堀江貴文の発言 (法務委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○堀江参考人 それにつきましては、私は文芸春秋社から「刑務所なう。」という本を出しておりますので、そちらに詳しいので、それをぜひ読んでほしいんです。
 端的に申し上げますと、一つは、刑務所の職員の数が圧倒的に足りません。
 今回、どこかの刑務所で、炊場、御飯をつくる係を外注するみたいな話がありましたけれども、これは受刑者の質もあって、御飯をつくる係の人というのは、割と能力が高くて、体力もあって、若くてみたいな人しかできないんですけれども、そういった受刑者は非常に減ってきておりまして、むしろ高齢の受刑者、障害者の受刑者がすごくふえてきているような現状があります。
 私が入っておりました長野刑務所の第十五工場というのは、いわゆる障害者と高齢者をお世話する工場なんですね。私は、そちらのお世話係で、衛生係というのをやっておりましたけれども、この人たちは、大体満期出所で、身寄りもなくて、更生保護施設にも入れなくてというような方々なので、恐らくまた再犯を繰り返すのではないかなと。そういった累犯受刑者の方々の対策をするには、根本的に生活を立て直すような、例えば研修とか職業訓練であったりとか、こういったものの改善が必要です。
 職業訓練に関しては、いわゆるガテン系の職業なんか、フォークリフトとか何かそういうのは割とあるんですけれども、それもエリート受刑者しか受講できない。本当に必要な、スキルが低くて再犯を繰り返しそうな人たちというのは、中に入っていても、そういった研修を受けられないような人たちなんですね。
 そういった人たちに対して、現代社会に即した形で、例えばプログラマー、IT系の仕事のエンジニアであったりとか、こういった研修を受けさせるとか、少なくともパソコンを使えるようにするとか、あるいは、少なくとも自動車運転免許ぐらいは、特に地方に行ったら自動車運転免許がないと採用されなかったりとかしますので、何か知らないけれども、玉掛けとかフォークリフトとか大型自動車とかそういうものの免許はとらせるのに、普通自動車運転免許というのを刑務所でとらせるのはまかりならぬみたいな形になっているのも、実際に再犯をさせないような支援をする意味では、職業訓練というのも何かちょっと非常に古臭い、全然変わっていないような状況が私はあると思います。この改善も求めたいと思います。
 職員の数が圧倒的に足りないのは予算が足りないからなんですよ。だから、再犯防止のために、予算をたくさん使って再犯防止をすることが社会にとって僕はいいことだと思いますので、予算をふやしてほしいです。国民はなかなか認めないかもしれないですけれども、受刑者に何でそんなぜいたくをさせるんだと。いや、そうではなくて、再犯をさせないため、つまり、社会に彼らは絶対帰ってくるんですね、懲役受刑者は絶対帰ってきますから、帰ってきた人たちをいかに再犯をさせない方向に持っていくのかが重要だと思います。
 最後にもう一つ言っておきたいんですけれども、私がいた刑務所の中で、性犯罪をたくさん繰り返して懲役六年の受刑者がいたんですけれども、彼が僕に何を言ったかというと、助かったと言っていたんです。彼は極悪人ですよ、社会的に言うと。何で助かったかといいますと、彼は強制わいせつ致死傷罪ではなくて強制わいせつ罪で収監されていたんですね。
 でも、彼が私に言ったのは、実際には強制わいせつ致死傷を何回もやっていると。にもかかわらず、強制わいせつで起訴されて、懲役六年である。そこは皆さんわかると思いますけれども、何でそうなっているかというと、これは裁判員制度の制度的欠陥なんですよ。
 というのは、裁判員裁判になると、要は被害者が裁判員の前で証言をしなきゃいけないんですね。その線引きが、強制わいせつ致死傷と強制わいせつの間になっているんですね。なので、被害者が、職業裁判官ではなくて一般の裁判員の前に出て証言するのが嫌だということで、強制わいせつにするケースが結構あるようなんですね。それによって、本来はもっと長い間社会から断絶されるべき人がたったの六年で世の中に出てきてしまう、社会に出てきてしまうという制度になっていること、僕はこれは非常に問題だと思います。
 これは、多分その改善案は幾つかあると思うんですけれども、僕は全事件に対して裁判員裁判を選べるような仕組みが必要なのではないかなというふうに思っています。そうしないと、そうやって本来はもっと懲役を長くすべき人が短くなってしまうというような状況、彼は多分氷山の一角だと思いますので、これを直さないと、また恐らく彼は再犯をして、マックス六年でいいのかというようなことになってしまう気がしますので、そこも憂慮しております。
 以上です。

発言情報

speech_id: 118905206X03120150710_024

発言者: 堀江貴文

speaker_id: 8844

日付: 2015-07-10

院: 衆議院

会議名: 法務委員会