横畠裕介の発言 (外務委員会)
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○横畠政府特別補佐人 お答えする前に、大事なことですので、誤解を招かないようにちょっと前提だけ申し上げさせていただきたいと思いますけれども、我が国は、いわゆる非核三原則により、憲法上保有することが禁じられていないものも含めて、政策上の方針として一切の核兵器を保有しないという原則を堅持しております。
法的にも、原子力基本法におきまして、原子力利用は平和の目的に限るとされており、また、NPT、核兵器の不拡散に関する条約の締約国、非核兵器国でございまして、一切の核兵器を保有し得ないということになっているというのが大前提でございます。その上で、憲法上の法理、純粋に法理の問題としての議論というのがこれまでも行われてきているということです。その点についてのお尋ねだというふうに理解いたします。
我が国には固有の自衛権がございますが、憲法第九条第二項によりまして、自衛のための必要最小限度を超える実力を保持することは禁止されていると解しております。すなわち戦力、憲法上禁止されている戦力ということでございます。これにより、性能上、専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためのみに用いられる、いわゆる攻撃的兵器を自衛隊が保持することは、自衛のための必要最小限度を超えるものであり、許されないと解してきております。
他方、核兵器、すなわち核エネルギーを用いて人を殺傷し物を破壊する、その種の兵器ということになろうと思いますけれども、核兵器でございましても、仮に、自衛のための必要最小限度にとどまるものがあるとすれば、それを保有しまたは使用することは、法理上の話でございますが、必ずしも憲法上許されないものではないと解してきております。
このことについては、例えば、古くは昭和三十九年でございますけれども、当時の林内閣法制局長官が、「戦闘的な目的として、殺傷用あるいは破壊用に核エネルギーを使った武器を使うということそれ自身だけで、直ちに憲法違反となるというものではあるまい。」「防御的なものは憲法違反じゃないということばになってくる」と答えておりますし、また、昭和五十三年四月三日の参議院予算委員会におきまして、当時の真田内閣法制局長官が、「通常兵器であっても自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなるものは、その保有を許されないと解される一方、核兵器であっても仮に右の限度の範囲内にとどまるものがあるとすれば、憲法上その保有が許されることになるというのが法解釈論としての当然の論理的帰結であり、」と述べ、また、平成十年六月十七日の参議院予算委員会におきまして、当時の大森内閣法制局長官が「核兵器の使用も我が国を防衛するために必要最小限度のものにとどまるならばそれも可能であるということに論理的にはなろうかと考えます。」と答弁しているところでございます。