国の統治機構に関する調査会
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会
会議録情報#0
平成二十七年五月十三日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
四月二十二日
辞任 補欠選任
石上 俊雄君 浜野 喜史君
田中 茂君 行田 邦子君
主濱 了君 山本 太郎君
五月十二日
辞任 補欠選任
浜野 喜史君 森本 真治君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 山崎 力君
理 事
猪口 邦子君
島村 大君
渡邉 美樹君
長浜 博行君
横山 信一君
清水 貴之君
倉林 明子君
委 員
井原 巧君
衛藤 晟一君
古賀友一郎君
高橋 克法君
武見 敬三君
柘植 芳文君
堀井 巌君
足立 信也君
江田 五月君
風間 直樹君
森本 真治君
吉川 沙織君
秋野 公造君
行田 邦子君
山本 太郎君
荒井 広幸君
事務局側
第三特別調査室
長 宮崎 清隆君
参考人
国立社会保障・
人口問題研究所
長 森田 朗君
北海道ニセコ町
長 片山 健也君
─────────────
本日の会議に付した案件
○国の統治機構等に関する調査
(「時代の変化に対応した国の統治機構の在り
方」のうち、国と地方の関係(人口減少社会に
おける基礎自治体))
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
四月二十二日
辞任 補欠選任
石上 俊雄君 浜野 喜史君
田中 茂君 行田 邦子君
主濱 了君 山本 太郎君
五月十二日
辞任 補欠選任
浜野 喜史君 森本 真治君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 山崎 力君
理 事
猪口 邦子君
島村 大君
渡邉 美樹君
長浜 博行君
横山 信一君
清水 貴之君
倉林 明子君
委 員
井原 巧君
衛藤 晟一君
古賀友一郎君
高橋 克法君
武見 敬三君
柘植 芳文君
堀井 巌君
足立 信也君
江田 五月君
風間 直樹君
森本 真治君
吉川 沙織君
秋野 公造君
行田 邦子君
山本 太郎君
荒井 広幸君
事務局側
第三特別調査室
長 宮崎 清隆君
参考人
国立社会保障・
人口問題研究所
長 森田 朗君
北海道ニセコ町
長 片山 健也君
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本日の会議に付した案件
○国の統治機構等に関する調査
(「時代の変化に対応した国の統治機構の在り
方」のうち、国と地方の関係(人口減少社会に
おける基礎自治体))
─────────────
山
山崎力#1
○会長(山崎力君) ただいまから国の統治機構に関する調査会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、主濱了君、田中茂君及び石上俊雄君が委員を辞任され、その補欠として山本太郎君、行田邦子君及び森本真治君が選任されました。
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この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、主濱了君、田中茂君及び石上俊雄君が委員を辞任され、その補欠として山本太郎君、行田邦子君及び森本真治君が選任されました。
─────────────
山
山崎力#2
○会長(山崎力君) 国の統治機構等に関する調査を議題といたします。
「時代の変化に対応した国の統治機構の在り方」のうち、「国と地方の関係」について調査を行うに当たって、本日は「人口減少社会における基礎自治体」について参考人から意見を聴取いたします。
御出席いただいております参考人は、国立社会保障・人口問題研究所長森田朗君及び北海道ニセコ町長片山健也君でございます。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用のところ本調査会に御出席いただきまして誠にありがとうございます。
皆様方から忌憚のない御意見をお述べいただき、調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
議事の進め方でございますが、まず森田参考人、そして片山参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、各委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、御発言は着席のままで結構でございますので、よろしくお願いいたします。
それでは、森田参考人からお願いいたします。森田参考人。
この発言だけを見る →「時代の変化に対応した国の統治機構の在り方」のうち、「国と地方の関係」について調査を行うに当たって、本日は「人口減少社会における基礎自治体」について参考人から意見を聴取いたします。
御出席いただいております参考人は、国立社会保障・人口問題研究所長森田朗君及び北海道ニセコ町長片山健也君でございます。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用のところ本調査会に御出席いただきまして誠にありがとうございます。
皆様方から忌憚のない御意見をお述べいただき、調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
議事の進め方でございますが、まず森田参考人、そして片山参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、各委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、御発言は着席のままで結構でございますので、よろしくお願いいたします。
それでは、森田参考人からお願いいたします。森田参考人。
森
森田朗#3
○参考人(森田朗君) 国立社会保障・人口問題研究所の森田でございます。
本日は、この国の統治機構に関する調査会で意見を述べる機会を与えていただきまして、大変感謝申し上げます。
私の専門は行政学、広い意味での政治学でございまして、これまで行政組織であるとか、あるいは公共政策について研究を行ってまいりました。近年では厚生労働省の中央社会保険医療協議会、いわゆる中医協でございますが、そこの会長を務めておりますし、また国立社会保障・人口問題研究所に勤務しておりますことから、専ら医療、社会保障政策を中心として研究を進めております。そのため、地方自治及び国の統治構造に関する研究につきましては最新の研究成果を十分にフォローしていない可能性もございますが、その点につきましてはお許しいただきたいと存じます。
以下、では、現在の人口減少社会における地方自治体の在り方、国と地方の関係、特に基礎自治体に焦点を当てて意見を述べさせていただきます。このテーマに関しましては、比較的最近書いた論文等につきましてはお手元に資料として配付されていることと存じますので、参考にしていただければ幸いでございます。(資料映写)
私自身は一九九五年に設置されました地方分権推進委員会及び二〇〇一年に設置されました地方分権改革推進会議に関わってまいりました。これらの会議が目指しました分権改革といいますのは、ここにありますように、それまでの国の中央集権的な体制を改め、憲法にも示された地方自治の実現を図ることであると理解しております。具体的には、国、すなわち中央政府による地方自治体に対する制度上の統制、また補助金等を通した様々な規制を削減し、その地域のことについてはその地域の住民が自ら決定できる状態を実現すること、これを目指してきたと思います。
私は、このような理想的な地方自治の状態と申しますのは、第一に、政策がその地域内で完結し、国や広域自治体の政策から切り離して決定できること、第二に、その政策及び首長、議員は地域住民の民主的参加によって決定されること、そして第三に、それらの政策を実現するために必要な財源は地域住民によって負担されること。要するに、政策の地域的完結性、住民自治、そして自主財源という条件が満たされるときに理想的な地方自治というものを実現できるのであって、これまでの地方分権改革はこうした状態に少しでも接近することを目指して行われてきたと言えると思います。
そのために、地方分権改革では、国という上位の政府による統制をなくし、中央政府と地方自治体とを対等な協力関係に変えることを目指して機関委任事務制度を廃止するとともに、地方の政策実現を阻害する補助金等の廃止によって自主財源の拡充であるとか、また必置規制の廃止、さらには権限移譲などを行ってまいりました。その結果、自治体の自己決定の範囲というものは拡大し、多数の補助金が交付金化されるなど、自治の拡充に資する基本的な制度改革が実現したと思っております。
しかしながら、それによって、地方自治体、特に住民に近い基礎自治体の自立性が増し、地方自治の理想に大きく近づくことができたかといいますと、これは必ずしもそうとは言えないように思っております。
なぜそうなのか。私は、その理由として第一に、法制度面の改革に改革のエネルギーを集中させ、全国一律の制度改革を施行したために各自治体が置かれている状況の多様性を十分改革に取り込むことができなかったこと、また現代国家においては国と地方の事務が深く結び付いており、それを切り分けることがそもそもかなり困難であったこと。そして、第二の理由としましては、分権改革を始めた一九九〇年代の半ば以降、改革が前提としていた社会環境が大きく変わり、改革の前提が失われてしまったことがあると思います。
第二の社会環境の変化として指摘できるのは、第一に、国、地方の財政状況の悪化です。第二は、昨今話題となっております人口減少です。以下、財政状況そして人口減少の状況について述べさせていただきたいと思います。
財政状況が悪化したことにつきましては改めて申し上げるまでもないと思います。私自身は財政学の専門家ではございませんので詳細についての説明はできませんけれども、このグラフ、図が示しておりますように、我が国の場合、防衛と年金を除くほぼ全ての事務において国と地方の双方が仕事を分担しております。
すなわち、国と地方が経費を負担して住民に対して行政サービスを提供しているわけですけれども、周知のように、多くの地方の税源は限られており、補助金、交付金そして地方交付税という国からの移転財源に地方は多くの財源を依存しています。この状態自体は分権改革以前から存在し、したがいまして、改革時においては、まずは国から来る財源の自由度を高めること、地方が自由に使えるようにすること、例えば要綱によって制約の多い補助金を廃止し、交付税等の使い道を固定されない一般財源に転換すること、さらには、それを推進するために、国と地方で分け合っている税源の一部を国から地方に移譲すること、このようなことが試みられました。
その結果、どの程度地方自治体の財政的自由度が高まったかということは私自身はよく分かりませんが、そのような改革にもかかわらず、九〇年代以降続いた国、地方の財政難は地方財政を悪化させ、結果として国への依存度を下げることにはならなかったと思います。特に、地方税制の問題でもあると思いますが、税収の偏在が農村部の小規模自治体の財政状況を一段と厳しいものにしていると言えます。
このような状況は、この図が示しております。これは平成四年、一九九二年以降、急速に地方債の発行残高が増えていることを示しています。多くは国、地方を通じた景気回復のための支出によるものであります。平成十六年、二〇〇四年以降は地方債残高の増加傾向は止まり、むしろ最近では減少に向かっていますが、その内容を見ますと、他方によりまして将来の交付税の先取りとも言える臨時財政対策債の占める比率というものが高まってきているのがお分かりいただけると思います。
二十一世紀に入ってからは高齢化に伴う社会福祉の負担増によって財政はますます厳しくなり、最近では、特に平成の合併による財政の特例措置の期限が到来したため、合併した自治体の中には一層厳しい状態に陥っているところもあるようです。このような状態の中、現在地方創生が叫ばれ、自治体から期待の声も聞かれます。更に申しますと、今後は、これまで比較的豊かであった都市部の自治体も、これから生じます急速で大規模な高齢化によって財政事情は悪化していくことが予想されます。こうした、自治のある意味で最も基本的な要素である財政的な自律性が脆弱化していくことは、分権改革の当初の前提を大きく変えるといいましょうか、前提と違った状況が生じていると思います。
次に、人口減少に話を進めさせていただきます。
地方分権改革で十分に考慮されていなかった社会環境の変化の第二は、人口減少です。昨年の地方消滅というショッキングな問題提起以来、地方創生に至るまで、前提になっておりますのは人口減少、とりわけ地方農村部の人口減少の問題です。二十代、三十代の女性が急速に減少する地域は消滅の可能性があるとして、それに対する対策が叫ばれていますが、人口学の観点から見る限り、大量の移民でも受け入れない限りは全国的に短期的に人口の自然増を図ることは極めて困難です。生まれてくる子供の数を増やす政策を最大限実施する一方で、当面は少子化、人口減少を前提として社会の在り方、制度の在り方を考えていかなければならないと思います。
これは、日本の人口ピラミッドが二〇一〇年から六〇年までどのように変化するかを示したものです。アニメーションになっております。次第に下がすぼまり、次第につぼ型になって面積が小さくなっていくことを御理解いただけると思います。この右側の点線の部分ですけれども、この点線で囲まれた部分はまさに二十代、三十代の女性です。一人の女性が一生の間に産む子供の数である合計特殊出生率が現在注目されているところですけれども、二十代、三十代の女性の数、絶対数そのものが、この図が示しておりますように五十年間で半減いたします。
今問題になっている人口減少対策では、これまでも急速に人口減少、特に若い世代の人口の大都市への流出等によって人口減少と高齢化が生じている農村部の自治体の問題として、この問題をいかに、農村部の自治体をいかにして活性化し、人口増に結び付けるかということが議論されております。まさに消滅の可能性のある地域を存続させる策が模索されているわけですけれども、統計数値を見る限りでは、かなり厳しいものがあると言わざるを得ないと思います。
この図は、二〇一〇年から三十年間の市町村別の人口動態を示したものです。ごく一部の都市部で増加が予想されるものの、五〇%以上の減少が予想されている市町村も多数あります。こうした人口減少と高齢化は、言うまでもなく、地域社会の活力の低下に結び付き、地域共同体の機能を低下させ、必要な行政サービスの質、量の維持を困難にします。特に、災害時等の非常時における対応能力の低下は大きな課題と言わざるを得ないと思います。
このような将来の人口減少については、かなり以前から予測されておりました。そのために、今から十数年前に市町村合併の必要性が言われ、実は私自身もその推進に協力してまいりました。結果といたしまして、市町村数はほぼ半減いたしましたが、合併推進の過程で様々なあつれきがあり、また合併後の地域間にしこりも残り、人口減少に対する対策としての合併は、大変不評な策として現在の人口減少対策の選択肢には入っていないように思われます。しかしながら、合併を推進してきた者といたしましては、望ましいと思われますこの合併という一体化策を取るか取らないかはともかくといたしまして、公共施設にせよ、医療施設にしましても、集約化、集中化はその地域社会の機能を維持していくためには避け難い選択肢であるように思われます。
ところで、現在の人口減少問題は、大都市、特に首都圏とそれ以外の農村部の地方との対立図式で論じられ、若者や富を吸い取る首都圏への地方からの人口の流出を食い止め、地方にとどめることが地方創生につながると主張されているように思います。
しかしながら、人口動態を見る限り、首都圏におきましては、この図が示しておりますように、高齢化がこれまでにない規模と速度で起こるとともに、若い世代の人口も都市部でも急速に減少することが予測されています。我が国全体の衰退を食い止め、持続可能で発展に向かう社会をつくるためには、都市部と農村部で人口の取り合いをするのではなく、人口減少という課題を緩和するために最も適した地方自治体の在り方を考える必要があると思います。
さて、財政状況及び人口減少が地方分権改革の前提を変えてきたと述べてまいりましたが、それでは、統治構造という観点から今後の我が国の地方自治体、特に基礎自治体の在り方はどうあるべきなのか、私の意見を述べさせていただきます。
結論から申しますと、制約条件が多いためベストの解決策というものは容易に見出せないと思われます。しかし、重要なことは、住民が日本国民として安心して暮らせる環境を保障することだと思います。それぞれの地域でそれが実現できればよいのですが、人口減少による地域社会の機能の低下は避け難いと言わざるを得ません。したがって、今後の地方自治体の在り方としては、以下のような方向で考えるべきではないかと思っております。
第一に、人口減少で現在の自治体の中にはその機能を果たすのが困難なところも多数出てくる可能性があります。他方、持続可能な地域の活力を保持している自治体ももちろんあります。したがって、言えることは、自治体の規模、能力等に応じて多様な制度を検討することではないかと思います。一国多制度という言葉がございますが、自立可能な規模と能力を持つ自治体には多くの自治権を認める一方で、それだけの力を持たない自治体については事務の一部ないし全部を広域自治体ないし国が肩代わりして担うという形での多様化もあり得ると思います。
その場合に、どのような事務をどこが担うべきなのか、その線を引くことは容易ではありませんが、自ら担い得る事務のみを担い、それ以外の事務については、それを担い得るところが担当するというのは補完性の原理という考え方にも合致するものであると思います。もちろん、それを自治体ごとに選択できるようにするという考え方もあるでしょうが、一応類型化を行い、それぞれについて基本的に担う事務を定めておくということが望ましいのではないかと思います。例えば、現在の高齢化や財政力から見る限り、東京のような大都市の中心部と高齢化が急速に進むそのような都市の周辺部、地方の核となり得る都市と農村部の小規模自治体等といった区別です。
第二の方向としましては、こうした自治体の事務の編成を前提にして、行政機能の集約化、集中化、共同化が必要であるということです。それには既に言われておりますようなコンパクト化の推進というのが不可欠であり、公共施設や他の都市機能を中核的な自治体に集中させ、周辺の小規模な自治体と連携し、それらの自治体を中核となる自治体が支援するような、そうした仕組みをつくることが必要ではないかと思います。その延長上に合併による規模拡大と集約化という方法もあり得るとは思いますが、仮に合併が困難であったとしても、同様の効果を生むような仕組みというものが考えられてしかるべきではないかと思います。
特に、農村部、山間部の小規模自治体の場合、今後の人口減少、高齢化によって、地域共同体としての機能の維持が困難になるところも出てくると想定されますので、中核となる自治体、あるいは広域自治体がその機能を代替するような制度も必要になってくると思います。あるいは、行政事務の代行を一種のビジネスのような形で実施しておりますアメリカのシティーマネジャーのような制度も検討されるべきではないかと思います。そのような小規模自治体の場合、先日の地方議員選挙でも見られましたように、地方自治の最も根幹的な要素である住民自治の機能の低下も懸念されるところであります。無投票当選、さらには議員定数を充足できないような状態が拡大するとしますと、冒頭に述べました住民自治の根幹を揺るがす可能性があるということです。自治の能力を失った地域社会では、住民の生活を維持し、安全、安心を維持することは困難と言わざるを得ません。
関連しまして、第三に、今後、地方農村部の人口減少、高齢化が当分続くと想定される以上、それらの自治体の中には存続していくことが困難なところが出てくることは間違いないのではないかと思います。それらの自治体にも住み続けたいという住民がいる限りはその支援は必要です。しかしながら、若い年齢層の人口を維持できない場合には、いずれ消滅するという可能性が高いと言わなければなりません。そのような自治体に対しては、二十年、三十年という長期的な計画に基づいて自治体としての機能を他の自治体に吸収ないし統合していく、そうしたダウンサイジングを計画的に進めていくことが必要ではないかと思います。
時間もほぼ参りましたので、最後に結論的なことを述べさせていただきたいと思いますが、重要なことは個々の国民の生命、生活を守ることであり、それに必要なミニマムの行政サービスを的確に供給することです。これは、国家の国民に対する責任であると思います。統治構造における自治体の在り方は、その目的を達成するのに適した形態は何かという観点から探求されるべきではないかと思います。高度に発展し、地域の相互依存性が高まり、しかも人口減少、高齢化が進行しつつある現代社会において、伝統的、歴史的な自治の姿に固執すべきではなく、今後の我が国の姿を見据えて、それに適した制度の構築を検討すべきではないかと思います。
まだ多くの触れられなかった論点もございますが、それらにつきましては、後の質疑の折に御質問があればお答えさせていただきたいと存じます。
どうも御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、この国の統治機構に関する調査会で意見を述べる機会を与えていただきまして、大変感謝申し上げます。
私の専門は行政学、広い意味での政治学でございまして、これまで行政組織であるとか、あるいは公共政策について研究を行ってまいりました。近年では厚生労働省の中央社会保険医療協議会、いわゆる中医協でございますが、そこの会長を務めておりますし、また国立社会保障・人口問題研究所に勤務しておりますことから、専ら医療、社会保障政策を中心として研究を進めております。そのため、地方自治及び国の統治構造に関する研究につきましては最新の研究成果を十分にフォローしていない可能性もございますが、その点につきましてはお許しいただきたいと存じます。
以下、では、現在の人口減少社会における地方自治体の在り方、国と地方の関係、特に基礎自治体に焦点を当てて意見を述べさせていただきます。このテーマに関しましては、比較的最近書いた論文等につきましてはお手元に資料として配付されていることと存じますので、参考にしていただければ幸いでございます。(資料映写)
私自身は一九九五年に設置されました地方分権推進委員会及び二〇〇一年に設置されました地方分権改革推進会議に関わってまいりました。これらの会議が目指しました分権改革といいますのは、ここにありますように、それまでの国の中央集権的な体制を改め、憲法にも示された地方自治の実現を図ることであると理解しております。具体的には、国、すなわち中央政府による地方自治体に対する制度上の統制、また補助金等を通した様々な規制を削減し、その地域のことについてはその地域の住民が自ら決定できる状態を実現すること、これを目指してきたと思います。
私は、このような理想的な地方自治の状態と申しますのは、第一に、政策がその地域内で完結し、国や広域自治体の政策から切り離して決定できること、第二に、その政策及び首長、議員は地域住民の民主的参加によって決定されること、そして第三に、それらの政策を実現するために必要な財源は地域住民によって負担されること。要するに、政策の地域的完結性、住民自治、そして自主財源という条件が満たされるときに理想的な地方自治というものを実現できるのであって、これまでの地方分権改革はこうした状態に少しでも接近することを目指して行われてきたと言えると思います。
そのために、地方分権改革では、国という上位の政府による統制をなくし、中央政府と地方自治体とを対等な協力関係に変えることを目指して機関委任事務制度を廃止するとともに、地方の政策実現を阻害する補助金等の廃止によって自主財源の拡充であるとか、また必置規制の廃止、さらには権限移譲などを行ってまいりました。その結果、自治体の自己決定の範囲というものは拡大し、多数の補助金が交付金化されるなど、自治の拡充に資する基本的な制度改革が実現したと思っております。
しかしながら、それによって、地方自治体、特に住民に近い基礎自治体の自立性が増し、地方自治の理想に大きく近づくことができたかといいますと、これは必ずしもそうとは言えないように思っております。
なぜそうなのか。私は、その理由として第一に、法制度面の改革に改革のエネルギーを集中させ、全国一律の制度改革を施行したために各自治体が置かれている状況の多様性を十分改革に取り込むことができなかったこと、また現代国家においては国と地方の事務が深く結び付いており、それを切り分けることがそもそもかなり困難であったこと。そして、第二の理由としましては、分権改革を始めた一九九〇年代の半ば以降、改革が前提としていた社会環境が大きく変わり、改革の前提が失われてしまったことがあると思います。
第二の社会環境の変化として指摘できるのは、第一に、国、地方の財政状況の悪化です。第二は、昨今話題となっております人口減少です。以下、財政状況そして人口減少の状況について述べさせていただきたいと思います。
財政状況が悪化したことにつきましては改めて申し上げるまでもないと思います。私自身は財政学の専門家ではございませんので詳細についての説明はできませんけれども、このグラフ、図が示しておりますように、我が国の場合、防衛と年金を除くほぼ全ての事務において国と地方の双方が仕事を分担しております。
すなわち、国と地方が経費を負担して住民に対して行政サービスを提供しているわけですけれども、周知のように、多くの地方の税源は限られており、補助金、交付金そして地方交付税という国からの移転財源に地方は多くの財源を依存しています。この状態自体は分権改革以前から存在し、したがいまして、改革時においては、まずは国から来る財源の自由度を高めること、地方が自由に使えるようにすること、例えば要綱によって制約の多い補助金を廃止し、交付税等の使い道を固定されない一般財源に転換すること、さらには、それを推進するために、国と地方で分け合っている税源の一部を国から地方に移譲すること、このようなことが試みられました。
その結果、どの程度地方自治体の財政的自由度が高まったかということは私自身はよく分かりませんが、そのような改革にもかかわらず、九〇年代以降続いた国、地方の財政難は地方財政を悪化させ、結果として国への依存度を下げることにはならなかったと思います。特に、地方税制の問題でもあると思いますが、税収の偏在が農村部の小規模自治体の財政状況を一段と厳しいものにしていると言えます。
このような状況は、この図が示しております。これは平成四年、一九九二年以降、急速に地方債の発行残高が増えていることを示しています。多くは国、地方を通じた景気回復のための支出によるものであります。平成十六年、二〇〇四年以降は地方債残高の増加傾向は止まり、むしろ最近では減少に向かっていますが、その内容を見ますと、他方によりまして将来の交付税の先取りとも言える臨時財政対策債の占める比率というものが高まってきているのがお分かりいただけると思います。
二十一世紀に入ってからは高齢化に伴う社会福祉の負担増によって財政はますます厳しくなり、最近では、特に平成の合併による財政の特例措置の期限が到来したため、合併した自治体の中には一層厳しい状態に陥っているところもあるようです。このような状態の中、現在地方創生が叫ばれ、自治体から期待の声も聞かれます。更に申しますと、今後は、これまで比較的豊かであった都市部の自治体も、これから生じます急速で大規模な高齢化によって財政事情は悪化していくことが予想されます。こうした、自治のある意味で最も基本的な要素である財政的な自律性が脆弱化していくことは、分権改革の当初の前提を大きく変えるといいましょうか、前提と違った状況が生じていると思います。
次に、人口減少に話を進めさせていただきます。
地方分権改革で十分に考慮されていなかった社会環境の変化の第二は、人口減少です。昨年の地方消滅というショッキングな問題提起以来、地方創生に至るまで、前提になっておりますのは人口減少、とりわけ地方農村部の人口減少の問題です。二十代、三十代の女性が急速に減少する地域は消滅の可能性があるとして、それに対する対策が叫ばれていますが、人口学の観点から見る限り、大量の移民でも受け入れない限りは全国的に短期的に人口の自然増を図ることは極めて困難です。生まれてくる子供の数を増やす政策を最大限実施する一方で、当面は少子化、人口減少を前提として社会の在り方、制度の在り方を考えていかなければならないと思います。
これは、日本の人口ピラミッドが二〇一〇年から六〇年までどのように変化するかを示したものです。アニメーションになっております。次第に下がすぼまり、次第につぼ型になって面積が小さくなっていくことを御理解いただけると思います。この右側の点線の部分ですけれども、この点線で囲まれた部分はまさに二十代、三十代の女性です。一人の女性が一生の間に産む子供の数である合計特殊出生率が現在注目されているところですけれども、二十代、三十代の女性の数、絶対数そのものが、この図が示しておりますように五十年間で半減いたします。
今問題になっている人口減少対策では、これまでも急速に人口減少、特に若い世代の人口の大都市への流出等によって人口減少と高齢化が生じている農村部の自治体の問題として、この問題をいかに、農村部の自治体をいかにして活性化し、人口増に結び付けるかということが議論されております。まさに消滅の可能性のある地域を存続させる策が模索されているわけですけれども、統計数値を見る限りでは、かなり厳しいものがあると言わざるを得ないと思います。
この図は、二〇一〇年から三十年間の市町村別の人口動態を示したものです。ごく一部の都市部で増加が予想されるものの、五〇%以上の減少が予想されている市町村も多数あります。こうした人口減少と高齢化は、言うまでもなく、地域社会の活力の低下に結び付き、地域共同体の機能を低下させ、必要な行政サービスの質、量の維持を困難にします。特に、災害時等の非常時における対応能力の低下は大きな課題と言わざるを得ないと思います。
このような将来の人口減少については、かなり以前から予測されておりました。そのために、今から十数年前に市町村合併の必要性が言われ、実は私自身もその推進に協力してまいりました。結果といたしまして、市町村数はほぼ半減いたしましたが、合併推進の過程で様々なあつれきがあり、また合併後の地域間にしこりも残り、人口減少に対する対策としての合併は、大変不評な策として現在の人口減少対策の選択肢には入っていないように思われます。しかしながら、合併を推進してきた者といたしましては、望ましいと思われますこの合併という一体化策を取るか取らないかはともかくといたしまして、公共施設にせよ、医療施設にしましても、集約化、集中化はその地域社会の機能を維持していくためには避け難い選択肢であるように思われます。
ところで、現在の人口減少問題は、大都市、特に首都圏とそれ以外の農村部の地方との対立図式で論じられ、若者や富を吸い取る首都圏への地方からの人口の流出を食い止め、地方にとどめることが地方創生につながると主張されているように思います。
しかしながら、人口動態を見る限り、首都圏におきましては、この図が示しておりますように、高齢化がこれまでにない規模と速度で起こるとともに、若い世代の人口も都市部でも急速に減少することが予測されています。我が国全体の衰退を食い止め、持続可能で発展に向かう社会をつくるためには、都市部と農村部で人口の取り合いをするのではなく、人口減少という課題を緩和するために最も適した地方自治体の在り方を考える必要があると思います。
さて、財政状況及び人口減少が地方分権改革の前提を変えてきたと述べてまいりましたが、それでは、統治構造という観点から今後の我が国の地方自治体、特に基礎自治体の在り方はどうあるべきなのか、私の意見を述べさせていただきます。
結論から申しますと、制約条件が多いためベストの解決策というものは容易に見出せないと思われます。しかし、重要なことは、住民が日本国民として安心して暮らせる環境を保障することだと思います。それぞれの地域でそれが実現できればよいのですが、人口減少による地域社会の機能の低下は避け難いと言わざるを得ません。したがって、今後の地方自治体の在り方としては、以下のような方向で考えるべきではないかと思っております。
第一に、人口減少で現在の自治体の中にはその機能を果たすのが困難なところも多数出てくる可能性があります。他方、持続可能な地域の活力を保持している自治体ももちろんあります。したがって、言えることは、自治体の規模、能力等に応じて多様な制度を検討することではないかと思います。一国多制度という言葉がございますが、自立可能な規模と能力を持つ自治体には多くの自治権を認める一方で、それだけの力を持たない自治体については事務の一部ないし全部を広域自治体ないし国が肩代わりして担うという形での多様化もあり得ると思います。
その場合に、どのような事務をどこが担うべきなのか、その線を引くことは容易ではありませんが、自ら担い得る事務のみを担い、それ以外の事務については、それを担い得るところが担当するというのは補完性の原理という考え方にも合致するものであると思います。もちろん、それを自治体ごとに選択できるようにするという考え方もあるでしょうが、一応類型化を行い、それぞれについて基本的に担う事務を定めておくということが望ましいのではないかと思います。例えば、現在の高齢化や財政力から見る限り、東京のような大都市の中心部と高齢化が急速に進むそのような都市の周辺部、地方の核となり得る都市と農村部の小規模自治体等といった区別です。
第二の方向としましては、こうした自治体の事務の編成を前提にして、行政機能の集約化、集中化、共同化が必要であるということです。それには既に言われておりますようなコンパクト化の推進というのが不可欠であり、公共施設や他の都市機能を中核的な自治体に集中させ、周辺の小規模な自治体と連携し、それらの自治体を中核となる自治体が支援するような、そうした仕組みをつくることが必要ではないかと思います。その延長上に合併による規模拡大と集約化という方法もあり得るとは思いますが、仮に合併が困難であったとしても、同様の効果を生むような仕組みというものが考えられてしかるべきではないかと思います。
特に、農村部、山間部の小規模自治体の場合、今後の人口減少、高齢化によって、地域共同体としての機能の維持が困難になるところも出てくると想定されますので、中核となる自治体、あるいは広域自治体がその機能を代替するような制度も必要になってくると思います。あるいは、行政事務の代行を一種のビジネスのような形で実施しておりますアメリカのシティーマネジャーのような制度も検討されるべきではないかと思います。そのような小規模自治体の場合、先日の地方議員選挙でも見られましたように、地方自治の最も根幹的な要素である住民自治の機能の低下も懸念されるところであります。無投票当選、さらには議員定数を充足できないような状態が拡大するとしますと、冒頭に述べました住民自治の根幹を揺るがす可能性があるということです。自治の能力を失った地域社会では、住民の生活を維持し、安全、安心を維持することは困難と言わざるを得ません。
関連しまして、第三に、今後、地方農村部の人口減少、高齢化が当分続くと想定される以上、それらの自治体の中には存続していくことが困難なところが出てくることは間違いないのではないかと思います。それらの自治体にも住み続けたいという住民がいる限りはその支援は必要です。しかしながら、若い年齢層の人口を維持できない場合には、いずれ消滅するという可能性が高いと言わなければなりません。そのような自治体に対しては、二十年、三十年という長期的な計画に基づいて自治体としての機能を他の自治体に吸収ないし統合していく、そうしたダウンサイジングを計画的に進めていくことが必要ではないかと思います。
時間もほぼ参りましたので、最後に結論的なことを述べさせていただきたいと思いますが、重要なことは個々の国民の生命、生活を守ることであり、それに必要なミニマムの行政サービスを的確に供給することです。これは、国家の国民に対する責任であると思います。統治構造における自治体の在り方は、その目的を達成するのに適した形態は何かという観点から探求されるべきではないかと思います。高度に発展し、地域の相互依存性が高まり、しかも人口減少、高齢化が進行しつつある現代社会において、伝統的、歴史的な自治の姿に固執すべきではなく、今後の我が国の姿を見据えて、それに適した制度の構築を検討すべきではないかと思います。
まだ多くの触れられなかった論点もございますが、それらにつきましては、後の質疑の折に御質問があればお答えさせていただきたいと存じます。
どうも御清聴ありがとうございました。
山
片
片山健也#5
○参考人(片山健也君) ニセコ町長の片山でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。(資料映写)
私の問題意識から最初に御報告させていただきたいと思いますが、戦後、日本の社会は、右肩上がりの高度成長の中で自治体も大きな予算を組んで住民の皆さんの生活を支えてまいりました。その結果、例えば農村部であれば、道路の道普請といいますか、道路の草刈りは農家の皆さんが年に何回か出て刈っていたわけでありますし、雪の多い日、隣のおばあちゃんの玄関が雪でいっぱいだったら、隣の人が行って、ばあちゃん大丈夫かと言って雪をかいて、ばあちゃんの生活を確保してきた。日本の社会は、基本的に相互扶助で町づくりをしてきたのではないかというふうに思っています。
しかし、だんだんと経済が順調に右肩上がりになっていくにつれて、住民サービスの向上という名の下に、じゃ道路の草刈りは私たちが公共でやりましょう、あるいはお一人で暮らしているおばあちゃんの面倒は役所が見ましょう、どんどんどんどん、本来住民の皆さんが自治を担っていた自治の力を、公共がこれまで住民サービスの名の下に行政に移管してきたという歴史ではないかというふうに考えています。その結果、地方自治体は職員数を増やし、予算規模を増やし、今日に至ってきたのではないか。そうすると、今、元の原点に、本来ある自治の現場にこの形を戻していく必要があるんではないか、そんなような意識を持っているところでございます。
そんな前提で現在町づくりを進めておりまして、そういった住民自治、住民の皆さんが、主権者である住民が自ら考え行動して町づくりを進めていくに当たっては、きちっとしたまず情報の共有化が大前提ではないかというふうに私たちは考えています。
皆さんに、先生にお配りさせていただきました「もっと知りたいことしの仕事」というのが、こういう冊子がございます。これは、我が町の今年の予算の説明書でございます。町民全戸に配付をさせていただいております。例えば、これはアカウンタビリティーといいます、予算責任として、当該予算で決まった仕事の事細かな内容を住民の皆さんにまず御理解をいただいて、その中から町づくりの議論をしていただくものとしているものでございます。
例えば、この本の三十七ページをちょっとお開きいただければ有り難いというように思います。三十七ページには、ここに道路をやると書いておりますが、この予算の国からの補助金が幾らで町民の税金が幾らなのか、借金は幾らなのか、どこをやるのかというのが書いてございます。
つまり、子供の暮らしも含めて、こういったものを全部住民の皆さんにお知らせをするということをやることが今後、財政民主主義を進める上で必要ではないかということで進めているものでございます。
また、百五十四ページから資料編としまして、借金の状況だとか積立ての状況、あるいは人件費の状況、補助金はどんなところに使われているのかというのをずっと書いております。また、人口の状況等についてもこの資料編で事細かくお知らせをしているというような状況でございます。
つまり、こういった財政状況を含めて住民の皆さんといろんな話合いをする中で、あっ、こんなことはとっても役場がやる仕事でない、それは私たちがやるといって、実際に動いていただくこともありますし、役場の予算がそんなにないこと、それから職員の能力もそんなに全てができるわけでないという現実が分かってきていただいていて、その中で、あっ、それは私たちの仕事だねということで動いているものがあるわけであります。徹底した情報公開をやることによって、住民の皆さんが自ら考え行動するという風土ができつつあるのではないかというふうに考えています。
我々は、子供の参加も含めて多様なこういった住民との話合いを日常的にやりながら、町づくりの公共課題を解決するというのをみんなの力で進めているというふうな状況でございます。
四年に一回選挙はありますが、首長が替わるたびに、住民と行政との関係、例えば情報が出る出ないとか、そういうことがくるくる変わるということはまた白紙にリセットするという話でありますので、私たちがこれまで積み重ねてきた住民自治の力、こういう情報はきちっと住民の皆さんにお知らせする中で意思決定がなされていくであるとか、そういったものはきちっとやっぱり条例で規制すべきではないかということで、私たちはニセコ町まちづくり基本条例というものを作り、これに基づいて町づくりをしているところでございます。これは私ども、町長も選挙で当選した場合、あるいは特別職全員が議会の場で宣誓を行って進めているというふうな内容でございます。
先ほどの予算を作るに当たっても、予算ヒアリングってやりますが、その公共課題を解決するためにこういうふうに考えているという現場の声自体を全て公開をして進めているということであります。基本的に、役所内部の会議も全て公開ということで進めております。
その中で一例だけ申し上げますと、一般廃棄物最終処分場というごみの処分場でありますが、私ども、共同で広域でごみの焼却施設は持っておりまして、ダイオキシンが出る焼却灰については各町村がそれぞれ最終処分を行うということで、処理の行き場のないものについては各町村が引き受けるということに早く結論を出していました。平成十三年にダイオキシン特別措置法という法律が動きますので、そのときまでに完璧な処分場を造らねばならないということでありまして、それはもう全てスケジュールから全部公開で進めてまいりました。当時、反対運動も起きましたが、我々には秘密はないということで徹底して行っておりましたので、そういった大きな広がりはなく、最終的に、反対運動を行った皆さんも役場で隠し事は一つもないという御理解をいただいて、うまく、うまくといいますか、握手をして別れたところであります。
こういったようなことをやる上で、だんだんと住民の皆さんの自治の広がりがあって、例えば観光協会を株式会社化して町民が出資する株式会社をつくるであるとか、福祉の老人保養所も住民の皆さんが出資をして運営をするということで、町からの運営費の補助というのは一切設立以来行っていない、住民の力で行っているわけであります。
また、私たちの地域はリゾート地でもありまして、将来のリゾートを考えるときにこの環境と景観を守るということが大変重要で、乱開発をしてはならないということでございますので、厳しい開発規制を行っております。財産権がありますので、そことの調整は相当大変でありますが、我々のこの環境の価値を将来に守ろうということで、例えば水道水源はもう大変良好な水であります。これを例えば遠くの方が買われて、財産権でありますので、我々の命と暮らしを守る水が、我々の生活にとって欠かせないものであるものが奪われてしまうということになってはならないということで、水道水源地の開発規制であるとか、地下水が勝手に大量取水できないような規制を行っております。当然訴訟リスクもありますが、やっぱり自治体が覚悟を持って規制をし、行っていく必要があるんではないかというふうに考えてこういった制度を行ってきたものでございます。
水源関係は、ここに、先生にお配りしたとおりでございます。
こういった中で、現在、人口は、レジュメの方にちょっと書かせていただいておりますが、若干、十五年間微増状態ということで、その下にあるとおり、現在、住宅不足対策をどうするかとか、子育ての環境も、子供の数が増えるということで今一生懸命対応しているというような状況でございます。
また、観光につきましては、そこに記載のとおり、日本の人口減少に伴って観光客数がどんどん落ちてきておりますので、それを今海外の皆さんに補っていただいて、この十年間、大体十・三倍の海外の皆さんの伸びを見ているというようなことでございます。これも十八年前から海外対策を行ってきた成果が徐々に現れてきたものというふうに考えています。また、こういった開発も、住民の合意形成の中で様々なリゾート開発が現在進んでいるというようなことでございます。
また、自治体の在り方についてもこれまで幾つか提言をさせていただいておりまして、レジュメの参考のところにちょっと書かせていただいておりますが、平成十五年には合併特例法あるいは改正自治法について提案をさせていただき、多くを法律の中に入れ込んでいただくことができました。また、平成十九年は、地方財政の健全化法に当たっては地方の現場から提言をさせていただきました。
先ほど森田先生が述べられたとおり、事務の補完、こういったものがもう少し流動的になる仕組みが必要ではないかというふうに考えておりまして、ここにあるとおり、将来的には自治体も、基礎タイプ、総合タイプ、拡大タイプといって、自治を補完する仕組みを多様化していく必要があるんではないかというふうに考えております。これにつきましても、更に今後また精査をしながら提言をしてまいりたいというように考えておりますが。
今現在、広域連合の制度は非常に質の高い制度であります。ただ、唯一大きな問題点は、そこに独自の財源は持たないということでありますので、是非将来的には広域連合に課税権を認めるということをすると、いろんな、環境分野であれ観光であれ、広域連合が機能的に動いていって自治の多様性が深まり、地方自治の豊かさに結び付いていくのではないかというふうに我々は考えています。
以上で私の御報告を終わらせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →私の問題意識から最初に御報告させていただきたいと思いますが、戦後、日本の社会は、右肩上がりの高度成長の中で自治体も大きな予算を組んで住民の皆さんの生活を支えてまいりました。その結果、例えば農村部であれば、道路の道普請といいますか、道路の草刈りは農家の皆さんが年に何回か出て刈っていたわけでありますし、雪の多い日、隣のおばあちゃんの玄関が雪でいっぱいだったら、隣の人が行って、ばあちゃん大丈夫かと言って雪をかいて、ばあちゃんの生活を確保してきた。日本の社会は、基本的に相互扶助で町づくりをしてきたのではないかというふうに思っています。
しかし、だんだんと経済が順調に右肩上がりになっていくにつれて、住民サービスの向上という名の下に、じゃ道路の草刈りは私たちが公共でやりましょう、あるいはお一人で暮らしているおばあちゃんの面倒は役所が見ましょう、どんどんどんどん、本来住民の皆さんが自治を担っていた自治の力を、公共がこれまで住民サービスの名の下に行政に移管してきたという歴史ではないかというふうに考えています。その結果、地方自治体は職員数を増やし、予算規模を増やし、今日に至ってきたのではないか。そうすると、今、元の原点に、本来ある自治の現場にこの形を戻していく必要があるんではないか、そんなような意識を持っているところでございます。
そんな前提で現在町づくりを進めておりまして、そういった住民自治、住民の皆さんが、主権者である住民が自ら考え行動して町づくりを進めていくに当たっては、きちっとしたまず情報の共有化が大前提ではないかというふうに私たちは考えています。
皆さんに、先生にお配りさせていただきました「もっと知りたいことしの仕事」というのが、こういう冊子がございます。これは、我が町の今年の予算の説明書でございます。町民全戸に配付をさせていただいております。例えば、これはアカウンタビリティーといいます、予算責任として、当該予算で決まった仕事の事細かな内容を住民の皆さんにまず御理解をいただいて、その中から町づくりの議論をしていただくものとしているものでございます。
例えば、この本の三十七ページをちょっとお開きいただければ有り難いというように思います。三十七ページには、ここに道路をやると書いておりますが、この予算の国からの補助金が幾らで町民の税金が幾らなのか、借金は幾らなのか、どこをやるのかというのが書いてございます。
つまり、子供の暮らしも含めて、こういったものを全部住民の皆さんにお知らせをするということをやることが今後、財政民主主義を進める上で必要ではないかということで進めているものでございます。
また、百五十四ページから資料編としまして、借金の状況だとか積立ての状況、あるいは人件費の状況、補助金はどんなところに使われているのかというのをずっと書いております。また、人口の状況等についてもこの資料編で事細かくお知らせをしているというような状況でございます。
つまり、こういった財政状況を含めて住民の皆さんといろんな話合いをする中で、あっ、こんなことはとっても役場がやる仕事でない、それは私たちがやるといって、実際に動いていただくこともありますし、役場の予算がそんなにないこと、それから職員の能力もそんなに全てができるわけでないという現実が分かってきていただいていて、その中で、あっ、それは私たちの仕事だねということで動いているものがあるわけであります。徹底した情報公開をやることによって、住民の皆さんが自ら考え行動するという風土ができつつあるのではないかというふうに考えています。
我々は、子供の参加も含めて多様なこういった住民との話合いを日常的にやりながら、町づくりの公共課題を解決するというのをみんなの力で進めているというふうな状況でございます。
四年に一回選挙はありますが、首長が替わるたびに、住民と行政との関係、例えば情報が出る出ないとか、そういうことがくるくる変わるということはまた白紙にリセットするという話でありますので、私たちがこれまで積み重ねてきた住民自治の力、こういう情報はきちっと住民の皆さんにお知らせする中で意思決定がなされていくであるとか、そういったものはきちっとやっぱり条例で規制すべきではないかということで、私たちはニセコ町まちづくり基本条例というものを作り、これに基づいて町づくりをしているところでございます。これは私ども、町長も選挙で当選した場合、あるいは特別職全員が議会の場で宣誓を行って進めているというふうな内容でございます。
先ほどの予算を作るに当たっても、予算ヒアリングってやりますが、その公共課題を解決するためにこういうふうに考えているという現場の声自体を全て公開をして進めているということであります。基本的に、役所内部の会議も全て公開ということで進めております。
その中で一例だけ申し上げますと、一般廃棄物最終処分場というごみの処分場でありますが、私ども、共同で広域でごみの焼却施設は持っておりまして、ダイオキシンが出る焼却灰については各町村がそれぞれ最終処分を行うということで、処理の行き場のないものについては各町村が引き受けるということに早く結論を出していました。平成十三年にダイオキシン特別措置法という法律が動きますので、そのときまでに完璧な処分場を造らねばならないということでありまして、それはもう全てスケジュールから全部公開で進めてまいりました。当時、反対運動も起きましたが、我々には秘密はないということで徹底して行っておりましたので、そういった大きな広がりはなく、最終的に、反対運動を行った皆さんも役場で隠し事は一つもないという御理解をいただいて、うまく、うまくといいますか、握手をして別れたところであります。
こういったようなことをやる上で、だんだんと住民の皆さんの自治の広がりがあって、例えば観光協会を株式会社化して町民が出資する株式会社をつくるであるとか、福祉の老人保養所も住民の皆さんが出資をして運営をするということで、町からの運営費の補助というのは一切設立以来行っていない、住民の力で行っているわけであります。
また、私たちの地域はリゾート地でもありまして、将来のリゾートを考えるときにこの環境と景観を守るということが大変重要で、乱開発をしてはならないということでございますので、厳しい開発規制を行っております。財産権がありますので、そことの調整は相当大変でありますが、我々のこの環境の価値を将来に守ろうということで、例えば水道水源はもう大変良好な水であります。これを例えば遠くの方が買われて、財産権でありますので、我々の命と暮らしを守る水が、我々の生活にとって欠かせないものであるものが奪われてしまうということになってはならないということで、水道水源地の開発規制であるとか、地下水が勝手に大量取水できないような規制を行っております。当然訴訟リスクもありますが、やっぱり自治体が覚悟を持って規制をし、行っていく必要があるんではないかというふうに考えてこういった制度を行ってきたものでございます。
水源関係は、ここに、先生にお配りしたとおりでございます。
こういった中で、現在、人口は、レジュメの方にちょっと書かせていただいておりますが、若干、十五年間微増状態ということで、その下にあるとおり、現在、住宅不足対策をどうするかとか、子育ての環境も、子供の数が増えるということで今一生懸命対応しているというような状況でございます。
また、観光につきましては、そこに記載のとおり、日本の人口減少に伴って観光客数がどんどん落ちてきておりますので、それを今海外の皆さんに補っていただいて、この十年間、大体十・三倍の海外の皆さんの伸びを見ているというようなことでございます。これも十八年前から海外対策を行ってきた成果が徐々に現れてきたものというふうに考えています。また、こういった開発も、住民の合意形成の中で様々なリゾート開発が現在進んでいるというようなことでございます。
また、自治体の在り方についてもこれまで幾つか提言をさせていただいておりまして、レジュメの参考のところにちょっと書かせていただいておりますが、平成十五年には合併特例法あるいは改正自治法について提案をさせていただき、多くを法律の中に入れ込んでいただくことができました。また、平成十九年は、地方財政の健全化法に当たっては地方の現場から提言をさせていただきました。
先ほど森田先生が述べられたとおり、事務の補完、こういったものがもう少し流動的になる仕組みが必要ではないかというふうに考えておりまして、ここにあるとおり、将来的には自治体も、基礎タイプ、総合タイプ、拡大タイプといって、自治を補完する仕組みを多様化していく必要があるんではないかというふうに考えております。これにつきましても、更に今後また精査をしながら提言をしてまいりたいというように考えておりますが。
今現在、広域連合の制度は非常に質の高い制度であります。ただ、唯一大きな問題点は、そこに独自の財源は持たないということでありますので、是非将来的には広域連合に課税権を認めるということをすると、いろんな、環境分野であれ観光であれ、広域連合が機能的に動いていって自治の多様性が深まり、地方自治の豊かさに結び付いていくのではないかというふうに我々は考えています。
以上で私の御報告を終わらせていただきます。ありがとうございました。
山
山崎力#6
○会長(山崎力君) 片山参考人、ありがとうございました。
以上で参考人からの意見聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから着席のまま御発言いただくようお願いいたします。
また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようお願いいたします。
なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁を含めた時間がお一人十五分以内となるよう御協力をお願いいたします。
それでは、質疑のある方は挙手を願います。
渡邉美樹君。
この発言だけを見る →以上で参考人からの意見聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから着席のまま御発言いただくようお願いいたします。
また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようお願いいたします。
なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁を含めた時間がお一人十五分以内となるよう御協力をお願いいたします。
それでは、質疑のある方は挙手を願います。
渡邉美樹君。
渡
渡邉美樹#7
○渡邉美樹君 自由民主党の渡邉美樹でございます。
本日は、森田参考人そして片山参考人、貴重な意見をどうもありがとうございました。
森田参考人の資料の五ページ目の地方財政の借入金というのがございます。まず、率直に申し上げて、この地方財政の借入金、これは、森田参考人はこの借入金、今後どのような形でこれを減らすべきなのか、いや、そうじゃなくてこのままでいいのか、これについて率直な御意見についてお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、森田参考人そして片山参考人、貴重な意見をどうもありがとうございました。
森田参考人の資料の五ページ目の地方財政の借入金というのがございます。まず、率直に申し上げて、この地方財政の借入金、これは、森田参考人はこの借入金、今後どのような形でこれを減らすべきなのか、いや、そうじゃなくてこのままでいいのか、これについて率直な御意見についてお聞きしたいと思います。
森
森田朗#8
○参考人(森田朗君) いずれにしても、借入金ですから、本来ならばなくしていくべきであろうかと思います。
しかしながら、地方は住民に対して行政サービスを行っていかなければなりませんので、それを維持するために、できるだけ効率化をしつつ、減らしつつ、これをだんだん減らし続けていくということが必要ではないかなと思います。
この発言だけを見る →しかしながら、地方は住民に対して行政サービスを行っていかなければなりませんので、それを維持するために、できるだけ効率化をしつつ、減らしつつ、これをだんだん減らし続けていくということが必要ではないかなと思います。
渡
森
森田朗#10
○参考人(森田朗君) 現在のところは非常に、かなり難しいのではないかと思います。
と申しますのは、地方財政もそうですけど、国の財政もそうですけれども、大きな問題の論点というのは三つあると思います。
一つは、国、地方を合わせてですけれども、収支をどう考えるかということと、もう一つは、国と地方の間での負担をどう考えるかということ、三番目は、地方の中でも比較的豊かなところとやはりそうでないところとございますので、そこのところの調整をどうするのかと、そうした三つの論点をどのような形で解決していくのかというのが地方財政制度の一番根本的な問題だと思いますけれども、現状で見る限り、一番最初の、国、地方を合わせたところの収支といいますのがなかなかバランスが取れない状態ですので、これを地方が一定の割合を担っていくという状況はそう簡単には変わらないのではないかと思います。
以上です。
この発言だけを見る →と申しますのは、地方財政もそうですけど、国の財政もそうですけれども、大きな問題の論点というのは三つあると思います。
一つは、国、地方を合わせてですけれども、収支をどう考えるかということと、もう一つは、国と地方の間での負担をどう考えるかということ、三番目は、地方の中でも比較的豊かなところとやはりそうでないところとございますので、そこのところの調整をどうするのかと、そうした三つの論点をどのような形で解決していくのかというのが地方財政制度の一番根本的な問題だと思いますけれども、現状で見る限り、一番最初の、国、地方を合わせたところの収支といいますのがなかなかバランスが取れない状態ですので、これを地方が一定の割合を担っていくという状況はそう簡単には変わらないのではないかと思います。
以上です。
渡
渡邉美樹#11
○渡邉美樹君 私もそのように思っております。この地方財政の借入金二百兆円、本当にこれが減っていく、そんな体制を考えるのがこの国の統治機構に対する調査会だと思っておりますが、ニセコの片山参考人にお聞きしたいと思います。
ニセコでも七十七億の借金がございます。そして、町が負担すべき借金は三十三億なんですが、ここのところずっとまた借金が全然減っていない状況が続いております。これは返せるんでしょうか。
この発言だけを見る →ニセコでも七十七億の借金がございます。そして、町が負担すべき借金は三十三億なんですが、ここのところずっとまた借金が全然減っていない状況が続いております。これは返せるんでしょうか。
片
片山健也#12
○参考人(片山健也君) 返せるといいますか、当然、地方交付税等を考えながら現在やっておりまして、その中で今私ども考えているのは、地域が持続していくためには新たな目的税が必要だというふうに考えておりまして、宿泊税含めて観光税の検討を現在進めているところでございます。
この発言だけを見る →渡
渡邉美樹#13
○渡邉美樹君 なるほど、別の税等を設けることによってそれが可能だというふうにお聞きしました。
森田参考人にお聞きします。
森田参考人は、小規模基礎自治体においてのミニマム行政のサービス、これを供給するためには市町村合併が重要だと、そしてまとめのところでもこのミニマム行政のサービスという言葉を使われていますが、ミニマム行政のサービス、これは森田参考人のお言葉で、何をもってミニマム行政とおっしゃるのか、教えてください。
この発言だけを見る →森田参考人にお聞きします。
森田参考人は、小規模基礎自治体においてのミニマム行政のサービス、これを供給するためには市町村合併が重要だと、そしてまとめのところでもこのミニマム行政のサービスという言葉を使われていますが、ミニマム行政のサービス、これは森田参考人のお言葉で、何をもってミニマム行政とおっしゃるのか、教えてください。
森
渡
渡邉美樹#15
○渡邉美樹君 ありがとうございます。
片山参考人にお聞きします。
片山参考人も、別の資料を見させていただきますと、とにかく住民の身近にあって、住民の直接の監視機能が発揮される自治体に権限と財源をもっと渡すべきだということを主張されているわけですが、具体的にどの財源、例えばどのような権限を市町村に渡すことによって国の統治機構としての一つのあるべき形に近づくのかということについてお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →片山参考人にお聞きします。
片山参考人も、別の資料を見させていただきますと、とにかく住民の身近にあって、住民の直接の監視機能が発揮される自治体に権限と財源をもっと渡すべきだということを主張されているわけですが、具体的にどの財源、例えばどのような権限を市町村に渡すことによって国の統治機構としての一つのあるべき形に近づくのかということについてお聞きしたいと思います。
片
片山健也#16
○参考人(片山健也君) 大枠でいいますと、国の今税収が、国に入って地方に移管している補助金、交付金というのは相当数ありますので、これらについてできるだけ最初から地方に配分をするということが必要ではないかというふうに一つは思います。
それから、もう一点では、実はたくさんあるんですが、例えばの例でいえば、農地が今かなり流動化をしてきております。しかし、私たちは農地を守りたいというふうに思っていますが、なかなか国の法律どおりにいくと、形式的に整っている農地には売買を認めざるを得ないということになっていまして、将来それが荒らされると自動的に農地から除外されてしまうというものに対して、物すごい実は危機感を持っております。現実的にそういうもので今困っていることもたくさんありまして、そういうものを地方に任せていただくことによって、地方は本当に農地をきちっと将来守っていけるというふうに思っていますので、そういったような規制についても地方に権限を持たせていただければ有り難いというふうに考えています。
この発言だけを見る →それから、もう一点では、実はたくさんあるんですが、例えばの例でいえば、農地が今かなり流動化をしてきております。しかし、私たちは農地を守りたいというふうに思っていますが、なかなか国の法律どおりにいくと、形式的に整っている農地には売買を認めざるを得ないということになっていまして、将来それが荒らされると自動的に農地から除外されてしまうというものに対して、物すごい実は危機感を持っております。現実的にそういうもので今困っていることもたくさんありまして、そういうものを地方に任せていただくことによって、地方は本当に農地をきちっと将来守っていけるというふうに思っていますので、そういったような規制についても地方に権限を持たせていただければ有り難いというふうに考えています。
渡
渡邉美樹#17
○渡邉美樹君 ありがとうございます。
では、もう少し突っ込んでお二方に、森田参考人、片山参考人にお聞きしたいんですが、私の友人なんですが、市会議員、そして県会議員、県会議長、市長と歴任した方がおりまして、彼がクリアテストという地方行政の事業のコストを調べております。その中で、地方行政において、民間に任せることができるもの、これが現在五・一兆円あると。重複事業を整理することで無駄を省けるもの、これが三・八兆円あると。そして、元々無駄な補助金、これを廃止することによって一・九兆円省けると。そして、公務でやるべきことじゃないものまでやっている、これを省くことによって三・六兆円削減できる。つまり、十四・一兆円、国及び地方の経費を削減できるということを彼は発言しております。
この数字においてはともかくなんですが、お二方にお聞きしたいのは、実際、今、地方行政において民間に任せることも任せていないことがあるでしょうか。そして、重複事業、つまり国、県、市、それぞれが重複、同じことをやることによって無駄なお金を使っているところがあるでしょうか。それから、明らかな無駄な補助金があるでしょうか。そして、公務でやるべきことではないことまでも公務でやることによって無駄な税金が使われているところがあるでしょうかというところで、この四つの視点において、両参考人がどのような意見を持たれているのかというのを教えてください。
まず、森田参考人からお願いします。
この発言だけを見る →では、もう少し突っ込んでお二方に、森田参考人、片山参考人にお聞きしたいんですが、私の友人なんですが、市会議員、そして県会議員、県会議長、市長と歴任した方がおりまして、彼がクリアテストという地方行政の事業のコストを調べております。その中で、地方行政において、民間に任せることができるもの、これが現在五・一兆円あると。重複事業を整理することで無駄を省けるもの、これが三・八兆円あると。そして、元々無駄な補助金、これを廃止することによって一・九兆円省けると。そして、公務でやるべきことじゃないものまでやっている、これを省くことによって三・六兆円削減できる。つまり、十四・一兆円、国及び地方の経費を削減できるということを彼は発言しております。
この数字においてはともかくなんですが、お二方にお聞きしたいのは、実際、今、地方行政において民間に任せることも任せていないことがあるでしょうか。そして、重複事業、つまり国、県、市、それぞれが重複、同じことをやることによって無駄なお金を使っているところがあるでしょうか。それから、明らかな無駄な補助金があるでしょうか。そして、公務でやるべきことではないことまでも公務でやることによって無駄な税金が使われているところがあるでしょうかというところで、この四つの視点において、両参考人がどのような意見を持たれているのかというのを教えてください。
まず、森田参考人からお願いします。
森
森田朗#18
○参考人(森田朗君) ただいまの御質問ですけれども、かなりの額の無駄があるのではないかというのは、そうかもしれませんが、何をもって無駄と見るか、何が民間でできるか、公的な部分かということにつきましては、これはなかなか難しいところがあろうかと思います。
例えば、民間といいましても、民間がいわゆる市場ベース、ビジネスベースでビジネスを担ってくれるところはいいわけですけれども、非常に小規模な自治体で、例えば、それだけのビジネスが成り立たないような場合に民間に委託するとしますと、基本的にコストとしてそれほど下がるかどうか、そういうことを考えた場合、簡単にこれだけの数字が計算上出てきたとしても、実質的にそうなるかどうかということについては、よりきちっとした精査というものが必要ではないかと思います。
この発言だけを見る →例えば、民間といいましても、民間がいわゆる市場ベース、ビジネスベースでビジネスを担ってくれるところはいいわけですけれども、非常に小規模な自治体で、例えば、それだけのビジネスが成り立たないような場合に民間に委託するとしますと、基本的にコストとしてそれほど下がるかどうか、そういうことを考えた場合、簡単にこれだけの数字が計算上出てきたとしても、実質的にそうなるかどうかということについては、よりきちっとした精査というものが必要ではないかと思います。
片
片山健也#19
○参考人(片山健也君) 我々のところも民間委託、実は相当進めております。ただ、民間委託が必ずしも結果的に安上がりになっているかということは、それは相当やっぱり吟味しなくちゃならないというふうに思っております。
例えば一例でありますけど、バスについて、公共のバスを町で持っていたものを全部私ども民間委託をしました。スクールバスも含めて既にやっておりますが、この度、国の法改正によってバスの借り上げについて相当量の一定額の基準の料金が決まりまして、額的には物すごい大きな負担に今はなっていて、実際に財政を苦しめている要因になっています。改めて、自分たちが今度バスを買って、自分たちでやることも検討せざるを得ないというふうな状況になってきているというふうに考えています。
また、小さい小規模自治体では、費用対効果という面でも、競争原理が働かないものですから、民間といっても民間の受け手がないと、やっぱり行政でやらざるを得ないというような実際仕事もあると思います。
それと、最近、民間委託において庁舎内で議論をしていることは、災害があったときに民間がきちっと最後まで住民の命と暮らしを守ることに従事していただけるかどうか、そこのところのリスク管理というものを相当やっぱり議論としてありまして、一部、東北の震災の時点においては、民間の事業者さんが全部当該自治体から避難をされていると。そのことによって市役所全体が大変な作業をやってきたという実態も聞いておりますので、その辺のやっぱり危機管理上のことも今後公共の課題として考えていかなくちゃならないと、そのように考えております。
この発言だけを見る →例えば一例でありますけど、バスについて、公共のバスを町で持っていたものを全部私ども民間委託をしました。スクールバスも含めて既にやっておりますが、この度、国の法改正によってバスの借り上げについて相当量の一定額の基準の料金が決まりまして、額的には物すごい大きな負担に今はなっていて、実際に財政を苦しめている要因になっています。改めて、自分たちが今度バスを買って、自分たちでやることも検討せざるを得ないというふうな状況になってきているというふうに考えています。
また、小さい小規模自治体では、費用対効果という面でも、競争原理が働かないものですから、民間といっても民間の受け手がないと、やっぱり行政でやらざるを得ないというような実際仕事もあると思います。
それと、最近、民間委託において庁舎内で議論をしていることは、災害があったときに民間がきちっと最後まで住民の命と暮らしを守ることに従事していただけるかどうか、そこのところのリスク管理というものを相当やっぱり議論としてありまして、一部、東北の震災の時点においては、民間の事業者さんが全部当該自治体から避難をされていると。そのことによって市役所全体が大変な作業をやってきたという実態も聞いておりますので、その辺のやっぱり危機管理上のことも今後公共の課題として考えていかなくちゃならないと、そのように考えております。
渡
渡邉美樹#20
○渡邉美樹君 どうもありがとうございます。
どこを視点とするか、どこを正しいとするかであるべき統治機構の在り方というのが変わってくるということが今のお二人のお話からよく分かりました。
その上で、例えば今、森田参考人が、ビジネスとして成り立たない規模があるんだ、例えば片山参考人が、民間に任せられないまだ規模があるんだということなんですが、お二人に次にお聞きしたいことは、では、例えば百万人の県に全てこの日本全部を分ける、そして全部適正な規模に、効率的な規模に、しかも、かつ、しっかりとしたミニマムサービスといいますかセーフティーサービスがしっかりできるような規模にする、そういう方法も一つあると思いますし、恐らくこの国の機構の統治機構で考えることはそういうことだと思うんですが、じゃ、その上でどうしたらいいと思うのか。例えばそれが道州制という言葉になるかもしれませんし、いや、今のままで、とにかく国が負担していくんだという考え方になるかもしれませんし、じゃ、どうしたらいいと思われますか。そのことについてお二人の御意見を聞かせてください。森田参考人からお願いします。
この発言だけを見る →どこを視点とするか、どこを正しいとするかであるべき統治機構の在り方というのが変わってくるということが今のお二人のお話からよく分かりました。
その上で、例えば今、森田参考人が、ビジネスとして成り立たない規模があるんだ、例えば片山参考人が、民間に任せられないまだ規模があるんだということなんですが、お二人に次にお聞きしたいことは、では、例えば百万人の県に全てこの日本全部を分ける、そして全部適正な規模に、効率的な規模に、しかも、かつ、しっかりとしたミニマムサービスといいますかセーフティーサービスがしっかりできるような規模にする、そういう方法も一つあると思いますし、恐らくこの国の機構の統治機構で考えることはそういうことだと思うんですが、じゃ、その上でどうしたらいいと思うのか。例えばそれが道州制という言葉になるかもしれませんし、いや、今のままで、とにかく国が負担していくんだという考え方になるかもしれませんし、じゃ、どうしたらいいと思われますか。そのことについてお二人の御意見を聞かせてください。森田参考人からお願いします。
森
森田朗#21
○参考人(森田朗君) 今おっしゃいましたように、一定規模にそろえてしまって、それなりの規模を、マーケットならマーケットの規模をつくって効率化を図ることができるのではないかというのはおっしゃるとおりだと思います。同じようなとは言いませんけれども、そういう方向を目指して改革すべきではないかというので行ったのが市町村合併であったと思います。それは全国一律というよりも、ミニマムの小規模な線を上げていくという形で、一定以上の規模にすることによって効率化を図るということを考えたところだと思います。
ただ、合併の話を少し踏み込ませていただきますと、あのときには地方分権改革のさなかであったということもあり、人口減少で行政サービスの維持が難しくなるところが出てくるということで合併の推進をという話をいたしましたけれども、問題は、具体的にどことどこを合併することによってそういうことができるかというときに、これは国の方から線を引いて強制的にということはできなかったわけです。したがって、それぞれのところでパートナーを探して合併するということを推奨することになったわけですけれども、結果として何が起こったかといいますと、それぞれのところは自分たちと合併することが有利なところと合併をするということで、本来ならば豊かなところとそうでないところがセットになって合併するのが、今申し上げたような形が一番結果としてよかったわけですけれども、そうならず、どちらかといいますと、豊かなところ同士が合併し、そうでないところ同士がやむを得ず合併せざるを得なかったという結果になってしまったと。
そういう意味でいいますと、合併のときもそうですけれども、そうしたある程度の適正規模に何らかの形で統合することが可能であるならば、おっしゃるような形での効率化というのはかなり進むと思いますけれども、その場合に、やはり、現在もそうですけれども、小規模な自治体に住んでいらっしゃる方がそこでは今までと同じような形でのサービスを受けることができなくなる可能性がありますので、それについて、それぞれの方の住む権利というものを含めて、統治構造の在り方、地域の自治体の在り方、それをどう考えていくかという、突き詰めていけば憲法上の大きな問題について答えを出さざるを得なくなるんじゃないかと思います。
この発言だけを見る →ただ、合併の話を少し踏み込ませていただきますと、あのときには地方分権改革のさなかであったということもあり、人口減少で行政サービスの維持が難しくなるところが出てくるということで合併の推進をという話をいたしましたけれども、問題は、具体的にどことどこを合併することによってそういうことができるかというときに、これは国の方から線を引いて強制的にということはできなかったわけです。したがって、それぞれのところでパートナーを探して合併するということを推奨することになったわけですけれども、結果として何が起こったかといいますと、それぞれのところは自分たちと合併することが有利なところと合併をするということで、本来ならば豊かなところとそうでないところがセットになって合併するのが、今申し上げたような形が一番結果としてよかったわけですけれども、そうならず、どちらかといいますと、豊かなところ同士が合併し、そうでないところ同士がやむを得ず合併せざるを得なかったという結果になってしまったと。
そういう意味でいいますと、合併のときもそうですけれども、そうしたある程度の適正規模に何らかの形で統合することが可能であるならば、おっしゃるような形での効率化というのはかなり進むと思いますけれども、その場合に、やはり、現在もそうですけれども、小規模な自治体に住んでいらっしゃる方がそこでは今までと同じような形でのサービスを受けることができなくなる可能性がありますので、それについて、それぞれの方の住む権利というものを含めて、統治構造の在り方、地域の自治体の在り方、それをどう考えていくかという、突き詰めていけば憲法上の大きな問題について答えを出さざるを得なくなるんじゃないかと思います。
片
片山健也#22
○参考人(片山健也君) 今御指摘あった一定の人口においての適正規模というのは、日本の社会、これだけ大きな面積と多様な歴史がある中では難しいというか、逆に非効率になるんではないかというふうに私自身は思っておりまして、逆にそれは多様な仕組みをつくることによってより効率的なものに持っていけるんではないかというふうに考えております。以前の財政学の数字でいくと二十四万人ぐらいが適正規模ということでありますが、それにそろえたからといって日本全体が効率よくなるというふうには考えておりませんので、多様な仕組みづくりをお願いしたいなと思います。
それと、もう一点だけ。先ほどの税金を返せるんですかという仕組みの中で、やっぱり一番大きなのは行政コストのカットしかないというふうに思っています。そこはもう徹底して必要ないものを除き、本当に住民の皆さんが主権者として最低限の町づくりをしていくというのが、やっぱりそういうダウンサイジングといいますかね、そういうことをせざるを得ないというふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →それと、もう一点だけ。先ほどの税金を返せるんですかという仕組みの中で、やっぱり一番大きなのは行政コストのカットしかないというふうに思っています。そこはもう徹底して必要ないものを除き、本当に住民の皆さんが主権者として最低限の町づくりをしていくというのが、やっぱりそういうダウンサイジングといいますかね、そういうことをせざるを得ないというふうに考えております。
以上でございます。
渡
山
長
長浜博行#25
○長浜博行君 よろしくお願いします。
せっかくの議論でしたので、そのまま続けさせていただいて。
森田先生、いわゆる合併を推進をされたというようなお話と、それから各種の政府の審議会に参加をされて意見も述べられてきたという歩みの中において、今日いただいた資料の中にも、この十ページですか、高度に発展し、しかも人口減少、高齢化が進行しつつある現代社会において、伝統的、歴史的な自治の姿にとらわれるべきではないということと、それから先生の論文も二本読まさせていただきましたけれども、国も自治体も最終的には一人一人の国民の幸福のために存在しているのであり、その価値は地域の団体としての自治体の存続よりも優先されるべきであるという、同じ趣旨だと思いますが、ここまで、先生の思いの中で、ある種普通に読みますと、市町村合併、三千幾つから今千七百になった状況の中においても、なお先生の思いの中において、福祉と言ったらいいのかミニマムサービスと言ったらいいのか分かりませんが、それが実施され得ないような形として存在し続けているという、何か強い思いがおありになるんでしょうか。
この発言だけを見る →せっかくの議論でしたので、そのまま続けさせていただいて。
森田先生、いわゆる合併を推進をされたというようなお話と、それから各種の政府の審議会に参加をされて意見も述べられてきたという歩みの中において、今日いただいた資料の中にも、この十ページですか、高度に発展し、しかも人口減少、高齢化が進行しつつある現代社会において、伝統的、歴史的な自治の姿にとらわれるべきではないということと、それから先生の論文も二本読まさせていただきましたけれども、国も自治体も最終的には一人一人の国民の幸福のために存在しているのであり、その価値は地域の団体としての自治体の存続よりも優先されるべきであるという、同じ趣旨だと思いますが、ここまで、先生の思いの中で、ある種普通に読みますと、市町村合併、三千幾つから今千七百になった状況の中においても、なお先生の思いの中において、福祉と言ったらいいのかミニマムサービスと言ったらいいのか分かりませんが、それが実施され得ないような形として存在し続けているという、何か強い思いがおありになるんでしょうか。
森
森田朗#26
○参考人(森田朗君) 今先生が読み上げられた部分につきましては、私も少し踏み込んだ形であえて書いたところでございます。それは、これまでの自治の主張からいえば、やはりそれぞれの自治体に住んでいる人がその場において最大のサービスを受けるのがあるべき姿だというイメージだったと思います。
しかしながら、財政の問題もさることながら、人口のことを考えたときに、今はともかくとしまして、二十年後、三十年後、そして更にその先を考えたときに、やはりこの国の形というのは相当変わってくると思います。
一例を申し上げますと、最近は医療が発達してまいりまして、まさに高度の医療によってこれまで治らなかった病気が治るようになりました。しかしながら、そのような治療ができる病院といいますのは、非常にコストも掛かりますし、専門医もいなければいけない、装置も要ると。そういう病院をどこに配置するかというのは非常に大きな問題になってまいります。全国至るところに、どなたでも救急車でそこに行けるようなところにそうした病院を配置するということは現実には難しくなってくるとしますと、そうした病院でもって救済を受けられる人というのは、ある程度の範囲で限られてこざるを得ません。それをどう考えるかということだと思います。
したがいまして、できるだけそうした高度のサービスといいましょうか、そうした機能を持つところにできるだけ将来的には集約化していかなければ、だんだんだんだんサービスの質というのは全体的に落とさざるを得なくなってくるのではないかと。そのことを考えたときに、私も地方分権、地方自治の推進ということで随分関わってまいりましたけれども、今の人口動態、そして財政的な姿を見ている限りは、それは将来の姿としてそのまま続けていくことは非常に難しいのではないかと。
そこで、ダウンサイジングという言葉をあえて使いましたけれども、思い切った発想の転換をして、これからのこの国を持続可能な形に考えていくという必要があるのではないかと思った次第でございます。
この発言だけを見る →しかしながら、財政の問題もさることながら、人口のことを考えたときに、今はともかくとしまして、二十年後、三十年後、そして更にその先を考えたときに、やはりこの国の形というのは相当変わってくると思います。
一例を申し上げますと、最近は医療が発達してまいりまして、まさに高度の医療によってこれまで治らなかった病気が治るようになりました。しかしながら、そのような治療ができる病院といいますのは、非常にコストも掛かりますし、専門医もいなければいけない、装置も要ると。そういう病院をどこに配置するかというのは非常に大きな問題になってまいります。全国至るところに、どなたでも救急車でそこに行けるようなところにそうした病院を配置するということは現実には難しくなってくるとしますと、そうした病院でもって救済を受けられる人というのは、ある程度の範囲で限られてこざるを得ません。それをどう考えるかということだと思います。
したがいまして、できるだけそうした高度のサービスといいましょうか、そうした機能を持つところにできるだけ将来的には集約化していかなければ、だんだんだんだんサービスの質というのは全体的に落とさざるを得なくなってくるのではないかと。そのことを考えたときに、私も地方分権、地方自治の推進ということで随分関わってまいりましたけれども、今の人口動態、そして財政的な姿を見ている限りは、それは将来の姿としてそのまま続けていくことは非常に難しいのではないかと。
そこで、ダウンサイジングという言葉をあえて使いましたけれども、思い切った発想の転換をして、これからのこの国を持続可能な形に考えていくという必要があるのではないかと思った次第でございます。
長
長浜博行#27
○長浜博行君 片山町長にお伺いをしますけれども、先ほど来お話をいただいている中で、住民の方々との直接の話合いをされたり、御説明いただいた大変分かりやすい町の予算の資料、こういったことは、今日のテーマの基礎自治体ですけれども、面積なのか人口なのか、その基礎自治体という言葉ですね、それはニセコだからできるのであって、例えばですよ、例えば人口、私の千葉県のイメージでいれば五十万ぐらいの都市の市川や船橋とかいう都市もありますけど、こういう状況の中では同じ首長としてもなかなかやりづらいだろうなと。そういう基礎自治体のトップとしての、何か自治体の規模の違いによるものというものは存在しますか。
この発言だけを見る →片
片山健也#28
○参考人(片山健也君) 自治体の規模によって、住民の皆さんに情報が行く行かないという、その近さとか、そういうものは余り人口とは関係ないというふうに私は思っています。
要は、大きな町であれば、その域内分権をどういうふうにしていくのかということかなというふうに思っておりまして、私ども、私が直接住民の皆さんとの会議に出ているわけではありません。担当の者がそれぞれ出ながら、そこの情報共有の仕組みをしっかりしていくということでありますので、人口要件というのは余り当てはまらないかなというふうには考えております。
この発言だけを見る →要は、大きな町であれば、その域内分権をどういうふうにしていくのかということかなというふうに思っておりまして、私ども、私が直接住民の皆さんとの会議に出ているわけではありません。担当の者がそれぞれ出ながら、そこの情報共有の仕組みをしっかりしていくということでありますので、人口要件というのは余り当てはまらないかなというふうには考えております。
長
長浜博行#29
○長浜博行君 それから、地域の財産ですね。例えば、観光とか農業、多分ニセコはそうかもしれません。
それから、今では、この今日いただいたペーパーでも、現在の課題、住宅不足対策というのが出ていますね。これは北海道、あるいはニセコ以外から、今はニセコに住みたいという方々が、若い方が特に増えていて、森田先生のさっきの移民のお話が出ましたけれども、まさに移住が進んでいる状況の中においてこういう住宅不足という問題が生じていますが、やっぱり全国の自治体を見ていると、どう努力をしてもそこの何か、まあ言葉がいいかどうか、武器になるような、売りになるような財産がここはどうしてもないじゃないかというところにおいても、それは努力不足ですか。探せば何か出てくるということでしょうか。片山町長に。
この発言だけを見る →それから、今では、この今日いただいたペーパーでも、現在の課題、住宅不足対策というのが出ていますね。これは北海道、あるいはニセコ以外から、今はニセコに住みたいという方々が、若い方が特に増えていて、森田先生のさっきの移民のお話が出ましたけれども、まさに移住が進んでいる状況の中においてこういう住宅不足という問題が生じていますが、やっぱり全国の自治体を見ていると、どう努力をしてもそこの何か、まあ言葉がいいかどうか、武器になるような、売りになるような財産がここはどうしてもないじゃないかというところにおいても、それは努力不足ですか。探せば何か出てくるということでしょうか。片山町長に。