保母武彦の発言 (予算委員会)
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○保母武彦君 私の方は、お手元にA3で二枚物を配っておきましたので、参考にしていただきたいと思います。意見陳述の要旨と書いてありますけれども、意見陳述の方が十分と短いですので、要旨以上に書いてあるかもしれません。はしょって進めたいと思います。
そこに、どういう人間かという自己紹介を書いておきました。日本財政学会の関係もあり、いろいろ、地域振興を四十年ほどやってきました。その関係で、きょうは、地方創生問題を中心にしたいと思います。
ただ、いろいろの点に現在もかかわっております。そこで、大きくは四つほどの大きな項目についてもやりたいと思います。
一つは、東北大震災被災地の復興の問題です。
これは、三・一一以来四年間、さまざまな財団等の研究助成を受けて、そして現在も調査を続けておりますけれども、二つの問題があります。
予算は一定ついているんですけれども、資材、建設労働力、これが決定的に不足している。だから、金があっても仕事が進まないという状況があります。二つ目は、復興制度の硬直性と書いておきましたけれども、縦割り行政をなくすると言われながらも、なかなかそうはいかない。千年に一回、あるいは六百年に一回という震災があったにもかかわらず、それより前の制度のままその制度を適用していくために、本省まで問い合わせをする、時間がかかって進まない、さまざまあります。このあたりの抜本的な対策が必要だ、これが一つの点です。
それから、二つ目に、今大きなニュースになっている沖縄の辺野古の問題です。
この問題も、日本環境会議、自己紹介のところで団体を書いておきましたけれども、一橋大学の以前の学長であった都留重人さんなどが立ち上げたところです。ここが今いろいろかかわっておりまして、その中で、特に、辺野古がいいの悪いのという話ではなしに、その手続の問題として、沖縄の御存じのような選挙結果が、知事選挙も含めて出た。その段階で、沖縄の振興の問題についての予算をすぐ取り消すというような発言を政府側からしたり、あるいは、知事が会談を申し込みしているのに三度にわたって拒否する。
このような問題が、辺野古がどうのという問題ではなしに、それ以前の問題として、国が守るべき地方分権改革の理念との関係で大きな問題で、これは、衆議院がみずから決めた地方分権の制度を内閣に守らせていくということは、皆さんの責任としてぜひやっていただきたいと思います。
それから、大きな三つ目で、原発再稼働問題です。
この島根県には島根原発があります。ただ、国のレベルでかなり間違った議論がなされていて、それが横行しております。それが各地に混乱をもたらしております。それは、やはり国会の場でただしていただきたい。
ここには一つ二つ書いておきました。安倍総理も言いましたけれども、世界で最も厳しい安全基準だと。したがって、この基準さえ通れば再稼働に進むというようなことが言われているんですけれども、世界で最も厳しい安全基準ではないということをそこにちょっと書いておきました。
例えば、コアキャッチャーだとか、あるいは配線素材を不燃性にするのが今世界的な到達点ですけれども、それは一切やられていないとか、さまざまあります。バックフィット、要するに既存の施設にもこれを適用する、これもしていない。さまざまなおくれがあるのに、世界の最高だから問題ないというのでやる。このあたりは、国のレベルでの議論の不足なり、そこの問題としてぜひ解決していただきたい問題だというふうに思います。
それと、私は、地方におりまして、よくわからないのは、福島原発の事故の教訓をどのように国あるいは国会が導いているのか、これがどうも明確ではない感じがします。国会事故調、これは報告書が出てから二年半たちますけれども、改めて、このような国会での専門の調査委員会を設置して、その後の対策も含めて議論するとか、そういうことをすべきだろうというふうに思います。
最後に、四番目、地方創生の問題に移ります。
この地方創生の問題は、先ほどずっと三人の方の意見陳述がかかわっておりましたけれども、これについては、期待と同時に、大きな乗り越えるべき問題もかなりあるというふうに考えております。
六点ほど申します。
一つは、これまで、地域活性化、地域の再生あるいは総合計画、経済計画、計画はさまざま山積みにされてきましたけれども、日本創成会議が昨年出したものでは、過疎地域等八百九十六市町村が消滅すると。八百九十六というのは市町村数の半分です。半分の自治体が消滅する、こういうような状況について、これは、今までの総括をする必要がある。
それから二つ目に、地方中枢都市、これが中心ですけれども、どうも島根県の実情とそれから全国的な状況を見ていると、そうではないだろうと。地方中枢都市よりも農村部に人が集まって、人がIターンしてくる。先ほどの岩本さんが報告された海士町などは、実に人口の三割以上、三四%だったと思いますけれども、これがIターン、Uターン、五百人ほどが小さな島に来ているんですよね。そういうことです。
それから三番目に、東京政策と地方創生政策との関係がどうもよくわからない、整理されていないんじゃないかということです。
それから四番目に、方法として、選択と集中、企業の経営ではこれをやりますけれども、これをやると、結局は、効率性に限界がある農村部について、農村部の閉鎖、閉店、要するに農村畳み、こうなることが指摘されていて、この問題では、特に食料問題とエネルギー問題、これが今回の地方創生の議論の中で十分な議論がされていない、これを明確にしてほしいということを思います。
五番目に、地方創生に至った過程の中で、地方税財源の充実が十分でない。三位一体改革の中で、あのときに大きく減らされて、その後、臨時財政対策債などでやってきたんですけれども、それが今たしか全国で五十兆円ほど累積されていると思いますけれども、根本的にこの財政を変える必要があるだろう。
それから、あと一つ、六番目に、地方版の総合戦略、これを一年の間に提出せよということになっておりますけれども、これは到底、実情としては無理だ。共同通信の全国首長の調査がありますけれども、三割ぐらいが自力でできる、あとはコンサルだと。さまざま言われていますけれども、これは十分な議論をやらないと、まちづくりは人づくりと言われますけれども、その基礎をつくることは到底できない。したがって、そのような時間、せいぜい三年ぐらいに延ばしたらどうか。このあたりを議論していただきたい。
以上です。(拍手)