宮川典子の発言 (法務委員会)

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○宮川委員 ありがとうございます。
 今答弁をいただいたことを比べると、やはり相違点があるんですね。
 まず、教育の分野には、もちろん私も、党の教育再生実行本部の中で特別支援教育部会の副リーダーをやっていますからよくわかりますけれども、教育の中では、区別、差別をしてはいけない、インクルーシブ教育をしようということで、障害を持っていようが持っていまいが、全ての生徒を同じ対象として実は分析しているわけですから、先ほど答弁があったように、発達障害を持っている子供たちをピックアップしてその犯罪傾向であるとか非行行為の傾向を調べるということは、教育現場ではなかなかやり切れない。また、それをやるべきではないのかもしれません。
 しかし、これが医療の場に行くと、一つの病気というか障害というふうに捉えれば、その犯罪傾向、触法行為の傾向であるとか、そういうものはしっかり調査研究をしなければいけない。
 連携しなきゃいけないものは連携しなければいけないんですが、実はこれが連携し切れていない、また、それぞれの立ち位置が余りにも違うというのが、特に発達障害を持つ子供たちに対してのさまざまな社会的活動のそごが出てくるところの一番の原因ではないかなと思います。
 いわゆる一つの言語で、子供たちの周りにある社会の状況、また、さまざまな対策を進めることができないということが、今回、私が医療少年院に行って中で感じたことと実は一緒なんですね。教育をやる方たち、教官の方たちというのは、まさに文部科学省がさっき答弁をしたようなスタンスで臨んでいる。ただし、矯正医官の方たちは、医療の面から臨んでいますから、スタンスが少しずつ違っている。その差異というのが、中で大変大きな問題になっているんじゃないのかなということを私自身は感じております。
 これは、私が教師をしていたときから、また、法務委員会に携わるようになりまして、医療少年院の問題を深く知るようになってから、やはりこれが必要だなと思うことが実はあります。それは、療育という概念、価値観をしっかり社会の中に植えつけていくことが重要だと思います。
 例えば、発達障害を持っている子供たちを抱える親御さんというのは、学校の先生は、ある意味では、しっかり私たちが面倒を見ますよという情熱で支えているところがあります。ただ、親にとって欲しいのは、医学的なエビデンスであるとか客観的な指標なんですね。どうしてこの子はこういう行動をしてしまうのかという理由が欲しい、その理由に対してどう対処したらいいのかという対処方法を知りたい、そういうことが多分あるんだと思います。
 ですから、発達障害を持つ子供たちにとってみれば、教育の側面、しっかりと情熱を持って自分たちをずっと支えてくれる学校の先生のような方たちが必要なのと同時に、もう一つは、明確な医学的なエビデンスのもとに、障害からくる自分たちのいろいろな傾向をしっかり自分で受けとめた上で社会の中で活動ができる、またそれに対して理解を持ってもらうということが大変重要だと思っています。
 ですので、これから、医療少年院の中にいる発達障害を持つ子供たちは、やはり社会にばんと送り出すわけにはいかないんですね、いろいろな問題を抱えておりますから。私自身としては、その子たちを受けとめるべき療育コミュニティーみたいなものが必要ではないかなと思っております。
 例えば、昔であれば、私の地元にも、結核の病気を持っていらっしゃる方たちのサナトリウム、診療所がありました。今、そこは大きな総合病院になって、しっかりとそこに現存しているわけですけれども、地域の方たちが、最初はいろいろないざこざがあったと聞いていますけれども、理解をすることで、そこで多くの患者さんが回復をして、社会復帰されたという事例があります。「智恵子抄」という有名な本がありますけれども、まさにその舞台になったサナトリウムがあったところなんですね。
 ですから、地域で受け入れられるような受け皿をつくっていくことが、実は、いろいろなハンディキャップや困難を抱えている人たちにとっては希望になるのではないかなと思います。
 この前、医療少年院に行って在院者の子供たちと直接話をしましたときに、でも、どうせ俺たちの発達障害が治るわけではない、だったら社会でどうやって受けとめられるんだ、もう一回同じ犯罪を犯してしまうんじゃないか、自分が怖いんだということを言っている少年がいました。まさにそれが、彼らが院の中で抱えている不安ではないかなというふうに思っているわけですけれども、だとするならば、こういう療育コミュニティーをつくるのであれば、まずは、そのコミュニティーの中にいる人たちが、しっかりと、発達障害というものに対して、療育というものに対して知識を持ってもらわなければいけないと思います。
 文部科学省もこれまで特別支援教育に大変力を入れてきましたけれども、一般の国民の皆さん、社会人の皆さんに教育をするための生涯教育の中にどういうプログラムを用意しているのか、また、発達障害の理解度を高めるためにどのような取り組みをされているのか、ぜひここで御答弁いただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 宮川典子

speaker_id: 11838

日付: 2015-04-07

院: 衆議院

会議名: 法務委員会