2015-02-25
参議院
岩田一政
国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会
岩田一政の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)
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○参考人(岩田一政君) バブルの話ですけれども、私、バブルのときのことを振り返ってみますと、一九八六年、原油価格が六割下がったんですね。現在は四割から五割下がっています。その後、何が起こったか。八七年にはアメリカで、グリーンスパンさんが議長になって間もなくですが、オクトーバークラッシュが起こりました。株価の調整が起こりました。何で起こったか、原因はいまだはっきりしないと思いますが、私は、期待成長率が何らか下方シフトしたせいではないかと、マーケットが期待するですね、ありました、八七年ですね。八八年、八九年には消費税を導入するというスケジュールがもう議論されておりました。
今回、それで比べてみますと、今年、原油価格が下がって、それで連邦準備制度理事会は金利引上げを夏以降恐らくおやりになる、六月から九月かですね、タイミングについてはいろいろスペキュレーションがありますけれども。そうしますと、これまで量的緩和ということで株価を相当下支えしていた、政策的に、ことは多分間違いない。それが外れていくということは、株価に対してはどうしてもマイナスの効果があり得ると思います。
そして、今の株価の水準がどこまで正常なのか、アメリカの場合ですね。これも二つ見方がありますが、私は、歴史的な水準、これはシラーのPER、株価収益率で見ますと、明らかにグレートモデレーションと同じぐらいのやや高め、過度に高い水準にあるので、調整が起こる可能性があると思います。
最後に、消費税も一七年四月に予定されておりまして、どういうわけか八〇年代後半と、バブルが進展したときと、何か二度目は悲劇でなくて喜劇だと言う方もいますが、やっぱり同じ過ちは犯すべきではないと思います。
それで、私の最初の所見でも、マクロプルーデンスの体制を早く整備する必要があると。少なくとも、資産市場でどういうことが起こっているのか厳しく点検する当局がいなきゃいけない。それはマクロプルーデンスの観点からなんですね。システミックリスクがどのくらいあるのかということを、ミクロではない、マクロなんですね。この体制が日本は非常に遅れていて、ようやく金融庁がマクロプルーデンスの担当の参事官を任命されたと。そういう状態ではとても対応できないんじゃないかと思いますね。
今、日本の株価がすぐバブルだとかどうかということではないと必ずしも思いますが、しかし、いろいろなひずみが起こっていることは間違いなくて、それを少なくとも、誰がモニターして、それが行き過ぎていると思ったら、どういう政策手段があって、それは金融政策との関係ではどういう協議を経てその政策を取るのか、こういう仕組みをきちっと日本は取らないと、これ、リーマン・ショックが日本で起こらなかったということが影響していると思いますけど、日本はその後非常に立ち遅れた状況にあるので、私は本当に心配をしています。
それから、一言、バンク・オブ・イングランドの件ですけれども、バンク・オブ・イングランドがどうして損失が発生した場合、収益、損失共にこれは財務省のものに帰属するようにという、そういう事前の取決めをしたかということですけど、経緯を調べてみますと、元々、そのアカウントですね、特別異例の政策をするアカウントはむしろ財政政策を代行すると、中央銀行がですね、そういう位置付けで始まったんですね。ですから、財政政策を代行している中央銀行がやっていることですので、それは当然、そこから生まれる収益も損失もそれは財政当局に帰すると。
日本の場合にはそうした理解が別にあったわけではありませんので、そのときどうするかという問題があって、日銀法の改正の歴史をいろいろ戦後調べてみますと、日本銀行はなぜ財政補填をですね、というのは、古い日銀法には、日銀が赤字になった場合は財政補填ができるという附則の実は条文があったんですね。それを新しい九八年の日銀法にするときには取ったんですね。なぜ取ったかといえば、それは日本銀行が政府とかあるいは財政当局から独立して金融政策を運営できることを財務面でも保障するために、そういうことが起こらないようにやるのが新しい中央銀行だということで、わざわざ財政補填の条項を除いたんですよね。その経過のことをいろいろ調べますと、当時の副総裁の方は、今後、財政補填があるような場合には法律の改正が必要ではないかということをこれは発言をされているんですが。
日本の場合も、したがって、そこを、そういった発言を重く受け止める場合には、きちっと法律で書いて、こういう政策を取った結果これだけの赤字になります、したがって、なりました、その場合には財政が特別、通常は認められないことですけれども、そういうことを認めるというようなですね、法律で書く必要というのも、これはどのように議会が最終的には御判断になるかという問題になり得るんじゃないかと思います。
ただ、アメリカの場合には、私、FEDの関係者ともいろいろ、赤字という予測が出ているけどどうするんだと。まあ人によっていろいろお答え違いますが、単に納付金をゼロの状況を続けておけば何とかなるかなという。ただ、その過程では自分が持っている準備金を取り崩さなきゃいけませんので、金額的にもそれはどこかに限界があるんじゃないかというふうに思います。