2015-04-15
参議院
井堀利宏
国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会
井堀利宏の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)
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○参考人(井堀利宏君) 消費税の逆進性対策として今軽減税率の話が出て、それへのもう一つの議論としての給付付き税額控除の話だと思うんですけれども、私も先ほどの井手さんと同じように、軽減税率で消費税の逆進性対策をするのはやはり限界があって、これ自体は、軽減税率を掛けると全ての人にメリットが及びますから必ずしも逆進性対策としてはそれほど効果がない、むしろ給付付き税額控除で対象を絞って弱者の人に集中的に給付をした方が逆進性対策は有効だと思います。
ただ、これはある意味で原則論なんですけれども、そうはいっても、国民の間で軽減税率に対する評価が税額控除よりも高いのはなぜかと考えてみると、やはりこれは政府なり税務当局に対する信頼の問題だと思うんですよね、井手さんの今日の話じゃないですけど。やはり、政府が税金を取ってそれで給付するということで、ちゃんと弱者に給付が行くのかどうか、むしろそうじゃない人に行くかもしれないと。軽減税率だと全ての人がメリットを受けるので、弱者の人もメリットを受けると。
だから、これはある意味で逆説的なんですけれども、政府がきちんと情報を管理できて、あるいは誰がどのくらい、所得なり資産の情報をきちんと、マイナンバー制度にしろ、きちんと情報を捕捉できれば、北欧諸国のように全てのプライバシーが政府にオープンになっていれば、これは税額控除の方がはるかに逆進性に対して有効なんですけれども。そうでない状況だと、逆進性対策で税額控除やっても、むしろそれが変な方向に使われるんじゃないかという危惧を国民が持っているとすれば、セカンドベストとして軽減税率でもしようがないのかなという具合に思ってしまうので、これはある意味で、税あるいは政府の予算の、取って使うことに関する信頼度、透明度の問題、あるいはプライバシーをどのくらい国民が政府のために開示すべきかという、その問題とのトレードオフの関係だろうと思います。
それからもう一つ、軽減税率は本来、軽減税率をやるとすれば、逆進性対策じゃなくて、むしろ駆け込み需要とその反動への備えとして軽減税率は使われるべきで、要するに、逆進性対策だったら税額控除、駆け込み需要とその反動への対策だったら軽減税率、要するに耐久消費財ですね。要するに、住宅や車に対する消費税というのは非常に攪乱効果大きいので、そこに対して軽減税率というのはあり得ると思うんですけれども、軽減税率を逆進性対策として使うというのは本来は望ましくないんですが、問題は、どういう制約の下で議論するかでこれは変わってくると思います。