津田弥太郎の発言 (厚生労働委員会)
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○津田弥太郎君 委員派遣について御報告申し上げます。
去る八月六日、丸川委員長、福岡理事、羽生田理事、大沼理事、長沢理事、島村委員、滝沢委員、石橋委員、牧山委員、川田委員、小池委員、行田委員、薬師寺委員、福島委員及び私、津田の十五名により、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案の審査に資するため、愛知県において、現地における実情調査を行うとともに、地方公聴会を開催いたしました。
まず、株式会社メイテックの視察について御報告いたします。
メイテックは、グループで約八千五百人のエンジニアを無期雇用する派遣元事業主であります。
メイテックから、エンジニアに対するキャリアアップ支援の仕組みのほか、エンジニアが習得している技能等と派遣先からの受注情報をデータベース化し、両者をマッチングするベストマッチングシステムの概要等について説明を聴取するとともに、エレクトロニクス等の設計開発を行うソリューションセンターを視察しました。その後、社員のキャリアアップと処遇との関係、労使交渉の状況と福利厚生等の内容、社員に研修を実施する時期、派遣先に直接雇用された社員の有無、派遣先で習得した技能の活用と機密保持との関係、派遣中の社員に係る労務管理の方法、研修時の給与支給の有無、社員がエンジニア派遣を選択する理由、女性社員の割合と育児中の就業継続の状況等について意見交換が行われました。
次に、地方公聴会について御報告いたします。
地方公聴会は、名古屋市において開催し、四名の公述人から意見を聴取した後、委員からの質疑が行われました。
まず、公述の要旨について報告いたします。
最初に、トヨタ自動車株式会社人材開発部長の伊藤正章君からは、今回の労働者派遣法改正案では、期間制限の見直しによって、二十六業務の派遣労働者に対する業務付与時における制約が解消され、派遣労働者のキャリアアップを考慮した業務付与が可能になること、これにより、派遣労働者の疎外感が解消され、派遣労働者と正社員との一体感の醸成につながるといった、派遣先及び派遣労働者双方に利点があることから、改正案の成立を願うことなどの意見が述べられました。
次に、テンプスタッフ・ピープル株式会社専務取締役の山本光子君からは、今回の労働者派遣法改正案によって、派遣元事業主にとっては規制が強化されることになるが、派遣事業に一定の許可基準を設けることは必要であること、二十六業務か否かによって派遣受入期間が異なる点が解消されるとともに、派遣先において業務の幅が広がることで派遣社員のキャリア形成にもつながり、派遣社員にとってメリットがあり、優れた改正内容であることなどの意見が述べられました。
次に、元派遣労働者の田中千秋君からは、派遣切りとなった経験から、労働者が景気の調整弁として扱われることは絶対に許されないこと、今回の政府案では、三年ごとに人を入れ替えればどんな仕事でも期間の制限なく、低賃金の派遣労働者を使い続けることができるようになることなどから、政府案を廃案にした上で、真に労働者を守る労働者派遣法を制定すべきことなどの意見が述べられました。
最後に、弁護士・日本労働弁護団常任幹事の樽井直樹君からは、新たな期間制限の導入などにより、今回の労働者派遣法改正案が成立すれば、常用代替を防止し、臨時的・一時的なものに限るとする労働者派遣の原則が放棄され、派遣労働の拡大に道を開くことになること、派遣切りの教訓を踏まえ、労働者派遣事業の需給調整機能を重視して労働者派遣の拡大を図ろうとする改正案の成立を認めることはできないことなどの意見が述べられました。
公述人の意見に対し、委員より、期間制限に係る意見聴取において労働組合から反対意見があった場合の使用者側としての対応、派遣労働者の正社員化に対する派遣元事業主及び派遣先の考え方、派遣元事業主及び派遣先から見た派遣労働の利点及び課題、派遣労働者の均等・均衡待遇確保に向けた課題、違法派遣を受け入れた企業の責任の在り方、新たな期間制限の導入による無期雇用派遣労働者の増加の見通し、派遣労働者を直接雇用化したことによるメリット、年齢が女性の派遣労働者の就業に与える影響等について質疑が行われました。
会議の内容は、速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願います。
最後に、今回の委員派遣に当たりまして、関係者の方々に特段の御配慮をいただきましたことを、この場をお借りして、心から御礼を申し上げたいと存じます。
以上で、委員派遣の報告を終わります。