井戸敏三の発言 (国の統治機構に関する調査会)

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○参考人(井戸敏三君) 我々、国と地方とで地方分権ということをテーマに、事務の移譲、権限の移管ということをずっと主張してきました。
 そうすると、一つ一つの事務で吟味を始めますと、百年河清を待つように、ちょっと小出しにされて終わり、小出しにされて終わりという繰り返しになり、しかも最末端の形式的な事務だけが移譲されて、本体はほとんど無傷で残っているという、こういう歴史を重ねてきたわけですね。我々が出先機関の丸ごと移管ということを主張しましたのは、そういう仕分作業をしようとすると、もう百年河清を待つみたいな作業に迷い込んでしまうということがありますので、我々としては、出先がやっている仕事はみんなできるぞと、だから出先のやっている仕事を全部よこしなさいという主張をしたということなんです。
 それで、今度、その主張に対して、国の方としては、これとこれとこれは国としてやらざるを得ないから出先丸ごと移管の対象にはしないけれども、あとはあげるぞという、そういう、ある意味で主体性、立証責任の転換みたいなことをやることによって突破口を開こうとしたのがこの出先機関の丸ごと移管。
 私は、そのようなやり方自身はかなり成功したと思っておりますが、まさか市町村から説明不足だと言われて抵抗が出てくるとは思っておりませんでしたので、時間が掛かってしまって、結果として、法律の閣議決定までは至りましたが、議論もしないで廃案になってしまった。非常に残念な経過をたどりました。
 したがいまして、先ほども私、五ページで中央集権制限法案というのを、あえて平成五年の提案を御披露させていただいたのは、今議員がおっしゃっていただいたように、国の仕事はこのような仕事なんだということを、一条の二を更にブレークダウンするような、基本法でもいいですし、制限法でもいいですし、国の仕事法でもいいんですけれども、そのような基本法を作っていただいて、それで、それに基づいて国の仕事の方を議論をして、それ以外は全部地方でやるんだというようなアプローチがされていかないとパラダイム転換は起こらないのではないかというふうに非常に強く今までの経験からしても感じておりまして、それであえてこの中央集権制限法案の内容についてまで資料として御披露をさせていただいたものでございます。
 今の神野委員長の下での分権もそれなりに踏み切っていただいてはいるわけですけれども、特に、農地転用の許可について思い切って都道府県に渡す、ただ協議が残っておりますけれども、思い切って都道府県に渡すというような象徴的な事柄まで踏み切っていただいたと大変評価しているんですけれども、これだけでは済まないのではないか。もっと地方創生と言われているような時代の中で地方に主体性を持たせる、そのような対応が不可欠なのではないかという意味で、国の事務の方を固めて、それ以外は地方だというような大胆な提案をさせていただいたつもりでございます。

発言情報

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発言者: 井戸敏三

speaker_id: 31524

日付: 2015-04-22

院: 参議院

会議名: 国の統治機構に関する調査会