岡下昌平の発言 (経済産業委員会)
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○岡下委員 おはようございます。自由民主党の岡下昌平でございます。
質問の機会をお与えいただきましたことに、まずもって心より感謝を申し上げたいと思います。
また、大臣におかれましては、連日の御公務、大変な激務だと伺っております。ぜひ、お体を御自愛いただきながら、経産行政の発展に向けて御尽力賜りますように、若輩者ですけれども、心より応援申し上げております。
私の方からは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法の一部を改正する法律案について質問させていただきたいと思います。
今回の法改正は、NEDOにおける京都クレジット取得業務が終了するため、NEDO法と特会法からその関連の箇所を削除するというシンプルなものでありますけれども、どのようなプロジェクトで排出量取引を行ってこられたのかということを検証する必要がございます。
京都議定書における国際取引の実績あるいは内容等について、私も調べさせていただきました。
まず、排出量の取得方法は二通りございまして、一つ目がCDM、クリーン開発メカニズムという方法、先進国と途上国の企業等が途上国で実施したプロジェクトで得た温室効果ガス削減量を先進国がクレジットできるという制度、二つ目がGIS、グリーン投資スキームという方法でございまして、先進国同士で余剰排出量を売買しまして、その資金を温室効果ガスの排出削減など具体的な環境対策に使用するものでございます。
国が予算措置した総額は約一千六百億円。内訳を見ますと、CDMは約五百億円、そしてGISは一千百億円となりまして、その実績を見てみますと、二〇〇六年、二〇〇七年はCDMで取得されております。
二〇〇六年は五百八十六万トン。丸紅が窓口になりまして、インドや中国、メキシコ等から購入されていて、養鶏場の排せつあるいは廃棄物を燃料として発電する、メタンの放出防止などで温室効果ガスを削減していくという事業。一方、イギリスの企業が窓口になっている事業もございまして、これはトウモロコシ発電を行っていたというところでございます。
二〇〇七年におきましては一千五百十三万トン。これは、同じく丸紅が、中国などで、肥料工場での一酸化二窒素、亜酸化窒素を触媒することによって分解し、温室効果ガスを削減していくといった事業でございます。しかし、中国企業が水力発電を実施したという事案もございました。
二〇〇八年、二〇〇九年、二〇一〇年はほぼGISで契約締結がなされております。二〇〇八年はウクライナで三千万トン、二〇〇九年はチェコで四千万トン、そしてラトビアで百五十万トンでございます。そして、二〇一〇年はポーランドで四百万トン。
この流れを見ていますと、前半はCDMで、そして後半はGISという手法で排出量を取引、取得されております。
なぜ方向転換をされたのかということを調べてみますと、二〇〇八年十一月二十六日、政府の財政制度等審議会の平成二十一年度予算の編成等に関する建議におきまして、次のようなことが述べられております。「政府においても排出量クレジット購入のための財政支出をより効率的・効果的なものにするために最大限の努力を行うべき」と指摘されておりまして、また、CDMにつきましては、価格が上昇しておって、対象国が一部の国々に偏っていることなどが問題視されておりました。
それに比べて、GISは量も確保できる、そして単価が安い、政府間取引だから企業間に比べまして日本を相手国がまず認識してくれるという利点がございました。また、プロジェクトに我が国企業が関与することによって、高い技術力を提供することでより効果的になるということでGISを推奨されておりました。
この建議のとおり、二〇〇八年を境にしまして、GISによるいわゆる爆買いが始まります。確かに、これにより京都議定書の第一約束期間の不足分約一億トンの目標は達成されました。
先ほど申し上げましたけれども、このGISプロジェクトの詳細を見てみますと、ウクライナでは三千万トン購入されておりまして、どのような事業かといいますと、住友商事が窓口になって、警察車両に日本のプリウス千五百六十八台を導入した、あるいは三菱電機などの日本製機器を導入して地下鉄車両の近代化事業を行った、また学校や病院などの公共施設に断熱工事を実施したなどでございます。
このGIS契約で得られた資金の用途を決定するには、ウクライナ国内外で幾重も審査や決裁を必要として、その交渉というものが非常に難航したとも聞いております。国内の政情不安等によって当初の計画が中止されるといった案件もございまして、契約不履行となって、ウクライナから先日約十億円程度の返金があったとも伺っております。
チェコの場合を見てみますと、チェコは四千万トン購入されておりまして、プラハやモラビア、シレジア州の住宅の断熱化やヒートポンプ導入などの七万件の環境プロジェクトの中で、約四万件を日本がGIS契約をしておりましたけれども、残念ながら、チェコにおきましては、交付金を支出しているにもかかわらず、日本製品がほとんど使われていないという実態も出てまいりました。
GISの執行状況は、最終的に国際的監査法人が入ってチェックをされるということでありますけれども、プロジェクトの詳細が非常に国民にとってわかりづらいといった問題点がございます。
そこでお尋ねを申し上げますけれども、経産省は、このプロジェクトの状況を今日まできっちりと把握をされておられるのか、また、これまでの検証やあるいは総括といったものをしていくべきであると私は考えますけれども、その点をどのようにお考えか、お示しください。