藤原崇の発言 (法務委員会)

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○藤原委員 ありがとうございます。
 基本的には、その定数配分が違憲ではないという議論、それからもう一つが、いわゆる違憲状態であったとしても、合理的な相当期間が経過していないのであるから違憲ではないという、この二つの主張、立証を柱に据えているというふうに伺いました。恐らく、これは事前にちょっと聞いたところによると、区画審による勧告あるいは選挙制度に関する調査会の議論の状況、こういうものを証拠として提出しているということを聞いております。
 しかし、これは国会議員の中でも考え方が分かれるところだろうと思っておりますが、私として問題意識を持っているのは、国会議員の仕事というのは何なのだろうと。もちろん、こうやって委員会の場で審議をして、それぞれの法案について賛否を表明すること、議論をすること、これは一番大事な仕事だろうと思っております。我々国会議員は立法府の人間ですので、法案について賛否を表明する、それは有権者の代表として当然やるべきことだろうと思っております。もしそうであれば、それぞれの有権者の代表として一票の価値を完全に平等にすることというのは、確かに大事なんだろうと思っております。
 しかし、実際には、我々国会議員の仕事というのは、必ずしも法案の賛否を表明することだけではありません。もちろん、それぞれの党内においていろいろな議論をするということもありますが、特に、衆議院、参議院を問わず選挙区がある先生方は、それぞれの選挙区についていろいろなお手伝いをしたり、あるいは国政と地元をつなぐパイプ、そのような仕事をしているというふうに考えております。
 当然、国会議員の仕事というのは、何もこういう場で議論をしているだけではない、それ以外にも、地元に帰って、地元の課題を吸い上げて、それを立法ということもあるでしょうが、あるいは、事実上、各省庁あるいは必要なところと連携をして問題を解決していく、そういうような仕事もあるんだろうというふうに思っております。
 ただ、問題になるのはこの先でして、果たして、裁判官あるいは一票の格差訴訟をやっている弁護士の先生方にそういう認識があるのだろうかということです。
 政治家の仕事というのは、やはりかかわりがないとなかなかイメージがしづらいというふうに思っています。私も、議員秘書をやらせていただいて、今、こういう立場にならせていただいていますが、その前、普通の弁護士だったときは、政治家というのは何をしているのというふうに言われても、こうやって議論をして、テレビで、NHKなどで放送されますので、議論をして法案に賛否を出すんでしょうということぐらいしか正直言うとわからなかったところであります。恐らくここにいる先生方も、実際に議員になる前となった後では、大分仕事のイメージというのが変わったんだろうというふうに思っております。
 では、果たして、そういう政治とかかわりがない裁判官の方々、あるいは余りかかわりを持ってこなかった弁護士の方々に、事実上、我々議員には、地元と国政のパイプになる、そういう仕事をしているということについての認識があるのかということを私の問題意識として最近非常に強く持っております。
 もしパイプとしての役割というのがあるのであれば、人口が少ない地域だからといって本当にどんどん議員を減らしてよいのかという問題意識が出てきます。特に合区後、この前、合区の判断が法律でつくられました、この後、非常に多くの意見が出ております。
 例えば、これは、ことしの七月三十一日に高知県の知事が記者会見をしたときのお話でございます。ちょっと長いのですが、読ませていただきます。
  人口比例、一票の価値の平等、これも大変重要な概念で、ぜひ重んじていかなければならないことだと思っています。他方で、その一つの要因のみでこの国会の院の構成を決めた場合、人口の多い都会出身の議員ばかりが増え、国政のさまざまな論議が都会目線で行われることになります。政策セットがすべて都会有利なものになり、結果として、都市部へのますますの人口集中が図られ、地方がますます衰退し、国全体の活力が失われてしまう。そういうことでいいのか、そういうことになりかねないのではないかという懸念を抱いております。
 ほかにも、
  その中で、都会の人にとってみれば一票の価値が、格差が広がることになり、合意形成がなかなか難しいと思いますが、そこは都会の人々の暮らしなるものは都会のみによって当然成り立っているわけではないのであり、この日本という国土全体の中で田舎という価値と共存して都市の暮らしというのがあるわけで、その点をしっかり訴えていくことで、地方部を活性化させることの大切さを訴えていくことが大事だと思います。
 正直田舎というものが理解されていると思う場合と残念ながらされていないと思う場合があると感じます。田舎の果たす役割、その意義というものをもう一度田舎自身がしっかり訴えていくってことが大事なのでしょう。
 これは、高知県が今回合区になった関係で、参議院の方の議論として、こういうような記者会見でのコメントを知事さんが出しております。
 それだけではなくて、全国知事会においても、参議院の問題として、都道府県代表をしっかりと送り出していく、そのために改憲案の検討をこれからしていくというふうに報道等でもなされております。
 私も、岩手県を一応地元としておりますので、どうしても田舎の感覚でしゃべってしまうんですが、もちろん、都会の方々にしてみれば一票の価値というのが非常に重要だということもわかります。ですが、その中でどうやって調和をしていくかということが大事なんだろうと思っております。
 参議院だけではなくて衆議院も、今のままの人口の一極集中が続いていけば、参議院と同じように、ある県では小選挙区は県で一つ、さらに進めていけば、合区というのは、当然、人口が少ない県ではあり得るわけであります。
 国会議員、先ほど言ったとおり特に選挙区を持った国会議員には、国民の代表として議会で討論して採決をする、そういう活動のほかに、選挙区のさまざまな問題解決に取り組むという、地域と国政をつなぐパイプとしての側面がこのようにあるのではないかと考えています。
 そうであれば、なかなかこれは裁判所には通じない、憲法を見ても国会法を見ても、どこにもそんなことは書いていない事実上の作用ですので、この点について、実際上の国会議員の役割というのもわかりやすく裁判所に伝えていく必要があるのではないか。この一票の格差訴訟においては、国会議員の仕事というのは必ずしも法案の賛否を明らかにするだけではないのですよ、地元と国政をつなぐパイプとしての役割、そういうような役割もあるのですということをしっかりと裁判で主張、立証すべきではないかと思いますが、この点についての見解をお聞きいたします。

発言情報

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発言者: 藤原崇

speaker_id: 19408

日付: 2015-08-28

院: 衆議院

会議名: 法務委員会