周防正行の発言 (法務委員会)

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○周防参考人 録音、録画の対象事件がこれほど少ないこの法案に同意というか合意した理由は、一つしかありません。これは、ちなみに、あの会議での有識者五人の意見を代表するものではありません。
 私個人が一番強く考えたのは、このまま法制化をしない、要するに、取り調べの録音、録画の対象事件も決めず、それも、全過程であるかどうかも決めず、このまま放置しておくと、警察や検察は、それぞれ自分たちに都合のよい形での録音、録画をどんどん広げていく。要するに、法律がない中で、警察、検察にとって都合のいい録音、録画をすることによって、取り調べ室をちゃんと密室から開放しますよという形をとりながら、多分、いつでもそういうことができるような状況になるわけです。これは、一年でも二年でも法律がおくれていけば、録音、録画というものがどういうものかというのを、警察、検察それぞれが自分たちの組織にとって都合のいい形で広げていく。
 それで、怖いのは、これを裁判所がどんどんどんどん追認していく。調書裁判につきましても、裁判所は、自分たちとは関係のないような顔をして、警察、検察のおかげで自分たちもだまされたというような顔をしてあの会議でもいらっしゃいましたけれども、実は、裁判所が曖昧な調書を認めてこなければ、調書裁判なんという現実は生まれなかったんです。皆さんなかなか裁判所批判はされませんが、僕は、現状の刑事司法について最も責任があるのは実は裁判所だと思っています。
 それを考えますと、警察、検察が、自分たちの意思でこれほど、こんなふうに録音、録画をしていますという実績を積み上げて、それを裁判所が追認し、知らぬ間に、法律でない間に、いや、もう運用でどんどんやっているから法律は要らないでしょう、そういう状況になると、ますます冤罪を生む温床が拡大されていく。その危険を考えて、取り調べを録音、録画するとはどういうことかというのをきちんと法律で決めておくこと、対象事件が狭くても、今回、全過程での録音、録画が決められました。
 ここで、例外事由というとんでもないものができていますが、これについては、裁判所に本当に厳しく、ここでまたいいかげんな例外事由を認めるようなことになって、録音、録画の実施がどんどん少なくなっていく、そういう状態をもし裁判所が生むようなことがあれば、ますます裁判所の責任は重くなると思います。
 私は、裁判所を信じて、録音、録画を法律としてここで決めること、これは非常に大きなことだと思っています。私が合意したのは、実はそこです。今法律で決めなかったら、ますます録音、録画は間違った方向へ進んでしまうのではないか、それを大きく心配しました。
 以上です。

発言情報

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発言者: 周防正行

speaker_id: 30930

日付: 2015-06-10

院: 衆議院

会議名: 法務委員会