櫻井俊樹の発言 (法務委員会)

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○政府参考人(櫻井俊樹君) お答え申し上げます。
 海運業の国際性に鑑みれば、責任限度額を超える被害について被害者を救済する制度を創設する場合には、国際的枠組みを前提として取り組むべきと考えております。そのような考え方から、二〇〇八年三月に発生しました明石海峡におきます船舶多重衝突事故を受けまして、関係省庁及び有識者から成ります船舶燃料油被害の補償制度に関する検討会を二〇〇九年十一月、国土交通省において立ち上げました。
 今、先生御指摘のとおり、この検討会におきましては、複数の救済の方策、船主責任制限条約の簡易改正手続による責任限度額引上げ、今回の改正の部分でございますけれども、そのオプションのほか、船主責任制限条約の全面改正、バンカー条約において燃料油被害に特化した責任限度額を設定する、そして基金制度創設を含む複数の救済の方策について検討いたしました。
 そして、御指摘の二〇一一年二月の中間取りまとめでは、国際的な船主の責任制度の枠組みがあることから、船主に対し更に拠出を求めて基金を創設することは船主責任制限制度が崩れることになると指摘されておりまして、国際的な枠組みの中で条約締約国の理解を得ることは相当に難しいと思われます。
 また、油タンカーの場合には、荷主である油の受取人を拠出とする国際油濁補償基金に基づく救済制度があることを踏まえまして、船舶燃料油被害に対する基金制度の創設について、油の受取人のような拠出を求め得る者を検討しましたが、負担を正当化できる者も見出し得ないとの結論に至った経緯がございます。
 今次、責任限度額の引上げ改正の採択以降、IMOに対しまして、責任限度額を超える事故の被害報告はございません。しかし、IMOにおきまして、引き続き、国際的な事故や条約締約国の制度改正の考え方について情報収集に努め、各国の動向を踏まえつつ、関係省庁とも連携して適切な対応をしてまいる所存でございます。

発言情報

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発言者: 櫻井俊樹

speaker_id: 29226

日付: 2015-04-23

院: 参議院

会議名: 法務委員会