佐々木信夫の発言 (国の統治機構に関する調査会)
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○参考人(佐々木信夫君) 限界があると思います。
それぞれ政治機関を持った主体を、七つなら七つ県知事がおり、県議会があり、その七つが同じ方向を向いて動く部分については一緒にやった方が合理的なものがあると思いますけれども、何度か御質問があるように、内部で利害が対立する問題になりますとそれぞれの政治機関が主張をしますので、それを統合できるような、例えば連合長であってもEUの委員長みたいなものをつくれば別ですけれども、話合いだけでうまくいかなければ今日はこれで終わりということで、なかなか前に進まなくなってくるのではないかと。
ちょっと話は違いますが、関西広域連合の例えば東北地方から見た評価というのは非常に高いんです。実は三・一一のときに、主濱先生もおられますけれども、消防といえば、どこから助けが来るか分からないので、関西広域連合でやりますとパートナー方式なんですね。例えば、岩手に対しては兵庫の消防が来ると、宮城に対しては大阪の消防が来ると、これ警察も全部。それで非常に効率が良かったというのが岩手、宮城、福島の関西連合に対する評価で、あれはすばらしいと。
そういう意味では、中で分配をする機能というものを一つに統合して持っているという、内部だけじゃなくて外から見てもそういうお仕事をされているという評価は高いんですが、ただ、道州制に移行するためのもちろんものではないというのはそれは井戸先生の広域連合観で、例えば橋下さんから聞くとお話は逆で、道州制のための準備だと、こういうふうにおっしゃって、それぞれ考えていることが違う感じがするんですが。
私は、広域連合は、ある程度は、首都圏でもそうですが、必要なものは関西で挙げたぐらいが限度かなと。まだ五つか六つと言っていますが、十六ぐらいを考えておられるわけですが、これがうまくいけばその段階で止まるのかなと。こういうまどろっこしい、まどろっこしいというかソフトなやり方だけで済むかというと、国の統治機構に関する調査会ですのであえて申し上げると、もっとシンプルなことを考えるべきだと。
つまり、今は国があり、国のブロック機関があり、出先機関がありますね。県があり、県の出先機関がある。さらに、政令市は区があるんですね、一般の市町村がある。六層制ぐらいになっていますから、カリフォルニア州一州の面積しかないこの国に非常に統治機構の密度が高くなっていると。これは、高度経済成長で税収がある頃は余り皆さんそれほど問題にしなかったと思うんですが、これから、これで百六十兆円規模の活動をしていますが、百兆ぐらいしか税金を納めていないとして、これをずっと持ち続けるというのは多分増税しかなくなってくるので、サービスよりも統治機構の維持にお金を食うという、こういうふうになってきますので。
結局、聞かれていないことで申し上げますと、あえてこういう調査会ですので、やっぱり十ぐらいの州にくくると。それはようかんを切るという話ではない。都市というものを主体に府県が空洞化してきているところがたくさんありますので、大都市を軸に、やはり、例えば東北とか九州とか当たり前に呼んでいるところを一つの州政府として広域的な自治体に変えていくと。府県の機能をいきなりなくするのがいいのか、府県割りというのは多分カウンティーのような形でそれはある程度私は残した方がいいと思うんですが、それは政治機能を持たないものでいいんじゃないかと。
やっぱり、基礎自治体を中心に、今議論をしている一つの部分で、大都市、中都市を中心に連携を進めて、いわゆる揺り籠から墓場までの基礎的な部分はカバーすると。広域的な部分については内政の権限も相当程度移す形で、九州は九州、北海道は北海道、東北は東北でそれぞれ完結、ある程度完結できるような、相互が競い合うようなこういう統治機構にしないと、地方分権というよりは、最近はどうか分かりませんが、地域主権というか、地域が主体となってそれぞれの地域を運営していくという国に変えていくのが私は二十一世紀の姿ではないかと思います。
聞かれていないことまで答えましたけれども、広域連合の限界というものはあることはあると思います。