深山卓也の発言 (法務委員会)
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○政府参考人(深山卓也君) 今委員からも御指摘があったとおり、どこの国の裁判所で船主責任制限手続が取られるかというこの国際裁判管轄の問題がございまして、これは条約や法律に明文はありませんけど、一般的な解釈では、日本の船籍の船舶あるいは日本の領海内での事故については日本の裁判所が船主責任制限手続を取れる。しかし、今委員が例に挙げられたような米国の領海内の事故ということになりますと、アメリカの船主責任制限手続が取られて、それは、御紹介があったように、多くの場合、日本の現行の法律よりも相当責任限度額が低額になる。その意味で、被害者が日本人であった場合には酷なことになりはしないかという御指摘だと思います。
これは、実際にアメリカで責任制限手続が取られた場合にはそういう傾向にあるというのは否めないところでございますが、我が国の責任制限制度とアメリカのそれとが異なっている、同じ条約にアメリカが入っていないということに起因する状況で、そのこと自体は、それぞれが国家主権をもって裁判制度を運営している以上、やむを得ない面があると思いますけれども。
しかし、船主責任制度を所管する法務省としても、この制度が国際的に普遍的なものになる、つまりアメリカもこの条約を承認して締約国になっていくことによって日本と同じルールを取っていただくというようなこと、別にこれはアメリカに限りませんけれども、非締約国が同じルールを取っていただくということは非常に重要なことだと思っております。
そこで、政府一体となってIMOの場などにおいて非締約国に対して国際条約の締結に向けた働きかけを行うべきものと考えておりますが、実際にも、今月の十四日から十六日までIMOの法律委員会が開催されましたけど、そこにおきましては、関係省庁が連携して作成した対処方針に基づいて、日本政府としてIMO事務局及び九六年議定書の非締約国に対して条約締結を促す提案を行ったところでございます。