西尾勝の発言 (国の統治機構に関する調査会)
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○参考人(西尾勝君) 市町村が出先機関の廃止問題について市町村長たちの中からグループをつくって動き出した最大の要因は、河川問題だったと思います。土木一般ではなくて、余り道路についての反応は少ないのですけれども、河川で特に危機感を感じたんだと思います。
河川管理になりますと、県に受けたら県はやると言っているけれども、本当にそれにやれるだけのお金も下りてくるという保証はないわけですね。そうすると、市町村から見ると都道府県の財政力でそこまでの整備ができるとは思えないという、そこの不安感がまずあります。それよりは国がやっていてくれた方が安心感があるという、今までどおりいくというその問題がありましたけれども、河川の場合は、洪水を起こしてあふれますと、市町村長は消防を担っているわけですが、同時に水防を担っているわけです。水が絡む消防団と水防団は大体兼ねていることが多いわけですが。河川が洪水を起こすかもしれないというときは災害対策本部をつくり、現地に出ていくのは、市町村長が水防団と一緒に現地へ出ていくんですね。そこで警戒をし、あふれたりしたら大変なことになるわけで、住民から苦情を言われて、どうしてここの整備をもっと急がなかったのかと攻撃を受けるのは市町村長たちなんですよ、大抵の場合。住民からすればそれが市町村の仕事か県の担当か国の仕事か区分けしていませんから、ともかくそこで起こったら市町村長が矢面に立つわけです。そういうつらい思いをずっとしてきているというテーマなんですね、市町村長からいえば。そこで、この河川の問題についての権限移譲には市町村長が厳しく警戒して都道府県への移管を反対したという、私はそこに集約していると思っています。
それから二点目ですが、出先機関の廃止問題と縮小問題というのは行政改革から不可避でやっぱりやらざるを得ないんではないかというお話であります。
私は、国の行政改革はなるべく国の責任の範囲内でおやりいただきたい、余りその影響を地方自治体まで持ってきてほしくないと、こういうふうに思っているだけのことなんですが、この出先機関の原則廃止のときのあの発想は国家公務員数を減らすということに絞られているわけですが、減らすといっても、皆さん解雇するわけじゃないんですよね。これを地方公務員に引き取れという前提でお話しになっているんですね。そうすると、人が減らないんですね。国家公務員から地方公務員に変わっただけで、給与の支払者が変わるということですね。それだけのお金を地方に下ろしてくれないとしたらどうするんでしょう、地方は、その人を抱えて。下ろしてくださらなきゃ困りますという話なんですけれども、全部丸ごと人件費から下ろしていたんでは行革にならないんですね。これが行革になるという論理が非常に怪しいんですよ。そこから疑問になるんですね。下ろすときにはそれだけの人件費は下ろさない、手当てしない、自治体に。勝手に削減しろというんでしょうか。そうしたら、それはサービス水準の低下ですよね。自治体に移った途端にサービスの低下、やっぱり国がやってなきゃ駄目だよねという話に戻るんじゃないでしょうかね。よく分からないのです、ここが。そういうあやふやな行革は余りやっていただきたくないということですね。