経済産業委員会
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会
会議録情報#0
平成二十七年六月十八日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
六月十六日
辞任 補欠選任
石上 俊雄君 小林 正夫君
六月十七日
辞任 補欠選任
堀井 巌君 林 芳正君
小林 正夫君 柳澤 光美君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 吉川 沙織君
理 事
磯崎 仁彦君
滝波 宏文君
宮本 周司君
加藤 敏幸君
倉林 明子君
委 員
阿達 雅志君
岩井 茂樹君
高野光二郎君
松村 祥史君
渡邉 美樹君
直嶋 正行君
安井美沙子君
柳澤 光美君
佐々木さやか君
浜田 昌良君
東 徹君
松田 公太君
中野 正志君
荒井 広幸君
国務大臣
経済産業大臣 宮沢 洋一君
副大臣
経済産業副大臣 山際大志郎君
大臣政務官
経済産業大臣政
務官 岩井 茂樹君
事務局側
常任委員会専門
員 奥井 俊二君
政府参考人
警察庁長官官房
審議官 島根 悟君
法務大臣官房審
議官 上冨 敏伸君
経済産業大臣官
房審議官 平井 裕秀君
経済産業大臣官
房審議官 土井 良治君
経済産業省経済
産業政策局長 菅原 郁郎君
特許庁長官 伊藤 仁君
特許庁総務部長 堂ノ上武夫君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
○不正競争防止法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
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委員の異動
六月十六日
辞任 補欠選任
石上 俊雄君 小林 正夫君
六月十七日
辞任 補欠選任
堀井 巌君 林 芳正君
小林 正夫君 柳澤 光美君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 吉川 沙織君
理 事
磯崎 仁彦君
滝波 宏文君
宮本 周司君
加藤 敏幸君
倉林 明子君
委 員
阿達 雅志君
岩井 茂樹君
高野光二郎君
松村 祥史君
渡邉 美樹君
直嶋 正行君
安井美沙子君
柳澤 光美君
佐々木さやか君
浜田 昌良君
東 徹君
松田 公太君
中野 正志君
荒井 広幸君
国務大臣
経済産業大臣 宮沢 洋一君
副大臣
経済産業副大臣 山際大志郎君
大臣政務官
経済産業大臣政
務官 岩井 茂樹君
事務局側
常任委員会専門
員 奥井 俊二君
政府参考人
警察庁長官官房
審議官 島根 悟君
法務大臣官房審
議官 上冨 敏伸君
経済産業大臣官
房審議官 平井 裕秀君
経済産業大臣官
房審議官 土井 良治君
経済産業省経済
産業政策局長 菅原 郁郎君
特許庁長官 伊藤 仁君
特許庁総務部長 堂ノ上武夫君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
○不正競争防止法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
吉
吉川沙織#1
○委員長(吉川沙織君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、石上俊雄君及び堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として林芳正君及び柳澤光美君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、石上俊雄君及び堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として林芳正君及び柳澤光美君が選任されました。
─────────────
吉
吉川沙織#2
○委員長(吉川沙織君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、特許庁長官伊藤仁君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、特許庁長官伊藤仁君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
吉
吉
吉川沙織#4
○委員長(吉川沙織君) 特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。宮沢洋一経済産業大臣。
この発言だけを見る →まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。宮沢洋一経済産業大臣。
宮
宮沢洋一#5
○国務大臣(宮沢洋一君) おはようございます。
特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
まず、特許法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
グローバル競争が激化する中、我が国のイノベーションを促進するためには、研究者の研究開発活動に対するインセンティブの確保と、企業の競争力強化を共に実現するための環境整備が重要であります。
そのため、発明の奨励と併せて、企業の知的財産戦略の迅速かつ確実な実施を図ることが必要であります。また、知的財産権の取得、維持などに係る企業などの負担を軽減し、知的財産権の活用促進を図ると同時に、国際的な制度調和を促進し手続の利便性を向上させることが必要となっております。
こうした事情に鑑み、知的財産の適切な保護及び活用を実現するための制度を整備し、もって我が国のイノベーションを促進することを目的として、本法律案を提出いたしました。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、企業が組織として行う研究開発活動は我が国のイノベーションの源泉であることに鑑み、職務発明制度を見直します。具体的には、権利帰属の不安定性を解消するため、職務発明に関する特許を受ける権利について、権利が発生したときから企業などに帰属することを可能とします。また、従業者などは、特許を受ける権利などを取得などさせた場合には、相当の金銭その他の経済上の利益を受ける権利を有するものとし、企業などと従業者などがその内容を決定するための手続に関する指針の策定を法定します。
第二に、特許料や商標登録料などを引き下げるなど、料金の見直しを行います。
第三に、国際的な制度調和を促進するため、各国で異なる国内出願手続の統一化及び簡素化に関する条約である特許法条約及び商標法に関するシンガポール条約への加入を国内法上担保するため、手続期間経過後の救済規定の整備などを行います。
続きまして、不正競争防止法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
経済のグローバル化が進展し、企業間の国際的な競争が激化する中、知的財産の公開、秘匿、権利化を一体的な戦略の下使い分けて効果的に活用するオープン・クローズ戦略の重要性が増しております。このため、事業者の努力と知恵の結晶である製造ノウハウなどの営業秘密を適切に保護する必要性がますます高まっております。しかしながら、情報通信技術の高度化や新興国における技術ニーズの高まりなどを背景として、昨今、我が国企業の営業秘密が海外競合企業などに不正に取得、使用されたとする紛争事例が相次いで発生しております。
こうした中、諸外国では営業秘密に係る制度整備が着々と進められていることを踏まえると、営業秘密の保護強化は我が国にとって喫緊の課題であります。
こうした事情に鑑み、営業秘密の漏えいに対する抑止力を向上させることで、我が国企業の競争力の源泉たる営業秘密が収益の獲得、ひいては新たなイノベーションにつながっていく環境を創出し、もって我が国の産業競争力を維持強化するべく、本法律案を提出いたしました。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、刑事、民事両面にわたって、営業秘密侵害に対する抑止力を向上させます。営業秘密侵害罪について、犯罪行為者及びその背後にいる法人の罰金額の上限を引き上げるほか、我が国企業の重要技術を不正に海外に持ち出して使用するといった事案に対しては、罰金額の上限を更に引き上げ、重罰化します。また、犯罪行為者やその背後にいる法人が不当に得た収益を没収できることとします。さらに、営業秘密侵害罪を非親告罪とします。
民事については、訴訟手続における原告の負担を軽減する措置を講じます。被告が営業秘密を不正取得したこと及び当該営業秘密が物の生産方法などに係るものであることなどを原告が立証した場合には、当該営業秘密の使用が疑われる被告の製品は、被告が当該営業秘密を使用してこれを生産したものと推定する規定などを創設します。さらに、営業秘密を侵害していることを知って譲り受けた営業秘密侵害品の譲渡や輸出入などを差止めなどの対象とします。
第二に、情報通信技術の高度化などを背景とした犯罪行為の多様化に対応するため、営業秘密侵害罪の処罰範囲を拡大します。営業秘密を不正に取得した者から直接開示を受けた場合でなくても、不正開示が介在したことを知って営業秘密を取得し、その営業秘密を転売などする行為を処罰対象とするほか、我が国企業の営業秘密を海外で不正に取得する行為などについても処罰の対象に含めます。また、営業秘密侵害の未遂行為も処罰の対象とします。
以上が両法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
まず、特許法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
グローバル競争が激化する中、我が国のイノベーションを促進するためには、研究者の研究開発活動に対するインセンティブの確保と、企業の競争力強化を共に実現するための環境整備が重要であります。
そのため、発明の奨励と併せて、企業の知的財産戦略の迅速かつ確実な実施を図ることが必要であります。また、知的財産権の取得、維持などに係る企業などの負担を軽減し、知的財産権の活用促進を図ると同時に、国際的な制度調和を促進し手続の利便性を向上させることが必要となっております。
こうした事情に鑑み、知的財産の適切な保護及び活用を実現するための制度を整備し、もって我が国のイノベーションを促進することを目的として、本法律案を提出いたしました。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、企業が組織として行う研究開発活動は我が国のイノベーションの源泉であることに鑑み、職務発明制度を見直します。具体的には、権利帰属の不安定性を解消するため、職務発明に関する特許を受ける権利について、権利が発生したときから企業などに帰属することを可能とします。また、従業者などは、特許を受ける権利などを取得などさせた場合には、相当の金銭その他の経済上の利益を受ける権利を有するものとし、企業などと従業者などがその内容を決定するための手続に関する指針の策定を法定します。
第二に、特許料や商標登録料などを引き下げるなど、料金の見直しを行います。
第三に、国際的な制度調和を促進するため、各国で異なる国内出願手続の統一化及び簡素化に関する条約である特許法条約及び商標法に関するシンガポール条約への加入を国内法上担保するため、手続期間経過後の救済規定の整備などを行います。
続きまして、不正競争防止法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
経済のグローバル化が進展し、企業間の国際的な競争が激化する中、知的財産の公開、秘匿、権利化を一体的な戦略の下使い分けて効果的に活用するオープン・クローズ戦略の重要性が増しております。このため、事業者の努力と知恵の結晶である製造ノウハウなどの営業秘密を適切に保護する必要性がますます高まっております。しかしながら、情報通信技術の高度化や新興国における技術ニーズの高まりなどを背景として、昨今、我が国企業の営業秘密が海外競合企業などに不正に取得、使用されたとする紛争事例が相次いで発生しております。
こうした中、諸外国では営業秘密に係る制度整備が着々と進められていることを踏まえると、営業秘密の保護強化は我が国にとって喫緊の課題であります。
こうした事情に鑑み、営業秘密の漏えいに対する抑止力を向上させることで、我が国企業の競争力の源泉たる営業秘密が収益の獲得、ひいては新たなイノベーションにつながっていく環境を創出し、もって我が国の産業競争力を維持強化するべく、本法律案を提出いたしました。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、刑事、民事両面にわたって、営業秘密侵害に対する抑止力を向上させます。営業秘密侵害罪について、犯罪行為者及びその背後にいる法人の罰金額の上限を引き上げるほか、我が国企業の重要技術を不正に海外に持ち出して使用するといった事案に対しては、罰金額の上限を更に引き上げ、重罰化します。また、犯罪行為者やその背後にいる法人が不当に得た収益を没収できることとします。さらに、営業秘密侵害罪を非親告罪とします。
民事については、訴訟手続における原告の負担を軽減する措置を講じます。被告が営業秘密を不正取得したこと及び当該営業秘密が物の生産方法などに係るものであることなどを原告が立証した場合には、当該営業秘密の使用が疑われる被告の製品は、被告が当該営業秘密を使用してこれを生産したものと推定する規定などを創設します。さらに、営業秘密を侵害していることを知って譲り受けた営業秘密侵害品の譲渡や輸出入などを差止めなどの対象とします。
第二に、情報通信技術の高度化などを背景とした犯罪行為の多様化に対応するため、営業秘密侵害罪の処罰範囲を拡大します。営業秘密を不正に取得した者から直接開示を受けた場合でなくても、不正開示が介在したことを知って営業秘密を取得し、その営業秘密を転売などする行為を処罰対象とするほか、我が国企業の営業秘密を海外で不正に取得する行為などについても処罰の対象に含めます。また、営業秘密侵害の未遂行為も処罰の対象とします。
以上が両法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
吉
宮
宮本周司#7
○宮本周司君 おはようございます。自由民主党、宮本周司でございます。
昨日、本会議の方での代表質問もさせていただきましたので、早速、個別具体的な内容に関しまして質問をさせていただきたいと思っております。
まずは、特許法等の一部を改正する法律案でございます。
知的財産の適切な保護及び活用によりまして我が国のイノベーションを促進するため、発明の奨励に向けた職務発明制度の見直し等が検討され、今般の法改正が示されました。
職務発明制度につきましては、今般の改正案で、現行の従業者帰属に加え、使用者帰属の導入を行うことを規定しております。大正十年の改正以降、我が国におきまして、従業者帰属を採用してきたこの中の流れにおきまして、今回の改正というのはやはり大きな見直しになると認識をしております。まずは、その背景と必要性、あわせまして、この法改正によって期待される効果に関しまして宮沢大臣にお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →昨日、本会議の方での代表質問もさせていただきましたので、早速、個別具体的な内容に関しまして質問をさせていただきたいと思っております。
まずは、特許法等の一部を改正する法律案でございます。
知的財産の適切な保護及び活用によりまして我が国のイノベーションを促進するため、発明の奨励に向けた職務発明制度の見直し等が検討され、今般の法改正が示されました。
職務発明制度につきましては、今般の改正案で、現行の従業者帰属に加え、使用者帰属の導入を行うことを規定しております。大正十年の改正以降、我が国におきまして、従業者帰属を採用してきたこの中の流れにおきまして、今回の改正というのはやはり大きな見直しになると認識をしております。まずは、その背景と必要性、あわせまして、この法改正によって期待される効果に関しまして宮沢大臣にお伺いしたいと思います。
宮
宮沢洋一#8
○国務大臣(宮沢洋一君) 知的財産を取り巻く環境につきましては、経済のグローバル化やオープンイノベーションの進展などを背景にこの十年で大きく変化し、ますます知的戦略の重要性が増してきております。特に近年、製品の高度化、複雑化により、一製品が数百、数千の特許から構成されるようになっておりまして、適切な知的財産管理がますます重要となっております。
こうした環境の変化を背景に、産業界から職務発明制度の見直しの要望が高まり、日本再興戦略などにおいて職務発明制度の見直しについて検討を明記したところであります。これを受けまして、産業界、労働界の代表、学識経験者などを集めた産業構造審議会において検討を進めてまいりました。
本改正法案においては、こうした検討を踏まえまして、権利の帰属が不安定とならないようにするべく、職務発明に係る特許を受ける権利を初めから法人帰属とすることを可能とし、企業が特許を円滑に、かつ確実に取得できるよう環境整備を図る一方で、政府が企業と従業者の間での発明のインセンティブを決定する手続に関するガイドラインを策定をいたしまして、従業者との協議や意見聴取などの在り方について明確化することで、発明者の納得感を高め、イノベーションの源泉である発明を一層奨励することを目指しております。
この発言だけを見る →こうした環境の変化を背景に、産業界から職務発明制度の見直しの要望が高まり、日本再興戦略などにおいて職務発明制度の見直しについて検討を明記したところであります。これを受けまして、産業界、労働界の代表、学識経験者などを集めた産業構造審議会において検討を進めてまいりました。
本改正法案においては、こうした検討を踏まえまして、権利の帰属が不安定とならないようにするべく、職務発明に係る特許を受ける権利を初めから法人帰属とすることを可能とし、企業が特許を円滑に、かつ確実に取得できるよう環境整備を図る一方で、政府が企業と従業者の間での発明のインセンティブを決定する手続に関するガイドラインを策定をいたしまして、従業者との協議や意見聴取などの在り方について明確化することで、発明者の納得感を高め、イノベーションの源泉である発明を一層奨励することを目指しております。
宮
宮本周司#9
○宮本周司君 ありがとうございます。
今ほど大臣の御答弁の中にもございましたが、産業界そして労働界双方からの意見もしっかりと聞いて、そして審議会等も通して今回の改正案を練り上げたということでございました。
ただ、今回産業界の方が法改正の中で求めていたことは、やはり職務発明制度見直しの方向性が明確な形で、職務発明の特許を受ける権利は原始的に法人に帰属するものであること、また、法定対価請求権の法定は不要であり、企業の発明者に対するインセンティブ施策は法的に強制されるのではなくて、自由設計に任せることなどでございました。他方、労働界からは、産業界の意向に対しましては、現行の従業者帰属と法定対価請求権を認める基本的な構造を維持すべきだと。そういう意味では、やはり方向性が逆行しているということは否めないとは思います。
ただ、この双方の主張をしっかりと認識をした上で、また双方の意向を十分に反映した上で今回の法改正がなされているとは思いますが、改めまして、使用者優位となって従業者等の権利が守られず、場合によっては発明意欲の低下を引き起こすようなおそれはないのか、また、双方の意向を反映することによって、法改正の段階でこういうことを聞くのは失礼なのかもしれませんが、積み残しとなるような課題が想定されないか、この辺りにつきまして、山際副大臣に是非御所見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →今ほど大臣の御答弁の中にもございましたが、産業界そして労働界双方からの意見もしっかりと聞いて、そして審議会等も通して今回の改正案を練り上げたということでございました。
ただ、今回産業界の方が法改正の中で求めていたことは、やはり職務発明制度見直しの方向性が明確な形で、職務発明の特許を受ける権利は原始的に法人に帰属するものであること、また、法定対価請求権の法定は不要であり、企業の発明者に対するインセンティブ施策は法的に強制されるのではなくて、自由設計に任せることなどでございました。他方、労働界からは、産業界の意向に対しましては、現行の従業者帰属と法定対価請求権を認める基本的な構造を維持すべきだと。そういう意味では、やはり方向性が逆行しているということは否めないとは思います。
ただ、この双方の主張をしっかりと認識をした上で、また双方の意向を十分に反映した上で今回の法改正がなされているとは思いますが、改めまして、使用者優位となって従業者等の権利が守られず、場合によっては発明意欲の低下を引き起こすようなおそれはないのか、また、双方の意向を反映することによって、法改正の段階でこういうことを聞くのは失礼なのかもしれませんが、積み残しとなるような課題が想定されないか、この辺りにつきまして、山際副大臣に是非御所見をお伺いしたいと思います。
山
山際大志郎#10
○副大臣(山際大志郎君) お答え申し上げます。
本改正特許法案では、大臣からも答弁させていただきましたとおり、発明の奨励を目的として、従業者に対する発明のインセンティブを決定する手続に関するガイドラインの策定を法定化してございます。このガイドラインには、従業者との協議や意見聴取などの適正な在り方について明示してございます。
企業と従業者がガイドラインに従って共同してインセンティブを決定することを通じて、インセンティブに対する双方の納得感を高めるとともに、インセンティブにつきまして予測可能性を向上させるものでございます。
したがって、本改正特許法案によって従業者の発明意欲が向上するものと認識してございますが、実際に発明のインセンティブがどのような影響があるか、これから調査研究をしっかり行ってまいりたいと存じます。
この発言だけを見る →本改正特許法案では、大臣からも答弁させていただきましたとおり、発明の奨励を目的として、従業者に対する発明のインセンティブを決定する手続に関するガイドラインの策定を法定化してございます。このガイドラインには、従業者との協議や意見聴取などの適正な在り方について明示してございます。
企業と従業者がガイドラインに従って共同してインセンティブを決定することを通じて、インセンティブに対する双方の納得感を高めるとともに、インセンティブにつきまして予測可能性を向上させるものでございます。
したがって、本改正特許法案によって従業者の発明意欲が向上するものと認識してございますが、実際に発明のインセンティブがどのような影響があるか、これから調査研究をしっかり行ってまいりたいと存じます。
宮
宮本周司#11
○宮本周司君 ありがとうございます。
そうしましたら、最近の話題なんでありますが、特許法に関連する内容、知的財産に関連する内容に関しまして、財務省より先般示されました平成二十六年度の国際収支統計、こちらの方で、知的財産の黒字が、比較できる範囲の中で、過去最大の一兆六千九百七十三億円に上ったという報道がなされております。ただ、その黒字の八割程度、これは海外の子会社、海外の子会社との企業内取引によるものという検証結果も確認できております。当然その背景には日本の製造業が海外への生産移転を加速した、こういったこともあると思いますが、特に自動車です。自動車の海外生産に関しましては、この十年で約四割から七割へと拡大していると。
そして、その中で特許使用料、またライセンス料等のロイヤリティーですね、こういった技術アイデアで海外とやり取りをしたお金を集計した総務省によります技術貿易調査によりますと、自動車業界の収入はこの十年で約二倍の一・八兆円に膨らんでいるということでありますが、このうちの約八割に当たる一・五兆円、これは海外の子会社からの還流であるということだそうです。
また、家電などの業界におきましても海外への生産移転が進んでまいりました。そういった電気機器業界におきましても、親子企業間取引を取り除きますと海外の支払が収入の方を上回って、この業界に関しましては逆に収支の方が赤字に転落をしているという状況もあるそうでございます。
後ほど時間があればちょっと触れたいと思いますが、電機各社に関しましては、先ほど大臣の御答弁にもありましたように、一つの製品を作る上で数百、数千若しくは数万、こういった特許技術が使用されている、利用されているということもありますので、最近は海外の競業他社と相互に特許を利用できるクロスライセンス契約、これが主になっていると確認をしております。ですから、このクロスライセンス契約を使用しますと、当然、それによるこういった知的財産の収入というものはなおさらに見込めにくい、そういった状況にもあるかと思います。現在、安定した形と言っていいのか分かりませんが、円安の方が定着している状況、また、昨今いろいろな物づくり系の企業におきまして製造業の国内回帰、これが徐々に進んでいるような様相も鑑みれば、知的財産の黒字幅が今後は減少に転じていくんじゃないか、このようなことも心配され、予想されるわけでございます。
このような状況下におきまして、今後どのような形で世界市場において知的財産でしっかりと収益を上げていくのか、稼いでいくのか、この件に関しまして特許庁の方のお考えを是非お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →そうしましたら、最近の話題なんでありますが、特許法に関連する内容、知的財産に関連する内容に関しまして、財務省より先般示されました平成二十六年度の国際収支統計、こちらの方で、知的財産の黒字が、比較できる範囲の中で、過去最大の一兆六千九百七十三億円に上ったという報道がなされております。ただ、その黒字の八割程度、これは海外の子会社、海外の子会社との企業内取引によるものという検証結果も確認できております。当然その背景には日本の製造業が海外への生産移転を加速した、こういったこともあると思いますが、特に自動車です。自動車の海外生産に関しましては、この十年で約四割から七割へと拡大していると。
そして、その中で特許使用料、またライセンス料等のロイヤリティーですね、こういった技術アイデアで海外とやり取りをしたお金を集計した総務省によります技術貿易調査によりますと、自動車業界の収入はこの十年で約二倍の一・八兆円に膨らんでいるということでありますが、このうちの約八割に当たる一・五兆円、これは海外の子会社からの還流であるということだそうです。
また、家電などの業界におきましても海外への生産移転が進んでまいりました。そういった電気機器業界におきましても、親子企業間取引を取り除きますと海外の支払が収入の方を上回って、この業界に関しましては逆に収支の方が赤字に転落をしているという状況もあるそうでございます。
後ほど時間があればちょっと触れたいと思いますが、電機各社に関しましては、先ほど大臣の御答弁にもありましたように、一つの製品を作る上で数百、数千若しくは数万、こういった特許技術が使用されている、利用されているということもありますので、最近は海外の競業他社と相互に特許を利用できるクロスライセンス契約、これが主になっていると確認をしております。ですから、このクロスライセンス契約を使用しますと、当然、それによるこういった知的財産の収入というものはなおさらに見込めにくい、そういった状況にもあるかと思います。現在、安定した形と言っていいのか分かりませんが、円安の方が定着している状況、また、昨今いろいろな物づくり系の企業におきまして製造業の国内回帰、これが徐々に進んでいるような様相も鑑みれば、知的財産の黒字幅が今後は減少に転じていくんじゃないか、このようなことも心配され、予想されるわけでございます。
このような状況下におきまして、今後どのような形で世界市場において知的財産でしっかりと収益を上げていくのか、稼いでいくのか、この件に関しまして特許庁の方のお考えを是非お伺いしたいと思います。
伊
伊藤仁#12
○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
先生御指摘のとおり、知財の国際収支でございます。企業内の取引のウエートが高いものでございますが、現時点においても、企業内の取引を除いた企業間取引のみで捉えた数字についても近年一応黒字幅は増加しているという傾向ではあるかと思っております。こうしたグループの企業内取引ではない知財の国際収支が引き続き増加するように、海外における日本の企業の戦略的な特許権の取得あるいは活用といったようなものをしっかりと支援していくことが必要だと認識しております。
それから、特許庁といたしましては、国内外企業における知財戦略のいろんな先駆的な事例、こういったようなものを教材としてまとめ、かつそれを企業経営の幹部を念頭に置いた研修、こういったようなものを実施しまして、企業が持っている技術力、ノウハウ、こういったようなものを知財でいかに稼ぐかといったような、そういった戦略が構築できるような支援を始めているところでございます。
また、大企業のみならず中小企業に対しましても、海外における知財に関する情報提供、あるいは知財の活用についての助言、あるいは知財専門家を、人材をそういった中小企業に派遣させていただいて、いろいろな支援をするといったようなことを行っております。さらに、最近では、海外で権利を取得する際にいろんな費用が、海外への出願費用とかが掛かりますので、これは中小企業に限定しておりますけれども、支援をするという対策も取ってきております。
こうした様々な対策を通しまして、日本の企業が海外進出をして、そこでしっかりと知財で稼ぎ、国際収支においても黒字幅を増やすといったような方向で是非支援していきたいと考えておるところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →先生御指摘のとおり、知財の国際収支でございます。企業内の取引のウエートが高いものでございますが、現時点においても、企業内の取引を除いた企業間取引のみで捉えた数字についても近年一応黒字幅は増加しているという傾向ではあるかと思っております。こうしたグループの企業内取引ではない知財の国際収支が引き続き増加するように、海外における日本の企業の戦略的な特許権の取得あるいは活用といったようなものをしっかりと支援していくことが必要だと認識しております。
それから、特許庁といたしましては、国内外企業における知財戦略のいろんな先駆的な事例、こういったようなものを教材としてまとめ、かつそれを企業経営の幹部を念頭に置いた研修、こういったようなものを実施しまして、企業が持っている技術力、ノウハウ、こういったようなものを知財でいかに稼ぐかといったような、そういった戦略が構築できるような支援を始めているところでございます。
また、大企業のみならず中小企業に対しましても、海外における知財に関する情報提供、あるいは知財の活用についての助言、あるいは知財専門家を、人材をそういった中小企業に派遣させていただいて、いろいろな支援をするといったようなことを行っております。さらに、最近では、海外で権利を取得する際にいろんな費用が、海外への出願費用とかが掛かりますので、これは中小企業に限定しておりますけれども、支援をするという対策も取ってきております。
こうした様々な対策を通しまして、日本の企業が海外進出をして、そこでしっかりと知財で稼ぎ、国際収支においても黒字幅を増やすといったような方向で是非支援していきたいと考えておるところでございます。
以上でございます。
宮
宮本周司#13
○宮本周司君 ありがとうございます。
今ほど御紹介をした国際収支等のデータの中で、ごく一部ですが、外部企業との取引で得た黒字が企業内取引をしっかりと上回っている、例えば医薬品のような、こういった期待される分野も存在もしております。特に、今、安倍内閣の中での成長戦略の中で、こういった医薬若しくは再生医療等、今後市場が大幅に拡大をされる、その期待が寄せられている業界かと認識しております。しかし、その可能性を秘めた業界分野におきまして、ちょっとこれもまた先行きが懸念されるような事象が先日発生をいたしました。
今月五日でございますが、プロダクト・バイ・プロセス・クレーム、医薬品の特許をめぐる訴訟の上告審におきまして言い渡された最高裁判決に関してですが、物の特許は、原則としてその構造や特性で特定されるべきで、製造方法を書いて物の特許を取得するのは適当ではない、こういった初判断が最高裁によって示されました。
構造や特性などの特定が難しい最先端の医薬品、若しくは化学であったり遺伝子関連ですね、こういった分野におきまして、今後特許申請が厳しく審査されるのではないかという心配が関係の業界の中でも広がっているようであります。
当然、曖昧な記載による安易な特許申請を防ぐというところでは効果もある、そういった判決だとは思いますが、限られた最先端の発明だけが保護されるという本来の在り方に近づいたというところも、肯定的な捉え方もできるとは思います。ただ、この判決の際に、一定の特例を認める例外というものも示されてはいるんですが、その判断基準がやっぱり明確になっていないように思います。
今後、知的財産保護の入口を絞るような、そういった事態につながらないか、若しくは、かえってこういった医薬また再生医療だけではありませんが、開発意欲をそぐような方向に働くんではないか、このようなところを危惧しているところでございます。
これに関しましても、特許庁のお考えを是非お聞かせください。
この発言だけを見る →今ほど御紹介をした国際収支等のデータの中で、ごく一部ですが、外部企業との取引で得た黒字が企業内取引をしっかりと上回っている、例えば医薬品のような、こういった期待される分野も存在もしております。特に、今、安倍内閣の中での成長戦略の中で、こういった医薬若しくは再生医療等、今後市場が大幅に拡大をされる、その期待が寄せられている業界かと認識しております。しかし、その可能性を秘めた業界分野におきまして、ちょっとこれもまた先行きが懸念されるような事象が先日発生をいたしました。
今月五日でございますが、プロダクト・バイ・プロセス・クレーム、医薬品の特許をめぐる訴訟の上告審におきまして言い渡された最高裁判決に関してですが、物の特許は、原則としてその構造や特性で特定されるべきで、製造方法を書いて物の特許を取得するのは適当ではない、こういった初判断が最高裁によって示されました。
構造や特性などの特定が難しい最先端の医薬品、若しくは化学であったり遺伝子関連ですね、こういった分野におきまして、今後特許申請が厳しく審査されるのではないかという心配が関係の業界の中でも広がっているようであります。
当然、曖昧な記載による安易な特許申請を防ぐというところでは効果もある、そういった判決だとは思いますが、限られた最先端の発明だけが保護されるという本来の在り方に近づいたというところも、肯定的な捉え方もできるとは思います。ただ、この判決の際に、一定の特例を認める例外というものも示されてはいるんですが、その判断基準がやっぱり明確になっていないように思います。
今後、知的財産保護の入口を絞るような、そういった事態につながらないか、若しくは、かえってこういった医薬また再生医療だけではありませんが、開発意欲をそぐような方向に働くんではないか、このようなところを危惧しているところでございます。
これに関しましても、特許庁のお考えを是非お聞かせください。
伊
伊藤仁#14
○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
いわゆるプロダクト・バイ・プロセス・クレームと呼んでおりますけれども、先般の最高裁の判決におきまして、特許権の権利範囲につきまして、いわゆる物の発明の特許に関するクレームについて、その物の製造方法を記載して請求範囲を出しているといったようなもののこの権利範囲について、一応特許庁のこれまでの審査基準の考え方と同様に、製造方法によらず最終的に得られた生産物自体に及ぶという考え方は示されておりまして、この考え方は従来から製薬業界においても支持されているものと認識しております。
他方で、委員御指摘のとおり、最高裁判決では、このプロダクト・バイ・プロセス・クレームの明確性について具体的な判断基準が示されておりません。そのため、現在、製薬業界も含め、ユーザー等の意見も聞きながら、この最高裁判決を踏まえた明確性の判断基準等について特許庁の中で検討を進めております。最高裁の判示内容とそごをせず、またそのユーザーの研究開発意欲をそぐことのないようにすることも配慮しながら、この明確性の判断基準については早急に検討しまして、七月の上旬を目途に検討結果を公表させていただく予定でおります。
この発言だけを見る →いわゆるプロダクト・バイ・プロセス・クレームと呼んでおりますけれども、先般の最高裁の判決におきまして、特許権の権利範囲につきまして、いわゆる物の発明の特許に関するクレームについて、その物の製造方法を記載して請求範囲を出しているといったようなもののこの権利範囲について、一応特許庁のこれまでの審査基準の考え方と同様に、製造方法によらず最終的に得られた生産物自体に及ぶという考え方は示されておりまして、この考え方は従来から製薬業界においても支持されているものと認識しております。
他方で、委員御指摘のとおり、最高裁判決では、このプロダクト・バイ・プロセス・クレームの明確性について具体的な判断基準が示されておりません。そのため、現在、製薬業界も含め、ユーザー等の意見も聞きながら、この最高裁判決を踏まえた明確性の判断基準等について特許庁の中で検討を進めております。最高裁の判示内容とそごをせず、またそのユーザーの研究開発意欲をそぐことのないようにすることも配慮しながら、この明確性の判断基準については早急に検討しまして、七月の上旬を目途に検討結果を公表させていただく予定でおります。
宮
宮本周司#15
○宮本周司君 ありがとうございます。
是非、今後の物づくり日本の未来、これを切り開いていく大きな源泉、また原動力となると私も期待しておりますので、特許庁の方でも丁寧な対応を是非よろしくお願いいたします。
昨日の本会議での質問でも、中小企業また小規模事業者への危惧、この部分を御質問させていただきました。昨日も申し上げましたように、知的財産への対応にはなかなか余力がない、これが現実かと思っております。
二〇一四年の内国人による特許出願件数が約二十七万件あったそうでございますが、そのうち中小企業によるものは僅か三万五千件、全体の一三%ほどにすぎませんでした。やはりこのような状況を鑑みましても、一律にこの職務発明が企業に帰属するということになりますと、職務発明規程のない中小企業では報奨等をめぐって労使間のトラブルが発生しかねない、また、そういった従業者若しくは発明者の意欲をそぐようなことにもつながりかねない、このように心配するところでございます。
引き続き従業者帰属を希望する法人はそれを選択できるというようになっておると認識はしておりますけれども、使用者帰属が強制されないとされておりますけれども、やはりこの改正の法案が施行される段階において、中小企業に過大な負担を強いるような可能性、危険性は本当にないのか、ここを心配するところでございます。
是非、この点に関しまして、政務官の方からお考えをお聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →是非、今後の物づくり日本の未来、これを切り開いていく大きな源泉、また原動力となると私も期待しておりますので、特許庁の方でも丁寧な対応を是非よろしくお願いいたします。
昨日の本会議での質問でも、中小企業また小規模事業者への危惧、この部分を御質問させていただきました。昨日も申し上げましたように、知的財産への対応にはなかなか余力がない、これが現実かと思っております。
二〇一四年の内国人による特許出願件数が約二十七万件あったそうでございますが、そのうち中小企業によるものは僅か三万五千件、全体の一三%ほどにすぎませんでした。やはりこのような状況を鑑みましても、一律にこの職務発明が企業に帰属するということになりますと、職務発明規程のない中小企業では報奨等をめぐって労使間のトラブルが発生しかねない、また、そういった従業者若しくは発明者の意欲をそぐようなことにもつながりかねない、このように心配するところでございます。
引き続き従業者帰属を希望する法人はそれを選択できるというようになっておると認識はしておりますけれども、使用者帰属が強制されないとされておりますけれども、やはりこの改正の法案が施行される段階において、中小企業に過大な負担を強いるような可能性、危険性は本当にないのか、ここを心配するところでございます。
是非、この点に関しまして、政務官の方からお考えをお聞かせいただければと思います。
岩
岩井茂樹#16
○大臣政務官(岩井茂樹君) お答えをいたします。
職務発明規程につきましては、やはり委員御指摘のとおり、大企業と中小企業、若干状況が異なるということは認識をしております。職務発明規程が定められている場合、逆に定められていない場合というのがあると思いますけれども、委員御指摘というのは、職務発明規程等においてあらかじめ特許を受ける権利を取得させることを定められていない場合ということでございますが、本改正特許法案におきましては、職務発明は、その発生したときに、企業に帰属せず従業者に帰属するものとしております。職務発明が企業に帰属しない場合には、従業者の相当の利益を請求する権利も発生をしないため、委員御懸念のような労使間のトラブルは発生をしないと考えております。
職務発明規程ということで、大企業と中小企業は状況が違うという中で、中小企業の中にも今後職務発明規程を是非整備していきたいという声もございます。経産省といたしましては、職務発明規程を整備することで企業が給付する発明のインセンティブの内容が明確となりまして従業者のインセンティブも高まると考えているため、中小企業において職務発明規程が整備されることは望ましいとも考えております。
このようなことに対して、まずは経産省といたしましては、職務発明規程の重要性を啓発をする全国規模の説明会の開催や、全国四十七都道府県に設置をされている知財総合支援窓口を通じて、職務発明規程整備のアドバイスを今後しっかりと行っていく予定でございます。
これらの支援によりまして、職務発明規程を整備しようとしている中小企業をしっかりと支援をしていきたいと考えております。
この発言だけを見る →職務発明規程につきましては、やはり委員御指摘のとおり、大企業と中小企業、若干状況が異なるということは認識をしております。職務発明規程が定められている場合、逆に定められていない場合というのがあると思いますけれども、委員御指摘というのは、職務発明規程等においてあらかじめ特許を受ける権利を取得させることを定められていない場合ということでございますが、本改正特許法案におきましては、職務発明は、その発生したときに、企業に帰属せず従業者に帰属するものとしております。職務発明が企業に帰属しない場合には、従業者の相当の利益を請求する権利も発生をしないため、委員御懸念のような労使間のトラブルは発生をしないと考えております。
職務発明規程ということで、大企業と中小企業は状況が違うという中で、中小企業の中にも今後職務発明規程を是非整備していきたいという声もございます。経産省といたしましては、職務発明規程を整備することで企業が給付する発明のインセンティブの内容が明確となりまして従業者のインセンティブも高まると考えているため、中小企業において職務発明規程が整備されることは望ましいとも考えております。
このようなことに対して、まずは経産省といたしましては、職務発明規程の重要性を啓発をする全国規模の説明会の開催や、全国四十七都道府県に設置をされている知財総合支援窓口を通じて、職務発明規程整備のアドバイスを今後しっかりと行っていく予定でございます。
これらの支援によりまして、職務発明規程を整備しようとしている中小企業をしっかりと支援をしていきたいと考えております。
宮
宮本周司#17
○宮本周司君 ありがとうございます。是非、現地、現場の状況を鑑みて適切な御指導をいただきますように、よろしくお願いします。
また、先ほども特許庁長官の方からも、中小企業に対するいろいろな挑戦を応援する、支援する、こういった力強い御発言もあったわけでございますが、今、使用者帰属の方に所有の移行が始まるという中におきまして、先ほど大臣の方の御答弁の中にも、使用者そして従業者、ここの中で適切な発明に対する報奨や昇進などの規則、こういったものを含む手続のガイドラインを定めるという御発言がございました。
このガイドラインに関しましては、当然、インセンティブ施策の策定の際に、使用者等に発生するコストや困難、これを低減する、また法的な予見可能性を高めるために策定されるものと認識をしております。ただ、同時に、従業者にとって不利な状況を引き起こさない、そういった手続的な公平性が保たれる内容である、このことも必要で、求められるべきと思っております。
この意味において、このガイドライン、法的な位置付けがどのようになるんでしょうか。やはりガイドラインが裁判規範として機能しないと企業の予見性も害される可能性はあると思います。ただ、従業者にとってやっぱり不利に働くこと、これも避けなければいけないと思っております。
それらを踏まえまして、法的な拘束力があるのか、また、どういった程度、性質のものに設定をするように今計画を予定されているのか、この件に関しまして特許庁のお考えをお聞かせください。
この発言だけを見る →また、先ほども特許庁長官の方からも、中小企業に対するいろいろな挑戦を応援する、支援する、こういった力強い御発言もあったわけでございますが、今、使用者帰属の方に所有の移行が始まるという中におきまして、先ほど大臣の方の御答弁の中にも、使用者そして従業者、ここの中で適切な発明に対する報奨や昇進などの規則、こういったものを含む手続のガイドラインを定めるという御発言がございました。
このガイドラインに関しましては、当然、インセンティブ施策の策定の際に、使用者等に発生するコストや困難、これを低減する、また法的な予見可能性を高めるために策定されるものと認識をしております。ただ、同時に、従業者にとって不利な状況を引き起こさない、そういった手続的な公平性が保たれる内容である、このことも必要で、求められるべきと思っております。
この意味において、このガイドライン、法的な位置付けがどのようになるんでしょうか。やはりガイドラインが裁判規範として機能しないと企業の予見性も害される可能性はあると思います。ただ、従業者にとってやっぱり不利に働くこと、これも避けなければいけないと思っております。
それらを踏まえまして、法的な拘束力があるのか、また、どういった程度、性質のものに設定をするように今計画を予定されているのか、この件に関しまして特許庁のお考えをお聞かせください。
伊
伊藤仁#18
○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
御質問いただきました本ガイドラインでございますが、企業と従業者との間のインセンティブのまさに決定の手続を具体的に明示する、そうすることによって、あらかじめインセンティブに関する予見可能性を向上させ、さらには企業と従業者双方の間での納得感を高めて、よって発明を奨励するというのが本旨でございます。
こういったガイドラインの性質に鑑みまして、企業と従業者との間でこのガイドラインに示される手続がきちっと適正に運用されることによって、職務発明に関する紛争といったようなものを未然に防止する効果、これを期待しているものでございます。
万が一、職務発明に関する紛争が訴訟にまで発展してしまった場合、裁判所においても、このガイドラインに示された手続が当事者同士で適正に運用されていたか否か、これが重要な判断要素として考慮されるというふうに考えておりまして、実質的に裁判に対してもそういった一定の影響力は働くものというふうに考えているところでございます。
この発言だけを見る →御質問いただきました本ガイドラインでございますが、企業と従業者との間のインセンティブのまさに決定の手続を具体的に明示する、そうすることによって、あらかじめインセンティブに関する予見可能性を向上させ、さらには企業と従業者双方の間での納得感を高めて、よって発明を奨励するというのが本旨でございます。
こういったガイドラインの性質に鑑みまして、企業と従業者との間でこのガイドラインに示される手続がきちっと適正に運用されることによって、職務発明に関する紛争といったようなものを未然に防止する効果、これを期待しているものでございます。
万が一、職務発明に関する紛争が訴訟にまで発展してしまった場合、裁判所においても、このガイドラインに示された手続が当事者同士で適正に運用されていたか否か、これが重要な判断要素として考慮されるというふうに考えておりまして、実質的に裁判に対してもそういった一定の影響力は働くものというふうに考えているところでございます。
宮
宮本周司#19
○宮本周司君 ありがとうございます。
ただ、このガイドラインで対価や利益の決定手続等の道しるべといいますか、方向性が示されるとは認識はしているんですが、やはり更に複雑化していく、このことも私自身はちょっと心配をしております。
例えば、先ほど電機業界のくだりのところで出しましたけれども、クロスライセンス契約でございますね。これも、過去から特許の数がやっぱり多く混在している分野におきまして、契約の当事者同士が相互に特許を利用できるというこのクロスライセンス契約でございますけれども、対象となる特許発明そのものがやっぱり包括的な取扱いになりますので、過去から使用者が従業者より承継した職務発明に関して、その支払うべき相当の対価の算定が難しかった、困難であった、またそれによる訴訟等もあったように記憶もしております。使用者帰属を導入することによりまして、更にこういった職務発明の利益評価若しくは対価の算出が困難になるんじゃないかということも心配するわけでございます。
ただ、今回のこの法改正の方向性によれば、当然、例えば製薬業界とか、複数人でチームを組んでそういったいろいろな開発に取り組む。ただ、最終的には、これまではどちらかというと発明者のみに評価や利益が偏っていたという不具合を解消して、これからはチーム全体で平等に恩恵を得やすくなる、それによってまた社員さん、従業者さんの意欲を高める、こういったプラスの面も当然期待されるわけでございますし、こういったものが強く押し出されるという方向でガイドラインも設定はされるとは思っております。
ただ、いずれにしましても、使用者と従業者、企業と社員、この関係におきましては、やはり力関係によっては発明した社員さんが適正な報奨を得られない可能性も秘めている。ですから、社員さんのやる気、従業者さんのやる気と、会社、使用者の負担、このバランスをしっかりと取ったそういったルール整備を誘導する、これがこのガイドラインが担っていく役割であるとも考えております。
そういったことも踏まえまして、いま一度、どのような内容で想定をされているのか、今の質問の件も併せまして、特許庁のお考えを是非お聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →ただ、このガイドラインで対価や利益の決定手続等の道しるべといいますか、方向性が示されるとは認識はしているんですが、やはり更に複雑化していく、このことも私自身はちょっと心配をしております。
例えば、先ほど電機業界のくだりのところで出しましたけれども、クロスライセンス契約でございますね。これも、過去から特許の数がやっぱり多く混在している分野におきまして、契約の当事者同士が相互に特許を利用できるというこのクロスライセンス契約でございますけれども、対象となる特許発明そのものがやっぱり包括的な取扱いになりますので、過去から使用者が従業者より承継した職務発明に関して、その支払うべき相当の対価の算定が難しかった、困難であった、またそれによる訴訟等もあったように記憶もしております。使用者帰属を導入することによりまして、更にこういった職務発明の利益評価若しくは対価の算出が困難になるんじゃないかということも心配するわけでございます。
ただ、今回のこの法改正の方向性によれば、当然、例えば製薬業界とか、複数人でチームを組んでそういったいろいろな開発に取り組む。ただ、最終的には、これまではどちらかというと発明者のみに評価や利益が偏っていたという不具合を解消して、これからはチーム全体で平等に恩恵を得やすくなる、それによってまた社員さん、従業者さんの意欲を高める、こういったプラスの面も当然期待されるわけでございますし、こういったものが強く押し出されるという方向でガイドラインも設定はされるとは思っております。
ただ、いずれにしましても、使用者と従業者、企業と社員、この関係におきましては、やはり力関係によっては発明した社員さんが適正な報奨を得られない可能性も秘めている。ですから、社員さんのやる気、従業者さんのやる気と、会社、使用者の負担、このバランスをしっかりと取ったそういったルール整備を誘導する、これがこのガイドラインが担っていく役割であるとも考えております。
そういったことも踏まえまして、いま一度、どのような内容で想定をされているのか、今の質問の件も併せまして、特許庁のお考えを是非お聞かせいただければと思います。
伊
伊藤仁#20
○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
委員御指摘のとおり、研究開発に関するインセンティブでございます。これは非常に製薬業界、あるいは電機業界、それ以外の業界、業界ごとにも、あるいは企業ごとにも相当に違いがあると思っております。こういった民間の創意工夫、あるいは民間の自主性というものを最大限尊重することが、まず何よりも大事かと考えているところでございます。
したがいまして、このガイドラインにつきましても、経済社会情勢の変化というものを踏まえて、できるだけ柔軟に対応できるように、経産大臣告示という形で定めて、その内容の検証とか調査を行っていくということも想定しているわけでございます。
また、この発明のインセンティブについて、ガイドラインにおいて、企業の現場における創意工夫ができるだけ発揮できるよう、適正な手続の在り方ということを中心に示すことが適当だと考えてございます。
具体的に申し上げますと、従業者に与えるインセンティブの内容を決定するときに、その基準の策定に関わる従業者とどういった形で協議をするのかといった点、それから二番目に、策定されたその基準を従業者にどういう形で開示をしていくのかと、それから三番目に、具体的に個別の発明に対して従業者にインセンティブを付与するといった段階のときに、どういうステップで意見を聞きながらやるのかというような、この手続の在り方全体を明示することを想定しているところでございます。
こういったようなステップを踏むことによって、双方の納得感、透明性が高まるということをこのガイドラインによって図っていきたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →委員御指摘のとおり、研究開発に関するインセンティブでございます。これは非常に製薬業界、あるいは電機業界、それ以外の業界、業界ごとにも、あるいは企業ごとにも相当に違いがあると思っております。こういった民間の創意工夫、あるいは民間の自主性というものを最大限尊重することが、まず何よりも大事かと考えているところでございます。
したがいまして、このガイドラインにつきましても、経済社会情勢の変化というものを踏まえて、できるだけ柔軟に対応できるように、経産大臣告示という形で定めて、その内容の検証とか調査を行っていくということも想定しているわけでございます。
また、この発明のインセンティブについて、ガイドラインにおいて、企業の現場における創意工夫ができるだけ発揮できるよう、適正な手続の在り方ということを中心に示すことが適当だと考えてございます。
具体的に申し上げますと、従業者に与えるインセンティブの内容を決定するときに、その基準の策定に関わる従業者とどういった形で協議をするのかといった点、それから二番目に、策定されたその基準を従業者にどういう形で開示をしていくのかと、それから三番目に、具体的に個別の発明に対して従業者にインセンティブを付与するといった段階のときに、どういうステップで意見を聞きながらやるのかというような、この手続の在り方全体を明示することを想定しているところでございます。
こういったようなステップを踏むことによって、双方の納得感、透明性が高まるということをこのガイドラインによって図っていきたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
宮
宮本周司#21
○宮本周司君 ありがとうございます。
やはり日本の経済が世界の中で更に注目をされていく、その上におきましては大企業も中小企業も、いわゆる使用者側ですね、この企業そのものが健全に成長していく、このことも大切であります。ただ、今回の使用者帰属になることによって従業者さんの方に不利益に働かないように、当然、企業が成長するための源泉はその発明そのものにあるわけでございますし、ここは労働者の方、発明者の方、従業者の方、この人というものがその源泉となって存在するわけでございますので、是非丁寧な運用、また制度設計の方をお願いしたいと思っております。
もう少し質問はあったんですが、残り時間も少なくなりましたので、本日の質問はこれで終えさせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →やはり日本の経済が世界の中で更に注目をされていく、その上におきましては大企業も中小企業も、いわゆる使用者側ですね、この企業そのものが健全に成長していく、このことも大切であります。ただ、今回の使用者帰属になることによって従業者さんの方に不利益に働かないように、当然、企業が成長するための源泉はその発明そのものにあるわけでございますし、ここは労働者の方、発明者の方、従業者の方、この人というものがその源泉となって存在するわけでございますので、是非丁寧な運用、また制度設計の方をお願いしたいと思っております。
もう少し質問はあったんですが、残り時間も少なくなりましたので、本日の質問はこれで終えさせていただきます。
ありがとうございました。
加
加藤敏幸#22
○加藤敏幸君 おはようございます。民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。質問に立つ機会が多くなりまして、いろいろな視点から質問をしていきたいというふうに思います。
会期末も押し迫りまして、そういう状況下で、委員会運営につきましてもいろいろと御相談しながら、国会での議論のやっぱり充実度は高めていくと、こういう視点で各委員、皆様方もいろいろと御質問があろうかと思います。若干重複していくこともあろうかと思いますけれども、それぞれの立場、視点、それぞれ少しずつ違うと思いますので、御答弁の方もよろしくお願いをしたいというふうに思います。
知財戦略だとか特許、これを議論し始めると大変いろんな要素があって簡単には終わらないし、特にこれからの特許戦略、知財戦略、相当複雑になってくるし、いろんな意味で、例えばTPP含めていろんな議論が行われていることも確かですので、これはこれとして、この経産委員会としても引き続きいろんな場面で議論が必要ではないのかと、こういうふうなことを考えております。
その中で、本日は、議題となっております主要なテーマの中の職務発明の帰属ということについて、まず冒頭御質問したいというふうに思います。
職務発明におきまして企業側、従業員側のバランスの取れた利害調整ということにつきましては、二〇〇四年の特許法改正において一定の私は法改正を行われ、それなりの到達点にあったのではないかと、このように理解をしてきております。従業員側、使用者側、この両当事者の自主的な取組という手続重視の措置がとられまして、また対価の算出に関する技術もそれぞれ私は各企業レベルにおいても向上してきており、実際、職務発明の対価に関する訴訟は余り起こっていないというのも現実であります。
ただ、起こっていないのは制度がよく理解されていないからだとかいろんな見方があることも事実でありますが、このような状況の下で、産業構造審議会知的財産分科会特許制度小委員会の審議経過を得て今回の特許の法人帰属という政策展開がなされているわけでありまして、ただ、この経過を見ますと、経営側の問題意識といいましょうか、こちらの方が相当高く、強く打ち出されているという印象が強いというふうに思っております。
小委員会の報告においては、経営の皆さん方は、商品開発や発明に関する研究活動に多くの従業員が関わり、また周辺の特許の活用など、発明のプロセスが複雑化し、対価の算出コストが増しているんだと。また、大学研究機関などとの共同研究が増える中で、権利の承継手続、これも複雑化していることなどを挙げておられますけれども、しかし本音を言えば、加えて、訴訟リスクを軽減あるいは報奨金などの対価このものをある程度射程に入れたいというんでしょうか、そういうふうな意図があることも私は事実だというふうに思います。また、当然、対価請求権の撤廃という主張点も委員の中には強くあったというふうにも聞いております。
そこで、政府としてはこれら産業界の意見をどのように受け止められているのか、また法人帰属への方向転換について、立法事実についてどのように説明されるのか、また多くの研究者や技術者の皆さん方は今回の法改正に重大関心を持っておりますので、当事者が納得いくような、そういう説明はどうなのかということについてまずお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →会期末も押し迫りまして、そういう状況下で、委員会運営につきましてもいろいろと御相談しながら、国会での議論のやっぱり充実度は高めていくと、こういう視点で各委員、皆様方もいろいろと御質問があろうかと思います。若干重複していくこともあろうかと思いますけれども、それぞれの立場、視点、それぞれ少しずつ違うと思いますので、御答弁の方もよろしくお願いをしたいというふうに思います。
知財戦略だとか特許、これを議論し始めると大変いろんな要素があって簡単には終わらないし、特にこれからの特許戦略、知財戦略、相当複雑になってくるし、いろんな意味で、例えばTPP含めていろんな議論が行われていることも確かですので、これはこれとして、この経産委員会としても引き続きいろんな場面で議論が必要ではないのかと、こういうふうなことを考えております。
その中で、本日は、議題となっております主要なテーマの中の職務発明の帰属ということについて、まず冒頭御質問したいというふうに思います。
職務発明におきまして企業側、従業員側のバランスの取れた利害調整ということにつきましては、二〇〇四年の特許法改正において一定の私は法改正を行われ、それなりの到達点にあったのではないかと、このように理解をしてきております。従業員側、使用者側、この両当事者の自主的な取組という手続重視の措置がとられまして、また対価の算出に関する技術もそれぞれ私は各企業レベルにおいても向上してきており、実際、職務発明の対価に関する訴訟は余り起こっていないというのも現実であります。
ただ、起こっていないのは制度がよく理解されていないからだとかいろんな見方があることも事実でありますが、このような状況の下で、産業構造審議会知的財産分科会特許制度小委員会の審議経過を得て今回の特許の法人帰属という政策展開がなされているわけでありまして、ただ、この経過を見ますと、経営側の問題意識といいましょうか、こちらの方が相当高く、強く打ち出されているという印象が強いというふうに思っております。
小委員会の報告においては、経営の皆さん方は、商品開発や発明に関する研究活動に多くの従業員が関わり、また周辺の特許の活用など、発明のプロセスが複雑化し、対価の算出コストが増しているんだと。また、大学研究機関などとの共同研究が増える中で、権利の承継手続、これも複雑化していることなどを挙げておられますけれども、しかし本音を言えば、加えて、訴訟リスクを軽減あるいは報奨金などの対価このものをある程度射程に入れたいというんでしょうか、そういうふうな意図があることも私は事実だというふうに思います。また、当然、対価請求権の撤廃という主張点も委員の中には強くあったというふうにも聞いております。
そこで、政府としてはこれら産業界の意見をどのように受け止められているのか、また法人帰属への方向転換について、立法事実についてどのように説明されるのか、また多くの研究者や技術者の皆さん方は今回の法改正に重大関心を持っておりますので、当事者が納得いくような、そういう説明はどうなのかということについてまずお伺いしたいと思います。
宮
宮沢洋一#23
○国務大臣(宮沢洋一君) 加藤委員御指摘のとおり、平成十六年、二〇〇四年の特許法の改正以降、職務発明の対価をめぐる訴訟の件数は減少いたしました。予見可能性というのは一定程度高まったものということを認識をしております。
一方で、今産業界の意見としておっしゃいましたけれども、グローバル化が更に進むとか、更に製品の高度化、複雑化が進むとか、また共同研究等々といったようなものがたくさん出てきているといった意味でいろいろな変化があったことも事実であります。
そして、こういうことを背景にしまして、産業構造審議会においていろんな議論が行われてまいりました。そして、おっしゃるように、産業界の生の声というのは、職務発明については自分の権利としたい、そして対価についてはそんなに縛られたくないというのが生の声であったわけでありますけれども、私どもといたしましては、やはり二つの点が大事だと思っておりまして、一つは、これは産業界の立場からしても権利の帰属が不安定にならないようにするという配慮はやはり必要だろうというふうに思っております。一方で、もう一点としまして、やはり発明のインセンティブといったものが発明者側にあるということが大変大事なことだろうというふうに思っております。
諸外国におきましてはいろんな例があって、アメリカにおきましては、まさにアメリカ社会らしく、いわゆる職務発明制度の権利については発明者にあるけれども後は契約でやってくれということ、インセンティブについても何ら法的な制約がない、まさに契約で発明者と企業側が対等の立場でしっかりやっていくと、こういうのがアメリカでございますが、一方で、イギリス、フランス、中国などにおきましては、その職務発明の特許における権利は初めから企業に帰属する、一方で当然のことながらインセンティブについても法定化していると、こういう状況が世界にあるわけですけれども、日本の、まあ結論といたしましては、やはり職務発明の対価が最初から企業にあるということは、例えば中小企業等々を考えても、なかなか日本の実情には沿わない。しかし、ある意味では、働く側も納得した上で契約において特許を企業側に原始帰属させるという合意があるのであれば、それはそれで認められる。
一方で、インセンティブにつきまして、やはり大変大事なものでございますから、今回は、これまでの二〇〇四年の改正に加えましてインセンティブの範囲を少し広くするとともに、インセンティブを決める手続についてガイドラインというものを作ることを法定させていただきまして、発明者側、従業員側も納得できる形でインセンティブを決めていただく手続を取っていただくということを今回法案の中に盛り込ませていただいたところであります。
この発言だけを見る →一方で、今産業界の意見としておっしゃいましたけれども、グローバル化が更に進むとか、更に製品の高度化、複雑化が進むとか、また共同研究等々といったようなものがたくさん出てきているといった意味でいろいろな変化があったことも事実であります。
そして、こういうことを背景にしまして、産業構造審議会においていろんな議論が行われてまいりました。そして、おっしゃるように、産業界の生の声というのは、職務発明については自分の権利としたい、そして対価についてはそんなに縛られたくないというのが生の声であったわけでありますけれども、私どもといたしましては、やはり二つの点が大事だと思っておりまして、一つは、これは産業界の立場からしても権利の帰属が不安定にならないようにするという配慮はやはり必要だろうというふうに思っております。一方で、もう一点としまして、やはり発明のインセンティブといったものが発明者側にあるということが大変大事なことだろうというふうに思っております。
諸外国におきましてはいろんな例があって、アメリカにおきましては、まさにアメリカ社会らしく、いわゆる職務発明制度の権利については発明者にあるけれども後は契約でやってくれということ、インセンティブについても何ら法的な制約がない、まさに契約で発明者と企業側が対等の立場でしっかりやっていくと、こういうのがアメリカでございますが、一方で、イギリス、フランス、中国などにおきましては、その職務発明の特許における権利は初めから企業に帰属する、一方で当然のことながらインセンティブについても法定化していると、こういう状況が世界にあるわけですけれども、日本の、まあ結論といたしましては、やはり職務発明の対価が最初から企業にあるということは、例えば中小企業等々を考えても、なかなか日本の実情には沿わない。しかし、ある意味では、働く側も納得した上で契約において特許を企業側に原始帰属させるという合意があるのであれば、それはそれで認められる。
一方で、インセンティブにつきまして、やはり大変大事なものでございますから、今回は、これまでの二〇〇四年の改正に加えましてインセンティブの範囲を少し広くするとともに、インセンティブを決める手続についてガイドラインというものを作ることを法定させていただきまして、発明者側、従業員側も納得できる形でインセンティブを決めていただく手続を取っていただくということを今回法案の中に盛り込ませていただいたところであります。
加
加藤敏幸#24
○加藤敏幸君 実はこれ、いわゆる発明に関わる従業員という人たちを束ねて、それでその意見を聞いてという場面はなかなか難しいんですよね、少ないんです。第一、特許そのものに関わっているという人たちも少ない。雇用労働者ざっと言って五千万のうちの何万人がこのことに関わっているのかというと極めて少数派で、年金とか医療保険とかだと、わっと皆さん盛り上がって、自分のことだからという。しかし、企業の中にあっても、正直言って製造部門の皆さん方にしてみると、あんまり、もう自分のことではない遠い世界のというか、いやあ、優秀な人たちの話だなと、こういうことで、なかなかそこが、直接、当該の従業員、発明に関わる従業員の意見をどう聴取するかということはなかなか難しい手続だと思うんですよ。
そういうことで、例えば、そういう部分も含めて組織化している連合さんの御意見とかいろいろヒアリングする中で、最終的にいろいろ意見はありますけれども、まあ妥当ではないかという御判断もあったというふうには聞いているわけです。
そこで、そうは言っても、その立法事実は何なんだとか、いろんなことをしていくと結構とがった議論も中にあって、最終的にそういう総合判断をされているということでいったときに、私たちは、やっぱりそのとがった部分も含めて、あるいは先ほど質問の中でも言われていました、ある種いろいろ課題があるということを見据えて、そういうふうなところを私はやっぱりきちっと解明をするし、この委員会で最後までガイドラインが明らかになるわけじゃないんですから、それを含めてどこまで議論が詰まっていくのかということ、非常に大事なことだというふうに思っています。
それと、もう一つ付け加えますと、この先ガイドライン等の質問をいたしますけれども、いずれにせよ、使用者側に極めて偏った制度も、それから従業員、発明を行う従業員の方に偏った方式も、いずれにしてもやっぱりマイナスがあるということなんです。企業側に偏ったことになると、やっぱりペイ、払っていくものは最小化したいということになると、もうやっていられないと、まあ程々にとは言いませんけれども、結構そういうふうな意欲が減退をするし、じゃ、発明者の権利が強固に確立されますと、会社としても先々に何億と言われてもしようがないから、設備投資だとか研究開発投資の部分を小さくしていこうと。
そういうようなことになって共に良くないということから、やっぱりベストなところはどこなのかということをあくまでも探っていくと。それの答えというのは、あくまで言っても企業ごとでいわゆるどういうインセンティブ体系をつくっていくかと。そのことが関係する人たちにどれだけ理解をされて、そのことがいわゆる企業の中における知財あるいは発明、このことが活性化するということにつながる方法でなければならないという、私はそういうテーマだというふうに思っていますので、これからそういうことで少し議論を進めていきたいというふうに思います。
さて、訴訟リスクという課題について、これもずっといろいろ議論をされてきました。職務発明規程などを定めておけば、社員が行った発明は会社に帰属するということであれば、ある種そこで決着が付くということである。しかし、それが決着が付かないということは、ある種相当ではないと本人は思っている、だからやっぱり不満だ、不足であると。あるいは後発的に発生する利益について、私の分け前を何とかならぬのかとかいうことを含めて、結構そういう争いが出てくるし、そのこと自体は企業サイドが言われるとおり、そんな訴訟リスク、訴訟の手間暇掛けて、そんな暇じゃないんだと。そんな暇があるんだったらもっとお客さん開拓したいという、それも正しい経営の判断なんで何とかしたいなということだと思うんです。
それで、私はそういう問題の根本的対応策について、これは特許庁ということよりも経済産業省の立場で、産業立国あるいは我が国の産業を発展させていくということからいくと、私は事業に貢献した技術者を正当に評価し処遇する仕組みということについて、もう少し日本の企業社会のコンセンサスを私は進めてほしいと。
私も、まあ出来の悪いエンジニアでしたから申し上げますけれども、やっぱり余り大事にされていないねと。要するに給料は安いなと。もうちょっとエンジニア大事にしてよというのは正直言って共感をしているし、昨日代表質問された礒崎さんも同じような思いがあったというふうに思います。別に被害者意識を持っておるということじゃなくて。
なぜこういうふうなことになってくるのかというと、例えば、大学の学部がどこが人気があるのかといったら医学部なんですよ。それは、その後のやっぱり僕は稼ぎというものも大きな、経済的な所得が大きな影響を与えていると。それから、田中投手ですよね、百何十億という。やっぱり、そういうふうなすごい、それは、じゃ、おまえ投げてみろと言われたらそうなんですけれども。
やっぱり、それだけに私は各業界ごとで、例えばマスコミ業界の人たちが一体どういう処遇を受けているかとか、いろんなことをやったり、あるいは金融界だとか。それはもちろん雇用の安定だとか総合的な視点をもって最終判断はされますけれども、私はやはりそこのところを、この技術者だとか発明に関わる人たちだとかと言われている職能の方々を社会的にどう位置付けていくかと。正直言って、縁の下の力持ち、御苦労さんと、お言葉でありがとうということではなくてと。
だから、そこのところを私はやっぱりきちっと対応していくことが、逆に言うと知財力を高めていくということにもつながると。誰も全員のことということじゃないんですけれども、処遇について私はやっぱり今の日本の企業社会の風土の中に反省すべきこともあるし、改善してほしいというふうに思います。
正直言って、ちょっとけちけちしたところがあると。この辺のところをよろしく、大臣のお考えもお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →そういうことで、例えば、そういう部分も含めて組織化している連合さんの御意見とかいろいろヒアリングする中で、最終的にいろいろ意見はありますけれども、まあ妥当ではないかという御判断もあったというふうには聞いているわけです。
そこで、そうは言っても、その立法事実は何なんだとか、いろんなことをしていくと結構とがった議論も中にあって、最終的にそういう総合判断をされているということでいったときに、私たちは、やっぱりそのとがった部分も含めて、あるいは先ほど質問の中でも言われていました、ある種いろいろ課題があるということを見据えて、そういうふうなところを私はやっぱりきちっと解明をするし、この委員会で最後までガイドラインが明らかになるわけじゃないんですから、それを含めてどこまで議論が詰まっていくのかということ、非常に大事なことだというふうに思っています。
それと、もう一つ付け加えますと、この先ガイドライン等の質問をいたしますけれども、いずれにせよ、使用者側に極めて偏った制度も、それから従業員、発明を行う従業員の方に偏った方式も、いずれにしてもやっぱりマイナスがあるということなんです。企業側に偏ったことになると、やっぱりペイ、払っていくものは最小化したいということになると、もうやっていられないと、まあ程々にとは言いませんけれども、結構そういうふうな意欲が減退をするし、じゃ、発明者の権利が強固に確立されますと、会社としても先々に何億と言われてもしようがないから、設備投資だとか研究開発投資の部分を小さくしていこうと。
そういうようなことになって共に良くないということから、やっぱりベストなところはどこなのかということをあくまでも探っていくと。それの答えというのは、あくまで言っても企業ごとでいわゆるどういうインセンティブ体系をつくっていくかと。そのことが関係する人たちにどれだけ理解をされて、そのことがいわゆる企業の中における知財あるいは発明、このことが活性化するということにつながる方法でなければならないという、私はそういうテーマだというふうに思っていますので、これからそういうことで少し議論を進めていきたいというふうに思います。
さて、訴訟リスクという課題について、これもずっといろいろ議論をされてきました。職務発明規程などを定めておけば、社員が行った発明は会社に帰属するということであれば、ある種そこで決着が付くということである。しかし、それが決着が付かないということは、ある種相当ではないと本人は思っている、だからやっぱり不満だ、不足であると。あるいは後発的に発生する利益について、私の分け前を何とかならぬのかとかいうことを含めて、結構そういう争いが出てくるし、そのこと自体は企業サイドが言われるとおり、そんな訴訟リスク、訴訟の手間暇掛けて、そんな暇じゃないんだと。そんな暇があるんだったらもっとお客さん開拓したいという、それも正しい経営の判断なんで何とかしたいなということだと思うんです。
それで、私はそういう問題の根本的対応策について、これは特許庁ということよりも経済産業省の立場で、産業立国あるいは我が国の産業を発展させていくということからいくと、私は事業に貢献した技術者を正当に評価し処遇する仕組みということについて、もう少し日本の企業社会のコンセンサスを私は進めてほしいと。
私も、まあ出来の悪いエンジニアでしたから申し上げますけれども、やっぱり余り大事にされていないねと。要するに給料は安いなと。もうちょっとエンジニア大事にしてよというのは正直言って共感をしているし、昨日代表質問された礒崎さんも同じような思いがあったというふうに思います。別に被害者意識を持っておるということじゃなくて。
なぜこういうふうなことになってくるのかというと、例えば、大学の学部がどこが人気があるのかといったら医学部なんですよ。それは、その後のやっぱり僕は稼ぎというものも大きな、経済的な所得が大きな影響を与えていると。それから、田中投手ですよね、百何十億という。やっぱり、そういうふうなすごい、それは、じゃ、おまえ投げてみろと言われたらそうなんですけれども。
やっぱり、それだけに私は各業界ごとで、例えばマスコミ業界の人たちが一体どういう処遇を受けているかとか、いろんなことをやったり、あるいは金融界だとか。それはもちろん雇用の安定だとか総合的な視点をもって最終判断はされますけれども、私はやはりそこのところを、この技術者だとか発明に関わる人たちだとかと言われている職能の方々を社会的にどう位置付けていくかと。正直言って、縁の下の力持ち、御苦労さんと、お言葉でありがとうということではなくてと。
だから、そこのところを私はやっぱりきちっと対応していくことが、逆に言うと知財力を高めていくということにもつながると。誰も全員のことということじゃないんですけれども、処遇について私はやっぱり今の日本の企業社会の風土の中に反省すべきこともあるし、改善してほしいというふうに思います。
正直言って、ちょっとけちけちしたところがあると。この辺のところをよろしく、大臣のお考えもお伺いしたいと思います。
宮
宮沢洋一#25
○国務大臣(宮沢洋一君) なかなかお答えしにくい御質問だったわけですけれども、訴訟が少ない日本は社会でありますけれども、一方で二〇〇四年以前においては訴訟が起きたりというようなことがある。一方で、企業の中ということになりますと、これは恐らく痛しかゆしじゃないかと。ガイドライン作りましても基本的には企業の中で労使間で決めていただくということになるわけですが、労を全体として考えると、一部の人だけに余りにも大きな利益が出るような合意というのは、ほかの方からすると俺たちも少しは汗かいているのにみたいな話が恐らくあって、一方で研究された方、まさにダイオードなどを研究された方からすれば自分の功績が大変大きい、だからかなりというふうなところで、会社で働いている従業員の中でのバランスをどう取るかみたいな話も恐らく出てくるし、また、研究者と言われる方だけではなくて、現場でもいろんな新しいアイデアが出て特許ということもあって、恐らく幅広い方にもいろいろ参加していただかなければいけないということで、これはまさにガイドラインを作りますが、各社においていろんなことを考えていただいて、またそういう成功例みたいなものを我々はほかの会社にもお知らせするというようなことをやっていかなければいけないんだろうと思っております。
一方で、かつて、まさにバブルの前からバブルの頃と言っていいと思いますけれども、やはり圧倒的に金融関係とか商社というものの所得が高くてメーカーが低い、したがって、メーカーでアメリカに留学行った人がかなりの数、金融関係の同期の人の話を聞いて金融関係に転職してしまうなんということが随分あったわけですけれども、ここのところかなりメーカーの方も待遇が良くなってきているということは私は大変すばらしいことだと思っておりますし、また一方で、出過ぎたまねかもしれませんけれども、政労使というようなところで、ここ二年ほど、ともかく会社も利益を上げてもらった上でそれをしっかりと従業員に還元すべきだということを働きかけてきているということも少し一助になるのかなというふうに思っております。
そして、今年の一月には関係省庁と業界団体トップなどで構成する技術情報等の流出防止に向けた官民戦略会議というものを開きまして、そこにおきましても、情報漏えいの予防策として、スキルのある従業員を能力主義、成果主義に基づき適正に評価する人事制度を構築し処遇するということの必要性について合意をしたところであります。
なかなかこれすぐにできる話ではないと思いますけれども、従業員間のバランスといったものも必要な中で、やはりそういう優秀な方を、特に技術系の方についてしっかりと正当な評価を行うということが、我が国社会にとっても、恐らくその会社自身にとっても大変大事なことだということを我々としてもやはりしっかりと企業の方にもお話をしていきたいと思っております。
この発言だけを見る →一方で、かつて、まさにバブルの前からバブルの頃と言っていいと思いますけれども、やはり圧倒的に金融関係とか商社というものの所得が高くてメーカーが低い、したがって、メーカーでアメリカに留学行った人がかなりの数、金融関係の同期の人の話を聞いて金融関係に転職してしまうなんということが随分あったわけですけれども、ここのところかなりメーカーの方も待遇が良くなってきているということは私は大変すばらしいことだと思っておりますし、また一方で、出過ぎたまねかもしれませんけれども、政労使というようなところで、ここ二年ほど、ともかく会社も利益を上げてもらった上でそれをしっかりと従業員に還元すべきだということを働きかけてきているということも少し一助になるのかなというふうに思っております。
そして、今年の一月には関係省庁と業界団体トップなどで構成する技術情報等の流出防止に向けた官民戦略会議というものを開きまして、そこにおきましても、情報漏えいの予防策として、スキルのある従業員を能力主義、成果主義に基づき適正に評価する人事制度を構築し処遇するということの必要性について合意をしたところであります。
なかなかこれすぐにできる話ではないと思いますけれども、従業員間のバランスといったものも必要な中で、やはりそういう優秀な方を、特に技術系の方についてしっかりと正当な評価を行うということが、我が国社会にとっても、恐らくその会社自身にとっても大変大事なことだということを我々としてもやはりしっかりと企業の方にもお話をしていきたいと思っております。
加
加藤敏幸#26
○加藤敏幸君 このテーマについては、今後とも経産省、経産大臣の御活躍を私は期待したいというふうに思います。少し時間が掛かると思いますけれども、引き続きよろしく。
さて、そこで、インセンティブって何なんだと、この課題について少し議論をしていきたいというふうに思います。
先ほど大臣も言われましたように、一人でやっているんじゃないよと、みんなの協力があってのことだという辺りは日本の企業はうまくできているんです。これはもう私もやってきましたけれども、社長表彰受けたら必ずペーパーウエートが私のような管理部門まで配られて、俺、何貢献したかなと、君、技術管理でやってくれたなとか、何かにつけて配りまくるというそういう文化もあって、これはこれで非常に大事だし、チームを大事にするとか、あるいはすり合わせの技術体系の中でやっぱりお互いに知恵を出し合う。あるいは改善活動、小集団、パートのおばさんまで提案をしてくるとかいうことをもって物づくりの総合力というのはやっぱり支えられてきたという視点から立って、これもある種、いや、随分もらってあいつだけいいなとか、そういう怨嗟の的になるような状況はできるだけつくりたくないということで、そういう意味でインセンティブの分散化、インセンティブの広い範囲の配分ということで、企業の中における一つのモラルとモラールを維持してきたということも事実なんです。
そこで、じゃ、一体インセンティブをどう考えていくのかといったときに、やはり対価として、そこはやっぱり大きいと思うんです。これはアンケートを取っても、企業の知財担当の方々も、やっぱり幾ら払うということについては非常に役割が大きいということはそのとおりですけれども、今回、インセンティブ等、たしかストックオプションとか海外留学だとかいうふうなことも例示をされておられましたけれども、やはりインセンティブをどういうふうに捉えられるのかということは、業種、業界、それから個別企業による多様性の中で、やはりどう考えていくかというのはそれぞれ企業が考えるべきだと。そのとおりなんですけれども、まあ言っても、相場を大事にする日本企業ですから、やっぱりどういう感じなのかという、相場的、水準的な議論ということもやっぱり大きいと思うんですよね。
逆に言うと、電機業界でいくと、いや、日立さんはあれだけもらっているのにうちは低いんじゃないかと。これ、大体大学のゼミが全部分散していきますから、大体同窓会したときのもめ事がそれなんですけれども。だから、できるだけそういう話はしないと。出張旅費の精算に至っては、またもめますから、おまえのところ随分何か優しいねとか、実費だけとか。
結構これはそういうことで、意外とそういう部分で不満が醸成されるという部分あって、これ、産構審でやると言われていますけれども、意外とこれ難解な仕事だなと、直感的に私これ難しいよと、なかなか。だから、手続だけの話ならともかく、ある種今言った相場的な部分のやっぱり水準を考えていくと、なかなか難しいこともある。
そして、加えて、退職者というものをどう扱うのと。意外と特許の果実というのは、例えば何年か先ということが多いんですよね。産総研に行って聞きますと、十年間は死の谷だと、ほとんど何もない。ところが、十年過ぎてきて社会的にその技術に着目されると、それでうまくいきそうだなといったら期限が切れるとか、そういうふうなこともありますけれども、退職者自身をどういうふうに捉えるのか。それから、クローズド戦略を取ったときに、やっぱりそのことの発明に関わった人をどうするのかと。
それから、もう一つ最後に、チームではない個人に依存するケースは、これはやっぱりあるんです。チームでやっているからうまくいったということもありますけれども、やっぱり変わり者が事態を打開するというケースも多々ありましたし、私も目撃してきたんです。よくあいつがおってくれたなと、早く辞めていたらちょっとどうにもならなかったと。
この種の話は、壁にぶち当たると結構どうにもならなくなる。人海戦術では無理と。幾ら人手を掛けても解決できないということは、例えばソフトウエアも含めてある。それをやっぱり、変わり者とは言いませんけれども、そういう人たちがある瞬間、ドリルで穴を空けたようなことをやっていただくと、正直言ってやっぱり彼の功績ということというのは結構大きいケースも、まあ一%ぐらい、二%ぐらい僕はあるような、経験的に言って。
そのことも含めて、私はちゃんとこのインセンティブを考えていく仕組みを、そういう幅を持っておかないと難しいのかなという気がしますけれども、この辺、長官、どうですか。
この発言だけを見る →さて、そこで、インセンティブって何なんだと、この課題について少し議論をしていきたいというふうに思います。
先ほど大臣も言われましたように、一人でやっているんじゃないよと、みんなの協力があってのことだという辺りは日本の企業はうまくできているんです。これはもう私もやってきましたけれども、社長表彰受けたら必ずペーパーウエートが私のような管理部門まで配られて、俺、何貢献したかなと、君、技術管理でやってくれたなとか、何かにつけて配りまくるというそういう文化もあって、これはこれで非常に大事だし、チームを大事にするとか、あるいはすり合わせの技術体系の中でやっぱりお互いに知恵を出し合う。あるいは改善活動、小集団、パートのおばさんまで提案をしてくるとかいうことをもって物づくりの総合力というのはやっぱり支えられてきたという視点から立って、これもある種、いや、随分もらってあいつだけいいなとか、そういう怨嗟の的になるような状況はできるだけつくりたくないということで、そういう意味でインセンティブの分散化、インセンティブの広い範囲の配分ということで、企業の中における一つのモラルとモラールを維持してきたということも事実なんです。
そこで、じゃ、一体インセンティブをどう考えていくのかといったときに、やはり対価として、そこはやっぱり大きいと思うんです。これはアンケートを取っても、企業の知財担当の方々も、やっぱり幾ら払うということについては非常に役割が大きいということはそのとおりですけれども、今回、インセンティブ等、たしかストックオプションとか海外留学だとかいうふうなことも例示をされておられましたけれども、やはりインセンティブをどういうふうに捉えられるのかということは、業種、業界、それから個別企業による多様性の中で、やはりどう考えていくかというのはそれぞれ企業が考えるべきだと。そのとおりなんですけれども、まあ言っても、相場を大事にする日本企業ですから、やっぱりどういう感じなのかという、相場的、水準的な議論ということもやっぱり大きいと思うんですよね。
逆に言うと、電機業界でいくと、いや、日立さんはあれだけもらっているのにうちは低いんじゃないかと。これ、大体大学のゼミが全部分散していきますから、大体同窓会したときのもめ事がそれなんですけれども。だから、できるだけそういう話はしないと。出張旅費の精算に至っては、またもめますから、おまえのところ随分何か優しいねとか、実費だけとか。
結構これはそういうことで、意外とそういう部分で不満が醸成されるという部分あって、これ、産構審でやると言われていますけれども、意外とこれ難解な仕事だなと、直感的に私これ難しいよと、なかなか。だから、手続だけの話ならともかく、ある種今言った相場的な部分のやっぱり水準を考えていくと、なかなか難しいこともある。
そして、加えて、退職者というものをどう扱うのと。意外と特許の果実というのは、例えば何年か先ということが多いんですよね。産総研に行って聞きますと、十年間は死の谷だと、ほとんど何もない。ところが、十年過ぎてきて社会的にその技術に着目されると、それでうまくいきそうだなといったら期限が切れるとか、そういうふうなこともありますけれども、退職者自身をどういうふうに捉えるのか。それから、クローズド戦略を取ったときに、やっぱりそのことの発明に関わった人をどうするのかと。
それから、もう一つ最後に、チームではない個人に依存するケースは、これはやっぱりあるんです。チームでやっているからうまくいったということもありますけれども、やっぱり変わり者が事態を打開するというケースも多々ありましたし、私も目撃してきたんです。よくあいつがおってくれたなと、早く辞めていたらちょっとどうにもならなかったと。
この種の話は、壁にぶち当たると結構どうにもならなくなる。人海戦術では無理と。幾ら人手を掛けても解決できないということは、例えばソフトウエアも含めてある。それをやっぱり、変わり者とは言いませんけれども、そういう人たちがある瞬間、ドリルで穴を空けたようなことをやっていただくと、正直言ってやっぱり彼の功績ということというのは結構大きいケースも、まあ一%ぐらい、二%ぐらい僕はあるような、経験的に言って。
そのことも含めて、私はちゃんとこのインセンティブを考えていく仕組みを、そういう幅を持っておかないと難しいのかなという気がしますけれども、この辺、長官、どうですか。
伊
伊藤仁#27
○政府参考人(伊藤仁君) インセンティブのガイドラインの設計の仕方でございます。
この特許法案では、付与の義務付け、発明者との協議あるいは意見聴取などの手続を中心にしたガイドラインを法定化するということを規定しているわけでございますけれども、委員御指摘のとおり、実際には個別に、個々の企業によってそのインセンティブの設計の仕方も、これまでも違っておりますし、技術あるいは見ているマーケットによってそこも大きく違ってくる部分があるかと思います。
したがいまして、そこの多様性といいますか、各企業の自主性といったようなものをできるだけ引き出す必要があるかと思っています。
他方で、さはさりながら、ほかはどういうものがあるのかということについての情報は、これは半分企業秘密みたいな部分もあるものですから、なかなか公開されていない企業の方が多数でございますが、今後、中小企業などにおいて普及していくということも考えますと、どういう工夫をいろんな企業がされているのかといった事例についてできるだけ材料を集めさせていただいて、それも類型化をするような形で、こういう場合にはこういう形で合理性があると、こういうようなことをお示しして、それをガイドラインで実際にそれに沿って作る場合には、職務発明規程を作る場合には参考にしていただくというような方法が一番ある意味では必要なのではないかなと思っておりまして、この事例集あるいは情報提供といったようなことの中で様々な、委員御指摘のようなチームでやる場合、あるいは個人でやる場合、あるいは退職者について企業によってどういう対応をされているのか、まとめて最後辞められるときにお払いするケースもありますし、一定期間様子を見ながら報奨金のようなものを払っているケースもあるというふうに承知しておりますけれども、これも多分それぞれの製品なり技術の特性に応じて一番いいやり方を設計されているはずだと思っておりますので、そういった事例を調査しながらやっていくことが必要だと思っています。
いずれにしても、法案が成立いたしますと、産業界、労働界それから学識経験者から構成される産構審できちっと意見を聞いてやりますので、大企業だけでなくて、中小企業あるいは大学のような取組についてもその中で視野に入れて、実態に対応したようなものを作っていきたいというふうに考えておるところでございます。
この発言だけを見る →この特許法案では、付与の義務付け、発明者との協議あるいは意見聴取などの手続を中心にしたガイドラインを法定化するということを規定しているわけでございますけれども、委員御指摘のとおり、実際には個別に、個々の企業によってそのインセンティブの設計の仕方も、これまでも違っておりますし、技術あるいは見ているマーケットによってそこも大きく違ってくる部分があるかと思います。
したがいまして、そこの多様性といいますか、各企業の自主性といったようなものをできるだけ引き出す必要があるかと思っています。
他方で、さはさりながら、ほかはどういうものがあるのかということについての情報は、これは半分企業秘密みたいな部分もあるものですから、なかなか公開されていない企業の方が多数でございますが、今後、中小企業などにおいて普及していくということも考えますと、どういう工夫をいろんな企業がされているのかといった事例についてできるだけ材料を集めさせていただいて、それも類型化をするような形で、こういう場合にはこういう形で合理性があると、こういうようなことをお示しして、それをガイドラインで実際にそれに沿って作る場合には、職務発明規程を作る場合には参考にしていただくというような方法が一番ある意味では必要なのではないかなと思っておりまして、この事例集あるいは情報提供といったようなことの中で様々な、委員御指摘のようなチームでやる場合、あるいは個人でやる場合、あるいは退職者について企業によってどういう対応をされているのか、まとめて最後辞められるときにお払いするケースもありますし、一定期間様子を見ながら報奨金のようなものを払っているケースもあるというふうに承知しておりますけれども、これも多分それぞれの製品なり技術の特性に応じて一番いいやり方を設計されているはずだと思っておりますので、そういった事例を調査しながらやっていくことが必要だと思っています。
いずれにしても、法案が成立いたしますと、産業界、労働界それから学識経験者から構成される産構審できちっと意見を聞いてやりますので、大企業だけでなくて、中小企業あるいは大学のような取組についてもその中で視野に入れて、実態に対応したようなものを作っていきたいというふうに考えておるところでございます。
加
伊
伊藤仁#29
○政府参考人(伊藤仁君) 法律におきましても一年以内に施行するということになっておりますので、施行してすぐにこのガイドラインがまとまるように、この法律が成立していただきましたらば早速にも検討を始めさせていただいて、法律施行後、遅滞なくこのガイドラインが公表できるような形で検討を進めていきたいというふうに思っております。
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