加藤敏幸の発言 (経済産業委員会)

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○加藤敏幸君 このテーマについては、今後とも経産省、経産大臣の御活躍を私は期待したいというふうに思います。少し時間が掛かると思いますけれども、引き続きよろしく。
 さて、そこで、インセンティブって何なんだと、この課題について少し議論をしていきたいというふうに思います。
 先ほど大臣も言われましたように、一人でやっているんじゃないよと、みんなの協力があってのことだという辺りは日本の企業はうまくできているんです。これはもう私もやってきましたけれども、社長表彰受けたら必ずペーパーウエートが私のような管理部門まで配られて、俺、何貢献したかなと、君、技術管理でやってくれたなとか、何かにつけて配りまくるというそういう文化もあって、これはこれで非常に大事だし、チームを大事にするとか、あるいはすり合わせの技術体系の中でやっぱりお互いに知恵を出し合う。あるいは改善活動、小集団、パートのおばさんまで提案をしてくるとかいうことをもって物づくりの総合力というのはやっぱり支えられてきたという視点から立って、これもある種、いや、随分もらってあいつだけいいなとか、そういう怨嗟の的になるような状況はできるだけつくりたくないということで、そういう意味でインセンティブの分散化、インセンティブの広い範囲の配分ということで、企業の中における一つのモラルとモラールを維持してきたということも事実なんです。
 そこで、じゃ、一体インセンティブをどう考えていくのかといったときに、やはり対価として、そこはやっぱり大きいと思うんです。これはアンケートを取っても、企業の知財担当の方々も、やっぱり幾ら払うということについては非常に役割が大きいということはそのとおりですけれども、今回、インセンティブ等、たしかストックオプションとか海外留学だとかいうふうなことも例示をされておられましたけれども、やはりインセンティブをどういうふうに捉えられるのかということは、業種、業界、それから個別企業による多様性の中で、やはりどう考えていくかというのはそれぞれ企業が考えるべきだと。そのとおりなんですけれども、まあ言っても、相場を大事にする日本企業ですから、やっぱりどういう感じなのかという、相場的、水準的な議論ということもやっぱり大きいと思うんですよね。
 逆に言うと、電機業界でいくと、いや、日立さんはあれだけもらっているのにうちは低いんじゃないかと。これ、大体大学のゼミが全部分散していきますから、大体同窓会したときのもめ事がそれなんですけれども。だから、できるだけそういう話はしないと。出張旅費の精算に至っては、またもめますから、おまえのところ随分何か優しいねとか、実費だけとか。
 結構これはそういうことで、意外とそういう部分で不満が醸成されるという部分あって、これ、産構審でやると言われていますけれども、意外とこれ難解な仕事だなと、直感的に私これ難しいよと、なかなか。だから、手続だけの話ならともかく、ある種今言った相場的な部分のやっぱり水準を考えていくと、なかなか難しいこともある。
 そして、加えて、退職者というものをどう扱うのと。意外と特許の果実というのは、例えば何年か先ということが多いんですよね。産総研に行って聞きますと、十年間は死の谷だと、ほとんど何もない。ところが、十年過ぎてきて社会的にその技術に着目されると、それでうまくいきそうだなといったら期限が切れるとか、そういうふうなこともありますけれども、退職者自身をどういうふうに捉えるのか。それから、クローズド戦略を取ったときに、やっぱりそのことの発明に関わった人をどうするのかと。
 それから、もう一つ最後に、チームではない個人に依存するケースは、これはやっぱりあるんです。チームでやっているからうまくいったということもありますけれども、やっぱり変わり者が事態を打開するというケースも多々ありましたし、私も目撃してきたんです。よくあいつがおってくれたなと、早く辞めていたらちょっとどうにもならなかったと。
 この種の話は、壁にぶち当たると結構どうにもならなくなる。人海戦術では無理と。幾ら人手を掛けても解決できないということは、例えばソフトウエアも含めてある。それをやっぱり、変わり者とは言いませんけれども、そういう人たちがある瞬間、ドリルで穴を空けたようなことをやっていただくと、正直言ってやっぱり彼の功績ということというのは結構大きいケースも、まあ一%ぐらい、二%ぐらい僕はあるような、経験的に言って。
 そのことも含めて、私はちゃんとこのインセンティブを考えていく仕組みを、そういう幅を持っておかないと難しいのかなという気がしますけれども、この辺、長官、どうですか。

発言情報

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発言者: 加藤敏幸

speaker_id: 21565

日付: 2015-06-18

院: 参議院

会議名: 経済産業委員会