山本茂樹の発言 (沖縄及び北方問題に関する特別委員会)
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○山本政府参考人 お答え申し上げます。
元島民の皆様の団体である千島連盟から、これまで長きにわたり、繰り返し財産権に関して要望が出されてきたということは承知しております。
要望の一つは、残置不動産の現況を把握してその保全措置を講じてほしいというものだと思います。
この点につきましては、政府としては、北方四島を事実上ロシアが支配し、現にロシア人が居住している現況におきましては、保全措置を講じるといったことは極めて困難であると言わざるを得ないとは考えております。
また、不動産に係る所有権、賃借権の不行使に対する損失について補償措置をするよう求める声があるということも承知しております。
元島民の方々の心情は察せられるところ大ではございますが、政府の立場で申し上げますと、これまで、外地からの引き揚げ、一般戦災を含めまして、個別の戦争損害について補償が行われたという前例がないため、北方四島の残置財産の不行使についてのみ補償を行うというのはなかなか難しいのではないかというふうに考えております。
また、元島民の皆様には、これまでに、昭和三十二年の引揚者給付金、昭和四十二年の引揚者等特別交付金に加えまして、その特殊な地位に鑑みまして、昭和三十六年より旧漁業権者法に基づく低利融資制度事業というのを実施してきておりますので、この積極的な利用をしていただきたいと考えております。
これらの政策的な配慮のほかに、さらに特別な措置を講ずるというのは、他の戦後の補償との均衡を失するということから、なかなか難しいとは考えているところでございます。
ただ、いずれにいたしましても、北方領土返還を踏まえた残置不動産の処理方策というものにつきましては、ロシアとの平和条約締結交渉において明確にされていくべきものと考えてはおります。
今後とも、元島民の方々の御意見、御要望はよく伺いながら対応していきたいと考えております。