石井淳子の発言 (厚生労働委員会)

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○政府参考人(石井淳子君) いわゆる学資保険訴訟の控訴審における平成十年十月九日、福岡高等裁判所判決の判決書によりますと、憲法二十五条の生存権保障を具体化するものとしての生活保護制度は、被保護者に人間の尊厳にふさわしい生活を保障することを目的としているものであるところ、人間の尊厳にふさわしい生活の根本は、人が自らの生き方ないし生活を自ら決するところにあるのであるから、被保護者は収入認定された収入はもとより、支給された保護費についても、最低限度の生活保障及び自立助長といった生活保護法の目的から逸脱しない限り、これを自由に使用することができるものというべきである。そうである以上、しかも、実際の生活にも幅があり、支出の節約を図り最低限度の生活を維持しながら保護費等の一部を貯蓄に回すことが可能である(法六十条は、被保護者は、常に、能力に応じて勤労に励み、支出の節約を図り、その他生活の維持向上に努めなければならないとする。)ことをも考慮すると、被保護者において、支給された保護費等を直ちに費消せず、将来の使用に備えてその一部を貯蓄に回すことも、それが国ないし保護実施機関によって最低限度の生活維持のために使用すべきものとして支給ないし保有が認められたものであるとの一事をもって、許されないものと速断することはできないと判示されている。
 なお、学資保険訴訟でありますが、これは平成十六年三月十六日、最高裁判決により被告行政庁敗訴で確定をしまして、同判決を受けて、保護費のやりくりによって生じた預貯金等については、その使用目的が生活保護の趣旨、目的に反しないと認められる場合については保有を容認する運用をしているところでございます。

発言情報

speech_id: 119014260X00720160322_029

発言者: 石井淳子

speaker_id: 21295

日付: 2016-03-22

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会