2015-07-30
参議院
前川清成
我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会
前川清成の発言 (我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○前川清成君 私は、もしも、もしもですよ、外国に対する攻撃であったとしても、それによって日本の独立が失われてしまう、つまり日本が植民地になってしまう、かつ、日本に暮らしている我々の命が失われてしまう、自由や幸福追求の権利が根底から覆される、そういう場合があるのであれば、私は決して自衛隊が拱手傍観するべきではないと思います。日本の自衛隊が出動して日本を守る、政治の最も大きな役割は国を守ること、国民の命を守ることですから。
私は、もしそんな場合が本当にあるのだったらこの自衛隊法の改正に賛成したいと思いますが、今の総理のお話でも、可能性があるとしかおっしゃらない。どう考えたって外国に対する攻撃なのに、それによって日本が植民地になってしまう、かつ日本に暮らしている我々の命や自由が根底から覆ってしまう明白な危険があるなんという場合は信じられないわけです。
それで、今日午前中、法的安定性という話がありました。法的安定性がなぜ必要なのか。法律は恣意的に適用されてはならないからです。ましてや、今回は自衛隊の出動という、分かりやすく言えば戦争をするかしないかの要件を書いているわけです。そうであれば、総理が替わっても、政権が替わっても、一義的に解釈できるような要件を定めていかなければならないと思います。今のお話、条文と総理のお話が余りにも乖離している。こじつけるわけじゃないけれども、礒崎補佐官でしたか、法的安定性なんて関係ないと、こうおっしゃったことをほうふつさせてしまうわけです。
その上で、二番のパネルをお願いしたいと思います。
残り時間が少なくなってまいりましたので、ちょっと憲法の話をさせていただきたいんですが、衆議院も含めて、これまでの憲法に関する議論、憲法違反かどうかというのがお互い結論言い合うだけで、その間の理由付け、ましてや新しい法律をこれから作るんじゃなくて、今この憲法九条があるわけです。この憲法九条があるのに、この憲法九条の文言に則した議論がほとんどなされていなかったのではないかと私は思っています。
今お示しをしたのは、誰もがよく知った憲法九条です。繰り返すまでもありませんが、九条一項が戦争を放棄しています。二項は、陸海空軍その他の戦力は持たない、交戦権は認めないと、こういうふうに定めています。
とはいっても、日本も独立国である以上は、万一侵略を受けたら、国の独立を守らなければならない、国民の命や財産を守らなければならない。そのために侵略を排除することは、むしろ当然しなければならないことです。これは、憲法ができる以前、国が持っている権利、自然権としての自己防衛権だろうと思います。自然権として自己防衛権を持っている、侵略を排除する権利があると。そうであれば、そのための戦力、つまりは自衛隊を保有することだって憲法に違反しない。私もそう思います。
しかし、外国が攻撃を受けたところで、どう考えたって日本の独立が失われるわけではない。だから、自己保存権として戦力を行使するわけではない。外国の戦争に言わば助太刀に行く。これは、戦争を放棄した憲法九条一項の文言に明らかに反してしまうのではないかと思います。
この批判に対して、実は総理は、砂川判決の法理と、こういうふうにおっしゃっていますが、今テレビを見ておられる方々のほとんども砂川判決は読まれたことはありません。私もこの三十年間ぐらい読んだことありません。つまり、砂川判決なんて誰も知らない。誰も知らないけれども、多分有り難いものなんだろう、つまり、お経みたいに中身はよく分からないけど有り難いものかもしれないなと。だったら、その砂川判決を引用したらいいなと。私は、砂川判決、砂川判決と、これは何万回繰り返したところで国民の理解は深まらないと思います。この憲法九条の条文を、文言をどう説明するかだと思います。
そこで、総理、今御提案されている集団的自衛権、憲法九条に違反しない、こうおっしゃっていただくのであれば、この憲法九条一項、二項との関係を是非条文に則してお話をいただけたらと、そんなふうに思います。