荒木清寛の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○荒木清寛君 私は、公明党を代表して、平成二十六年度補正予算案に関して質疑を行います。
 第三次安倍内閣が発足し、本格的な経済再生、地方創生に向け、いよいよ重大となった与党としての責任を私たちは果たしてまいります。
 自公政権の経済政策、アベノミクスを推進し、景気回復の流れを中小企業・小規模事業者や家計に広げていくことが本年の第一の課題であります。あわせて、東日本大震災からの復興加速、社会保障の安定化と充実等にも全力で取り組んでまいります。
 冒頭、いわゆるイスラム国と称するテロ集団による邦人人質事件についてお尋ねします。
 湯川遥菜氏を殺害したとしていることは、凶悪かつ卑劣な行為で、断じて許されません。政府においては、テロに屈することなく、関係各国に可能な限りの協力を求めつつ、拘束されている後藤健二氏の早期解放に向けてあらゆる手段を尽くしていただきたい。安倍総理の決意をお尋ねします。
 外交課題と人間の安全保障についてお尋ねします。
 本年はさきの大戦から七十年の節目を迎えます。戦後一貫して平和国家として歩んできた我が国が、世界の安定と平和に更なる取組をすることを国際社会に向け積極的に発信する年にしていくべきと考えます。
 その第一は、唯一の被爆国として核軍縮・不拡散の取組を主導することです。被爆者や戦争経験者の高齢化が進む中、あの悲惨な経験をいかにして後世に語り継ぐかは大きな課題です。
 そこで、我が国は、本年予定されている広島での国連軍縮会議や長崎でのパグウォッシュ会議を通し、核兵器の悲惨さ、非人道性について更に積極的に発信し、核廃絶への国際的な合意形成に努めるべきです。
 二点目は、人間の安全保障分野での取組です。本年達成期限を迎える国連ミレニアム開発目標、MDGsの成果や新たな課題を踏まえ、その後継目標である持続可能な開発目標、SDGsについて国際社会での議論が行われています。特に、この新たな目標について、誰一人取り残さない人間の安全保障の理念に立脚すべきとの方向性が打ち出されていることは極めて重要です。日本は、これを踏まえつつ、具体的かつ効果的な枠組みの策定に向けて主導的な役割を果たすべきであります。
 平和国家にふさわしい国際協力の取組について、総理のお考えをお尋ねします。
 次に、景気・経済対策についてお尋ねします。
 昨年秋に、総理は消費税率の引上げを一年半延期するという決断をされました。八%引上げの反動減からの景気回復が弱い中で、経済の好循環を確かなものにするための英断でありました。
 個人消費の喚起のために、地方自治体が地域の実情に応じて自由に使途を設計できる交付金二千五百億円が計上されたことは、公明党のこれまでの提案を踏まえたものです。自治体が知恵を絞り、地域における消費を直接喚起させ、経済効果を最大限引き出すことが期待されます。国は、効果のある対策が早期に執行されるよう、自治体の創意工夫をしっかりと支援すべきだと考えますので、総理にお答え願います。
 補正予算案のもう一つの柱が地域経済の回復に向けた取組です。
 グローバル経済の活性化だけではなく、地域で完結するローカル経済の活性化を行うことが地方創生、ひいては日本全体の経済成長と賃金上昇への近道です。
 特に、地域経済の大半を占める中小企業・小規模事業者の潜在力を引き出すため、技術開発や販路の拡大、教育やICTの活用などによる生産性の向上を産学官と金融機関が連携した上で進められるよう、政府の強力な後押しが必要です。
 また、中小企業・小規模事業者支援では、円安による原材料高騰への対応として資金繰り・事業再生支援に予算が計上されており、妥当です。
 さらには、消費増税後に低迷が続く住宅市場の活性化策として省エネ住宅向けのエコポイント制度を実施するなど、公明党の主張が数多く盛り込まれており、本補正予算の早期成立、早期執行が求められます。
 回り始めた経済の好循環を確かなものとするために、地方自治体とも連携を取りながら地方経済の活性化に取り組んでいかなくてはなりません。総理の決意をお尋ねします。
 本補正予算案は、財源には税収増と前年度剰余金を充てており、また、補正予算編成で当初予算での国債発行額を減額するのは八年ぶりとなり、財政健全化の観点からも評価できます。財政再建に向けて、安定した経済成長、恒常的な歳出抑制と削減、及び歳入の確保、この三つをバランスよく進めていく必要があります。そのため、今後、税収増が見込まれる場合には、経済の自律的な好循環を目指しつつ、財政出動は極力抑制し、着実に財政健全化を進めていく必要があります。
 今後の財政健全化に向けての考え方を総理並びに財務大臣にお尋ねします。
 軽減税率制度については、平成二十七年度与党税制改正大綱において、消費税率を一〇%に引き上げる平成二十九年度からの導入を目指して、対象品目、区分経理、安定財源等について、早急に具体的な検討を進めるとされました。この点、消費税率を一〇%に引き上げるのと同時に軽減税率を導入できるよう、詳細な制度設計を急ぐべきだと考えます。安倍総理の決意をお尋ねします。
 次に、地方創生についてお尋ねします。
 自公連立政権にとって、日本を元気にする地方創生は最重要のテーマです。
 さきの臨時国会において地方創生関連二法が成立したのに続き、昨年末にはまち・ひと・しごと創生長期ビジョンと総合戦略が閣議決定されました。
 人口減少、超高齢社会を迎えた中で、地域経済の停滞が重なり、多くの地方が更なる人口減少に直面しています。その流れを打ち破る最後のチャンスが今であるとの認識で、省庁の縦割りを排し、大胆かつ強力な対策を進めるべきです。地方創生の視点として、国から地方への画一的な政策の押し付けではなく、地域の特性を生かした取組としていくことが大切です。
 さらに、公明党は、何よりも、それぞれの地域で暮らし、地域を担っている人に焦点を当てる、人が生きる地方創生とすべきであると訴えてきました。長期ビジョンや総合戦略には、この考え方や、我が党が重点政策として示した活気ある温かな地域づくりをめざしてを踏まえた施策が数多く反映されており、高く評価しております。
 そこで、地方創生の実現に向けた今後の取組について、安倍総理の決意をお尋ねします。
 さて、総合戦略では、本補正予算から五年間にわたり切れ目のない施策を展開するとしています。その第一弾として、今回の補正予算案には地方創生先行型の新たな交付金千七百億円が計上されました。地方が知恵を絞り、それぞれの地域の特徴を生かした町づくりに取り組めるよう、自由度が高く各地域にとって使い勝手の良い交付金にする必要があります。
 また、さきに述べた二千五百億円の地域消費型・生活支援型の交付金の使途には、プレミアム付き商品券の発行や低所得者向け灯油等購入助成などが盛り込まれています。それぞれの地域で住民のニーズや生活事情に合った、より高い効果が望める政策に使われるべきであり、きめ細かな対応が望まれます。石破地方創生担当大臣の答弁を求めます。
 さらに、平成二十七年度中には、産業界や研究機関、金融機関、住民代表でつくる総合戦略推進組織を整備し、人口ビジョンや地方版総合戦略を各地方自治体が策定することになります。国は、財政的にはもちろんのこと、先進事例の紹介など情報提供や人材派遣を積極的に行い、地方創生を強力に支援していくことが必要です。
 これについて地方創生担当大臣に答弁を求め、質疑を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 118915254X00220150128_011

発言者: 荒木清寛

speaker_id: 13126

日付: 2015-01-28

院: 参議院

会議名: 本会議