そういった高齢者を中心とした、多品目を栽培している農家が非常に励みを持ってやっておりますので、そういったものをより一層進めてほしいというふうに思っております。また、六次産業化なり、加工等も含めてやって、なるべく高付加価値の販売を目指してもらいたいというふうに思っております。
それと、課題として、大規模農家といいますか、大型の、やはり後継者のいるような農家に対しては、そういった規模の大きい農業経営を農協の方としても目指してもらいたいというふうに思っております。
ただ、農業法人なり、大きくなりますと、農協離れが進んでおりまして、実際は、大きくなると農協から離れていっちゃうという実態もあります。これは、やはり農協がそういったニーズをなかなかつかみ切れていない。ですから、やはりそういった大きな農家、担い手のいる農家の要望を受けとめて、そういった人たちにも応えられるような農協になってほしいというふうに思っております。
それと、やはり当然、生産原価等を下げるためには、生産資材をもっと安くするというふうなこともしてもらいたいと思います。
それと、今、中間管理機構によって、農地の集積などもこれからの課題としてあると思いますけれども、そういった農地の集積によって効率的な農業経営を行えるようサポートしていただければありがたいというふうに思っております。
それから、販売の部分でいいますと、野菜等で価格変動が激しいものですから、経営の安定がなかなかできないわけですね。やはり、加工等も含めた中で、契約栽培等、そういったものを推進することによって、販売価格を安定することが大きな農家を育てるというふうなことになっていくとは思います。
それと、地元の商工業者等、商工会なり商工会議所と農協との連携がなかなか進んでいないのが現状であります。六次産業化なり、そういった面からすると、商工会議所との連携を図り、地域の活性化に進んでいくような方向でやってもらいたいというふうに思っております。やはり地元の、餅は餅屋ではありませんけれども、得意な分野はそういった人たちにやってもらいたいというふうに思っております。
それから、連合会、特に全農等に対する要望なんですけれども、加工施設それから流通面をこれから連携していく必要があるわけですけれども、単位農協ですと、なかなか投資額が大きくて、それと、通年でそういったものを供給するということを考えると、温度差を利用したリレー栽培等をすることによって施設の稼働率を上げるというふうな面で、全農等に対してはそういった面で期待をしているわけです。
中央会は、監査等では実績があるんですけれども、身内の監査みたいなことに意外となりがちで、監査報告は出ているんですけれども、強制性がないものですから、なかなかその辺の徹底ができていないような気が私はしております。
これからの農協改革に対して特に期待することは、役員の経営者としての意識改革、やはり農協であっても、時代に対応した、いろいろな流れがありますけれども、そういった情報を集めながら、経営者として、一般の会社の経営者と同じように経営感覚を持ってやってもらいたい。
職員は、やはり基本的には組合員のための職員ということでありますので、そういった組合員を中心とした運営を手がけるように、何かといいますと組合組織の、農協組織のための、そういった職員もまだ若干おりますので、そういった面で改善をしていただきたい。
それと、組合員については、やはり個々の農業経営者でありますので、確立するということは当然でありますけれども、やはり今、地域連携なり地域活性化のためには、個々の経営だけじゃなくて、いろいろな経営を含めた中で連携をとって、地域として農業を振興し、また、いろいろな他産業とも連携しながらやっていくという気持ちになっていかないと、これからの農協は変わっていかないというふうに思っております。
以上が私の意見でございます。(拍手)