2015-05-13
参議院
菅原一秀
国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会
菅原一秀の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)
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○副大臣(菅原一秀君) 財務副大臣の菅原一秀でございます。
本日は、我が国の財政の現状と課題について御説明を申し上げます。
お手元に十三ページにわたる資料をお配りをさせていただいております。
二枚おめくりをいただきまして、二ページでございますが、平成二十七年度一般会計予算の歳出額は約九十六・三兆円となっております。
このうち、社会保障関係費が約三十一・五兆円と全体の三分の一を占めております。これに地方交付税交付金等や公共事業など、その他の政策的経費を合計したものが基礎的財政収支対象経費となっておりまして、約七十二・九兆円となっております。全体の約四分の三を占める状況となっております。一方、残りの約二十三・五兆円は国債費、すなわち債務償還や利払い等に充てられておりまして、これが全体の約四分の一を占める状況となっております。
一方、歳入の内訳は、租税及び印紙収入、すなわち税収が五十四・五兆円、公債金が三十六・九兆円となっております。税収につきましては、所得税が約十六・四兆円、法人税が約十一・〇兆円、消費税が約十七・一兆円と、これら三つで税収全体の約八割を占めております。また、公債金につきましては、特例公債が約三十・九兆円、建設公債が約六・〇兆円となっております。
次に、三ページを御覧いただきたいと存じます。
このページでは、公債発行額等の推移を示しております。
我が国の財政は、平成二年度に特例公債の発行から一時的に脱却することができましたが、その後の金融危機や震災による景気の低迷、高齢化による社会保障の増加等もありまして、財政は大幅に悪化をしてまいりました。平成十年代は公債発行額が多くの年で三十兆円を超え、平成二十年代には公債発行額が四十兆円を超える財政運営が続いたわけでございます。こうした中、平成二十七年度予算では、公債金の額を平成二十一年度当初予算以来の三十兆円台とすることができました。
次に、四ページをお開きをいただきたいと思います。
公債残高の推移を示しておりますが、先ほども申し上げましたように、これまで多額の公債発行を続けてきた結果、我が国の公債残高は年々増加の一途をたどっております。平成二十七年度末の公債残高は八百七兆円程度となる見込みでありまして、国民一人当たり約六百三十八万円に相当します。これは平成二十七年度の一般会計税収の約十五年分に相当しておりまして、将来世代に大きな負担を残す形となっております。
次に、五ページをお開きをいただきたいと存じます。
この五ページでは、財政収支と債務残高の国際比較を示しております。
ここではG7諸国との比較を行っておりますが、財政収支で見ても債務残高で見ても、日本はG7中最悪の水準となっております。このように、国際的に見ても日本の財政は極めて厳しい状況にあると言えます。
次のページ、六ページでございますが、この六ページにおきましては、一九九〇年度、先ほど申し上げた平成二年度の当初予算と、二〇一五年度、今年度、平成二十七年度予算の歳入歳出を比較をしたものであります。この二十五年で、歳入におきましては赤字公債が約三十一兆円増加する一方、歳出面では社会保障関係費が約二十兆円、国債費が約九兆円、それぞれ増加をしております。
次に、七ページでございます。
七ページは、OECD諸国の政府支出の対GDP比、すなわち政府の規模を比較をしたものであります。
日本は、一九九五年には政府の総支出で見ると下から三番目でありましたが、二〇一一年には約六・一%増加し、下から八番目となっております。その内訳でございますが、社会保障支出が、一九九五年には下から二番目であったものが二〇一一年には約一〇・六%増加し、上から十番目となる一方、社会保障以外の支出につきましては、一九九五年には下から七番目であったものが二〇一一年には約三・三%減り、最低水準となっております。
次に、八ページを御覧いただきたいと存じます。
このページでは、社会保障支出と国民負担率の関係をプロットしたものが書いてあります。
先ほど申し上げましたとおり、社会保障支出はOECD諸国の中で見ましても中位程度にある一方、国民の負担率は低水準となっておりまして、言わば中福祉低負担の状況になっております。日本においては、中福祉を賄うために必要な財源を確保できておらず、赤字公債を通じ将来世代に負担が先送りされている状況にあると言えます。
二枚おめくりをいただきまして、十ページを御覧いただきたいと存じます。
財政健全化に向けた取組について御説明を申し上げます。
このページは、我が国の財政健全化目標を整理したものでありまして、我が国の財政健全化目標として、一つ目、二〇一五年度までに国、地方の基礎的財政収支の赤字対GDP比を二〇一〇年度に比べて半減する。二つ目として、二〇二〇年度までに国、地方の基礎的財政収支を黒字化する。そして三番目に、その後、債務残高対GDP比を安定的に引き下げる、このように掲げております。
次に、十一ページを御覧いただきたいと存じます。
我が国の財政健全化目標は、国、地方の基礎的財政収支を対象とするものでありますが、基礎的財政収支と財政収支を分かりやすく示すため、国の予算について、それぞれの概念を整理したものが十一ページでございます。
まず、基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスとは、その時点で必要とされる政策的経費をその時点の税収等でどれだけ賄えているかを示す指標であります。平成二十七年度予算は、この政策的経費、すなわち基礎的財政収支対象経費が約七十二・九兆円でございますので、税収等との差額約十三・四兆円が基礎的財政収支の赤字分となっております。
次に、財政収支の方は、利払い費も含めた概念でございまして、平成二十七年度予算では、財政収支は二十三・六兆円の赤字となっております。
次に、十二ページをお開きをいただきたいと存じます。
これは、内閣府の中長期試算の概要を整理したものでありまして、安倍内閣におきましては、経済成長に加え、歳出歳入両面からの取組によって着実に財政健全化を進めてまいりました。歳入面では、強い経済の実現を目指した取組を進めることによりまして、税収を増加させるとともに、社会保障の充実、安定化のために、昨年四月に消費税率を八%に引き上げました。また、歳出面では、社会保障の自然増を含め、歳出全般にわたり聖域なく徹底した見直しを行ってまいりました。
こうした取組によりまして、二〇一五年度の国、地方のプライマリーバランスの対GDP比は三・三%の赤字となっておりまして、二〇一五年度の財政健全化目標の達成が見込めるところとなっております。
なお、二〇二〇年度の基礎的財政収支の黒字化目標につきましても、しっかりとその目標を堅持し、その達成に向けて、本年夏までに具体的な計画を策定をすることとなっております。
最後、十三ページでございますが、今申し上げた財政健全化計画の策定に向けまして、デフレ脱却・経済再生、歳出改革、歳入改革の三つを柱として、これを軸に検討を進めていくこととしておりまして、経済再生と財政健全化の両立を目指し、しっかりと取り組んでまいります。
以上、財政の現状と課題について御説明をさせていただきました。
安倍内閣におけるこれまでの取組がより実を結び、日本経済及び日本国民が希望と自信を取り戻しつつあると確信をいたしております。しかし、経済再生、そして財政健全化もこれからが正念場でありまして、引き続き全力で取り組んでまいりますので、先生方の御理解と御指導をよろしくお願いを申し上げまして、私からの説明を終わらせていただきます。
ありがとうございました。