谷本正憲の発言 (予算委員会)
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○谷本正憲君 一次産業はかつての勢いがなくなってきたということは事実ですね。
我々も、能登のある集落をかつて調べたことがございます。そこで出てきたのは、担い手の年齢は当時六十八歳ぐらいでしたか、今はもう七十歳ぐらいになっているんじゃないんでしょうか。それから、十年後に農業をやっていますかと聞いたら、七割の方が農業をやっていない。それから、後継者はいますかといったら、息子や娘はいるけれども、彼らは農業はやらない、だから、九割の方が後継者はいない。そして、耕作放棄地がふえ続けるという、こんな実態が浮かび上がってまいりましたので、これに対する対応は、やはり我々としてしっかりやっていかなきゃいけない。
そういったときに、一つは、やはり他産業のノウハウをかりるということですね。特に、コマツさんが大変最近は御熱心です。農業の現場へお入りになって、農業はまだまだコスト削減が可能だ、要するに、余りにも従来のパターンで農業をやっている、コマツの方式でやれば四割ぐらい生産コストを下げることができる、それによって農業の経営をよりいい形にしておくことができる、こんな御提案をいただきましたので、我々はコマツとかトヨタのいろいろな生産改善の手法をどんどん取り入れるということを今やっています。
それから、農家の皆さん方にも、今までのようにつくったものを売るという発想はやめて、売れるものをつくるという方向に、これから思考を切りかえていかれたらどうですかということで、我々は、加賀野菜とか能登野菜とか戦略作物とか、そういったものに重点を絞りながら、生産者の皆様方に働きかけをしている。
そして、もう一つは、生産者の皆さん方にも、みずから一番川下側の消費地まで出かけていって、自分のつくった農作物をPRする、そして消費者の皆さんの意見を直接聞く、それを自分の生産にまた反映していく、こういったことはほとんどやっておられなかったので、そういったこともこれからはやっていく。そのことによって、一次産業の足腰が、すぐには強くならないけれども、やはり一次産業も、二次産業、三次産業と同じような形になっていくのではないか。
ただ、そこで気をつけなきゃいけないのは、農業はやはり自然を相手にした産業ですから、外界の温度が一、二度変わることによって生産に大きな影響を与えるという特異性が農業の場合にはある。そこは十分留意しておかなきゃいかぬと思いますけれども、それ以外のところは、今言ったような方法を取り入れることによって、農業の足腰を本当の意味で強くしていく。やはり、私はそんな方向しかないんじゃないかと思いますね。