伊藤仁の発言 (経済産業委員会)
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○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
まず、前者の、転職先で発明が完成したケースというふうに御質問かと思っておりますけれども、まず、その従業者がした発明、これが職務発明に該当するか否かというのは、特許法上は、その発明するに至った行為が、その使用者等の、従業者の現在又は過去の職務に属していることということが前提でございます。
この職務発明該当性というのは、原則としてその発明が完成した時点において判断するというふうに考えております。転職先で発明が完成したという場合においては、個別の状況にもよる部分はございますけれども、転職先の企業において職務発明が成立しているというふうに考えられると思っております。この場合、改正した特許法案上は、転職先の企業が特許を受ける権利を取得する旨をあらかじめ職務発明規程で決めていれば、特許を受ける権利はその転職先の企業の方に行くというふうに考えております。
もう一点、使用者の指揮命令が余りはっきりしないケースという点についての御質問でございますけれども、これもかなり個別具体的な状況によって全体として判断していかなければいけないことが前提でございますけれども、裁判例などにおいても、従業者が企業から当該発明を完成するように具体的な命令とか指示を受けていなければいけないということは、必ずしもそれは必要ということではないようでございます。当該従業者の職務の内容から見て、その発明を完成させることが一般に予定され、あるいは期待されているということであれば、一応それは十分であるということでありまして、明示的に指示がないと職務発明にはならないかというと、そういうことではないというのがこれまでの判例などにおいて我々考えているところでございます。