武見敬三の発言 (予算委員会)

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○武見敬三君 今まさに総理が御指摘されたように、この平和主義に対するやはり明確なる、そして確固たる信念、これが非常に今、平和安保法制について国民の理解をいただく上においても非常に重要な鍵となっているというふうに思います。
 抑止力とよく言いますけれども、抑止力を構成する力というのはその国の意図と能力というもの双方に基づいて形成されると言われています。自国民の生命と財産、そして主権というものを守る国家の意思が非常に重要な要素となります。そして、その国家の意思が広く深く国民に理解され、共有されなければなりません。
 この平和安保法制及びTPPを通じて、アジア太平洋における安定した勢力均衡を達成する外交・安全保障政策について国民の理解を得る鍵というのは、今まさに総理が指摘されたように、平和主義に関する確固たる信念と、それともう一つ重要なのは未来志向の積極的な平和主義だと。そして、未来志向の積極的な平和主義に基づく具体的な国際貢献策というものをきめ細かく説明をしてそれを地道に実践するということが、私はこの平和主義というものの意味を国民にきちんと理解していただく上で大変な重要な要素になってくるというふうに考えております。
 今まさにその所見をいただいたわけでありますけれども、総理、八月十四日に発表された歴史談話、この中で、我が国はあくまでも平和主義というものを基調として、責任ある国家としてその役割を果たす意思を明確に述べられました。
 ここで、未来志向の平和主義の具体的内容について私は少し御質問させていただきたいというふうに思います。
 未来志向の積極的な平和主義というのは、二十一世紀型の新しいパワーポリティクスというものと私は密接に関係するだろうと思います。先ほど二十世紀型のパワーポリティクスと言いましたけれども、二十一世紀というのは別次元の新しいパワーポリティクスが始まったように思います。
 それは、もう人、物、金、情報が国境を越えてざあっと行き交うことによって国際社会の経済社会のダイナミズムというのは膨れ上がりましたけれども、その結果として今度は国際社会で国境を越えて共通する課題が山積してきた。しかし、国民国家、一国単独だけでは解決できないという課題が二十一世紀にこれから噴出してきている。そういう共通課題というものを、一国が一つ自国の中で比較優位性があると思われる分野を選びながらその国際社会共通課題を解決をする。そして、その問題を解決するイニシアチブをしっかりと発揮をすることを通じて、その当該問題についてはその国の影響力が確実に高まってくる。
 これについて、例えば保健医療の問題だとかエネルギー、環境、この共通課題というのは今どんどん出てきています。恐らく、今余り共通課題だと思っていないようなものも、これから恐らく国際社会の国境を越えた共通課題と認識されるようになってくるんだと思います。それらの課題をできるだけたくさん得意分野として抱え込んで、国際社会で解決するイニシアチブをつくり上げていきますと、その分、それぞれの分野に関わる影響力が蓄積されて、二十一世紀に改めて別次元で新しい自国の影響力をしっかりと確保するということができるというのが二十一世紀型のパワーポリティクスだと私は考えます。
 こうした考え方に基づいて実際にこの共通課題を解決するというときにも、もう一つ重要な課題があるのは、それは、イニシアチブを持って解決する国にとってひたすら有利になるような解決の仕方だけだったら、ほかの国は納得しません。やっぱり、これは人権であるとかあるいは平等であるとか、その普遍的な価値というものをきちんと裏付けた形で、より多くの人たちが納得できるような形で解決するということによって、実はこの解決を進めることによって国際社会の平和の基盤が構築されると、こういうことになっていくだろうというふうに考えます。
 私のこの考え方について、総理の御所見を伺いたいと思います。

発言情報

speech_id: 118915261X02020150824_010

発言者: 武見敬三

speaker_id: 849

日付: 2015-08-24

院: 参議院

会議名: 予算委員会