森田朗の発言 (国の統治機構に関する調査会)
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○参考人(森田朗君) 私自身、道州制の反対論者としていろんなところで書かれておりまして、正直申し上げまして、道州制というのはそもそもどういうものとして考えるかということが必ずしも明確でないものですから、そうした形で言葉先にありきで走るということについてはかなり批判的なことを申し上げてきました。
理由の一つといいますのは、大きな枠組みとして道州制というのは、人口減少し、特に地域が衰退してくるときはあり得ると思います。しかしながら、都道府県合併ではなぜいけないのか、また州にどのような権限を持たせるのか、そうしたことについての詰めた議論というのがあって道州制がかくあるべきではないかという提言というのはそれほど聞かれませんでしたので、それについては少し慎重にすべきではないかと思います。
一例を申し上げますと、四国は人口大体四百万です。横浜市よりも少し大きな規模です。これからますます減ってまいります。中国地方を合わせても千百万とかそれくらいですから、東京都の人口ぐらいの規模であります。
ここを一つの州にするということは、それだけの、住んでいらっしゃる方もいますし、面積も広いんですけれども、財政的な力、産業の力が十分自立し得るだけ成り立ち得るのかといいますと、これはなかなか難しいのではないか、四国、中国だけではありませんけど。そうしますと、先ほどの交付税の話ではありませんけれども、そうした州間におけるかなり大規模な財政調整の仕組みが必要になってくると。州内で更にそれもやらなければいけないと。
それでもあえて、その方がそれぞれの地域あるいは我が国の統治構造の姿として望ましいというならば、それはそれとして決して反対するものではないんですけれども、必ずしもそうした姿というものは見えてこないんじゃないか。まして、その州に大きな権限を移譲するということになりますと、これは豊かな州とそうでない州の間で相当大きな格差が生じる可能性があり得るというふうに思います。
したがって、消極的といいましょうか、もう少しその辺が明確になるようにすべきであり、都道府県の範囲で狭ければ、都道府県の合併ということは検討に値するのではないかと、そんなふうに申し上げてきたつもりです。