櫻井俊樹の発言 (法務委員会)

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○政府参考人(櫻井俊樹君) お答え申し上げます。
 二〇〇八年の明石海峡船舶多重衝突事故を受けまして、国土交通省としましては、まず、IMOに対しまして明石事故の被害を報告するとともに、船主責任限度額を超える燃料油の被害の実態について世界的な調査をして実態把握をするという提案を行いました。これがきっかけで議論が可能になったわけでございますけれども、明石事故に続きまして、同じように責任限度額を超える燃料油の流出となりましたオーストラリアからは、九六年議定書の簡易改正手続に従った責任限度額改正の提案、併せて、必要があれば条約改正の検討を行う旨の提案が出されました。
 我が国としましても、明石海峡船舶多重衝突事故を受けまして、船舶の燃料油による汚染損害への対応としまして、簡易改正手続に従った責任限度額の引上げだけでなく、幅広い多様な観点から検討が行われるべきとのスタンスで臨みました。
 しかしながら、IMOにおきましては、九六年議定書の簡易改正手続に従った責任限度額の引上げに限定して検討を進めるとの意見が大勢でございました。そして、この簡易改正手続に従った責任限度額の上限であります年六%、率で引上げ率を算出した提案というものがオーストラリアから出されたわけでございます。
 一方、この九六年議定書の簡易改正手続による引上げの場合には三つ要素がございまして、事故の経験、特にこれらの事故によって生じた損害の額、貨幣価値の変動、そして改正案が保険の費用に及ぼす影響を考慮するという規定になっておりまして、それを満たした上で、上限年六%複利で算出した引上げ率を超えないというような規定になってございました。
 オーストラリアの提案に対しましては、この条約改正手続に当たって要求されますこれらの要素を考慮したものではなく、またオーストラリアの提案について様々な意見があったため、このままでは責任限度額の引上げを実現することができないおそれがございました。
 そこで、我が国は、被害者保護の観点から、責任限度額の引上げを実現すべく、責任限度額の引上げに当たっての客観的な根拠の一つとしまして、九六年議定書の加盟国におけます一九九六年から二〇一〇年までのインフレ率を各国のGDPの全加盟国に占める割合について調整して算出した引上げ率を提案をいたしました。この結果、多数の国が我が国提案の算出方法に賛成をし、ただし、計算の対象期間を一九九六年から二〇一〇年まででなく、二〇一二年まで延ばした上で算出をするという形で一・五一倍という数値の引上げで合意が図られたものでございます。

発言情報

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発言者: 櫻井俊樹

speaker_id: 29226

日付: 2015-04-23

院: 参議院

会議名: 法務委員会