藤原崇の発言 (法務委員会)
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○藤原委員 ありがとうございます。大変前向きに答弁をいただいたというふうに理解をしました。
今は、二倍以内であるということが当然の前提として裁判を進める、あるいは二倍以内が当然であるということを世論として感じるんですが、よくよく見てみると、二倍というのは必ずしも絶対の基準ではないということであります。
委員の先生方には資料をお配りしておりますが、衆議院選挙における格差の推移、それから参議院選挙における格差の推移ということで見てみますと、もちろん中選挙区時代と現行の小選挙区比例代表並立制では少し違うんですが、かつては衆議院でもおおむね三倍以内であればいいであろうというふうに議論をされた時代、これは昭和六十一年とか昭和の最後、あるいは平成の当初ですね、三倍以内であれば合憲であろうというふうに議論をされていた時代もあります。参議院に至りますと、六倍まで許されるであろうと。これは昭和六十一年のときですね。
でしたが、徐々に徐々に、その後、議論の流れとしては、一票の価値というのを重視すべきだということで、近年は、衆議院については、二・三、二・五ではよくないと。昭和六十一年の時点では二・九九でもオーケーということだったんですが、現在は、二・二、二・四三ではいけないということで、恐らく二倍以内であろう。参議院も似たように、徐々に徐々に一票の価値というのを重視する方向に来ている。
これ自体は、裁判所が決めること、あるいは世論の流れの中で決まることですので、私の方からいいとも悪いとも言えないのですが、そういう中でも、やはり世の中の流れとしては、本当にそれだけでいいのかということは考える必要があるんだろうと思っております。
昨今、地方創生ということで、地方を重視していく、これは何も地方だけのことではなくて、日本全体にとっても地方を重視していくことがプラスである、そういうことが議論として出てきております。はっきり言えば、従来と異なって、国民運動としてこの地方創生というものをやっていこう、そういう機運は昔に比べれば出てきているんだろうと思っております。それと同時に、そういう機運が出ているということも裁判所に伝えていく必要があると思います。
また、直観的に本当にこれでいいのかという議論で、全国で一番広い選挙区、これは北海道十二区ですが、公式のデータはないんですが、新聞等で見ますと、全国で一番広い選挙区、北海道十二区は一万四千七百四十二平方キロメートル。これはどれくらいかというと、岩手県より少し大きいくらいの面積の選挙区ということになっております。本州で一番広い選挙区は、我々の岩手県の岩手二区、その次は岐阜四区となっております。では、どれくらいの大きさかというと、岩手県の第二区、七千六百九十四平方キロメートル、大体静岡県ぐらいの大きさというふうになっております。岐阜四区は、六千四十平方キロメートル、栃木県ぐらいの広さがあるという選挙区であります。
もちろん、これは、理屈とはまた別なところで、据わりと呼ばれるものですが、人口が少ないものですから、こういう選挙区をさらに広くしていくこと、これが本当にいいことなんだろうかどうだろうかということは、やはり問題提起をしていただきたいと思います。
そういう中で、先ほど訟務局長から御答弁がありましたが、この一票の格差訴訟、迅速に裁判をせよという、いわゆる百日裁判というふうに呼ばれている形式の裁判になります。
ですが、これは、先ほど局長も努力義務ということはお話しいただいたと思うんですが、念のため裁判所に、厳密には百日を過ぎても審理を行うことはできるのか、通常の訴訟のように、証人尋問、あるいは専門家を呼んで鑑定類似でもいいと思うんですが、こういうことを行うことはできるのか、この点について最高裁の御見解をお聞きしたいと思います。