西村康稔の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)

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○副大臣(西村康稔君) 内閣府で経済政策を担当しております西村でございます。
 我が国経済政策の現状と課題につきまして御説明をさせていただきたいと思います。お手元に資料、横紙で内閣府の文字があります資料を見ていただきながら御説明をしたいと思います。
 初めに、日本経済について、経済の好循環に向けた進捗状況から御説明申し上げます。
 お手元の資料一ページ目を御覧ください。
 安倍内閣では、長引くデフレからの早期脱却と経済再生を図るため、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢を一体として強力に推進してまいりました。こうした政策の下、日本経済には、消費等には弱さが見られておりますが、確実に経済の好循環が生まれ始めております。
 各分野の動向について、まず企業部門の動向から御説明させていただきます。
 左上、左下でありますけれども、企業収益は大企業を中心に改善が続く見込みであり、全体としても二〇一四年度、一五年度共に増益が見込まれております。企業の業況判断、右側上、下でありますけれども、引き続き高水準にあり、中小企業については、右下でありますが、仕入価格の下落など、収益環境の改善が見られております。
 二ページ目、御覧ください。
 企業部門には、以上申し上げたとおり、改善が見られておりますが、他方、設備投資につきましては、左上、おおむね横ばいにとどまっております。設備投資の伸び悩みは先進国全体の課題でもございます。右上の資料にも出ております。先月、四月ですね、公表されたIMFのレポートでは、世界的な潜在成長率の低下が成長期待の低下をもたらし、設備投資の伸び悩みにつながっている可能性が指摘されております。
 企業から見た我が国の期待成長率、右下でありますけれども、これもリーマン・ショック後の二〇一一年頃からほぼ変わっておらず、潜在成長率の引上げに向けた取組が重要だと考えております。
 三ページ目、雇用・所得環境につきましては改善傾向にあります。
 働く人全体の所得を合計した総雇用者所得、左上でありますが、雇用者数、一人当たり賃金共に増加傾向にある中で底堅い動きとなっております。左下、非正規雇用者比率は、足下二か月連続で前年同月差が減少に転じております。右上、有効求人倍率は上昇傾向にあり、雇用情勢の改善が確認できます。また、右下、今年の春闘の賃金引上げは、過去十五年で最高だった昨年の水準を更に上回る勢いとなっております。
 四ページ目、個人消費につきましては、今申し上げた雇用・所得環境の改善を背景として消費者マインドは持ち直し、消費実態も底堅い動きを示してはおりますが、いまだ改善には至っておりません。左上、左下のグラフでございます。
 なお、今後、原油価格下落の恩恵が電気代、ガス代等の値下げを通じ広がっていくことが期待をされております。右上、右下の資料でございます。このほか、中小企業や地方に賃上げの動きが波及していく中で個人消費が回復していくことが期待されます。
 五ページ目、デフレに関連した指標の動きについて御説明申し上げます。
 安倍内閣では、十五年以上にわたって日本を苦しめてきましたデフレからの脱却を図っておりますが、現在、景気の緩やかな回復基調が続く中でデフレ脱却に向けて前進をしてきております。
 デフレに関連した指標の動向を見ますと、消費者物価、左上のグラフでありますけれども、いわゆるコアコアは二〇一三年十月より前年比プラスに転じております、左上ですね。景気の緩やかな回復基調を背景に、GDPデフレーターや名目賃金、これは左下でありますが、これも改善傾向にあります。そして、右下、予想物価上昇率も安定的に推移をしております。
 今後とも、デフレからの脱却を図るとともに、経済再生と財政健全化の両立を実現するため、経済の好循環を拡大させてまいります。
 続きまして、六ページ目、昨年閣議決定をいたしました緊急経済対策について御説明申し上げます。
 本経済対策は、経済の脆弱な部分に的を絞り、かつスピード感を持って対応を行うということで、経済の好循環を確かなものとするとともに、地方にアベノミクスの成果を広く行き渡らせることを目的としております。その柱は三つございます。一つが、生活者、事業者への支援、二つ目、地方の活性化、三つ目、災害、危機等への対応でございます。本対策の規模は、国費三・五兆円程度、予算措置による経済効果として実質GDP比おおむね〇・七%程度と見込まれております。
 七ページ目、地域住民生活等緊急支援のための交付金の取組状況、実施状況について御説明申し上げます。
 まず、地域消費喚起・生活支援型の交付金についてでありますが、この交付金は、自治体のプレミアム付きの商品券の発行に対する助成などにより地方の消費喚起を図るものでございます。本年三月三十一日までに、予算額二千五百億円の九九・三%に当たる二千四百八十三億円を四十七都道府県千七百三十五市区町村に対し交付決定済みであり、その内訳は、プレミアム付商品券が一千五百八十九億円、ふるさと名物商品・旅行券が六百十五億円となっております。
 次に、八ページ目でございますが、地方創生先行型の交付金についてでございます。この交付金は、まち・ひと・しごと創生に向けた地域の実情に応じた取組の支援を図るものでございます。本年三月三十一日までに、予算額一千四百億円の九六%に当たる一千三百四十四億円を四十七都道府県一千七百二十八市区町村に対し交付決定済みとなっております。
 引き続き、国、地方において本対策を迅速かつ着実に実行することにより、景気回復の実感を全国津々浦々に届けてまいります。
 九ページ目、政労使の会議について御説明申し上げます。
 昨年十二月のこの政労使会議におきまして、(1)の①にありますとおり、政府の環境整備の下、経済界は賃上げに向けた最大限の努力を図るとともに、取引企業の仕入価格の上昇等を踏まえた価格転嫁や支援、協力に総合的に取り組むこと等について合意しました。
 また、春闘の序盤の結果が出た機会を捉え、夏に向けて本格化する中小企業の賃上げ環境の整備をもう一歩進めるため、先月、四月の会議では、価格転嫁策とサービス業の生産性向上等を決定いたしました。
 経団連は、(2)の①にありますとおり、価格転嫁を含めて適正な取引価格が形成されるよう、全国各地の会員企業に直接呼びかけることにいたしました。政府は、②にありますとおり、産業界に対して下請取引ガイドラインに沿った取引を行うよう徹底して要請してまいります。また、本年度上半期に、約五百社の大企業に対し集中的な立入検査を実施することにいたしております。
 次に、サービス業の生産性向上につきましてでありますが、九ページの一番下のところでありますけれども、小売、飲食、宿泊、介護、道路貨物運送等の分野において、経団連と事業者団体が協力をして課題解決を図る活動を展開してまいります。
 続いて、最後でありますけれども、十ページ目でございます。経済再生と両立する財政健全化計画について御説明申し上げます。
 安倍内閣としては、二〇二〇年度の財政健全化目標を堅持し、その目標達成に向けて経済再生と両立する財政健全化の計画を本年夏までに策定することといたしております。
 二月十二日の経済財政諮問会議におきまして、安倍総理から、まずは民間議員を中心に論点整理を進めるよう御指示がありました。
 これまでの諮問会議での主な議論をそこに紹介をしてございますが、例えば、経済再生と財政健全化の両立が必要である。あるいは、二〇二〇年度までの基礎的財政収支の黒字化は国全体として取り組まなければならない。また、今後、人口急減、超高齢化等が深刻化する中で、経済再生と財政面の構造改革が不十分となれば、歳出の肥大化が際限なく続き財源確保が一段と難しくなることが見込まれる、早急の対応が必要であると、こういった点。また、国、地方の公共関連サービスの産業化や民間との連携を進めて、歳出効率化と併せて経済活性化を推進する。それから、国民一人一人、企業、自治体等の意識や行動の変化を促す仕組みを構築し、効率的かつ質の向上した公共サービスを実現することが重要である。一番下の行でありますが、計画実行の進捗状況をレビューし、中間段階で達成状況を評価すべきと、こういった議論がなされてまいりました。
 こうした議論を踏まえまして、昨日の経済財政諮問会議におきまして、民間議員よりは、まずは総論について論点整理を御報告いただいたところでございます。
 今回の計画の策定に当たりましては、歳出削減ありきではなく、国民や企業等に意識や行動の変化を促すことや公共関連サービスの産業化の視点など、国民生活や経済再生との両立といった観点からの取組が重要であると考えております。今後、経済財政諮問会議におきまして、計画策定に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
 私からの説明は以上でございます。

発言情報

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発言者: 西村康稔

speaker_id: 6755

日付: 2015-05-13

院: 参議院

会議名: 国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会