佐々木信夫の発言 (国の統治機構に関する調査会)

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○参考人(佐々木信夫君) 大都市制度の問題は、レジュメとしては実は三ページ以降に詳しく用意はしたんですが、そこまでお話が進みませんでしたが、御質問ありがとうございました。
 横浜三百七十万、名古屋二百十五万、大阪二百八十万ですね、二百万以上のいわゆる政令指定都市、昭和三十一年以降、基礎的な市に七、八割の府県の業務を移して、ある程度自律的な都市経営ができるようにという仕組みが始まって約六十年たって、現在、札幌から熊本まで二十政令市がございますね。
 全部同じ制度を使っているんですが、実は非常に、今申し上げた二百万以上のところは、これはやっぱり、例えば大阪で聞いていますと、二百八十万の市というのは実は京都府の人口と広島県の人口と同じで、そこに公選の市長が一人しかいないというのは、住民自治という点から見ても余りにも大き過ぎるでしょうと。広島は二十三人とか、京都は三十人か二十八人とか、いろいろ市町村長の数を挙げて、議員さんの数も含めて、住民の代表がやはりマネージしていくという仕組みから見ると大き過ぎるんだと、こう言っていました。
 それで、ああいう、もう一つ、都という、都区制度と言っていますが、政令指定都市と都区制度、大都市制度らしいものが日本には二つの系列があるとして、政令指定都市は数を増やしてきたと。都という制度は、昭和十八年に東京府と東京市を合体をして、戦後、内部に特別区というものを抱えている県を、県というか府を都と呼んでいるわけですね。
 先般、一年半前に皆さんのところで可決をされて成立をした大都市地域特別区設置法、議員立法でおやりになったと思うんですが、二百万以上の都市については特別区を置くことができると、それは合併をして二百万以上になることも含めてと。
 そうすると、大体全国で八か所ぐらいできるという想定の上に、大阪だけではもちろんないわけですが、今大阪でやっているものを見ますと、最後の五月十七日の住民投票、法律に基づく住民投票の段階まで今進んできていますね。大阪二百八十万を五つの特別区にして、公選の区長、公選の議会があり、専任の職員がいる。しかも東京よりも権限の強い、ある程度規模の粒ぞろいの中核市の権限を持った、児童相談所や保健所も全部フル装備した特別区をつくる、これによって住民自治を充実をさせると。
 一方では、広域的な行政とか広域的な政策は、むしろ大阪府を一つの司令塔に一本化して、これは自治法の第三条を見ますと、都道府県の名称変更は法律に基づくと。その隣を見ますと、市町村の名称変更は各都道府県の条例によると書いてありますので、平成の大合併で半分ぐらい市町村の数が減りまして、相当新しい市町村名もできましたけれども、各県が条例でそれを制定したと、で、総務大臣に届けると。
 その流れからいえば、多分、特別区の設置が賛成多数で可決をすれば、大阪の場合、大阪府を大阪都に変えるという、こういう法律に基づいて申請が出てくるんだろうと思うんですね。それは、皆さんがそれを認められれば大阪都になっていくという、戦後初めての都道府県名の変更になると思うんですが。
 それで、お聞きになっている内容は、大都市制度が、実は政令指定都市は七十万以上で今なっているわけですが、七十万から三百七十万までばらばらでございますけれども、内部は大きく三つか四つにグルーピングできると思うんですが、それが一本化されている。このやり方はやっぱりいろいろバリエーションを付けた方がいいんじゃないかと。
 実は、都制度というのも、考えれば、ある種の、それは政令で指定する必要はもちろんないとしても、大都市制度として五種類ぐらいの一つになるようなものかもしれない。国際的に見ますと、一つは日本で使っている政令指定都市のような制度。それから、戦後、結局できないで政令指定都市制度になりましたけれども、特別市、府県とか州からは完全に同格の抜き出した市ですね。それから、東京の都制度のような都区制度、内部に自治体である特別区を抱えている州、それを都市州と、ケルンなどはそうですけれども。
 そういう、大きくは三つぐらいなんですが、日本の場合、政令指定都市と言われるものも実は百万以下と二百万以上とその中間があるように思いまして、今、横浜市長など政令指定都市市長会が提案している、特別自治市という名前を付けていますが、政令指定都市よりももっと権限の強い、しかし、都制度のように公選のいわゆる自治体を中に置くものではなくて、権限の強い総合区をつくった形の特別自治市をつくったらどうかという提案がありますので、政令指定都市は今提案されている中では二系統でありますね。今使っている政令指定都市と特別自治市という政令指定都市の提案があると。もう一つ、大阪がもし使うとすれば都という制度がもう一つ増えていくと。
 さあ、どうでしょうかね。実際見ますと、浜松とか静岡とか見ますと、今の政令市でうまくいっているところもあるんですね。つまり、行政区単位でいいと。ただ、ある程度大きくなりますと総合区のようなものにしたい、更に大きくなりますと特別区のようなものを入れたいと、こういう話にどうもなるようでありまして。
 それをやっぱり五十年ぶりに、大都市に関する法律を改正をしましたと、昨年新藤総務大臣がおっしゃっていましたけれども、ちょっと日本の大都市については、国会も含めて、大都市は豊かであるということもあるんでしょうけれども、余り制度に関心を示さないできたということもあるのかもしれないですね。ですから、都市国家の時代にふさわしい都市制度は何かという議論を、改めて中核市を含めておやりになる時期じゃないかと思います。

発言情報

speech_id: 118914290X00320150422_018

発言者: 佐々木信夫

speaker_id: 15005

日付: 2015-04-22

院: 参議院

会議名: 国の統治機構に関する調査会