加藤健次の発言 (法務委員会)
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○加藤参考人 私も、取り調べの全体を可視化するということが一部であれ通ったこと自体は、この間の弁護士の努力も知っておりますので、別にそれ自体を否定するつもりはありません。
ただ、先ほども申しましたように、段階的にやるにしても何にしても、やはり取り調べの過程は録音、録画して検証可能にしなきゃいけないという原則を確認してほしいんです。これは国会でできることだというふうに思います。今の規定はそうではなくて、たまたま争いになりそうな裁判について、裁判での立証を簡便にする、効率化するというこの設計自体が僕は間違っていると思うので、そこはやはり大いに議論していただきたいと思います。
もう一点、痴漢冤罪事件などでいいますと、一番大きな問題は、全く不要な身柄の拘束がされているということなんです。サラリーマンの方がたまたま痴漢の容疑をかけられて、やっていないと否認したときに、では、家族を置いて逃げますかということなんですね。ところが、ほとんど逮捕されて勾留がついちゃう。ですから、私たちの一番大きな弁護活動は、最初の三日目に勾留裁判官と会って、とにかく何でもいいから釈放しろ、勾留するな、ここに精力を注がざるを得ない。
ですから、裁判所が安易に身柄の勾留の令状を出しているところにも大きな問題があるので、身柄拘束を前提にした議論なんですね、今の議論は。そうじゃなくて、本当に必要でない身柄拘束も含めて、今の令状のあり方も含めた議論が本来必要ではないか。痴漢事件では特にそのことを感じます。
また、痴漢事件では、逆に、被害者と称する方の思い違いや勘違いが正される機会がないままどんどん供述がつくられていく、そういうことを先ほど申し上げましたが、その点もあわせて御議論いただきたいというふうに思います。