樋口耕太郎の発言 (沖縄及び北方問題に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(樋口耕太郎君) 格差の解消についてですが、沖縄の一つの難しさは、格差を解消しようとして給料を上げるとやはり社会的な圧力が掛かるという見えない力があると思います。その力にかかわらずに、実際にどんどん給料を上げていく、従業員たちにどんどんイノベーションなことをやってもらうというためには、やはり外需型の産業じゃないと成り立たないと私は思っています。内需型では、お互い人間関係があり、縁故があり、取引業者があり、その中でやっぱり株の持ち合いがあった場合、自分は独立して歩むんだということは非常に言いにくい。ところが、東アジアあるいは県外から外貨を独自に稼げる事業体であれば独自にその経営ができるんじゃないかなと思っています。
また、南西航空というふうに私は呼んでいますが、この会社を沖縄に買い戻して、沖縄は今まで、那覇空港、石垣空港のような点ではなくて、離島便をたくさん飛ばすことによって面で売る。そうすれば、観光客は滞在日数が当然延びる。那覇に来たらあと与那国に行ってみようかなと。三日、四日延びる。今平均で二泊しないお客さんが仮に平均で四泊するみたいなことになれば、すごく単純な算出ですけど、観光収入は四千億から八千億になるイメージができる可能性があるというぐらい、一社で物すごく経済的なインパクトをもたらす可能性があるわけです。
伸びるビジネスには人が付きます。やはり人を育てるためにはビジネスが伸びなきゃいけない、新しいことをしなきゃいけない、イノベーションを起こして初めて人が強くなるんだと。イノベーションが起こらない産業からは人が育たないので、会社自体を伸ばすために、やはり内需型、内側に伸びるのではなくて、外側に伸びる可能性を探すとなると、やはり消去法でこの会社しか残らないんじゃないか。
あるいは、人がそもそも、心に灯がともるというんですかね、俺たちもできるんじゃないかというふうにインスピレーションを受けることが非常に重要で、変な話ですけど、野茂英雄が近鉄を首になってロサンゼルスで新人王を取った。あのときまで日本人で大リーグで野球できる人なんか誰も思わなかったんだけど、あれからあれよあれよという間に日本人大リーガーが続出して、あっという間に日本人なしでは大リーグが成り立たないぐらいになっていると。これがインスピレーションの強さであり、このメッセージ性の強さというのがウチナーンチュに向けられて発したときに、もうどれだけのパワーが出るかということを非常に楽しみにしたいな、そういう社会性のある沖縄県民だと私は思っています。
それで、南西航空は一民間企業ですが、御存じのとおり、二〇一〇年一月二十七日、琉球新報の報道によりますと、JTAが合弁会社の南西航空としてスタートした一九六七年五月、JALと沖縄側の提携先企業が交わした合弁社契約書第七条において、日航は将来適当な時期に新会社の実質的経営権の主体を沖縄企業に移管すると明記されているというふうに報道されています。つまり、創業以来、いずれ沖縄に経営権を渡すということが前提としてスタートした会社であり、現在、JALの子会社として経営されていますが、大量の公的資金が投入され、一民間企業の利益ではなくて、社会全体に寄与するかどうかという非常に公的な視点から今この会社の将来を決めるべきじゃないかなと私は思っています。
ありがとうございます。