法務委員会

2015-07-10 衆議院 全301発言

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会議録情報#0
平成二十七年七月十日(金曜日)
    午前九時三分開議
 出席委員
   委員長 奥野 信亮君
   理事 安藤  裕君 理事 井野 俊郎君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 盛山 正仁君
   理事 山下 貴司君 理事 山尾志桜里君
   理事 井出 庸生君 理事 漆原 良夫君
      大塚  拓君    勝俣 孝明君
      門  博文君    門山 宏哲君
      熊田 裕通君    今野 智博君
      新谷 正義君    助田 重義君
      辻  清人君    冨樫 博之君
      藤井比早之君    藤原  崇君
      古田 圭一君    堀内 詔子君
      前川  恵君    三ッ林裕巳君
      宮崎 謙介君    宮澤 博行君
      宮路 拓馬君    簗  和生君
      山口  壯君    山田 美樹君
      若狭  勝君    黒岩 宇洋君
      階   猛君    鈴木 貴子君
      柚木 道義君    重徳 和彦君
      大口 善徳君    國重  徹君
      清水 忠史君    畑野 君枝君
      上西小百合君
    …………………………………
   法務大臣         上川 陽子君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 山谷えり子君
   法務副大臣        葉梨 康弘君
   法務大臣政務官      大塚  拓君
   最高裁判所事務総局人事局長            堀田 眞哉君
   最高裁判所事務総局刑事局長            平木 正洋君
   最高裁判所事務総局家庭局長            村田 斉志君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    三浦 正充君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電気通信事業部長)     吉田 眞人君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          萩本  修君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    林  眞琴君
   政府参考人
   (法務省人権擁護局長)  岡村 和美君
   参考人
   (SNS株式会社ファウンダー)          堀江 貴文君
   法務委員会専門員     矢部 明宏君
    —————————————
委員の異動
七月十日
 辞任         補欠選任
  菅家 一郎君     熊田 裕通君
  宮川 典子君     藤井比早之君
  宮路 拓馬君     前川  恵君
  簗  和生君     三ッ林裕巳君
同日
 辞任         補欠選任
  熊田 裕通君     山田 美樹君
  藤井比早之君     助田 重義君
  前川  恵君     宮路 拓馬君
  三ッ林裕巳君     簗  和生君
同日
 辞任         補欠選任
  助田 重義君     新谷 正義君
  山田 美樹君     堀内 詔子君
同日
 辞任         補欠選任
  新谷 正義君     勝俣 孝明君
  堀内 詔子君     菅家 一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  勝俣 孝明君     宮川 典子君
    —————————————
七月九日
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三三五〇号)
 同(池内さおり君紹介)(第三三五一号)
 同(梅村さえこ君紹介)(第三三五二号)
 同(大平喜信君紹介)(第三三五三号)
 同(笠井亮君紹介)(第三三五四号)
 同(穀田恵二君紹介)(第三三五五号)
 同(斉藤和子君紹介)(第三三五六号)
 同(志位和夫君紹介)(第三三五七号)
 同(清水忠史君紹介)(第三三五八号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第三三五九号)
 同(島津幸広君紹介)(第三三六〇号)
 同(田村貴昭君紹介)(第三三六一号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第三三六二号)
 同(畑野君枝君紹介)(第三三六三号)
 同(畠山和也君紹介)(第三三六四号)
 同(藤野保史君紹介)(第三三六五号)
 同(堀内照文君紹介)(第三三六六号)
 同(真島省三君紹介)(第三三六七号)
 同(宮本岳志君紹介)(第三三六八号)
 同(宮本徹君紹介)(第三三六九号)
 同(本村伸子君紹介)(第三三七〇号)
 同(藤野保史君紹介)(第三四八二号)
 選択的夫婦別姓制度導入の民法改正を求めることに関する請願(奥野総一郎君紹介)(第三三八八号)
 冤罪をなくすための刑事司法制度の改革に関する請願(清水忠史君紹介)(第三三八九号)
 盗聴法(通信傍受法)の改悪と共謀罪の新設反対に関する請願(清水忠史君紹介)(第三三九〇号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 刑事訴訟法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)
     ————◇—————
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奥野信亮#1
○奥野委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、刑事訴訟法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案審査のため、特に裁量保釈の判断に当たっての考慮事情の明確化及び証拠開示制度の拡充について、参考人としてSNS株式会社ファウンダー堀江貴文君に出席をいただいております。
 この際、堀江参考人に委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙の中、御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。忌憚のない御意見を賜れば幸いに存じますが、極めて時間が短い参考人質疑になっていますので、簡潔明瞭に委員の質問にお答えいただきたいと思います。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、堀江参考人から十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
 なお、御発言の際はその都度委員長の許可を得て発言していただくようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。
 それでは、堀江参考人にお願いいたします。
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堀江貴文#2
○堀江参考人 よろしくお願いします。堀江と申します。
 きょうは、何で私、ここに来たかといいますと、今回の刑事司法制度改革というのは、十年間ほど、刑事司法の世界でいろいろやってきた私としましては、非常に重要な制度改革だというふうに思って注目をしていたんですけれども、いろいろ審議をして法案が提出されるというところまで来ましたが、私が期待していたような改革というのはほとんど盛り込まれず、今回の制度改革の趣旨というのは、恐らく、郵便不正事件で冤罪であるのにもかかわらず逮捕、勾留されて半年以上も大阪拘置所に入っていた村木さんであったりとか、ほかにも何件かそういった事件が相次いだということもあって今回の司法制度改革になったと思ったんですけれども、そっち方向の改革というのは、むしろ、前進したというよりもほとんど後退しているんじゃないかというような事態になっていることもありまして、今回、ここでしゃべってくれということだったので、ぜひにということでやってまいりました。
 最近のマスコミ等の報道を見ても、今回、すごく重要な改革であるにもかかわらず、全く注目をされていなくて、安全保障云々かんぬんの方がむしろすごく注目をされていて、正直言って、国民生活に一番関係してくるのは実はここなんですね。ということに実は私も十年以上前は全然気づいていなかったんですけれども、ここにいらっしゃる法務委員会の方々はもっと注目されてしかるべきだと思います。
 というのは、身近なところで、皆さん、事件や事故といったものに巻き込まれて司法の場に出てこざるを得ない人たち、たくさんいらっしゃいます。私、一年九カ月間、刑務所にいましたのでよくわかったんですけれども、そちらにいらっしゃった方々の半分以上はその辺で生活しておられる方々でございます。そういった人たちが逮捕、起訴されて、裁判を経て、有罪、実刑判決を経てそういったところにいるという現実、これをまず、皆さん、自分のことのように考えてしかるべきだというふうに思います。
 それこそ、本当に、今回、司法制度改革でデモをやってもいいぐらい。国会前で安全保障のデモをやっていますけれども、僕はどっちかというとこっちの方が大事だと思っています。
 具体的に言いますと、まず保釈の問題ですね。
 保釈の問題に関して言うと、先進諸国に比べると、日本は、保釈に対してはかなり厳しい状況、特に被疑者、被告人にとって非常に厳しい状況になっております。
 まず、警察官なり検察官が逮捕して勾留している期間、最大二十日程度なんですけれども、その後も、起訴された後も起訴後勾留というのが続きます。その起訴後勾留というのは、理論的には延々続けられるような状況になっていて、私の場合も、逮捕、起訴されて九十四日間、逮捕している期間、捜査期間も合わせてですけれども、九十四日間勾留されました。村木さんに至っては、その後、裁判で無罪判決が出たにもかかわらず、半年以上勾留されておりました。要は、結果として無罪になってしまう人がそれだけ勾留をされてしまう。その精神的負担というのは非常に大きいものがあります。
 単なる勾留ではなくて、私の場合は経済事犯でしたので、接見禁止命令というのがつきまして、担当の弁護士さん以外は誰にも会えない、そして雑誌、新聞の閲覧もまかりならぬということが九十四日間続きまして、非常に孤独で隔絶された世界におりました。これは、被告人、被疑者にとっては非常に精神的な不安になっておりまして、かなり精神的プレッシャーになるので、脳の記憶が書きかえられてしまうぐらいの記憶になります。
 これは村木さんもおっしゃっていましたけれども、自分がやっていないことをさもやっているかのように思ってしまう。例えば、あのときに事件になった、主犯格といいますか、書類を書きかえた元係長は、村木さんと一回も面識がないにもかかわらず、さも共謀したかのように供述調書とかそういったところで取り調べをやっておりましたけれども、そういったことが実際に起こり得る。その後の村木さんの話ですけれども、判決が出た後、実際にその係長と会って、私たちお互い会っていないよねというのを確認し合ったというふうに言われています。
 私の勾留中、にせメール事件というのがありまして、僕が送ってもいないような、自民党の元代議士の方にウン千万円送ったなんというメールを、民主党の方々ごめんなさいね、民主党の某議員が、送ったメールが出てきたといって大騒ぎになっていましたけれども、僕はそのとき東京拘置所に勾留されておりまして、そのときに、こんなの絶対俺やらないよなと。もちろん、そんなメールは送っていないんですけれども、それでも不安になってしまう。もしかして、何か万が一、酔っぱらって送ったかもしれないとか、本当に思っちゃうんですよね。絶対にそんなことを自分はしないと思っているのに、思ってしまうぐらい、精神的極限状態に置かれます。
 これは、司法の世界においては、本当に、被疑者、被告人と検察官というのは、立場的に言うとこんな感じなんです。検察官の方が物すごく立場が高い状況にありますので、これで本当にフェアな取り調べが行えるのかどうかというのは非常に疑問です。
 ですので、刑事訴訟法第八十九条の権利保釈について本当はもっと改善しなきゃいけないんですけれども、審議会の方で結論が出なくて、玉虫色の文章みたいになっていて、現状でも保釈については適切に運用されているということが前提になって、ろくに条文は書きかえられずに、今の現状とほとんど変わらないような状況になっている。罪証隠滅及び逃亡のおそれがあるときは保釈しなくていいというふうになっておりまして、私の場合も、結局、裁判官の裁量保釈で保釈されました。これは、公判前整理手続で証拠が一応全部提出されているということを前提にして、初公判と同じような状況だということで、否認をしているにもかかわらず、割と早期に、それでも九十四日間かかって保釈をされました。
 私のような人間、当然、逃亡なんかできないわけですし、これだけ衆人環視の環境にあって、パソコンとか全部押収されているのに、何が罪証隠滅だというふうなことを申し上げたんですけれども、否認の被告人に対してはそういう運用がされるのが通例となっております。
 そういった状況に関して、保釈に関しては、権利保釈をかなり広い範囲に認めるべきであろうというふうに思っております。少なくとも今提出されている条文では到底納得いかないというふうに私は考えております。
 それと、もう一つ言っておきたいのは、司法制度改革の中の司法取引制度なんですけれども、今回、日本で初めて導入されました。
 司法取引制度に関しては、皆さん御存じだと思いますけれども、日本でも司法取引的なことは実際行われています。例えば、日本では、最近、検察審査会でも起訴はできることになりました、起訴の取り消しはできないんですけれども。基本的に検察官が起訴できることになっています。検察官が不起訴であったりとか起訴猶予というのを判断することができる、検察官起訴便宜主義ですね、こういったことになっております。
 あと、検察官の独自捜査権限があります。だから、検察官は、独自に捜査をして、独自に起訴することができる。自分が捜査した案件というのは、間違いがないと思って、大体みんな起訴しちゃうんですけれども。
 検察官は、今でもそういったすごく強い立場を持っていて、特に、不起訴であったり起訴猶予にするという権限というのは、実は、主犯格の人たちを追い詰めるときには非常に有効な手だてで、要は、そういうのをにおわせて、不起訴になるかもしれないよとか、起訴しても大して求刑しないような感じの雰囲気を、実際に明言している人もいるみたいですけれども、そういった状況にある。
 それに対して、私は、司法取引を導入すること自体には反対ではありません。ただし、今回の司法取引に関して言うと、主犯格以外の人たちが対象、実質的にそういった人たちが対象になっていて、ターゲットとされる主犯格の人たちの罪を重くする方向で証言すると、あなたの罪一等を減ずるというような趣旨の改革になっておって、諸外国、特に例えばアメリカとかの司法取引制度というのは、主犯格の人たちも、自分の罪を認めることによって罪一等を減じますよ、例えば執行猶予にしますよとか不起訴にしますよとか、そういったことを交渉する余地があるんですけれども、今回、一方通行的な改革になっておりまして、これではむしろ検察官の権限拡大につながるのではないかというふうに私は懸念しております。
 特に、郵便不正事件を例にとりますと、その係長の証言というのはより強固になってしまっていたのではないかと。つまり、今の改革がそのまま通れば、村木さんが悪い、俺は何も悪くないというような方向の証言を恐らくしてしまうだろうなということで、これについても私は非常に懸念をしております。
 それ以外にもいろいろ言いたいことはあります。
 例えば、さっき言った検察審査会制度についても、不起訴になった案件を起訴相当にするというようなことはできますが、起訴になったものを不起訴相当にするとか不起訴にするというようなことはできない、起訴方向の一方通行的な検察審査会制度になっておりまして、例えば、政治家の方で言えば小沢一郎さんとかそういった方々は、二回ぐらい起訴相当が出て、裁判になって、結局無罪になったわけですけれども、そういったことが、今現状、検察官の権限というのは非常に大きな状況にありますので、これだと、またこれからも冤罪事件というのが恐らく起きてくるのではないか。
 それに対して私は非常に憂慮しておりますし、ある日突然、あなたが冤罪事件に巻き込まれて、投獄、長期勾留されてしまうというようなことにもなりかねないというふうに私は憂慮しております。その点に関して、ぜひここでいま一度議論を尽くしていただいて、せめて、特に司法取引制度と保釈に関しては、特に保釈に関してなんですけれども、見直していただければなというふうに思っております。
 以上でございます。ありがとうございました。
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奥野信亮#3
○奥野委員長 ありがとうございました。
 以上で御意見の開陳は終わりました。
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奥野信亮#4
○奥野委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。若狭勝君。
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若狭勝#5
○若狭委員 自由民主党の若狭でございます。
 きょうは、堀江参考人におかれましては、お忙しいところ本当にありがとうございます。
 私の方からは、まず、先ほど、九十四日間ですか、勾留されていたけれども、ほかの事案に比べると比較的早期に保釈がされたのではないかというお話をいただきました。それは、公判前整理手続というのがそのころ本格的に実施されたということが大きい理由だとは思うんですけれども、それはそのような認識でよろしいでしょうか。
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堀江貴文#6
○堀江参考人 恐らくそうだと思います。
 ただし、この公判前整理手続制度というのは、こちらにつきましても、弁護側、要は被告人、被疑者側にとっては非常に負担が大きい制度です。
 というのは、本当に、一カ月とか二カ月とか物すごく短い期間で、私たちは当時、当時というか今もそうですけれども、証拠開示請求がろくにできないような状況で、検察官等に押収されている証拠なんかを必死に調べたりとか、そういったことをやらなきゃいけない。そこで論点整理をやって、要は、後出しじゃんけんはだめよと。検察側も弁護側も証拠を出し合って、これ以外についてはもう本当にやらないよ、争いませんよということを明確にしてやるからこそ、早期保釈が恐らく認められていて、それは僕は弁護士さんに言われました。ここでも証言された高井康行さんなんですけれども、彼に言われました、どっちを選ぶかと。恐らく公判前整理手続をやると早期に保釈されるけれども、やらないと、ちょっと初公判までは難しいかもしれないと。
 そういう状況で、僕は早期保釈されることを望みました。なぜかというと、非常に苦痛だったからです。精神的に苦痛だったから、多少こっちが不利になることも受け入れた上で、早期保釈を選びました。
 これに関しては、証拠開示請求、今回の改革にもまた出てきていますけれども、こっちに関しては割といい方向に進みました。私のころは、検察官がどんな証拠を押収したのかわからない状況で、私たちの中から、こういう証拠があるんじゃないかということをたどっていって、やっと見つけたみたいなことがありました。
 これは、私の事件で言うと、余りにもおかしな、私に不利な証言をしていた元部下が、おかし過ぎるだろう、何かあるんじゃないかということで、私の弁護士は元検察官だったものですから、そういった捜査っぽいことをやって、ここにこういう通帳があるんじゃないかとか、この取引が怪しい、このお金の流れが怪しいということでどんどんたどっていったら、横領していた、それも数億円単位の横領をしていたという事実を、証拠開示請求を通じて見つけたんですね。
 ここでも司法取引まがいのことが行われていたんじゃないかと私たちは憂慮していたんですけれども、今回の証拠開示請求の改革では一覧が出てきますので、そういったことはなくなるのではないかなと思っています。
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若狭勝#7
○若狭委員 ただいま、証拠開示制度は前進ではないかというお話をいただきましたけれども、きょうは、保釈の点についてまずお聞きしたいんです。
 堀江参考人が保釈が認められなかったのは、逃亡のおそれということも一つあったと思うんですが、もう一つ、証拠隠滅のおそれがあるということで保釈がなかなか認められなかったということもあったと思うんです。それはそのとおりでよろしいですか。結論だけお願いいたします。
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堀江貴文#8
○堀江参考人 それは定かではありませんが、わかりません。
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若狭勝#9
○若狭委員 それは恐らく弁護人の方から当時お聞きになっていると思うんですが、こうした共犯者がいる事件の場合は、証拠隠滅のおそれというのも、保釈を認めない、権利保釈の一つの除外事由にはなっているのが普通だと思うんです。
 それで、さかのぼって、堀江さんの今回の自分の事件というのは、最終的には有罪になったと思うんですけれども、その有罪になったことについては、今現在は、やはり間違っているというふうに思われるのか、有罪は有罪でやはり受け入れるというような思いでいるのかということについて、結論だけお願いいたします。
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堀江貴文#10
○堀江参考人 私の事件につきましては、基本的には、私の中では、これが本当に有罪なのかというふうな思いはいまだにありますね。
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若狭勝#11
○若狭委員 いろいろとニュアンス的には難しいところの表現だと思うんですけれども、いずれにしても、今、完全に無罪だというような明確な返答があったわけではないというふうに承知したわけです。
 その場合、要するに、共犯者などが多いので、当時、少なくとも証拠隠滅のおそれがあるということで保釈が認められないということ自体は、通常考えるとよくあり得る話だなと、私は自分の経験に照らして思うんですよね。その点についてはいかがですか。
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堀江貴文#12
○堀江参考人 その点につきましては、電子メール等、そういった客観的証拠というのは隠滅しようがない。既に私のパソコンなり、全て押収されておりますので、そういったところは隠滅のしようがありませんので、そういったことはないと思いますね。
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若狭勝#13
○若狭委員 メールなどの客観的証拠はともかくとして、やはり共犯者の供述というのが少なくとも一つの大きな証拠になっているということは当時あったのでしょうか。
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奥野信亮#14
○奥野委員長 若狭さんはもともと検事ですから、何か取り調べのような感じがするんだけれども、もっとフランクにやってください。
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堀江貴文#15
○堀江参考人 いや、そういう雰囲気を非常に感じるんですけれども。前の方に元検察官の方が結構いらっしゃるので。
 私の場合は、有罪部分というのは、確かに共犯者とされる方々の証言によって認定されている部分というのは非常に大きいと思います。
 ただ、その人たちに会うことというのは基本的にできないという条件で保釈されると思うんですよね。実際、私は、逮捕されてから、共犯者とされる方々に一度も会っておりません、いまだに。もう今は別に会ってもいいんですけれども、保釈のときの条件というのは、基本的に、そういう人たちに会ってはならぬという条件が通常ついて保釈されます。ですので、そういったことはできないと思うんです。
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若狭勝#16
○若狭委員 今回、堀江参考人におかれましては、捜査、取り調べ、裁判、それで受刑という、本当に我々にとっては耳をかさなければいけない数々の体験をされているということで、堀江参考人のお話しされていることは、私どもも十分に傾聴に値するというふうに思っております。
 ただ、少なくとも事実関係として、当時の自分の保釈の問題を今回の法制度のところに絡めて言う場合というのは、どうしても法制度は一般的な話をするものですから、その際に、堀江さんの個別的な事情というのを十分加味しないで堀江さんの話をそのまま受け入れてしまうと、全体としての法制度をどうするかというのとはちょっと違ってくるような感じがするので、若干根掘り葉掘り聞いた次第なんです。その辺は非常に恐縮の至りなんですが。
 それから最後に、先ほど証拠開示ということについては前進だという話がありましたけれども、今回、証拠開示の前提として、検察官が手持ち証拠の一覧表を弁護人の方に交付するという制度もあわせて改正案に盛り込まれているんですよね。そうした一覧表の交付ということによって、証拠開示の手がかりが、もっとできやすくなるという制度なわけですが、それについては積極的に評価できるかどうかという点だけお答えいただけますでしょうか。
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奥野信亮#17
○奥野委員長 堀江参考人、なるべく簡潔にお願いします。
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堀江貴文#18
○堀江参考人 そうですね、現状に比べるとかなり前進だと思います。もっと柔軟になってほしいんですけれども、少なくともここに関しては評価したいと思います。
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若狭勝#19
○若狭委員 私の質問は終わります。ありがとうございました。
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奥野信亮#20
○奥野委員長 次に、國重徹君。
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國重徹#21
○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹でございます。
 きょうは、堀江参考人、お忙しい中、当委員会までお越しいただきまして、実体験に基づく貴重なお話を賜りましたことを感謝申し上げます。ありがとうございます。
 私は、若狭委員と違いまして、検察官ではなく弁護士ですので、気楽にお答えいただければと思います。余りどこかに特化して聞くというようなことではなくて、広くお伺いしていきたいと思います。
 刑事司法といいましても、被疑者段階、被告人段階、また実刑判決を受けて受刑者の段階というのがありますけれども、先ほどお話の中で、被疑者段階、被告人段階の拘置所生活、これが非常に精神的に極限状態にあったというようなことをお話しいただきました。私も、弁護士として活動しておりまして、そういったさまざまな被疑者、被告人の声も聞いてまいりました。
 そこで、被疑者、被告人段階における拘置所生活においてさまざまな支障があったかと思います。今回の改正では、取り調べの録音、録画とか、堀江参考人がおっしゃられた保釈の問題等もありますけれども、拘置所生活一般で、心身ともに追い込まれるようなさまざまな支障とか課題とかがあったと思いますけれども、そういった課題、支障、そしてそれをどのように改善していくべきとお考えか、このあたりのことをお伺いしたいと思います。
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堀江貴文#22
○堀江参考人 拘置所に関して言うと、取り調べをしているときというのは、非常に面会時間が短いです。一日当たり十五分から三十分ぐらい。これでは、十分な打ち合わせができないんですね。土曜日はできることがあったんですけれども、もちろん、日曜、祝日というのは面会できません。
 これは、拘置所の職員の数の問題であるとかというふうに言われていました。特に東京拘置所は非常に過密スケジュールですので、私はかなり便宜を図っていただいていたように思いますが、本当に、一般の勾留されている方々は、非常に短い時間しか面会ができないようになっています。国民の目からすれば、拘置所なんかに予算をこれ以上割いていられるかというようなことなのかもしれないですが、職員の数が圧倒的に足りないのではないかなというふうに思います。
 そういったこともあって、面会時間が短くて、ろくに打ち合わせができないんですよ。だから、特に金曜とか土曜とかの面会というのは、本当に結構極限に追い込まれる。取り調べは日曜もありますから、土日で結構攻めてこられます。検察官の方がぐっと攻めてこられますから、月曜日まで持ちこたえられるかみたいな感じなんです。
 そういった部分で、もうちょっと面会の時間をとれるようにしていただけないかというふうに思います。起訴後勾留のときは、面会時間フルフルに面会をしてもいいということになっておりますけれども、捜査期間の面会の時間が短いというのは非常に問題かなと。
 だから、究極的に言うと、取り調べに弁護士さんを同席できるようにしてほしい。それが何か証拠隠滅につながるとか逃亡につながるとか、そういったことは一切ないと思いますので、では、弁護士さんを雇える人が、あるいは別に国選弁護人でもいいんですけれども、弁護士を横に同席させて取り調べをして何が悪いんだと。
 こういったことは今回の司法制度改革には全く盛り込まれておりませんけれども、弁護士同席を僕は認めるべきだというふうに思っています。
 以上です。
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國重徹#23
○國重委員 ありがとうございました。
 今、土日等に固めて取り調べをされて、そこで追い込まれるというような趣旨の話がありました。私も刑事弁護の経験から、無罪を主張していた被疑者がいましたけれども、私が一日だけ、ちょっと九州の方に出張で、どうしても接見できない日がありまして、そのときに無理に自白調書をとられたというような経験もございました。これは公判でひっくり返しましたけれども。今、貴重な御意見だったと思います。
 続きまして、受刑者段階における刑務所生活、そこにおいても、入った者にしかわからない、さまざまな支障とか課題とかもあったかと思います。
 また、堀江参考人が入っているときに、周りの方の中に、再犯を繰り返している方とか組織に入っている方もいらっしゃったかと思います。今、堀江参考人は見事に社会復帰をされておりますけれども、そういった受刑者の方々が再犯を繰り返さず、また社会復帰できるようにするために、刑務所生活における運用においても、さまざまな改善点、このようにもっと改善していけばいいんじゃないかと思うところがあれば、お伺いしたいと思います。
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堀江貴文#24
○堀江参考人 それにつきましては、私は文芸春秋社から「刑務所なう。」という本を出しておりますので、そちらに詳しいので、それをぜひ読んでほしいんです。
 端的に申し上げますと、一つは、刑務所の職員の数が圧倒的に足りません。
 今回、どこかの刑務所で、炊場、御飯をつくる係を外注するみたいな話がありましたけれども、これは受刑者の質もあって、御飯をつくる係の人というのは、割と能力が高くて、体力もあって、若くてみたいな人しかできないんですけれども、そういった受刑者は非常に減ってきておりまして、むしろ高齢の受刑者、障害者の受刑者がすごくふえてきているような現状があります。
 私が入っておりました長野刑務所の第十五工場というのは、いわゆる障害者と高齢者をお世話する工場なんですね。私は、そちらのお世話係で、衛生係というのをやっておりましたけれども、この人たちは、大体満期出所で、身寄りもなくて、更生保護施設にも入れなくてというような方々なので、恐らくまた再犯を繰り返すのではないかなと。そういった累犯受刑者の方々の対策をするには、根本的に生活を立て直すような、例えば研修とか職業訓練であったりとか、こういったものの改善が必要です。
 職業訓練に関しては、いわゆるガテン系の職業なんか、フォークリフトとか何かそういうのは割とあるんですけれども、それもエリート受刑者しか受講できない。本当に必要な、スキルが低くて再犯を繰り返しそうな人たちというのは、中に入っていても、そういった研修を受けられないような人たちなんですね。
 そういった人たちに対して、現代社会に即した形で、例えばプログラマー、IT系の仕事のエンジニアであったりとか、こういった研修を受けさせるとか、少なくともパソコンを使えるようにするとか、あるいは、少なくとも自動車運転免許ぐらいは、特に地方に行ったら自動車運転免許がないと採用されなかったりとかしますので、何か知らないけれども、玉掛けとかフォークリフトとか大型自動車とかそういうものの免許はとらせるのに、普通自動車運転免許というのを刑務所でとらせるのはまかりならぬみたいな形になっているのも、実際に再犯をさせないような支援をする意味では、職業訓練というのも何かちょっと非常に古臭い、全然変わっていないような状況が私はあると思います。この改善も求めたいと思います。
 職員の数が圧倒的に足りないのは予算が足りないからなんですよ。だから、再犯防止のために、予算をたくさん使って再犯防止をすることが社会にとって僕はいいことだと思いますので、予算をふやしてほしいです。国民はなかなか認めないかもしれないですけれども、受刑者に何でそんなぜいたくをさせるんだと。いや、そうではなくて、再犯をさせないため、つまり、社会に彼らは絶対帰ってくるんですね、懲役受刑者は絶対帰ってきますから、帰ってきた人たちをいかに再犯をさせない方向に持っていくのかが重要だと思います。
 最後にもう一つ言っておきたいんですけれども、私がいた刑務所の中で、性犯罪をたくさん繰り返して懲役六年の受刑者がいたんですけれども、彼が僕に何を言ったかというと、助かったと言っていたんです。彼は極悪人ですよ、社会的に言うと。何で助かったかといいますと、彼は強制わいせつ致死傷罪ではなくて強制わいせつ罪で収監されていたんですね。
 でも、彼が私に言ったのは、実際には強制わいせつ致死傷を何回もやっていると。にもかかわらず、強制わいせつで起訴されて、懲役六年である。そこは皆さんわかると思いますけれども、何でそうなっているかというと、これは裁判員制度の制度的欠陥なんですよ。
 というのは、裁判員裁判になると、要は被害者が裁判員の前で証言をしなきゃいけないんですね。その線引きが、強制わいせつ致死傷と強制わいせつの間になっているんですね。なので、被害者が、職業裁判官ではなくて一般の裁判員の前に出て証言するのが嫌だということで、強制わいせつにするケースが結構あるようなんですね。それによって、本来はもっと長い間社会から断絶されるべき人がたったの六年で世の中に出てきてしまう、社会に出てきてしまうという制度になっていること、僕はこれは非常に問題だと思います。
 これは、多分その改善案は幾つかあると思うんですけれども、僕は全事件に対して裁判員裁判を選べるような仕組みが必要なのではないかなというふうに思っています。そうしないと、そうやって本来はもっと懲役を長くすべき人が短くなってしまうというような状況、彼は多分氷山の一角だと思いますので、これを直さないと、また恐らく彼は再犯をして、マックス六年でいいのかというようなことになってしまう気がしますので、そこも憂慮しております。
 以上です。
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國重徹#25
○國重委員 以上で終わります。
 ありがとうございました。
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奥野信亮#26
○奥野委員長 次に、階猛君。
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階猛#27
○階委員 民主党の階猛です。私も弁護士ですので、多分そんなに厳しいことは言わないと思います。
 先ほどのお話の中で、冒頭、司法改革は期待していたほどではない、あるいは冤罪防止は後退しているということでした。そうしたことから考えると、堀江さんはこの法案には反対というふうに理解したんですけれども、それで間違いないでしょうか。
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堀江貴文#28
○堀江参考人 いや、一部反対、一部賛成ということです。特に証拠開示請求に関して言うと、もっとよくはなってほしいんですけれども、かなり前進したと思いますので、一部賛成ということです。
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階猛#29
○階委員 一部賛成、一部反対と。
 反対の部分というのは、先ほどのお話だと、司法取引のところとか保釈要件のところが出てきたかと思いますが、ほかに何かございますか。
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