前川清成の発言 (我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会)

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○前川清成君 朝日新聞の調査だけではなくて、NHK「クローズアップ現代」という番組がありまして、四番のパネルをお願いします。
 ここで日本公法学会の会員にアンケートをしたところ、四百二十二人から回答があって、うち三百七十七人から憲法違反あるいは憲法違反の疑いと、割合にすると八九%になります。
 もっとも、今おっしゃったように、学者も様々かもしれません。医者にも、名医もいればやぶ医者もいると思います。だから、例えば重篤な病気になったとき、あるいは難病になられたとき、誰もがその分野の名医に診てもらいたいと、こういうふうに思うのが人情であります。
 パネルの五番を見ていただきたい。
 これは、国民安保法制懇というそういう研究会があるようで、七月の十三日に記者会見をされました。大森元法制局長官、法制局長官というのは言わば政府の顧問弁護士であります。その法制局長官を務めた大森さんが、砂川判決を根拠とすることは暴論中の暴論だと。樋口東大名誉教授、「比較憲法」という名著のある方であります。もう大家中の大家。あるいは長谷部先生、この方は二年前まで東大で憲法を教えておられて、特定秘密保護法に関しては政府案に賛成をしておられる。だから今年六月四日の衆議院の憲法審査会においても自民党推薦の参考人としてお出になった。小林節慶應大学名誉教授、これは自民党において憲法改正のブレーンを務めておられた方だと伺っています。つまり、憲法における名医中の名医がこぞってやっぱりあかんと。大勢の、百人中九十八人の憲法学者も憲法違反と言っているけれども、憲法学者の中の憲法学者も全部あかんと言っている。
 パネルの六番を御覧いただきたい。
 これは、平成に入ってからの就任された歴代内閣法制局長官であります。東京新聞の調査によりますと、お亡くなりになられた方がお二人いらっしゃる。緑の山本さん、これは今最高裁判事を務めておられますので、この種の問題にはコメントできない方です。あるいは、水色のお二人についてはコメントしないとおっしゃいました。赤の五人、津野さんについては、詳しいことを聞かないとよく分からないというふうな留保は付いておられますけれども、憲法違反だ、集団的自衛権については憲法上行使できないと。残り四人の方ははっきり憲法違反とおっしゃっていると。合憲だとおっしゃっている方は一人もいない。これまで歴代の内閣法制局長官というのは政治に対して沈黙を守ってこられました、退官後も。しかし、今やそろって危惧の声を上げておられます。
 やっぱり、集団的自衛権、憲法の解釈としては、憲法違反だというのはもう動かしようがないと私は思います。もしもどうしてもとおっしゃるのであれば、これは二年前も議論させていただきましたけれども、総理が堂々と憲法改正を御提案なさるべきだと思います。
 この状況を前提にして、今の朝日新聞の調査、あるいはNHKの調査、歴代法制局長官のコメントなどなどを前提にして菅官房長官にお尋ねをしたいんですが、六月四日の衆議院の憲法審査会において、自民党推薦の学者も含めて参考人全員が安保法案は憲法違反だと述べられました。その日の夕方でしょうか、官房長官は記者会見で、問われたかと思います、全く違憲ではないと言う著名な憲法学者もたくさんいらっしゃいますと、こういうふうに答えておられます。
 官房長官の記者会見というのは、言わば政府の公式コメント、公式見解をお述べになる場所だと思います。今のような状況で、憲法違反ではないと言う、全く違憲ではないと言う著名な憲法学者もたくさんいるというのは到底信用できない。残念ながら、官房長官が根拠もなくおっしゃったのではないかと。そうなると、官房長官の記者会見に対する信用、これまで失墜させてしまうわけです。
 六月四日、一体どういう根拠で全く違憲ではないと言う著名な憲法学者もたくさんいるとお答えになられたか、お尋ねいたします。

発言情報

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発言者: 前川清成

speaker_id: 22257

日付: 2015-07-30

院: 参議院

会議名: 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会