高橋克法の発言 (我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会)

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○高橋克法君 誤解ないように言っておきますけれども、決して、これは中国の国内法ですから、私たちがどうのこうの言えるものではないというのも分かっています。それから、国際法等もあります。
 ただ、ただし、しかし、先ほど申し上げたように、この国防動員法の対象が、国外にいる中国の公民と言われている、中国公民に該当する方々にも適用されないという規定はどこにもないわけで、そういうことがある以上、これはいわゆる平和安全法制と同じですけれども、万が一のことを考えてしっかりとシミュレーションしておくということは大事だと思っているんです。決して、在日の中国人の方々に対して人権弾圧をしろとか、そういうことを申し上げているのではなくて、そういうことではないということだけは御理解をいただきたいと思っています。
 平和を守るということは最も重要なことであります。自分も、地方自治体の長であったときに、何度も議会答弁で平和こそ最大の福祉と述べてきた経緯が、記憶があります。
 しかし、残念なことに、平和の内容が十分に論じられてきたとは思えません。日本で語られている平和とは果たしてどんな平和であるのか、その平和の中身というのがどういう中身であるのか。あえて誤解を恐れずに言えば、日本で語られている、イメージされている平和というのは、単に戦争のない状態ということではないのかというふうに感じます。
 だとすれば、戦争さえなければ、他国に支配された、言葉は悪いですが、奴隷の平和でもよいのか。そうは私は思いません。日本国憲法前文の趣旨からいっても、専制と隷従、圧迫と偏狭が存在し、恐怖と欠乏に支配されている状態は、たとえ戦争のない状態であっても平和とは言えないと思います。
 四十年前に、ベトナム戦争のとき、ベトナム共産党のホー・チ・ミン主席は、独立と自由よりも尊いものはないという民族独立闘争の標語を掲げられました。米国の歴代政権が国家安全保障の究極の目標として自由を伴う平和と条件を付けるのも同じ趣旨であると思います。オバマ大統領も、ノーベル平和賞の受賞演説で、平和とは単に軍事衝突がない状態ではなく、個人の固有の権利と尊厳に基づかねばならないと述べられています。
 日本は、大東亜戦争終了後、戦後の一時期を除いて、独立と自由を貫き、個人の固有の権利と尊厳に基づいた平和を実現してきました。この平和を実現できたのは、憲法の理念を守る信念と、それを実現するための手段としての抑止力強化のたまものであったと自分は確信をしています。
 憲法の理念を実現するべく、その実現手段としての抑止力を高めることによって戦争を起こさないための平和安全法制法案であると私は考えていますけれども、残念ながら、平和安全法制法案に賛成する側、つまり私はその側にいますが、この平和安全法制法案に賛成する側は、あたかも平和自体に反対をするかのようなぬれぎぬを着せられているような気がしてならないです。
 事は安全保障政策であります。安全保障政策の本質的な議論、そういったものをないがしろにすることによって、抑止力を含めて日本が不安定になること、このことがどの国を利することになるのか。安全保障政策に責任を持たなければならない私たちはよくよく考える必要があると思いますが、そのような意味から、今回の法案の重要性、必要性について両大臣にその思いをお伺いしたい。よろしくお願いします。

発言情報

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発言者: 高橋克法

speaker_id: 27123

日付: 2015-08-26

院: 参議院

会議名: 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会